アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

3月は「さよなら」の季節

2019-03-14 19:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

全国ダイヤ改正まであと数日になった。毎年この時期になると少し落ち着かない日々を迎えるものだが、今回はどこか蚊帳の外といった心境だ。改正日(今年は3月16日)を境に、もう見られなくなる車両もあるだろうが、その車輛達さえアントンKには思い入れが無くなりつつあるから、どうしようもない。現代の機関車や電車は未だに好きだが、気持ちが動くほど親しんでいないのが正直なところ。歳を重ね、想いも変わることは致し方ない。今は昔の記憶が消える前に、せいぜいここで記述し残して置くことに注視しよう。

ダイヤ改正で、好きな列車が消えてしまった思い出は数々あるが、今回はそのうちの一つ、大昔の写真を引っ張り出した。1975年11月24日。この日は、奥羽本線経由で上野-秋田を結んでいた特急「つばさ」の最終日だった。いや正確には、キハ181系による運転のラストデーだ。早朝から都内近郊に友人とともに繰り出し、EF57やEF58と合わせて、この日だけはキハ181系「つばさ」をメインに狙っていた。上野を午前中に出る下り「つばさ」は、ヘッドマークに花飾りがされていたため、これは上り列車にも、何らかの装飾があることを期待して待つことになった。11月も後半となると、夕方上京する上り「つばさ」の走行撮影は、露出がかなり厳しいと判断したのか、少しでも条件の良い大宮駅の進入で狙っていた。掲載写真は、大宮駅4番ホームに滑り込んだ、キハ181系による最後の「つばさ1号」。期待とは裏腹に、ラストランでも、普段とまるで変わらない姿で登場し、拍子抜けしたことを思い出すが、こうして半世紀近く昔の写真を改めて見ると、普段と変わらない光景で良かったのかも、と思える。それよりホームの端から懸命に撮影している自分自身が愛おしく思えてしまうのだ。画面には、懐かしい友人の後ろ姿があり、京浜東北線も103系の横顔が見える。アントンKにとって、時間が経つと、写真も見方が変わっていく典型のような画像だった。特急「つばさ」は、翌日から、485系電車で運転されることになる。

1975-11-24  2D 特急「つばさ1号」キハ181系ラストラン  東北本線:大宮駅にて