OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

河合奈保子への夢想

2013-11-09 14:42:37 | 歌謡曲

UNバランス / 河合奈保子 (日本コロムビア)


昭和歌謡曲アイドル全盛期のトップスタアのひとりであった河合奈保子は、あくまでも個人的な記憶なんですが、とても素直なイメージが強く残っています。

それは多分、デビュー時からだったと思うんですが、テレビ等々で接する彼女が矢鱈に「ハイッ」「ハイッ」という返事というか、発言そのものがそんな感じばっかりでしたからねぇ~~~~。

もしかしたら、こちらのどんな欲望も素直に受け入れてくれるんじゃ~なかろうか!?

という妄想を強く抱ける存在であり、実は告白すれば、変態のサイケおやじはリアルタイムで河合奈保子の縄姿を夢想し、本格的なSM映画に出演すればなぁ~~~、というイケナイ希望を強くしていました。

なにしろ愛くるしい面立ちに反比例するグラマラスな肢体、特に巨乳は隠し様も無く、当時の女性アイドルならば必須であった水着姿は同時期のライバル、例えば松田聖子なんかよりも、ずう~~っと実用的なオカズ性感度が高かったはずです.

しかも河合奈保子は同性からもそれほど嫌われるという雰囲気が無かったようですし、サイケおやじの周辺に限っても、「彼女が嫌い!」という人には会ったことがありません。

そして肝心の歌の仕事においても、そういう素直さは充分に制作側の企図に適うものだったのでしょう。

例えば本日掲載のシングル盤A面曲「UNバランス」は、昭和58(1983)年秋の大ヒットなんですが、既に良く知られているとおり、これは同年初夏にミュンヘンディスコの女王として人気絶大であったドナ・サマーが世界的にヒットさせた「情熱物語 / She Works Hard for the Money」の確信犯的なモロパクリ!!

だって、イントロのキメから全篇のペースラインが過言ではなく一緒でしょう、これはっ!?!

ですから極めて似た、というか似せたコードで別なメロディを捻り出したのは「作曲:筒美京平」いうクレジットが眩しく輝く、絶対的な職人技と思うばかりですし、実際に元ネタよりも歌謡曲的にフックの効いた素敵なメロディを附したのは、流石ですよっ!

というか、もうひとつの決定的な作業として、アレンジを担当した大村雅朗の共同謀議も看過出来ません。

つまり河合奈保子の新曲「UNバランス」の企画が、どうやって提示されたのかも含めて、「ひとつ、ドナ・サマーの情熱物語でもやってみようか?」なぁ~んていう思惑を体現せんとすれば、発注された筒美京平も薬籠中の仕事であったにちがいありません。

ちなみに件の「情熱物語 / She Works Hard for the Money」を書いたのは、アメリカ西海岸のハリウッドポップスを当時リードしていたマイケル・オマーティアンであり、一部はドナ・サマー本人との共作になっていますが、当然ながらプロデュースもマイケル・オマーティアンであることから、その方面に関心を寄せるミュージシャンの研究対象として、価値は絶大であったと思われます。

それは当然、大村雅朗ばかりではないんですが、やはりここまでギリギリにやれてしまうのは、河合奈保子という素直に歌えるアイドルボーカリストの存在があればこそ、売野雅勇の作詞も潔いかと思います。

ということで、河合奈保子は何時、如何なる時でも整合性のとれるアイドルであり、天性の資質と周囲の状況思惑が、これほど上手く働いていたプロジェクトは流石の昭和歌謡界においても稀だったんじゃ~ないでしょうか。

どうやら最近は彼女の愛娘が歌手デビューという話題もあり、幸せな結婚で引退された河合奈保子が再び注目されんとする時が来たのかもしれません。

そうです、筒美京平は今日でもご健在、堂々の活躍をされているのですから、もう一発、この路線で出して欲しいと願っているのでした。

コメント (9)
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