FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

なつかしさ

2011年08月01日 | 音楽

7月31日放送「オーケストラの森」~札幌交響楽団・創立50周年・北海道から世界へ~という番組。地元の楽団なのに、札響の番組をTVで見るという機会がなかなかないので、なつかしい思いで録画して見た。

札響はこの5月、50周年を記念してヨーロッパツアーを行い、イタリア、イギリス、ドイツの5都市を巡って公演した来たそうだ。演奏が始まる前には現在、音楽監督をされている指揮者の尾高忠明さんのお話。日本人演奏家は”本場”へ行くと舞い上がってしまいがちだが、札響の楽団員は普段通りの演奏が出来てそれが現地で評価されたことがうれしい。札響の特徴は北海道の風土と札幌がはぐくんだ「綺麗な音」。そこから次第にスケールの大きな演奏へと広がっていったのはやはり、コンサートホールKitaraが出来たことが大きい。(札響の誕生は1961年)、尾高さんは正式に就任される前から、お付き合いがあり、かれこれ40年になるそうだ。

この日は50周年記念、ヨーロッパ公演帰国記念演奏会から~、チャイコフスキー作曲、交響曲第6番、ロ短調、作品74【悲愴】、アンコールはエルガー作曲変奏曲「なぞ」から第9変奏~。(8月28日朝6時から全曲が放送されるという。)

札響の演奏なのでちゃんと聴こうと耳を傾けた。シベリアを含む広大な国土から生まれたロシアの芸術はどっしりと風格があり、これを噛みしめて聴くのは体力が必要かもなどと…。だけどスラブ風の重々しさだけではない、第2楽章は軽やかだし、第3楽章もはっきりとしたリズムが踊る。起伏に富んだメロディが全篇を貫き、思ったほど疲労感がなかった。尾高さんは指揮終了とともにどっと疲労困憊という感じで、情熱がほとばしる渾身の指揮だった。

随分前になるが、ペーター・シュバルツさんが指揮をしていた時代で、確か厚生年金会館だったか、そういうところで演奏会があったと記憶している。その後は、指揮者の岩城宏之さんが全道へ出張して演奏するグリーンコンサートがあり、子供を連れて行った。座る場所に敷物を敷いて、野外で演奏を聴いたものだった。

子育てのころはドタバタと過ぎていく日々だったが、それも終わってみるとクラシックを聴いてみようかという気になる。そういう時間もいいものだなあと。明治生まれですでに他界しているが、クラシックの重たいレコードと手回し蓄音機を持っていた父を思い出しながら…。



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