ジュリアーノ・カルミニョーラとアンドレーア・マルコンによる「オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ」、これからきくのはハ短調の第4番です。このBWV1017は、「深い悲しみの表現と和声によって、第5番と双璧をなす傑作」(『バッハ事典』)。カルミニョーラのヴァイオリンは、あいかわらずのキレキレですが、ただそれだけでなく、ここでは表現の彫り込みの深さが感じられます。また、変ホ長調に転じた第3楽章のアダージョでは、例によって伸びやかな歌をきくことができます。
CD : S2K 89469(SONY CLASSICAL)