いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
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いわき市鹿島町を歩こう⑪

2015-07-26 06:57:46 | Weblog
                                            分類:歴
 いわき市鹿島町を歩こう       ⑪                
戊辰の役、戦死者の供養塔     
                                場所 :蔵福寺( いわき市鹿島町走熊 )

 戊戦死供養塔は正福院蔵福寺の墓地内にあり、元の鹿島村役場跡の手前を左に入って、細い道を上り切った高台です。

                   《自生した水仙の花がせめてもの慰め》

          《碑文》  慶應四辰年七月十日於字
                  七本松仙台藩五名墓

                 為戦死供養
                          走熊村中
                      明治十五年    内 発起人
                         七日建立        六名
                                  石 有志
                                       一名


 慶応四年(1868)鳥羽・伏見の戦いから端を発した戊辰戦争は、西軍(新政府)の勢い止まるところ知らず、同年七月十日(金)には七本松(走熊)まで進攻してきました。
 平・仙台藩は七本松地点にも砲台を設けて熾烈な戦いが行われたが、西軍は矢田川の中を密かに進んで台場の直前に出るという奇襲作戦を取り、有利な戦績を残すことになります。
 不意打ちを食らった平・仙台藩の兵は戦況不利の憂き目に遭い、仙台兵は江名港へ敗走、船で逃亡しました。
 しかし、この戦いにより絶命した兵士が五名おり、粗末な墓碑には名を刻まれることもなく、蔵福寺の一角に身を潜めるようにして存在しています。


                                 
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