時代がさらに遡り、1970年代の本格的にアントンKが鉄道写真を撮影し始めた頃の、未熟な画像を出してしまおう。
同級生のそれも同じクラスに、当時蒸機撮影を本気でやっていた友人がいて、彼に連れられて都心に出た時のもの。色々と撮影には影響を受けたが、ついに渡道することはなく当時の国鉄時代最後の蒸機撮影には間に合わなかった。この年は、彼とともに関西へ撮影に出て、まだ見慣れない電車や憧れのブルトレなども初めて撮影できた記念すべき鉄元年の年。ちょうどかれこれ半世紀に及ばんと時間が流れてしまった。
田町駅ホーム品川寄りで撮影した東海道線ローカルの80系電車。当時は浜松辺りから1往復の80系の運用があったと思う。すでにローカルは、111系113系が大半を占め、コイツが来ると異色の存在に映った。同じ湘南色でも全く存在感が違い、若かったアントンKは、釣りかけ式モーターの走行音に圧倒された想いが今でも蘇る。幼い頃から正面2枚窓の電車には身近な私鉄電車で見慣れていたが、国鉄型70系電車とともに、この80系電車も東海道線の歴史を語る上で重要な電車だろう。後年、現行の185系電車をこの80系カラーに模して走っていた時期があるが、あれは失敗作。どこからも、この80系電車の面影を感じなかった。見ているだけで、乗って旅したい衝動に駆られる、旅情たっぷりな電車だったように思い出している。
1975-07-05 826M Tc86 東海道本線:田町にて