OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ディオンヌがいれば、そこにバカラック&デヴィッド

2012-12-20 15:34:52 | Pops

恋よ、さようなら / Dionne Warwick (Scepter / テイチク)

バート・バカラックは偉大な作編曲家ですから、これまで発表してきた素敵な歌の中からベストを選ぶなんて作業は愚行に等しいわけですが、しかし単純に自分が好きな曲というポイントでならば、サイケおやじは本日掲載のシングル盤A面に収録された「恋よ、さようなら / I'll Never Fall In Love Again」のディオンヌ・ワーウィックのバージョンを筆頭推薦致します。

ご存じのとおり、ディオンヌ・ワーウィックは黒人歌手でありながら、粘っこい所謂ソウルフィーリングよりは、もっと軽やかなソフトタッチの表現力に長けたボーカリストであり、本来スタジオの仕事が中心のセッションシンガーだったところから、初期に顕著だったオペラ(?)っぽい作風のバート・バカラックに重宝されたように思います。

というか、バート・バカラックのキャリアを後追いながら聴いていくと、ディオンヌ・ワーウィックが歌ったからこそ、完成度が高まったと推察するしかない、そうした楽曲が実に多いんですよねぇ~♪

この「恋よ、さようなら / I'll Never Fall In Love Again」にしても、ボサロック系のリズムアレンジがジャストミートの曲メロ、そして盟友ハル・デヴィッドが綴ったホロ苦い歌詞を明るく、自嘲さえ滲ませて歌ってくれる彼女の上手さは絶品♪♪~♪

まさに1970年の大ヒットになったのはムペなるかな、実は楽曲そのものは1968年に発表されていて、彼女以外が歌ったレコードも既に世に出ているんですが、今となっては夥しく作られたその全てが、ディオンヌ・ワーウィックを意識しているはずという、些かチェスタートン風の逆説(?)さえ成り立つ気がするほどです。

う~ん、バート・バカラック&ハル・デヴィッドが我国の筒美京平&橋本淳だとしたら、ディオンヌ・ワーウィックは誰になるんでしょうねぇ。

そんな事を想う楽しみも、ポップスファンには許されるのですから、大切にしたいものです。

コメント (4)
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