■The End Of The World / Skeeter Davis (RCA / 日本ビクター)
最近は持ち前のネチネチした文章が鬱陶しい!
そういうお叱りの声がはっきり聞こえるようになりましたので、本日はシンプルに良い歌、素敵なメロディの楽しみがたっぷりのシングル曲です。
ご存じ、誰もが一度は耳にした事があるはずのオールディーズポップスで、歌っているスキーター・デイビスは一般的にカントリー&ウェスタンの歌手とされていますが、その本質は芯の強いロケンローラー!?
なにしろ本日ご紹介の「The End Of The World」は、自らを代表する1963年の大ヒットでありながら、現実的な制作の現場だったナッシュヴィルの業界からは、あまりにロック色が強いと非難されまくった伝説が残されています。
しかし、このスキーター・デイビスのバージョンが何故に「ロック色が強い」なぁ~んて言われるのか、サイケおやじには理解出来ません。
実はサイケおやじが「The End Of The World」という歌を知ったのは、我国のテレビをメインとした歌謡番組であって、リアルタイムから歌謡ポップス系の女性歌手によって堂々とカパーされていたんですから、耳に馴染んでしまうのも当然でした。
また洋楽ポップスの世界でもブレンダ・リーやカーペンターズのバージョンは、本家に負けず劣らずの仕上がりでしたから、そっちで知られている可能性も今や否定出来ません。
それは基本的に「The End Of The World」が決定的な失恋の歌であり、その絶望と刹那の情熱を表現するメロディは胸キュンの極みつき♪♪♪ しかも演奏パートの柔らかでゴージャスなフィーリングは所謂ナッシュヴィルサウンドの典型のひとつとして、度々引き合いに出される完成度を聞かせてくれるのです。
では、何故にスキーター・デイビスがロケンロールな人なのか?
なんとっ! 彼女はナッシュヴィルでは反主流派であり、ついにはカントリー&ウェスタン業界の祭典である「グランド・オール・オプリ」から締め出されていたというのですから、穏やかではありません。
どうやらそこには宗教問題があったと言われていますが、なんであれ、体制側に反抗する心意気は立派なロケンロールだと思いますし、そんなこんなから、彼女のヒット曲の大半はガチガチの本場カントリー&ウェスタン愛好者から無視されているという、ちょいと理解し難い現実も、そういう観点に立脚すれば、なんとなく分かるような気がしています。
ただし、そんな裏事情だって、この「The End Of The World」の名曲名唱の前には瑣末なことでしょう。文字通り、世界の果てまでも流れていく素敵な歌の力は不滅です。
ちなみに掲載のシングル盤はサイケおやじが高校生の頃、中古でゲットしたものですが、それにしたって「The End Of The World」という歌そのものに魅了されていた事は言うまでもありません。
さて、お盆ですねぇ、いよいよ。
おそらくは帰省されたり、バカンスに行かれる皆様も大勢いらっしゃると思いますが、そんな時には素敵な歌をお供にすれば、渋滞のイライラも遊び疲れも、気分的に楽になるんじゃないでしょうか。
個人的にはそんな時、スキーター・デイビスのベスト選的なカセットを持って行った時期が確かにありました。
皆様も、いかがでしょうか♪♪~♪