NACSさんの下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カムがついについに本日千秋楽となりました。
いや~つくづく思ったのは神様(大泉様)の威力。
例年より早く春が訪れ、暖かくなっていた札幌なのにNACSさんの札幌公演が始まった頃から冬に逆戻りしたかのように寒くなり天気も悪い日が続き。
ようやく本日千秋楽を迎えたと同時に気温が上昇し快晴になり、本格的な春になりました、と。本当にスプリング・ハズ・カムになったもんねえ。スゴイスゴイ。
さて公演も終わりましたし、そろそろネタばれを含む感想などを書いてもよろしいですよね?
私はこのお芝居を心から楽しみにしておりました。
モリの書くスケールの大きい壮大なお芝居も好きなのですが、大泉さんがドラバラやジャンボリーなどで書いていたちょっと昭和の香りのするアットホームな世界が大好きで。新作が大泉さんの作・演出と聞いたときは思わずガッツポーズをしたものでした。絶対にこの新作面白いものになる!と確信しましたね。
北海道だけじゃなく東京など道外でも公演を行うようになって、この辺りでこれまでとは違う世界観のお芝居をやるのも、NACSにとっては良いステップアップになるんじゃないかと思いましたし。
でもその後、なかなか脚本が完成したという話が聞こえてこず、冗談めかして催促していたメンバーやスタッフもだんだん脚本の話を口にしなくなって、あれこれ本当に大丈夫かな?と心配すると同時に、こんな脚本ギリギリの状態だと、演出プランや演技プラン、はたまた裏方のスタッフの方々もそうとう気をもんだであろうし、いい加減ちゃんとやろうよ、などと大泉さんを頼りなく思ったもんでした。
実際、書きたいことがあるなら何故そんなに筆が進まないんだろうと不思議で。本当は書きたくないのかなあ?やらされているだけなのかなあ?とちょっと不安に思ったりして。
ネタばれを気にしてか、NACSさんのファンの人って律儀な人が多いので、検索しても「良かった」「笑って泣けた」「感動した」という月並みな感想しか聞こえてこず、本当にいいのか?今回の芝居と、大きな期待を抱きつつも恐る恐る見に行きました。
良かったです。
大変良かったです。
期待を裏切らず、尚且つそれを上回るものでした。
思ったとおり、昭和の雰囲気を漂わせるセット、ほのぼのとしたBGM。
安田さんの美しい(?)ヌードから幕が開きました。
2時間少々でしょうか。
まったく長さを感じませんでした。
普通舞台劇で2時間というのは長いと思う。でもテンポが良くあれよあれよという間にストーリーが展開するので、全く飽きることなく、あっという間にエンディングがやってきて。終わった瞬間から、もっと見たい!また頭から見たい!と思わせてくれる、充実の舞台でした。
お父さんの法事で集まった5人の兄弟の、ある春のほんの一日の物語。
市井の人々の、ありふれた日常の、でもとても心温まる優しいお話。
大泉さんらしいなあ、と。どんなに普段軽佻浮薄なイメージで売っていたとしても、人柄が滲み出ちゃうのよ。やっぱあの方の価値観、根底にあるものは「家族」なんだよね。自分のご実家はもちろん、NACSというユニット、CUEという事務所、水曜どうでしょう班、みんなファミリーだもんね。
今って暗い時代だし、自己中心的な人が多いし、殺伐とした世の中じゃないすか。だからこそ作品のテーマが、シンプルに心に沁みた。かけがえのない人たちがいれば、頑張れるし明日に希望を見出せる。そんなメッセージを感じました。
NACSさんのお芝居はいつも大いに笑わせてくれるのですが、今回ほど大笑いした舞台もありません。笑って、クスクスして、爆笑して、また笑って‥ととにかく笑いの連続。吉本新喜劇かよ、と思うくらい。いや大泉さんとしては、おそらくその辺りとかドリフのコントとか、そんな感じのオーソドックスでベタなお笑いを意識したと思う。ああいう笑いというのは、ベースのお芝居がしっかりしてなければ全く笑えない。悪くするとタイミングをはずしてただ寒い結果になるだけだと思う。だからそういう意味でも本当にNACSさんたちは腕を上げた。前回のHONORではそんなに感じなかったのに、今回は全員オーラも風格すらもあり、みーんなお芝居上手かった。プロなんだからお芝居上手いのは当たり前なんだけど、今までは人気先行型の劇団と言われても仕方ないな、と思う部分もあり、早く人気に実力が追いついてほしいとも思っていたので、今回すごく成長を感じられたのがファンとして本当に
嬉しいです。やっぱり他のユニットに客演したり、キー局のドラマに出たりして個人のお仕事を頑張ってきたのが、本当に結実したんだな、と実感。
特に驚いたのがシゲちゃんの演技。私自身はNACSさんの中ではマッスルブラザースさんたちが演技が上手いと思っていて。大変失礼ですがシゲちゃんは普通というか(笑)ソツのない演技をするなあと思っていたのですが。今回の舞台では一際光っていたなあ。
5男修一を演じているのですが、末っ子らしく可愛くフレッシュで今まで見たことないシゲちゃんだった。2役で三男剛助の奥さん佳代も演じているのですが、こちらはなんというかセクシーなやり手婆あという感じで(笑)こういう女の人、親戚には一人ぐらいいるよなって感じがよく出てて本当に見事。
シゲちゃんだけじゃなく、さすが大泉さんの脚本は全員のキャラを生かしつつ各々性格の違う兄弟をしっかり書き分けているので、みんなキャラが立っていてそれぞれ見せ場もあり、ホント全員良かった。
前半はゲラゲラ笑えて、でも途中大洋の出現あたりから話がしんみりしてきて、じわーっと感動。
このじわ~が心地よかった。号泣って感じではなく(ボロ泣きしていた人もいましたが)、心が温かくなって、ちょっとホロっとするぐらいの感じ。
そしてまた笑いに包まれて幕。
爽快な結末。
実にお見事。
いや~何事につけ辛口な私がベタ褒めです。だって実際文句つけるとこなかったもの。
てか、この路線好き。これぞNACSのお芝居って感じがした。今後もこの路線を続けてほしい。わかりやすい内容。笑いと涙。これだよ、これでいいのよ。なーんも無理してスケール感出したり、小難しいことなんかしなくたっていいんだ。テーマが重厚でなくたっていいんだ。
ホント、スッキリした。
なんつーか見て良かった本当に。なんか自分自身のモヤモヤした悩みとかストレスもどっかへ吹き飛んだ。本当にありがとう、大泉さん、NACSさん、そしてオールスタッフ。
今頃みなさんで打ち上げで大盛り上がりかな?HONORのときみたく定山渓あたりへでも行ったのでしょうか。みんなで「見上げてごらん春の空を」を歌いながら、美味しいお酒を酌み交わしている頃でしょうね。
くれぐれも前回のときのように、相撲などでハメはずしてまたムチウチなどになりませんよう(笑)
今宵は偶然、テレビでまたどうでしょうクラシックが一巡しまして「サイコロ1」からの再スタートです。今若き日の大泉さんが憮然とした表情で、夜行に乗りました(笑)
全64公演でしたか。大変な偉業を成し遂げましたね。本当に今全国でこれだけ公演が打てる劇団はそうないでしょう。このあとはみなさん少しはお休みいただけるのかな?また他のお仕事も頑張ってね。大泉さんはまた旅に連れていかれることを期待しつつ、今はとりあえず大変お疲れ様でした、と言っておきましょう。
いや~つくづく思ったのは神様(大泉様)の威力。
例年より早く春が訪れ、暖かくなっていた札幌なのにNACSさんの札幌公演が始まった頃から冬に逆戻りしたかのように寒くなり天気も悪い日が続き。
ようやく本日千秋楽を迎えたと同時に気温が上昇し快晴になり、本格的な春になりました、と。本当にスプリング・ハズ・カムになったもんねえ。スゴイスゴイ。
さて公演も終わりましたし、そろそろネタばれを含む感想などを書いてもよろしいですよね?
私はこのお芝居を心から楽しみにしておりました。
モリの書くスケールの大きい壮大なお芝居も好きなのですが、大泉さんがドラバラやジャンボリーなどで書いていたちょっと昭和の香りのするアットホームな世界が大好きで。新作が大泉さんの作・演出と聞いたときは思わずガッツポーズをしたものでした。絶対にこの新作面白いものになる!と確信しましたね。
北海道だけじゃなく東京など道外でも公演を行うようになって、この辺りでこれまでとは違う世界観のお芝居をやるのも、NACSにとっては良いステップアップになるんじゃないかと思いましたし。
でもその後、なかなか脚本が完成したという話が聞こえてこず、冗談めかして催促していたメンバーやスタッフもだんだん脚本の話を口にしなくなって、あれこれ本当に大丈夫かな?と心配すると同時に、こんな脚本ギリギリの状態だと、演出プランや演技プラン、はたまた裏方のスタッフの方々もそうとう気をもんだであろうし、いい加減ちゃんとやろうよ、などと大泉さんを頼りなく思ったもんでした。
実際、書きたいことがあるなら何故そんなに筆が進まないんだろうと不思議で。本当は書きたくないのかなあ?やらされているだけなのかなあ?とちょっと不安に思ったりして。
ネタばれを気にしてか、NACSさんのファンの人って律儀な人が多いので、検索しても「良かった」「笑って泣けた」「感動した」という月並みな感想しか聞こえてこず、本当にいいのか?今回の芝居と、大きな期待を抱きつつも恐る恐る見に行きました。
良かったです。
大変良かったです。
期待を裏切らず、尚且つそれを上回るものでした。
思ったとおり、昭和の雰囲気を漂わせるセット、ほのぼのとしたBGM。
安田さんの美しい(?)ヌードから幕が開きました。
2時間少々でしょうか。
まったく長さを感じませんでした。
普通舞台劇で2時間というのは長いと思う。でもテンポが良くあれよあれよという間にストーリーが展開するので、全く飽きることなく、あっという間にエンディングがやってきて。終わった瞬間から、もっと見たい!また頭から見たい!と思わせてくれる、充実の舞台でした。
お父さんの法事で集まった5人の兄弟の、ある春のほんの一日の物語。
市井の人々の、ありふれた日常の、でもとても心温まる優しいお話。
大泉さんらしいなあ、と。どんなに普段軽佻浮薄なイメージで売っていたとしても、人柄が滲み出ちゃうのよ。やっぱあの方の価値観、根底にあるものは「家族」なんだよね。自分のご実家はもちろん、NACSというユニット、CUEという事務所、水曜どうでしょう班、みんなファミリーだもんね。
今って暗い時代だし、自己中心的な人が多いし、殺伐とした世の中じゃないすか。だからこそ作品のテーマが、シンプルに心に沁みた。かけがえのない人たちがいれば、頑張れるし明日に希望を見出せる。そんなメッセージを感じました。
NACSさんのお芝居はいつも大いに笑わせてくれるのですが、今回ほど大笑いした舞台もありません。笑って、クスクスして、爆笑して、また笑って‥ととにかく笑いの連続。吉本新喜劇かよ、と思うくらい。いや大泉さんとしては、おそらくその辺りとかドリフのコントとか、そんな感じのオーソドックスでベタなお笑いを意識したと思う。ああいう笑いというのは、ベースのお芝居がしっかりしてなければ全く笑えない。悪くするとタイミングをはずしてただ寒い結果になるだけだと思う。だからそういう意味でも本当にNACSさんたちは腕を上げた。前回のHONORではそんなに感じなかったのに、今回は全員オーラも風格すらもあり、みーんなお芝居上手かった。プロなんだからお芝居上手いのは当たり前なんだけど、今までは人気先行型の劇団と言われても仕方ないな、と思う部分もあり、早く人気に実力が追いついてほしいとも思っていたので、今回すごく成長を感じられたのがファンとして本当に
嬉しいです。やっぱり他のユニットに客演したり、キー局のドラマに出たりして個人のお仕事を頑張ってきたのが、本当に結実したんだな、と実感。
特に驚いたのがシゲちゃんの演技。私自身はNACSさんの中ではマッスルブラザースさんたちが演技が上手いと思っていて。大変失礼ですがシゲちゃんは普通というか(笑)ソツのない演技をするなあと思っていたのですが。今回の舞台では一際光っていたなあ。
5男修一を演じているのですが、末っ子らしく可愛くフレッシュで今まで見たことないシゲちゃんだった。2役で三男剛助の奥さん佳代も演じているのですが、こちらはなんというかセクシーなやり手婆あという感じで(笑)こういう女の人、親戚には一人ぐらいいるよなって感じがよく出てて本当に見事。
シゲちゃんだけじゃなく、さすが大泉さんの脚本は全員のキャラを生かしつつ各々性格の違う兄弟をしっかり書き分けているので、みんなキャラが立っていてそれぞれ見せ場もあり、ホント全員良かった。
前半はゲラゲラ笑えて、でも途中大洋の出現あたりから話がしんみりしてきて、じわーっと感動。
このじわ~が心地よかった。号泣って感じではなく(ボロ泣きしていた人もいましたが)、心が温かくなって、ちょっとホロっとするぐらいの感じ。
そしてまた笑いに包まれて幕。
爽快な結末。
実にお見事。
いや~何事につけ辛口な私がベタ褒めです。だって実際文句つけるとこなかったもの。
てか、この路線好き。これぞNACSのお芝居って感じがした。今後もこの路線を続けてほしい。わかりやすい内容。笑いと涙。これだよ、これでいいのよ。なーんも無理してスケール感出したり、小難しいことなんかしなくたっていいんだ。テーマが重厚でなくたっていいんだ。
ホント、スッキリした。
なんつーか見て良かった本当に。なんか自分自身のモヤモヤした悩みとかストレスもどっかへ吹き飛んだ。本当にありがとう、大泉さん、NACSさん、そしてオールスタッフ。
今頃みなさんで打ち上げで大盛り上がりかな?HONORのときみたく定山渓あたりへでも行ったのでしょうか。みんなで「見上げてごらん春の空を」を歌いながら、美味しいお酒を酌み交わしている頃でしょうね。
くれぐれも前回のときのように、相撲などでハメはずしてまたムチウチなどになりませんよう(笑)
今宵は偶然、テレビでまたどうでしょうクラシックが一巡しまして「サイコロ1」からの再スタートです。今若き日の大泉さんが憮然とした表情で、夜行に乗りました(笑)
全64公演でしたか。大変な偉業を成し遂げましたね。本当に今全国でこれだけ公演が打てる劇団はそうないでしょう。このあとはみなさん少しはお休みいただけるのかな?また他のお仕事も頑張ってね。大泉さんはまた旅に連れていかれることを期待しつつ、今はとりあえず大変お疲れ様でした、と言っておきましょう。