FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

危ない

2011年11月29日 | 雑感

 27日に行われた大阪市と大阪府知事のダブル選挙の結果は、「大阪維新の会」の橋下徹・松井コンビが大阪都構想を訴えて圧勝に終わった。民主、自民、共産まで加わって応援した相手候補は惨敗。

既成政党に飽き足りないもやもやした閉塞感を打ち破ってくれそうな勇ましいリーダーを求めて、橋下さんに期待しているのだろう。増税だの、TPPだのに加えて、脱原発も一向に進まない。改革は進まず、官僚は省益にしがみついて、予算を減らそうとしない。

政権交代後2年を経て、国民の生活が第一どころか、財界官僚アメリカが第一になってしまった新自民党!?野田政権や、旧態依然の自民党にも、現状を打破する力を見いだせないと、大衆の怒りが爆発した感がある。

思い切ったことをやってくれそうと橋下さんを選んだ後には、何が起こるのか、これからが恐ろしい。どんどん考えの合わない相手を蹴散らし、攻撃していく姿は、少数派の発言と思想の自由を圧殺しない民主主義の精神に相反するものだ。

実際、橋下さんは朝鮮高校の授業料無償化にも北朝鮮の拉致問題を絡めて認めない発言をし、入学式や卒業式に公立学校の先生方が君が代を起立して斉唱しなければいけないという条例案を府議会で強行成立させた。全国でも条例化ははじめてのことだ。どうも”いつか来た道”へ引き返すようで危ない。

確かに電力会社に「原発を止めてください」なんてお願いしても相手はビクともしない。これだけ甚大な被害を出し続けている原発事故の後にも、もう再稼働の動きがある。大阪市長の橋下さんと大阪府知事の松井さんは、関西電力と本気で対決し、原発再稼働を押しとどめることが出来るだろうか。

大阪都構想は法改正やら、住民投票やらで実現には5年くらいかかるという話。果たしてそれまでこうした状況が続くのかどうか。民主党が割れ、政界再編になるのかどうか。


薔薇便り

2011年11月15日 | ガーデニング

 薔薇便りとはいっても、庭に咲いているわけではないが、室内に取り込んだ鉢植えの薔薇のつぼみが少しづつ開いて、どうやら花になってきたのだ。

一昨年の夏に大野農園から取り寄せたサマーソングというオレンジがかった中輪の薔薇。地植えの薔薇は裏庭を除けば、ほとんど葉っぱをむしって越冬準備完了。

壁際の鉢に最後まで小さな蕾が付いていたので、葉っぱも元気だし、夏の日を惜しんでそのままにしておこうと、玄関の中に取り込んでいた。

そうしたらいつの間にか気が付かないうちに花弁が広がっていた。こんなうっすらとした光にも反応するなんてね…。


季節が変わる

2011年11月15日 | 雑感

 平野部にもとうとう雪が積もった。北国の冬はある朝、カーテンを開けると窓から見える景色が、一面真っ白に変わるという劇的な変化で始まる。秋が続いてなんとなく冬になるという季節感ではないからだ。

 日中も断続的に雪が降り、ああ、これで秋が終わり、冬が来たんだなあと頭の中が切り替わった感じがする。まだ雪かきをするほどの降雪ではないが、一気に根雪になるというのではなく、暖かい陽気の日があったり、吹雪いたりしながら、冬の季節になっていく。

 まだ雪道には慣れていないから、スリップ事故に気をつけないとね。

 


行ってきた

2011年11月13日 | 雑感

 先日、遠路はるばる来てくださった広瀬隆さんの講演会へ行ってきた。小春日和の陽気のせいか、会場にあてられた会議室は補助椅子を出すほどの盛況、赤ちゃん連れの若いお母さんもいて、女性たちの割合が高かったような気がした。

~福島原発が教えた放射能の恐怖、食品汚染と泊原発と幌延最終処分~というテーマ。広瀬さんのパソコンに収められている画像やら、文言やらを映写のように垂れ幕に拡大して流し、マイクを握った広瀬さんがそれに解説を加えていくという方法。

何しろ、「これから休憩をはさんで3時間話します」とはじめに”宣言”した通り、次から次とぎっしり詰まった内容だった。事前に何冊かの本と「週刊朝日」のコラムを毎号読んでいたので、最初、意気込んで板書のようにノート書きしていったがとても追いつかず、途中で書くのはあきらめてしまった。

民主党政府が福島原発事故が千年に一度の津波によって壊されてしまったという報告書をIAEAにも提出したというように、津波が来る前から実は地震によってシステムが壊れてしまっていたこと、それを認めてしまえば全国すべての原発が危ないことになり、はじめからキチンと検証する気なんてサラサラなかったということを科学的に解説していた。

3号機のメルトダウン、爆発時の映像では、爆発は真上に向かっており、その中に黒いものが一緒に吹き飛び、やがて落ちてきた。広瀬さんは「この黒いものはなんですか」と会場へ問いかける。

この正体不明の黒いものものこそ、使用済み燃料棒が溶け落ちたもの、これこそ幌延に搬入されようとする高レベル廃棄物ですという広瀬さんの言葉には会場に来ていた全員の背筋が寒くなった瞬間。これは崩壊熱といって、ずっと熱を出し続けますと…。

六ヶ所村の3千トン貯蔵プールはもう廃棄物で満杯状態。どうしてもどこかに持っていく場所がほしいのだから、すでに実験と称して坑道が掘られてしまっている幌延最終処分場は危険極まりないことになる。

福島から遠いとのんきな部分もある道民気質、ヨーロッパで流されている放射性物質がどのように風で運ばれていくかというシミュレーション映像では東北ばかりか関東圏はもちろん、北海道全域が覆われていた時間があった。これにも会場には驚きと恐怖の声。

後半は国策である原発再稼働に反対を表明した地方の自治体首長の言葉がいくつか紹介され、田中三彦さんら、御用学者でない方々の事故検証発表もあり、非公開ヒアリングを行った民主党川内博史衆議院議員のような存在も紹介された。こういう希望を託せる動きもあると…。

それに比べて新聞・TV報道はひどすぎるし、北海道の高橋知事はバカ呼ばわり。(いやまったく、全国で一番早く営業運転という形で、原子力エネルギーを認めてしまったのだから、道民としても恥ずかしい)そのほかの推進派もめった切り。このあたり、声がだんだん大きくなり、畳み掛けるように攻撃していく。会場を一つにするアジテーターとして圧巻だった。大学だの、会社だののバックを持たずに一人、反権力を貫いてきた力強さが漲っていた。

東北が食料基地のしての機能を失いかけている今、自給率210%の北海道がいかに大事か。泊原発を皆さんの力で是非止めてください。食料基地を守ってくださいという言葉で最後が締めくくられていた。

今回は原発というのは、核兵器の原料となるプルトニウムを所有したいという潜在的願望、核抑止力によって再び”一等国”の仲間入りしたいというのが元々の国策の動機であって、平和利用などというのは後付けに過ぎない。だからいくらお金をどぶに捨てようとも、純度の高いプルトニウムが作られるはず?の核燃料サイクルを止めようとしないのだ、といった内容までは過激すぎる!せいか触れなかった。講演内容を記録したDVDが近く、本屋さんで発売されるので、それを買ってもう一度勉強しようと思う。