OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

山本理沙で再逆転

2020-02-22 17:39:50 | 歌謡曲

11月の夏 c/w 13日の金曜日 / 山本理沙 (vap)

音楽の決め手のひとつの「サウンド作り」は、例えばギターの音色とかストリングスの厚みとか、様々に試みられて今日に至っているわけですが、中でも打楽器の扱いに対しては、特に好き嫌いが激しいサイケおやじです。

それはアナログ盤しか無かった頃、あるいはテープ音源にしても、タムやスネアドラムを例にあげれば、スコーンの抜けた音よりも、重い響きが好みで、ビートルズが「Taxman」で聴かせてくれた、あの音が大好きなもんですから、逆にドスドスに弾みまくった、1980年代中頃からのバスドラの響きとか同系デジタル処理のサウンドには、なかなか馴染めないものを感じていました。

しかし、それが更に逆転させられたと云うか、それでなければっ!

そんな必然性を認識させられたのが、山本理沙が昭和60(1985)年晩秋に出した本日掲載のシングル盤です。

とにかく作詞:麻生圭子&作曲:都志見隆が提供のA面「11月の夏」は、ありがちなオールディズ風味のアイドル歌謡を逆手に活かした、ちょいと変化球っぽいフックが魅力のメロディに対し、前述したドスドス系のデジタルビートを過大に導入する新川博のアレンジが全くの不条理感満点であり、加えてキーボードがボワンボワンとそれを後押しするですから、本来ならばサイケおやじの我慢も限界のはずが、どこかしら儚げな山本理沙のボーカルにはジャストミートの心地好さなんですねぇ~~♪

もちろん、彼女の基本的なボーカルスタイルは当時のアイドルシンガーの典型と申しましょうか、松田聖子の亜流という印象もございましょうが、この演奏パートのサウンドにして、このミックスがあればこそ、嫌味なく楽しめるんじゃ~ないでしょうか。

ですから、作詞:麻生圭子&久保田利伸が提供のB面「13日の金曜日」が、如何にもの久保田利伸という尖がり気味のプラスチックファンク歌謡であろうとも、やはり新川博の同系のアレンジが妙に人懐っこい様な気分にさせてくれる魔法かもしれません。

それはあくまでもサイケおやじの嗜好と言われても反論も出来ないわけですし、両曲共に失礼ながら歌詞の意味に感情移入が難しいところがあるのは、今も昔も自らの「OLD WAVE」な体質故の事でしょう。

ところが、それでも惹きつけられられのはアレンジを担当した新川博の鬼才と思うばかりです。

ということで、本日久々に、このシングル盤両面を鳴らしてみたら、山本理沙を再評価というか、尚更に好きになって、他のレコードも取り出そうとしたら見つからないという事は、借りているトランクルームにあるはず……。

何にしても、コンプリート蒐集の対象が、またひとつ増えた事は確かです。

最後になりましたが、山本理沙は本業が女優であり、その時の芸名は諏佐理恵子として主に大映テレビ制作のドラマに数多く出ていたそうですが、個人的には印象に残っておらず、しかし山本理沙になってからはグラビアアイドルとしても過激な極小水着姿とか、キワドイ衣装やヤバいポーズの着エロもやらかしての写真集も出していたほどですから、掲載したジャケ写ポートレートの子供っぽさは何処へやらっ!

サイケおやじの好みのツボを刺激してくれた美女のひとりでありました ♪♪~♪

そして残念ながら、昭和63(1988)年頃には引退されたというのが定説ですが、今は……、ど~されているのか……、気になる芸能人のひとりでもあります。

コメント
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