実は最も自慢できる趣味は、あさがおです。あさがおの「あんどんづくり」を始めて
20年以上になります。あさがおの魅力は「一夏の経験」その「潔さ」ですかね。
朝4時頃、開いて昼にはしぼむ。このいさぎよさ。開いたばかりの花の香りは香水を
しのぎます。「新花王」という種類です。当初、遺伝子にバラツキがあり、しかも赤い
「浜の錦」やピンクの「純桃」と一緒に育てたので、なかなか気に入ったガラが出ません
でした。あさがおは日本の伝統芸のひとつです。江戸期に二度ブームがありました。
庶民から殿様まで広く親しまれ、変化朝顔という、とても朝顔に見えない花を競うように
なりました。鎌田柳泓という人はダーウィンより40年近く前に進化論を著しました。
そのヒントとなったのが朝顔と松なのです。この話を始めると止まらないので誰か
止めて。
東北北部では教科書どおり育てていたのでは都会の人にかないません。だから連休から
始めます。週間予報を見ながら、気温の上がる前の日の晩、タネを水につけます。
タネは殻が固いのでなかなか吸水しません。あらかじめ丸いほうの背中に一筋、傷を
つけておきます。この作業が細かく面倒なので、いつもやめたくなります。しかしこれに
よって一発で膨らみ、一発で双葉が開きます。これを怠ると、左上のように殻を付けたまま
浮上してきます。これだけで2~3日の差が出ます。これ、向きが逆だったかも。傷をつけた
丸い側を上に、土を被せます。
あともうひとつ、東京の人に負けたくないので、この時点から既に観葉植物用の液体肥料を
やります。すると大きめの葉に育ちます。屋外はまだ無理なので、出窓に置きます。
だから外に出すタイミングを誤ると直射日光で、しおれてしまいます。
この花で12~3cmです。これ以上大きくても形が保てません。みなさんも挑戦してね。