23日、イングランドのプレミアリーグ第27節、アーセナルはホームにアストンヴィラを迎えて対戦。選手入場に使う通路の前にはスポンサー、エミレーツ航空のスチュワーデスさんたち数人が制服を着てお揃いで並ぶという、ちょっと見慣れない光景が出現。華やかで驚いたけど、あれはなんだったの?
FAカップ、チャンピオンズリーグと敗戦が続き、ヴェンゲル監督の手腕を疑問視する声が増してきたこのごろ。この試合は勝利することで周囲の雑音を消すという意味もある、という大事な1戦…
アストンヴィラにはこの試合に向けて、2週間の時間が用意されていた。アーセナルは中3日。コンディションの違いはどうしようもないが、今日は勝つしかしかないという選手たちの強い気持が6分、カソルラのゴールで早速形になった。
シュートしたボールが跳ね返って来たのをもう一度蹴って見事にゴール!!。この人のシュートは力が抜けて、パスのように綺麗な軌道を描くというのが特徴。職人技という感じがする。アンリもパスのようなシュートが多かったよねえ。舞うようにエレガントなゴールだった。カソルラは狭い空間を一瞬のうちに見つけ出し、縫うようにシュートするんだからすごい。
ところがその後に追加点がない、この日もジルーは外しっぱなし。50分、ウィルシャーのパスを受けてエリア内に進むが、決定的チャンスに決められない。そうこうしているうちに68分、カウンターからあっという間に同点に追いつかれる。こういうところはどうしようもないなあ。あ~あ、またか…
80分にもジルーがまた外す。決定的なヘディングシュートだったのに、決められない。途中からポドルスキーが入り、いいボールが来るんだけど、やっぱりチャンスに決められない。選手たちの意識はかなり改善され、シュートを打つようになっているんだけど、今日はどうにもゴールが遠い日か。
…などと刻々と時間が過ぎていく85分、冬の移籍市場で獲得した左サイドバック、モンレアルが上がりを見せ、ウィルシャーからのボールを正面へクロス。そこへ丁度ジルーの陰のようになってカソルラが走りこんで来ると、うまく合わせてシュート。これが鮮やかに決まった。
スペインのマラガから来たコンビの連携によって、ようやく待ち望んだ勝ち越し点。ヴェンゲル監督も思わずガッツポーズ、うれしそうだったねえ。スタンドのサポーターに近づいたモンレアルは、よくやった!と頭を何度も叩かれるほど、サポーターも興奮状態。その後、追加タイム4分を何とか逃げ切り、2-1で勝利。カソルラのお陰で貴重な勝ち点3を獲得した。
バイエルンの選手たちが前線から守備に走り回り、サイドでボールを持っている選手には数人で囲むようにプレッシャーをかけるなど、ボールを奪い取る攻守の切り替えの速さ、全員が運動量を惜しまず組織的な守備に走り回るという点からすると…、まだまだアーセナルの選手たちは動きが足りないような気がするけどね。それでもシュートを20数本も打ったのだから、よくなったことが数値として出てきたのでは…。
今夜はこれからマンチェスターシティとチェルシーの対戦。アーセナルの順位と直結する上位対決で、これは気になる。次節3月3日にはいよいよトッテナムとノースロンドンダービー。トッテナムは今ベイルが大活躍で今年はアーセナルの上にいる好調さを維持、ベイルはレアルマドリーが来季補強選手の一人に上げているそうだ。まあ、それはそれ、アーセナルは負けている暇はないんだから、答えは一つ。勝利しかない!!