OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

エレキ歌謡の十人十色

2012-12-01 15:56:58 | 歌謡曲

あの人はいま札幌 / 李朱朗 (Dan / 徳間音工)

昭和に一世を風靡し、今も愛される「ベンチャーズ歌謡」とは所謂「エレキ歌謡」なわけですが、本家ベンチャーズが時代の流れでサイケデリックロックやブラスロック等々も演奏するようになった現実と合わせて、ベンチャーズ歌謡も変容していきました。

平たく言えば、その端緒であった奥村チヨの「北国の青い空」や山内賢&和泉雅子の「二人の銀座」は堂々のエレキ歌謡であり、それが欧陽菲菲の「雨の御堂筋」あたりになるとソウル&ブラスロック風味が強くなったアレンジの中に、本来はウリであったエレキギターが埋没(!)しているわけです。

さて、そこで本日ご紹介の「あの人はいま札幌」はドン・ウィルソン、ポブ・ボーグル、そしてメル・テイラーが作曲クレジットに名を連ねた堂々の「ベンチャーズ歌謡」として、昭和47(1972)年春頃に発売された隠れ人気曲で、歌っている李朱朗はソウル市出身の女性歌手なんですが、当時は「在日」であったようです。

しかし、まあ、それはそれとして、とにかくサウンドそのものが1960年代に逆戻りしたかのような、これが完全なる「エレキ歌謡」なんですねぇ~♪

いゃ~、これだけ往年の味わいが強いエレキが堂々と前面に聞こえるアレンジと演奏には、今も高揚感を隠せないサイケおやじです♪♪~♪

ちなみにアレンジは土持城夫、作詞は津坂浩とされていますが、完全に狙ったものと思いますよ。実は小山ルミも同時期にレコーディングしていて、それは現在「小山ルミ&ドラム・ドラム・ドラム」という復刻CDで聴く事が出来ますが、そっちはグッとテンポを落したソウルフルなブラスロック調のアレンジですから、ここまでくると十人十色の好き嫌いではありますがっ!?!

ただし結果としては李朱朗のレコードはヒットせず、小山ルミのバージョンは企画物でしたから、密かな人気を集めていただけというのが本当のところでしょう。

さて、こうした事を書いてしまったのは、サイケおやじが現在入れてもらっているバンドで取り組んでいるエレキ歌謡の演目の中に、この「あの人はいま札幌」を入れるか、あるいは小山ルミで有名な「さすらいのギター」をやるか?

で、ちょいとした迷い道があるからでして、個人的好みでは圧倒的に「あの人はいま札幌」派のサイケおやじは孤立状態……。

もちろん「さすらいのギター」のファズ効きまくりの世界も吝かではないほど大好きなんですけど、ど~せならねぇ~~~、というのが本音であります。

ということで、本日も夜から練習やりますが、その前に自分自身を納得させる必要があっての駄文、失礼致しました。

コメント
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