■悪魔のベイビー / 良ちゃん with 外道 (Show Boat / Trio)
ジャケットに写っているのも、もちろん歌っているのも俳優の佐藤蛾次郎では決してなく、我国のロックバンドでは未だ屈指の存在である外道のドラマー=中野良一!
結論から言うと、これは「良ちゃん」名義のソロシングルという体裁ではありますが、実質的には昭和50(1975)年7月に発売された、外道の4枚目のシングル盤です。
そこにどういう経緯や思惑があったのかは知る由もありませんが、とにかく「悪魔のベイビー」は思わず笑ってしまう事が最高の称賛に成り得る傑作R&R♪♪~♪
もう、絶対に上手いとは言い難い良ちゃんの歌は味わいの世界を超越した破天荒さが全開ですし、その反面、きっちりタイトに纏まった演奏とのアンバランスなバランス感覚の良さは、まさにプロの仕業でしょう。
ですから、実は学生時代に入れてもらっていたバンドでは恥ずかしながら、これがサイケおやじの持ちネタでありました。
ちなみに当時は例のアメリカングラフティ前夜というか、オールディズリバイバルがジワジワと浸透していた時期でしたし、我国でもキャロルやミカバンド、ダウンタウンブギウギバンド等々、R&Rの基本姿勢に忠実なスタイルでやろうぜっ! 日本語による、ニッポンのロックをっ!
そんな風潮が普通になっていた頃です。
しかし、それゆえに反発心を抱いていたミュージシャンはプロやセミプロに大勢存在していたのも、また事実でしたから、ましてや素人バンドなんかやっている者にとっては流されて当然!?
つまり、そこになんらかのポリシーめいたものを持つことが、カッコE~~!
という、今となってはお笑い草の矜持があった事を付け加えおきます。
ところが外道は、そんなものすらも笑い飛ばしてしまうほどのパワーとカリスマ性を持ったバンドであって、多くのファンが惹きつけられるのはズバリっ、そうした姿勢が特段の説明を不要する歌と演奏から伝わってくることなんですよねぇ~♪
この「悪魔のベイビー」の痛快さは、まさに証拠物件というわけです。
ちなみにこのシングル盤に収録されたのはアルバム「ジャスト・ゲドウ」からのカットですが、テイクは同じでも音圧はLPよりも高いところから迫力が違いますし、もしかしたらそれゆえのリミックスが行われたような気もしています。
ということで、こんな暗い世相なればこその歌や演奏は絶対に必要だと思っています。
そしてそこに笑い飛ばして弾けるような馬鹿らしさが求められる時、この「悪魔のベイビー」のてっぺんに口が開いたようなロケンロールは最適!
「しりとり」歌の如き歌詞と演奏の流れは、自ずとリスナーの気分を高揚させる事、請け合いです♪♪~♪
突然すみません。
良ちゃんの懐かしい記事読ませていただきました。
良ちゃんはアダムスのボーヤだったので今でもどうしてるか気になります。
お邪魔しましたm(_ _)m