OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

日吉ミミはシングル盤で

2016-02-28 18:23:46 | 歌謡曲

想い出ばなし c/w GIジョーの街 / 日吉ミミ (日本ビクター)

個性派が多い芸能界の中でも、昭和歌謡曲では飛び抜けたそのひとりが日吉ミミでした。

それはご存じ、昭和45(1970)年のウルトラメガヒット「男の女のお話」で一躍強い印象を残した、雌猫が唸るようなアニメ声とでも申しましょうか、まさに唯一無二の歌いっぷりこそが、日吉ミミそのものであったわけですが、それゆえに以降、さらに飛び抜けたヒット曲を出せなかったのは、厳しい現実……。

しかし、同時にそこには、平成23(2011)年に早世するまでの間、所謂「隠れ名曲」「裏名唱」とファンやマニアから愛され続けた歌の宝箱が残っている事も、また事実でしょう。

昭和50(1975)年に発売された本日掲載のシングル盤も、サイケおやじが大好きな1枚で、まずはA面「想い出ばなし」は作詞:橋本淳&作曲:杉本真人が提供したモロな歌謡フォークでありながら、まさに日吉ミミならではの声質と節回しがあればこそ、せつない人生を過ごす哀しい女の儚い希望が、ジワジワシンミリと伝わってくるんですねえ~♪

このあたりは、あまり上手い例えではありませんが、なんとなく浅川マキと似て非なる魅力かもしれません。

ちなみに、ここでのアコースティックギターのイントロ&伴奏には、コピー意欲を刺激されたりしますよ♪♪~♪

一方、B面「GIジョーの街」は同じ職業作家コンビの提供ながら、こちらはエレピやリズム隊の存在も印象的なグルーヴィなAOR歌謡で、上田力のニューソウルなアレンジにも負けない日吉ミミのボーカルが最高ですよっ!

残念ながら、両面ともヒットしたとは言い難いレコードですが、こ~ゆ~素敵な歌が彼女にはどっさりあるという、その好例だと思っています。

また、これは贔屓の引き倒しになるわけですが、その個性ゆえに日吉ミミの歌はLP片面でさえも、通して聴くと疲れてしまうほどのエネルギー量があって、だからこそシングル盤で楽しむのが最良かもしれないという、些か苦しい真実もあるように思いますが、いかがなものでしょう。

う~ん、強烈な個性派の宿命と言えば、それはサイケおやじの大いなる勘違い!?

お叱りは覚悟しつつ、それでもこのレコードを愛でる気持ちに心変わりはありません。

コメント (6)
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