OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

エキゾ系美人歌手の上原ことみ

2015-10-10 16:27:43 | 歌謡曲

女なんです / 上原ことみ (ミノルフォン / 徳間音工)

言うまでなく、本日ご紹介のシングル盤も、サイケおやじの「ジャケ買い」趣味によって、中古盤屋の特売コーナーからゲットされた1枚ですから、例によって主役たる上原ことみについては知るところもありません。

しかし、このエキゾチックなルックスにモデル然としたメイク&ファッション、そしてこのキメのポーズですからねぇ~~、中身は当然ながらソウルフルな歌謡ポップスと思いきや……。

勇んで針を落としたサイケおやじの耳にいきなり飛び込んで来たのは、なんとっ!

如何にも邦楽という笛の音色にポンポンポンの鼓の響き、さらには厳かな雅楽的ストリングスの調べなんですから、あれぇ~~、中身が違ってんじゃ~ないのぉ~~!??

と懐疑した次の瞬間、絶妙なテンポアップから自然に始まるのが演歌系正統派歌謡ポップスなんですから、吃驚仰天のコンコンチキ!

さらにはサビからのクライマックスで再び、鼓がポンポ~ン!

ですからねぇ~~~!?!

いゃ~、呆気にとられて制作クレジットを確認してみれば、かぜ耕士の作詞はともかくも、作編曲が森田公一という、なんとも凄い真相は、これ如何に!?

しかも肝心の上原ことみの歌いっぷりが実に堂々としたコブシ回しで、極言すれば歌謡グルーヴに満ちているんですから、たまりません。

もちろん、これは皆様に聴いていただければ納得していただけると思うんですが、曲調そのものは、これが発売された昭和45(1970)年ですから、同時期の小川知子や瀬川映子、あるいは奥村チヨあたりが歌ってもジャストミートするものでしょう。

ですから、ここで上原ことみの存在を強くする意味合いで雅楽的アレンジを用いたのであれば、それは所謂キワモノなのかもしれません。

ところが同時に、それが決して邪道に聴こえないところに、森田公一の手腕と上原ことみの歌唱力があると思うのがサイケおやじの本心です。

なにしろ、このジャケ写を眺めつつ聴くには、これしか無いっ!

そう思わせてしまう説得力がありますから♪♪~♪

ということで、残念ながら上原ことみは大きなブレイクも無かったようで、それゆえにサイケおやじも知らなかった歌手ではありますが、こういうレコードが日常的に夥しく作られていたからこそ、現代にも昭和歌謡曲は立派に生きていて、さらに大切にされつつ、再発見され続けているような気がします。

これ1枚しか上原ことみのレコードを持っていないサイケおやじではありますが、久々に聴いていたら、もっともっと発掘作業の欲望に襲われているのでした。

コメント (5)
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