雨模様が続く毎日。お盆まつりも踊りなしで早々に終わったらしい。TVはかなり前からBSが主。4夜連続のNHKBS「家族と側近が語る周恩来」は感銘を受けたが、8月は戦争、原爆、原発関連が多く、頭の中は重くなる一方だ。
今日の朝日新聞道内版にはさらに憂鬱になる記事が掲載されていた。「泊3号機営業運転へ きょう特別委 知事、容認見通し」以下引用。
定期検査で調整運転を続ける北海道電力泊原発3号機を巡り、同議会は15日、営業運転再開の是非を議論する産炭地地域振興・エネルギー問題調査特別委員会を16日に開くことを決めた。高橋はるみ知事が出席して再開容認の考えを表明し、終了後に国に容認の意向を伝えると見られる。営業運転は同日中にも再開される見込みだ。
泊3号機は、営業運転に移るための経済産業省原子力安全・保安院の最終検査を終え、原子力安全委員会も11日に営業運転再開を了承した。海江田万里経産省は高橋知事が再開を認めれば、北電に定検の終了証を交付する方針だ。
…高橋知事は泊村など周辺4町村を中心に、地元自治体の意見集約も並行して進めている。同特別委の終了後に「地元の同意形成は出来た」と判断し、海江田氏に営業運転を認める考えを伝える見通しだ。…(おわり)
すぐ隣の記事には「無条件再開 認められぬ」北大教授ら50人声明の記事。以下引用。
北大大学院の吉田文和教授(環境経済学)ら道内の大学教授ら50人が15日、泊原発3号機の営業運転再開について、無条件で容認することはできない、とする緊急声明をだした。
声明では泊原発の沖に北電が認めない海底活断層の存在が指摘されていることなどを挙げ、営業運転の再開前に「第三者機関による調査、検証がぜひ必要だ」とした。
また福島第一原発事故を受けて北電がまとめた安全対策は「2年~4年をめどとした緊張感に欠けた対策」とし、「道は前倒しを要求すべきだ」と訴えた。吉田教授は道庁で会見し、「営業運転を開始するのは泊3号機が東日本大震災以降で初で、今後の前例ともなる。形式的な検査以上に厳しい条件が求められる」と話した。(おわり)
だいたい、原子力”不安”委員会や”不安”院に期待しても仕様がないところへ、高橋はるみさんは元通産官僚出身。北電社長も福島原発事故間もなく、プルサーマル計画は予定通り実施するとか、営業運転再開に道の承認は必要ないとか、とんでもない発言を繰り返している人物。
菅さんが言ったストレステストはどうしたのか。道民主党議員も煮え切らず、頼りにならない。止められない言い訳ばかり。これじゃ原発を推進してきた自民党を変わらない。広瀬隆さんが活断層がある日本で原発は危険すぎる。原発を止めても電力不足にはならないと、その著作で何度も何度も警鐘を鳴らしているというのに。
九電のやらせメールが発覚したように、日本の住民説明会はまるで形式的。恩恵を受けている周辺4町村の自治体の長に聞いたって、答えは聞く前からわかっているようなものだ。反対する住民の意思も届かず、全国に先駆けて泊原発が営業運転再開1号になるなんて…不名誉なことだ。