国鉄時代を思い返してみると、北海道には道内専用の特別仕立ての車輛たちが多く存在し活躍していたことに気づく。たとえば、今回掲載する交流電機はED76でも500番台を名乗る北海道型の電機であり、キハ58ならキハ56、50系客車なら51系、485系電車なら1500番台といった具合。耐寒耐雪強化型とでもいうのか、道内仕様の車輛たちが走り回っていた。JR化された現在では、車輛形式そのものが内地とは異なり、番号区分にはなっていないようだ。もっとも明確な区分もされず、経年とともに地元に根付いている車両たちも多く存在しているようなので一概には語れないかもしれない。
掲載写真は、函館本線を走るED76501けん引の普通列車。この時は、進行方向の前位のパンタグラフのみ上げてやってきて驚嘆した思いがある。当時道内の電気機関車は、このED76の500番台とED75の北海道バージョンの501号機が存在した。アントンKにとってこの当時は、まだ交流機そのものが珍しく見え、増して厳めしい道内装備の機関車には憧れの眼差しで見送っていたはず。そんな忘れかけの想いが画像から懐かしく思い出されるのだ。
1978-08-23 122ㇾ ED76501 函館本線:豊幌-江別