OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

本当に好きだった広川あけみ

2012-06-07 15:15:24 | 歌謡曲

悲しき天使 c/w Hey Jude / 広川あけみ (東芝)

昭和40年代前半、我国歌謡フォークの女王と言えば森山良子に決まっていますが、サイケおやじが本当に好きだったのは、本日ご紹介の広川あけみ♪♪~♪

とにかく掲載ジャケ写の可愛さ余って憎さ百倍という他はない、なんとも微妙な胸キュンフィーリングのルックスは、明らかに青春の思い出という感じでしょうか。

しかも芸能界における存在そのものが、完全に森山良子のライバルとか対抗馬というよりも、後追い的二番煎じでありながら、そこがまた琴線に触れてしまう「何か」を彼女は持っていたと思います。

それは昭和43(1968)年末に何んとっ! 本家メリー・ホプキン盤と競作の形で世に出た「悲しき天使 / Those Were the Days」の日本語バージョンを聴けば一発!

その爽やかにして一抹のせつなさをナチュラルに表出する広川あけみの個性は本当にたまりませんが、実は漣健児が担当した訳詞では森山良子も似たようなアレンジで同曲を歌っていたという真相が!?!!

 想い出す~のは~、あの日のことぉ~
 暖か~い 恋の夢ぇ~
 春の風ぇ~と 鳥の歌ぁ~と
 やさしい~ あなたがいたぁ~

 ららら らぁ~らら~~♪

というサビからキメのハミングコーラスの気持良さは、もちろん森山良子のバージョンでも楽しめるんですが、広川あけみの味わいは、さらに歌謡曲っぽいところがサイケおやじの好みというわけです。

ちなみに「悲しき天使 / Those Were the Days」という歌そのものは、メリー・ホプキン盤が世界的に発売となった同年8月より以前から、何故か日本でも知られていて、それも日本語の歌詞が付いてた記憶があるところから、当時の所謂カレッジフォークの世界では広まっていたんでしょうねぇ。

後に知ったところでは、その「悲しき天使 / Those Were the Days」の原曲は20世紀初頭から欧州で地味ながら流行していたというジプシー音楽がルーツらしく、そのメリー・ホプキンのプロデューサーたるポール・マッカートニーは流石の選曲!

しかし、そのまた上(?)をいってしまったのがこのシングル盤で、驚くなかれB面収録がビートルズの大ヒットにして、ポール・マッカートニーの代表曲「Hey Jude」なんですねぇ~♪

で、このあたりの流れをちょいと整理してみると、当時のビートルズは自らの会社「アップル」を設立し、そのレコード制作第一回の発売が1968年8月末の「Hey Jude」、続く第二弾がメリー・ホプキンの「悲しき天使 / Those Were the Days」であり、当然ながらチャートのトップに輝いた「Hey Jude」と入れ変わるようにその座を奪ったのが「悲しき天使 / Those Were the Days」という因縁も思惑通りならば、その2曲をカップリングして出すという仕業も「あざとい」の一言では片付けられないでしょう。

まあ、これが日本で実現したのは、その頃にビートルズの版権を扱っていたシンコーミュージックと漣健児=草野昌一の繋がりがあればこそかもしれませんが、しかし広川あけみバージョンの日本語訳詞は片桐和子なんですから、興味は尽きません。

 ヘイ ジュード~  こころのぉ~ とびらを 広くあけぇてぇ~♪
 悲しい うたを忘れて しあわせを~ みつけよう~~♪

と、これまた素直な感性で歌ってくれる広川あけみは素敵です♪♪~♪

しかし、それゆえにヒットにはイマイチ届かず、それでも人気だけは相当にあったんですから、もう少し本格的な歌謡曲をやっても良かったんじゃないのかなぁ……?

等々と思うばかりです。

ということで、こんなところで広川あけみを出したのは、もちろん先日、森山良子のレコードを久々に聴いてしまったからでして、実は彼女は続けて同じポール・マッカートニー&メリー・ホプキン関連のヒット曲「Goodbye」を歌ったシングル盤を出しているんですねぇ~♪

しかしっ!?!

確かに持っていたはずなのに、こんな時に何故か行方不明……!?!

誰に貸した記憶も無いので、絶対に自宅内にあるはずと確信は持っているのですが、一昨夜から探索しているのに見つからないとは、これ如何に???

う~ん、愛おしいなぁ~~~♪

コメント (13)
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