FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

シリーズ

2014年08月22日 | ドラマ

 シャーロック・ホームズの探偵ものは大好きで、「シャーロック・ホームズの冒険」という古いほうのシリーズがまだ毎週土曜日深夜NHKBSで放送が続いているけど、こちらはいつ打ち切りになるかとハラハラしながら見ている。最近になって、もう一つ面白いシリーズものを見つけた。

WOWOWで放送されている「新米刑事モース~オックスフォード事件簿~」という刑事もので、かつて放送されていたという「主任警部モース」の若き頃、新米刑事時代を取り上げてドラマ化しているそうだ。

オックスフォード大学を中退!?したという、モースという若い刑事巡査とその上司のベテラン警部補だったかな、このコンビ、それに職場のなにやかやの人間関係がからみあって、複雑なものにしている。ホームズ探偵&ワトソン君よりもう少し現実感が漂っているというのか。

なにより光と影のコントラストをうまくとらえた映像がいいんだよねえ。これで見てみようという気になった。画面は常に落ち着いた色調で、あまりグロテスクな場面が出てこないのもいい。モース刑事は脇が甘くて、犯人に撃たれたり、刺されたり、寿命を縮めるような捜査をしているので、いつまで刑事生活を全うできるのかと心配になるほど。

モース刑事役のショーン・エヴァンスという俳優は長身細身、もしかしたら、毎日カロリー計算をして日本食を食べているんじゃないの?と思えるほど、凡そ筋肉隆々とは対極の体形。

そういえばレオナルド・デカプリオが体を鍛えたのか、大人になるにつれて、すっかりアクション俳優体形で普通のアメリカ人!?になってしまって、これにはかなりがっかりしているので、ショーン・エヴァンスさんはそのままの体形を維持していただきたいもんだよねえ。

「シャーロック・ホームズの冒険」の次回放送は8月24日(日)AM0:30~1:23 BS103「這(は)う人」

番組冒頭からクラシック風の弦楽器が奏でるテーマ曲、野外や背景の館も厳選されていて、当時の時代を映し出すような工夫が随所に見られ、ホームズ探偵とワトソン君の役者もぴったりはまり、まさに究極のホームズドラマという感じがしている。出来るだけ長く放送してほしいけど、地味な番組だから、どうなるかなあ。

「新米刑事モース~オックスフォード事件簿~」の次回放送はWOWOW8月24日(日)午後1:00~「Case 6 消えた事件簿」 午後2:35~「Case 7 亡霊の夜想曲」

ドラマとしては一つ一つが長いので、かなり丁寧に作られている。頭脳的なモース刑事となんていったかベテラン警部補がとてもいいコンビ。こちらの方はまだ制作が続きそうだけど…


シャーロック・ホームズの冒険

2013年12月23日 | ドラマ

 毎週土曜日NHKBS深夜の「シャーロック・ホームズの冒険」…これが今のハイビジョン映像に生まれ変わって再放送されている。このホームズシリーズは随分前に見たことがあって記憶にはあるけど、詳しくは覚えていない。録画する番組を探しているうちにこの番組を発見。偶然見つけた掘り出し物!!

今までいろんな役者が演じてきたホームズの中でもこのジェレミー・ブレットさん演ずるホームズが一番イメージに近い。このシリーズはそうしたファンの声が大きいようだ。ドラマの背景、当時のイギリスの人々や街の様子もよく伝わってくる。

先週の「赤髪同盟」では地下に穴を掘って銀行強盗というストーリーだったが、最後には悪の元締め、宿敵モリアーティ教授が登場。これも実にいい!!これ以上のモリアーティは見たことがないというぐらいの存在感。

シャーロック・ホームズとの出会いは小学校の頃。クラスの友達の間で回し読みをするのが流行し、子供向けのシリーズものを何冊も読んだ。あれから何十年経ったろうか。今となっては本の装丁もどこから出版されていたかもあやふやだけど。

ジェレミー・ブレットさん演ずるホームズは、異様な輝きを放つどこか冷たい瞳にエキセントリックなキャラクターがよく表れている。科学捜査の草分けとなるホームズ探偵は、頭はいいけど善良な市民とは別次元の雰囲気。あのギラギラした大きな眼がそういう背景を物語っているように見えるのだ。

このシリーズは1984年~94年にかけて作られたイギリスのグラナダTV版で、第6シリーズまで製作されたがジェレミー・ブレットさんの病死によって終了となったそうだ。この役者さんは実生活でも持病があって、それと戦いながらの壮絶な役者人生だったらしい。

紹介されたものを読むと舞台俳優出身ということだが、オードリー・ヘプバーンがロストフ伯爵の娘、ナターシャを演じたトルストイ原作の映画「戦争と平和」では、ナターシャの弟だったか、兄だったか、演じていたような気がするよ。記憶違いでなければね。

1957年ごろの映画だから、随分前に作られたハリウッド映画。作者の分身とも言われる平和主義者ピエールのヘンリー・フォンダやオードリーの夫、アンドレイ・ボルコンスキー公爵のメル・ファーラーも共演したオールスターキャスト。上映時間も長かったし、今のハリウッド映画に比べるとまじめな文芸作品。スターリン死後に訪れた東西が雪解けになった時代だったのかもしれない。

次回は29日午前0時40分~午前1時35分、モリアーティ教授と直接対決する「最後の事件」。土日は海外サッカーの試合に追われるけど、これも楽しみ…


一つだけ例外

2013年10月11日 | ドラマ

 この頃のTVはニュースや情報番組、ドキュメンタリー番組、あとはWOWOWの映画くらいか…というほど見るものがないけど、一つだけ例外がWOWOWで放送されている中国ドラマ『項羽(こうう)と劉邦(りゅうほう)King’s War』。毎週土曜日、午前9時から2話放送されている。

 最初から見たわけじゃないんだけど、たまたま見ているうちに面白くなってだんだん引きこまれ、とうとう前半総集編まで辿りついてしまった。中国紀元前206~202年に全土で繰り広げられた楚漢(そかん)戦争を描いた…そうで、なんせ約35億円もの史上最高額を投入して製作されたとか。項羽を演じるのは台湾のスター、ピーター・ホー、劉邦は中国の国民的俳優、チェン・ダミオン…と聞いてもはじめて見る役者。二人ともなかなかいい顔しているよ。やっぱりリーダーだからね、それなりの品格とか、顔じゃないとピンとこないもの。

秦の始皇帝が死んだあと、その後が宦官の趙高(ちょうこう)に実権を握られ、長子は殺害され、二代目の皇帝にしてもらった胡亥(こがい)はいいように操られ、最後は自害を強要される有様。今では観光客で溢れている万里の長城、その後の始皇帝陵も当時の民衆は過酷な労働を強いられ、それから逃れようもなく各地で反乱が相次いだという。趙高を演じる役者がうまくて、この回あたりは朝廷ドラマを見ているようだった。

反乱軍の中で頭角を現したのが24歳の楚国、旧貴族の子孫項羽(ピーター・ホー)と46歳の小官吏、劉邦(チェン・ダオミン)。項羽は血筋もいいし、戦場では勝利を重ね、統率のとれた軍隊を率いて圧倒的な力を見せつける。一方の劉邦はせいぜい小集団の親分くらいにしか見えないけど、これが人望があって、項羽の軍勢に負けては慕ってくる子分たちに助けられるという対象的な二人。 

けれども項羽は勝利する度に増えていく何十万の捕虜たちに食べさせると自軍の兵隊は飢えてしまう、と降伏してきた捕虜たちを生き埋めにして皆殺しにしてしまう。なにしろすぐ殺してしまうのだから、周囲の者も怖くて何も言えなくなる。

その後、楚国の王が先に関中(秦の都があったところ)に入ったものを王とすると宣言、劉邦が先に入城し秦王を降伏させ、王になるとその事を知った項羽は激怒。側近は劉邦を殺せというが、劉邦は項羽陣営の中へ参謀の張良と出かけて行き、殺されそうになるところを何とか逃げ果せる。このときも張良(ちょうりょう)というかつて秦に滅ぼされて恨みを持つ韓人に助けられる。このあたりの緊迫したやり取りが面白かったなあ。

関中からあっさり引き上げた劉邦に代わって王になった項羽は、かつて秦の皇帝がいた宮殿も街も側近が止めるのも聞かず、燃やしてしまえと命令。強力な軍勢に守られていた項羽もこれでは人心が離れていくのも時間の問題。

劉邦は領地をもらって引っ込み、項羽は戦いに疲れただろうからと自軍の兵士を故郷へ帰し、自分も故郷の楚国へ帰るといい始める。ところが兵士はすんなり故郷へ帰らず…というところまで。まあ、最後は劉邦が項羽との戦いに勝つのだから、この後の展開がどうなるのか楽しみ。

なにしろ役名の漢字が難しくて、振り仮名をふってもらわないと読めない。日本人の作家もこのお話はいろいろ書いているらしいけど、そういうものは興味ないしね。おまけに中国の歴史はあまり覚えてないから、あちこち検索してはこっちもお勉強。綺麗な女優さんたちが何人も登場する。余り残酷シーンもないし、秋の夜長を楽しむには打ってつけ、見ごたえ十分のドラマ。