これからきくのは先週からきいてきた、ユリアンナ・アヴデーエワのバッハ(MIRARE MIR 328)で、「フランス様式による序曲(フランス風序曲)」です。この序曲は「タリア協奏曲」とともに「クラヴィーア練習曲集 第2巻」に所収された組曲。その名とおりフランス風序曲にはじまり、7曲の舞曲が続きます。アヴデーエワの演奏は、ピアノらしいダイナミクスを効かせながら、内声もくっきり弾きわけており、くり返しを完全履行した長大な序曲も、ゆるむことなく弾ききっています。ピアノはスタインウェイD、録音は2017年です。