この夏の参院選は7月4日告示、7月21日投開票が有力らしい。いよいよ選挙の日程が具体的になってきた。前回の衆院選は比例代表しか用紙に書けなかったけど、今回もいないんじゃないかなあ。憲法改正、原発再稼働、TPP参加の流れに対して、野党勢力の強力な結集がないというのが悔しいよ。
「主権回復の日」式典後、高支持率を背にした安倍一派の歴史認識に見られる危険な体質が露わになってきたが、そんな流れの中から出てきたのがこのところの橋本維新の会共同代表の戦場における従軍慰安婦必要発言。沖縄へ行っては、米軍司令官に対して地元の風俗利用を進言。よくこんなことを恥ずかしげもなく公にするものだと思ったら、「田中龍作ジャーナル」によれば、過去には大阪にあると言われる遊郭の顧問弁護士をしていたことがあるというのだ。
外国人記者にそのことを突っ込まれるとつらっとして「料理組合」の顧問弁護士をしていたと答えたという。こういう感覚だから、米軍に風俗を利用せよなんていえるのだろう。国際問題にまで発展したのに、外国人記者に対しても、相変わらず、質問の意味をすり替える詭弁を弄しているだけ。あきれたものだ。
反論というのは、日本軍が直接女性たちを集めたのではなく相手国の民間業者を使ったのだし、拉致や強制をした当時の証拠書類もないというのが主張らしい。従軍慰安婦と言われる方たちの証言を聴けば、関与していないなどと言って開き直れるものではないはず。
同じ敗戦国でも国境が接しているドイツで果たしてこんな反論がまかり通るものだろうか。戦争を知らない世代が再び日本を孤立化の道へ曳き摺りこもうとしている。アジアの近隣諸国だけでなく、ヨーロッパもアメリカも、時計のねじを逆に回すこうした発言は認めるはずがないというのに…