FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

引退

2012年11月28日 | 雑感

 昨日は鳩山元首相の引退会見もあったようだ。今日の「田中龍作ジャーナル」は~行く人来る人 引退する鳩山元首相、嘉田新党の陰で~と二人を対比させながら、鳩山さんの会見の模様も伝えていた。

…「『どうせウソでしょ』と国民に言われるからマニフェストという言葉は使わない方がいい」と古巣に苦言を呈した…「もっと国民目線の民主党にしたいと考えていた。自分の主張を曲げてまで政治家をやることはない…」…家訓を勝手に書き換え、これに従わないものは出て行けと迫って親を追い出したバカ息子たち。今度の選挙で討ち死には免れない…

これから日本も変わるのだという期待感の中で行われた鳩山さんの所信表明演説、翌日文章になったものを読んだ時の高揚感は、今でも思い出す。「コンクリートから人へ」「東アジア共同体」、それにアイヌ民族を歴代首相の中で初めて先住民族と認めたことなど。「弱い立場の人々の尊重を友愛政治の原点として宣言します」という素晴らしい言葉。

あれから3年経ち、弱い立場の人々どころか、ふたたび、米国・財界・官僚につながりが深い自民党政治に逆戻りしそうな選挙を前にして、「日本の国境問題ー尖閣・竹島・北方領土」(孫崎亨著:ちくま新書)で興味深い記述があった。東アジア共同体は難しいか~という小タイトルのところから抜粋。

近現代史では第2次大戦後の独仏関係に学ぶところが多い。日中関係も憎しみ合いを超え、「複合的相互依存関係」を樹立したフランス・ドイツ間の歴史に学ぶべきである。私は「東アジア共同体構想」も同じ流れの中にあると思う。

…ところがここへ来て、流れが難しくなった。米中が経済力・軍事力で次第に拮抗しようとする中、「日米間系を重視するか、日中関係を重視するか」の選択が問われ、「日米関係を重視するなら、東アジア共同体構想の推進には慎重であるべし」という見解が勢い付いている。

…アーミーテージは「我々は長い間、外交対話を通じて、”米国は太平洋国家であり、太平洋はわれわれを分断するものではなく、つないでいる”ということを主張してきました。にもかかわらず、鳩山氏は中国の胡錦濤と並び立ってどうやら”米国を含まない共同体”について語っているようでした。」「彼が胡錦濤主席とともに”東アジア共同体”について話したとき、われわれはとてもネガティブでした。」と述べ、ナイは「もし、米国が、”外されている”と感じたならば、報復に打って出ると思います」…

…ただ、米国にもさまざまな見解が存在する。チャールズ・カプチャン(クリントン時代国家安全保障会議欧州部長、ジョージタウン大学教授]とジョン・アイケンベリー(プリンストン大学教授)…この両名が2010年1月21日付ニューヨーク・タイムズ紙で「新しい日本、新しいアジア」と題する新たな視点を展開した。

・オバマ政権は鳩山首相の新しいアプローチを拒絶するよりは歓迎すべきである。・日本は多くの点で、欧州がとって来た道を歩み始めている。冷戦の終焉とともに欧州は地域統合のペースを上げ、ワシントンから独立志向した。・米国は結果としてより独立した欧州の利点を享受した。

・日本が中国との関係を深めることによって、日中の二か国が仏独間の良好な関係の回復と同じことを繰り返せるかもしれない。・米国に屈服する日本より、自己主張をし、独立した日本のほうが東アジアにより貢献することとなる。

鳩山政権時代、カプチャンやアイケンベリーのような見解を持つ米国の知識人の日本関係者たちと手を組む機会はあった。逆に旧来の米国内の日本関係者は危機感を持ち、鳩山政権の崩壊を目指して動くこととなった。(おわり)

鳩山さんは欧州並みに日本の主張を認めようという、カプチャンやアイケンベリーといったアメリカ人の存在を知っていたのだろうか。新しい人脈を作るいいチャンスだったのにねえ。


大きな決断

2012年11月28日 | 雑感

 昨日は大きなニュースがあった。嘉田由紀子、滋賀県知事が、脱原発勢力の結集をしようと、「脱原発、反消費税、反TPP」を掲げて新党「日本未来の党」を立ち上げた。

この動きに「国民の生活が第一」はすぐさま解党、合併という動きを見せ、「減税日本、反TPP、脱原発を実現する党」という舌をかみそうな!?党名の3人と「みどりの風」のうち、衆院議員3名、さらに社民党を離党した阿部知子さんも合流し、「生活」の参院議員も数えると60名を超す「脱原発政党」の一大勢力になる模様。

今回、小沢さんは大きな決断をした。裏で仕掛けたのは小沢さんだといかにも暗躍したような言われ方だが、とにもかくにも一つの勢力にまとめる力、これが小沢さんのすごいところ。党首がだれかよりは政策が実行される”実”を選んだ。

女性知事の嘉田さんは会見でもソフトな印象で、強面の小沢さんが前面に出るよりも選挙のイメージとして、よかったのでは。小沢さんに対しては、何年にもわたって悪いイメージが国民に刷り込まれてきた。小沢さんの強制起訴をした検察審査会の”いかさま”ぶりは、インターネットでは知られているが、そういう情報を知らない人にとっては無罪確定になっても、今までのイメージを払拭するのは容易ではないと、小沢さん自身が判断したのだろう。

「日本未来の党」の政策は脱原発ならぬ卒原発がもっとも大きなテーマで、もんじゅと六ヶ所村再処理工場の廃止というのは心強い。そのほか消費増税法の凍結、TPP反対、行政・司法の抜本改革とここまでは「国民の生活が第一」とおんなじに見えるが、女性が党首だけに、子供や女性の声なき声をきちんと政治に反映させます、とあって、とっつきやすい。

橋下日本維新の会は、任期を途中で放り出す無責任な石原暴走老人に乗っ取られ、脱原発の政策が後退した。このことを嘉田さんは新党結成する理由にあげていた。コロコロということが違って言い訳ばかりがうまい橋下大阪市長や、政権交代時のマニフェスト破りが臆面もなくまたマニフェストを訴える民主党、国防軍や憲法改正やら、教育にまで介入しようという危険極まりない自民党の安倍総裁。

彼らは憲法9条を変え、戦争をする国にしようとする極右という点で大差ない。若い人たちは徴兵制へ道を開くような彼らに同調しているのだろうか。戦争の実感がないからか。ホントにそれでいいのか。

嘉田さんはたしか、原発事故後初の選挙になるが、今回の選挙の結果は国家の品格にかかわると会見で仰っていた。チェルノブイリ事故に匹敵するような原発事故を経験しながら、まだ国民が原発維持を選ぶようなら、世界は日本をどう見るかという思いがあるのかもしれない。

原発維持へ向かうのか、脱原発へ舵を切るのか。高レベル放射性廃棄物、使用済み核燃料はどんどん積みあがっていくが、安全に処理する方法がないし、行き場もない。人口の少ない田舎に核のゴミを押し付ければいい、という問題ではないはず。ここは国民一人一人の判断にかかっている。1票の力を今こそ…


突破

2012年11月23日 | サッカー

 21日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ第5節、グループBのアーセナルはホームにフランスのモンペリエを迎えて対戦。前半は0-0で折り返したが、後半になってからウィルシャーとポドルスキーの2得点で勝利。もう一つの試合、首位のドイツ、シャルケがギリシャ、オリンピアコスに勝利したことによって、シャルケとともに2位アーセナルもグループを突破、決勝トーナメントへ進出することが確定した。よかったなあ…

試合は前半、アルテタからポドルスキーとパスをつなぎ、それを受けたコシルニーが頭で押し込もうとしたが、バーに跳ね返されゴールならず。モンペリエはボールを持った選手に寄せも早く、アーセナルの選手たちに時間を与えない。

そのせいか、ボールがうまくつながらなかったり、奪われたりする場面が目に付いた。攻撃の起点になるカソルラはなんども倒され、そのうち怪我をするんじゃないかとハラハラ。ポドルスキーのシュートも実を結ばない。

後半になると49分、今か今かと待ち望んだ先制ゴール!!それも長らく怪我によって戦線離脱していた若いMFジャック・ウィルシャーによって。ヴェルメーレンの左からのクロスに、飛び上がったFWジルーが相手選手たちに競り勝ち、頭でボールを落とすと、飛び出したウィルシャーが決めるという、鮮やかな連携からのゴール。1-0.やれやれだ。

アーセナルの選手たちはこれでプレッシャーから解放されたようにのびのびとプレー仕出す。一方のモンペリエもカウンターを狙っているが、63分、ポドルスキーがジルーとの連携から見事なボレーシュートを決めて2点目。この追加点は大きかった、これでちょっと安心。アーセナルの選手たちはよく守備にも奮闘し、その後スコアは動かず、2-0で終了。最後の時間帯には怪我明けのジェルヴィー二ョもピッチに送り出したのだから、ヴェンゲル監督にとってもプラン通りだろう。

以前ギ・ルー監督のオセールのころ、よく見ていたフランスリーグのユニフォームは、色の使い方が斬新で、なるほどこういう組み合わせもあるのかと楽しかった。モンペリエのユニフォームも難しいオレンジ色のパンツに対し、シャツとソックスで濃紺の分量を多くし、包むように配色していて違和感がない。これですっきりとした印象。背文字をゴールドにしていたのもいいねえ。

 それぞれの試合が終わってみれば、イングランド勢のチェルシーはイタリアのユヴェントスに0-3で負けたとか。グループリーグ敗退の危機ということで、ロシア人大富豪でチェルシーオーナーの(油で儲けた)アブラモビッチは例によって!?あっという間に監督を首にしてしまった。

これで何人目の監督交代なんだか。アブラはバルセロナのグアルディオラ前監督を招きたかったらしいけど、シーズン途中を嫌がったらしく、暫定的にやはりスペイン人のベニテス監督が後任。

そういえば、この間見たドキュメンタリー番組なんだけど、スペインのバブルがはじけた後、住宅ローンを払えず、家は競売にかけられ、住むところもないようなバルセロナ市民が登場していた。バルサのスタジアム、カンプノウに来ている大勢の観客だけ見ていると、そういう逼迫した市民生活なんて、伝わってこないけどね。

カメラが追っていたのは、同じ境遇の市民同士が連帯して戦っている中の一人。彼はなんとしても25歳の娘に借金が引き継いでいかないように、銀行と戦っていた。そして交渉の結果、返済免除を勝ちとったのだ。泣き寝入りせずに戦い取るところは、さすが人民戦線を戦ったカタルーニャの人々。その後にフランコ独裁政権という反動が長く続くことになったけどね。なんと!彼の背負っているバッグには”アンリ14”の名前がプリントされていた。彼もかつてはカンプノウに通っていた一人だったのかもしれない。

 


大爆発

2012年11月19日 | サッカー

 イングランドプレミアリーグ、第12節、17日に行われたアーセナルとトッテナムの試合はノースロンドンダービーで例年、熱い戦いになるが、ホームのアーセナルが5得点と大爆発。アーセナルから移籍していった天敵アデバヨルが、一発レッドで前半のうちに退場という流れを運に、久しぶりに大量得点。おまけにアンリがアメリカのリーグ戦終わったのか、スタンド観戦していたし。いい気分、いい週末!!

試合は立ち上がり、トッテナムがどんどん攻め上がり、アーセナルから移籍していったDFギャラスのゴールと思いきや、これはオフサイドだったのか、幻のゴール。その後すぐ、アデバヨルがこぼれ球からゴールを決め、先制される。0-1.

やれやれ!また失点が先かと不安になる。なんたってこの間のフルアム戦は2-0から失点が続き、点の取り合いの末、終わってみれば3-3の引き分け。最後の最後にチャンス到来だったんだけど、アルテタがPK外すしねえ。アルテタは日本人のように!?精一杯プレーするけど、身体の向きと逆に蹴るという心理戦には長けていないようで、仕様がないとはいえ、くやしい結果。

まあ、そんな残像が消えないまま、時間が過ぎて行った18分、アデバヨルがカソルラへのファール、両足タックルで倒されたように見えたけど、レッドカードで一発退場。これで流れが変わり、24分、長身メルテザッカーが頭で押し込んで、早いうちに同点に追いつく。

さらに42分にはポドルスキーが2点目を決め、46分、これまで何回も相手のフランス人GK(フランス代表だったか)にセーブされていたジルーが、ついにチャンスをものにして3点目。3-1で前半を折り返すという、この頃あまり味わったことがないような余裕!!

後半60分、ポドルスキーからのクロスをカソルラが決めて4点目。このところないようなゴールラッシュにスタンドもすっかり浮かれていると、70分、トッテナムのベイルに2点目を返されてしまう。4-2.こういうところが脇が甘いというのか、油断だよねえ。それでも10人で相手も疲れが出てきたのか、あまりボールを取りに来ることもなく時間が経過。

91分にはウォルコットが5点目を決め、うれしそうだったなあ。試合は5-2で終了。アンリの映像が試合中に出てきて、ゴールの時には立ち上がって、拍手していた。上は赤いポロシャツのようなスタイル。子ども連れで元気そうだったね。当時、センターバックだったキャンベルも横に座っていた。なんたってアーセナルが無敗優勝を成し遂げたときのメンバーだからね。あの頃は強かったんだよねえ。得点なしなんて試合は滅多になかったんじゃないかなあ。

アンリの背番号14を受け継いだウォルコットは、センターフォワードをどうしてもやりたいと盛んにアピールしているけど、ジルーがこのところゴールを決め出しているし、どうしてもサイドで起用されてしまう。それでも5点目はジルーが下がった後、センターフォワードで決められたということで、うれしかったようだ。

最近は嘆きのヴェンゲル監督もようやく笑顔を見せ、スタジアムの観客も大喜び。攻撃陣がそろい踏みで得点したんだから、自信になったはず。次はチャンピオンズリーグのモンペリエ戦。水曜日だったか、強行スケジュールが続く。4チームのうち、なんせ1点差で3チームが団子状態だから、なんとか勝って抜け出さないことには…


騙されていた

2012年11月16日 | 雑感

 衆議院が今日解散になり、いよいよ12月16日が投開票日。野田首相の最後の!?会見は夕方の地方ニュースをカットしてまで放送されていた。第3極と言えば、石原さんと橋下さんが異常に持ち上げられているが、15日付「田中龍作ジャーナル」では~生活、街宣、有権者「民主党に裏切られた」「マスコミに騙されていた」~と伝えている。

…街宣車に乗った森ゆうこ参議院幹事長らが「脱原発」「消費税反対」など党の基本政策を訴えていた…「小沢さんを巡る一連のマスコミ報道をかつては信じていた。だが捏造だったことに気付き、それ以来小沢支持になった」(自営業者=都内男性・50代)…「国民の生活が第一」は政党交付金を受け取れないまま選挙に臨まなければならない…、「マスコミが意図的に小さく扱う『国民の生活が第一』を拙サイトでは等身大のサイズで伝えてゆきます」とあった。

へえー、私とおんなじ人がいるんだねえとこの都内男性に共感。まあー、あれだけ、朝から晩まで小沢さんの問題がどうのこうのとやられたら、善良な市民!は疑いもなく信じてしまうだろうし、そのイメージが頭にこびりついて、いまだに拒否反応をしてしまう人もいるだろう。無罪判決が二度出て、ようやく目が覚めてきたのではないか。

一貫して小沢さんを支持してきた「日刊ゲンダイ」13日付は無罪に大喜び。「小沢控訴審無罪」と小沢特集記事で埋め尽くされていた。「裏金をデッチ上げ、小沢の『正論』まで潰した大マスコミの重大責任」の小タイトルの記事には元NHK記者で評論家川崎泰資氏という人のコメントが載っていた。

「この国の捜査当局は滅多なことじゃあやまらない。マスコミもおんなじなんですよ。当然、謝るべきだがそうはしない。しかし、これは大きな問題です。というのも、彼らの誤りは単に司法検察のリーク情報に踊らされて、小沢氏のありもしない疑惑をかき立て多だけではないからです。その情報を流すことで、政局を左右した。民主党のマニフェストを骨抜きにして、党内をガタガタにした。

しかし、この点において、彼らは何も悪いことをしたという自覚がない。今なお、小沢一郎を言う政治家を毛嫌いし、なるべく、政治的影響力を持たせないようにやっている。彼らの小沢つぶしは確信犯なんですよ。その証拠に第三極の取材では必ず、小沢と組むのか組まないのかを聞き、第三極を小沢VS.反小沢に色分けしようとしている。僕に言わせりゃ、石原新党も橋下維新も保守の亜流で、そういう意味で第三極は小沢氏のところしかないはずなのに、そういう報道はしない。とにかく小沢氏に政治活動をさせたくないのです」…ほんとひどいものだ。

「戦後史の正体」で孫崎さんが書いていたように、日本を属国のままにしておきたいアメリカが表に立って陣頭指揮をしなくても、日本人が日本人を貶めてしまうという、あまり日本人が見たくない現実がここでもあらわれている。アメリカに対して何か言おうとする鳩山さんと小沢さんのような政治家を、日本人の手で潰そうとした。そのことによって、時の政権の方向が大きく歪められてしまったという自覚が本人たちにはないというのだから、その腐敗は救いようがない。

もう一つジャーナリスト・渡辺乾介氏という人のコメント。「小沢さんがなぜ、やられなかったのか。自分がこの闘いに負けるわけにはいかない、という岩のごとき信念があったからですよ。国家というのは国民の生活を守る責任がある。政治家には品性が求められ、政治が果たすべきは正義です。小沢事件は、すべてをひっくり返してしまった。

しかも、権力の側がこれほどおかしなことをやっているのに、メディアは批判するどころか、お先棒を担ぎ、他の政治家も知らん顔です。こんなデタラメを許していいのか。そういう気持ちが小沢さんを支えていたわけで、無罪判決が出た以上、今後はきっちり、落とし前をつけてもらう。小沢事件の徹底検証が必要になってくると思います」…まったく、どこまで厚顔無恥なのか…

NHKの7時のニュースは拡大版で時間を延長していたけど、最後に「何を判断材料に投票すればいいのか」と問われると、そばに立っている記者の解説は「決める政治を実現」。なんだこれは?これじゃあ、三党合意礼賛そのもの。こっちもひどいものだ。


朝の食卓

2012年11月16日 | 雑感

 北国の秋は短いのに、例年になくまだ雪がない。カーテンを開けると、辺り一面真っ白の世界に変化しているというのが冬の始まり。ところが今年は記録的に初雪が遅いというのだから、どうなってんだか。寒風で薔薇の枝が凍るのではないかとそっちも心配。

 ベニシアさんの「猫のしっぽカエルの手」の初回放送を久しぶりに見たら、丹精して作り上げた庭には晩秋を彩るさまざまな花が咲いていた。200種類のハーブを植えているということだし、土づくりから始めている本格派。日本人以上!?に勤勉なベニシアさんの今回は、ショウガの砂糖漬けが紹介されていた。

作り方は2ミリくらいに薄切りにしたショウガを、3,4分酢の中で沸騰させてから、ザルに開け、今度はお砂糖を入れて汁がなくなるまで煮詰める。さらに大きなザルに紙を敷き詰め、その上に砂糖をまぶした薄切りショウガを置いて、一日乾かして完成というもの。ショウガは体を温めるからね、寒い季節にはぴったり。

ついでに、ショウガご飯を…、お米一合をいつもの水加減の中に、ビン詰めで売られている”白だし”を大さじ一杯、塩を少々、そうだなあ、小さじ4分の一くらいだろうか、それに加える。その上に親指大くらいのショウガ一かけ分の千切りを置き、白いいりごまを大さじ2杯。そのまま炊飯器を作動させれば出来上がり。簡単でしょ?

さっき番組の途中からたまたま見た「幸福の一皿」だったか、そんなタイトルのBS番組で築地市場の、そこで働く人たち相手の食堂で、朝早くから出している「クリームシチュー」が紹介されていた。見ているだけでおいしそう。何より毎朝食べても飽きないというところがポイントだね。家庭料理とおんなじ。

一回見たきりだけど、作り方はお水の中に3ミリくらいに薄く切った人参、一センチくらいの薄切りたまねぎ、それにゴロゴロ切られたジャガイモ(なんと北海道産のメークイン)。材料はこれだけ。沸騰した中にはバターが大量に入れられ、さらに水溶き小麦粉を入れて、ゆっくりかき混ぜる。これが一番大変な作業かもしれない。牛乳が入っていたのかどうかはわからなかったけど、白くなるには多分、入っていたはず。

香辛料は何が使われていたんだろうか。色からしてナツメグかもしれない。粗挽きこしょうでもいいかも。ここではセットでバターを塗ったパンとサラダが付いていたような気がしたけど。そうそう、半熟ゆで卵がシチューの中に入っていてこれが絶妙らしい。沸騰した鍋の中に卵を4分30秒入れておくそうな。すごい!!ちょうどいい半熟卵って難しいものねえ。朝の食卓はこれで十分だね。

この番組の中に土井勝さんの息子さんが登場していた。土井さんはNHK「きょうの料理」で戦後間もなくから、長年にわたって日本人の健康は家庭料理からと、さまざまな料理を紹介されていた。他界した母も昔見ていた番組だから、よく覚えているよ。なつかしいなあ。お父さんにそっくりだけど、二代目はもっと男前!、よかったねえ。

 

 


意図的

2012年11月15日 | 雑感

 14日のTV党首討論で野田首相が、野党第一党自民党の安倍総裁に解散時期を明らかにして承認を迫る、という大芝居を演じた。TVカメラを意識したその演技力は、主演男優賞ものの迫力ではあったが、またもや民・自・公でかってに決めてしまった。

今までグズグズして引き延ばしていたものを、なぜこの場で唐突にという疑問も、これは第3極の連携、結集がまだ出来ていないうちに行いたいということらしい。なるほど…だ。第3極は政策に違いはあっても、官僚に主導されるこの国の政治の閉塞状況をなんとか変えなければならない、ということでは一致しているし、背後で中央集権体制をこのまま維持し既得権益を守りたいという、霞ヶ関が背後でコントロールしているということのようだ。

何十年も官僚主導から政治主導へとこの国の行政の仕組みを根本から変えようと訴えてきている小沢さんは、記者クラブの廃止など、マスメディアの改革も主張してきた。そういう意味では官僚だけではなく、マスメディアが最も恐れる政治家。無罪判決後の記事も、なぜ自分たちがこれまで推定無罪の精神を放棄してまで犯罪人扱いし、狙い撃ちにしてきたかの反省もなく、翌日のひどい社説には”あいた口がふさがらない”。

「無罪一郎」の垂れ幕をもって、ビルが林立する街中の道路を走っている小沢さんの姿に、「オレの不名誉な日々をどうしてくれるんだ!?」という文字が付いた山田紳さんの一コマ漫画。言い訳しないだけ、こっちがよっぽど上等に見える。

爆弾宣言の後に登場した小沢さんの党首討論は、応援演説で飛び回っているのか声が枯れているようでもあり、いささか印象が薄かったが、少ししゃがれた声で質したのは、政権交代に託した国民が願う正論だった。

このところの3党合意については、政党のエゴや目先の利権でもって結論が導き出される場合が多い。特に特例公債法案については、内容を見ると、大抵、誰が見ても憲法上、財政法上の大きな問題点をはらんでいるのではないか。時間がかかっても、もっと丁寧な議論をしていくべき。当面の必要性のみで、基本的なことについての問題意識がなおざりにされているのではないかと心配している。

2009年政権交代については、官僚主導の中央集権から政治主導の地方分権、地域主権という国の行政、社会の仕組みを根本的に変えるということが最大の前提に立っていたのではないか。09年マニフェストは内容がいけなかったのかということで議論されているのか、内容は良かったけれど実際は出来なかったのか。その両方なのか。

地方に対する一括交付金については、実際上は自由に使えるお金ではない。今までと同様、それ以上に書類のチェックが多くなっている。これでは前の補助金と変わらない…と指摘。

10分間の制限時間は短すぎた。もっと時間があれば…と思うが、小沢さんが淡々としているように見えるのは行政の仕組みを変えるという大改革は、そう簡単に短い時間では実現しないと考えているからではないだろうか。

小沢さんが報道されようとすると必ず邪魔が入る。10月25日の「国民の生活が第一」の結党パーティーの時は同日、午後3時に突然、石原都知事の辞任報道で打ち消されてしまったし、11月12日の小沢さんの控訴審無罪報道のときにも、同じく石原元都知事が新党の命名披露会見なるものに邪魔された。そして今回は直前の野田総理の度肝を抜く解散時期明言によって、TV画面には野田総理がどうした…の文字が入っていた。どう考えても意図的としか思えないが、今はインターネットの情報のほうが真実を伝えている。無邪気な目で世論操作に騙されてしまう国民ばかりではない。

16日解散、12月16日投票という日程が決まってから、何が選挙のテーマなのかは脇に追いやられ、報道は政治家の動きばかり追いかけている。野田首相は惨敗を予想して、選挙後の大連立で生き残ることを視野に入れているという報道があった。自分たちのグループだけで残ればいいというのだから、ひどいものだ。菅さんが小沢さんを排除してから、民主党は仲間を切り捨てるという、こういうことが平気でまかり通るようになった。自民党と組んで原発再稼働、消費税増税、霞が関中央集権体制の維持、なんでもアメリカの言うとおりという日米同盟の強化と、並べるだけでぞっとする。いつか来た道へ逆戻り…


わざわざ

2012年11月09日 | 雑感

 週間天気予報では、来週にはどうやら平野部にも雪が降りそうな気配。いよいよ冬が到来、街の景色は一夜にして枯葉色から真っ白に変化しているだろう。最近の地方ニュースでは厳冬期にもなると電力消費が夏場よりぐっと増えるということで、廃材などの木を燃やして自家発電し、節電に協力する企業などの取り組みが紹介されていた。

今朝の新聞の道内版には「電力需給連絡会」なる道などが立ち上げた組織に、高橋はるみ知事や地元経済界だけではなく、松宮経済産業副大臣が参加して、「再稼働を求める異例の発言を繰り返した」そうだ。なんと…わざわざ国のほうからやってきて、口をはさむとは。これは脅かしだ。

「(原発停止の)状態が来年、再来年と続くと、とんでもないことが起きる」とやら「原子力規制委員会が一日も早く、定期検査などで停止している原発の稼働をするよう、こい願う」…だって。現在泊原発は三つとも定検中で稼働していない。…「松宮氏は会議後、報道陣から来冬には泊原発が再稼働し、電力が足りるような状態であってほしいということかと問われ、そういうことですねと認めた」…。”異例の発言”を繰り返すのは、大飯原発の次は泊を再稼働したいからだ。今冬を乗り切った場合に、どうして来年の冬に必要になる?

最近の報道では、原子力規制委員会が何をしているかと言えば、大飯原発の真下に活断層があるかどうかを調べたのが初仕事。現地まで行って、一人が明確に活断層と言っているのにほかの4人が煮え切らず。意見がまとまらないんじゃなかった?しかも電力会社の職員が付きっきりでそばにいながらの調査。はっきりしないのなら、規制委員会で時間をかけて独自に調査すればいいのだ。稼働している原発を止めてしまうなどという度胸が、原子力村の先生方にあるとは思えないけどね。

石原前知事の辞任に伴う次期都知事選挙には、前日弁連会長の宇都宮健児さんという方が無所属で出馬表明されたそうだ。「東京から脱原発政策を推し進める」という発言が頼もしい。元タレントが出るようなファン投票じゃあまりにも意識が低すぎると思っていたら、こういう立派な方が出てきた。脱原発を支持する都民が結集して、何とか当選させていただきたいものだ。

今日のニュースでは除染のために取り除いた汚染された土は行き場がなくて、敷地の隅やら、人目に付くところに置かれている映像が出ていた。廃棄物の候補地に選ばれた地域の人々は受け入れ反対の運動を始めているし、補償や除染など後処理に10兆円だそうだ。福島原発事故後、国民は随分勉強して騙されなくなった。それに廃炉にとりかかる前の段階で、すでにこれだけ費用が必要。原子力による電力代が安いなんて到底言えない。計算の方法がおかしい。

選挙が近づいてきたという報道だけど、一体誰を選べばいいのか。はたして決められた選挙区で投票できるような候補者が出てくるのかどうか。いないという場合もあり得ると、この頃は腹を括って考えている。


第4節

2012年11月08日 | サッカー

 UEFAチャンピオンズリーグがある週の半ばは、ついつい試合を見てしまう。チームを応援する試合前のスタンドはそれぞれのお国柄で個性的。目に鮮やかなグリーンの芝の中ではユニフォームカラーが楽しめるし、選手間のボールの奪い合い、ゴール前の攻防はこの一瞬にかける緊迫感が漲っている。寒さも吹き飛ぶ素晴らしいエンターテインメント。

 6日に行われた第4節、アーセナルはアウェイのドイツのチーム、シャルケ戦。シャルケはたしか、開閉式のドームスタジアム。このチームに内田篤人選手が右サイドバックとして、先発出場を果たしている。

前回対戦ではアーセナルのホームで敗れている相手、開始早々から、熱いホームの声援を背にシャルケはどんどん攻め込んで、なんどもチャンスを作る。内田選手も積極的に攻め上がってきていた。そこへアーセナルに思わぬチャンス。相手選手がクリアしそこなったボールが背後に落ち、それを奪ったジルーが抜け出してゴール前へ進むが倒され、そのこぼれ球をウォルコットが無人のネットに押し込んで18分、先制ゴール。0-1.このところ、ゴールを決められるようになったウォルコット。

その後、残念ながら内田選手が負傷によってベンチに下がり、直後に代わって入った選手を交わして、左サイドからポドルスキーがクロスを上げると、ゴール前に飛び込んできたジルーが頭で決めてなんと!2点目が入る!0-2.ジルーがやっと決めた。しかもこんな舞台でねえ。

ところが追加タイムに波乱、中盤のカソルラが周りを囲まれ、高い位置でボールを奪われると、あっという間に相手FWフンテラールに1点返されてしまう。1-2.後方でボールをダラダラ!?回して時間を使うとか、そういう狡さがないんだよねえ。

後半は1点差でどうしても守ろうという気持ちがあるのか、引き気味、ジルーも孤立。それでも持ちこたえていたが67分、シャルケのファルファンの蹴ったボールは外へかき出そうとして、ゴール前に来たヴェルメーレンの足に当たり、不運にもゴール献上。とうとう追い付かれて2-2。

終了間際、ウォルコットが抜け出し、これが決まれば勝ち越しゴールで勝利という場面。なんと…蹴ったボールを相手GKに当ててしまう。ここで決まればチームの救世主になったのにねえ。

うまくやれば、望むようにセンターフォワード起用!?となったかもしれないのに。アンリのようには決められないなあ。ポドルスキーもサイドじゃなく、センターフォワードをやりたいっていうし。ジルーもいつまでもゴールがないと、ベンチに座っちゃうかもしれないよ。

Bグループはシャルケが1位で勝ち点8、アーセナルが2位で勝ち点7、モンペリエ(フランス)に3-1で勝利したオリンピアコス(ギリシャ)が勝ち点6で3位と、僅差でひしめき合っている混戦模様。次はモンペリエ戦だったか。どうしても勝ち点3が必要。

ヴェンゲル監督はマンチェスターユナイテッド戦後の試合で負けなかったことを評価しているようだ。この際、勝ち点1を上積みできれば、失ってしまうよりはいいということかもしれない。ここで負けないで踏ん張ったんだから、次のリーグ戦、どこだっけ、何とか勝ってほしいなあ。

サイドバックに起用されていた元々MFのサントス(ブラジル人選手)はよく上がって攻撃参加はするんだけど、守備に戻ると簡単に交わされ、このところ散々な評価の上に、ユナイテッド戦ではハーフタイム中にファンペルシとユニフォーム交換した行為がアーセナルサポーターの怒りを買ったとか。

このあと、サントスは謝罪したらしい。この試合では先発じゃなかった。イングランド人と同じくらい?がんばらないと気が済まない!日本人からみれば、ブラジル人はいつでも”人生お祭り気分”。ただ子どもっぽい反応をしただけかも。

アヤックスとマンチェスターシティの対戦だったか、たしか、記憶違いでなければ、アヤックスにフェルメールという選手がいたような気がしたけど。オランダ人なら、おんなじ名前があったって不思議じゃないんだろうけど、へえー、フェルメールがいるよって。


第10節

2012年11月04日 | サッカー

 イングランドプレミアリーグ第10節、アーセナルはアウェイのオールドトラフォードへ乗り込んでマンチェスターユナイテッドと対戦。昨シーズンは8-2というひどい負け方だった。今回もあまり点が取れていない状況で心配が先に立ったが、結果は2-1.負けには違いないが、2失点。この程度でホッとしたよ。

2位マンチェスターユナイテッドは前節首位チェルシーに2-3で競り勝つという試合をやってのけ(もっともチェルシーに退場者が二人も出たというのは、審判が勝たせたようなものだけどねえ)、意気軒昂。一方のアーセナルは公式戦3連敗は免れたとはいっても、QPRに後半1点を奪って(オフサイドじゃないかと言われながら)、ようやく1-0で勝ったというゴール欠乏症は相変わらず。

試合は開始3分、センターバックのヴェルメーレンが右サイドからのクロスのクリアの仕方が小さ過ぎ、このボールがファンペルシの前に丁度いい具合!?にバウンド、これをすかさずゴールされてしまい、あっという間に1-0.アウェイのチームが1点を追いかけるという難しい状況をミスから作り出してしまった。最初からこれじゃあーと、昨年の8失点が頭の隅に浮かんでくる。

ボールポゼッションなどより、堅い守備からスピードに乗ったカウンターという戦い方のマンチェスターユナイテッドはこれによって、ますますゴール前をしっかりガード。ユナイテッドに何度も攻め込まれるシーンが続く。

それでもなんとか1失点で持ちこたえていたが、終了間際、カソルラがエリア内でハンドを取られPKの判定。ところがルーニーは枠内にボールを蹴ることが出来ずに失敗。やれやれ!!助かった。

後半に入ると前半よりもっと深く攻める場面が出てきて、ようやくアーセナルの攻撃に活気が出てきたが、サントスが上がってフリーになった場面。そこからクロスを上げたものの、ミスキックでゴール前に待っていたアーセナルの選手たちの頭上を越えて飛んでいく。折角のチャンスにこれだからねえ。

その後、ファンペルシのシュートをGKマンノーネが気迫のセーブで防いだと思ったら、直後のコーナーキック、67分、ショートコーナーからルーニーのクロスにエブラが頭で押し込んでとうとう追加点を許す。2点を追いかける展開。あーあ。

さらに悪いことが続く。70分にはイエロー1枚をもらっていたウィルシャーに2枚目のイエローでレッドカード。これで一人少ない10人で戦う羽目になってしまった。このままで終了かという追加タイム、コール前の狭いシュートコースを一瞬見極め、カソルラが意地のゴールを決めたが、もう時間がなかった。間もなく試合終了。

ファンペルシの決定力を失ったアーセナルは、ジルーにはいいボールが来ないというのもあるがチャンスに決めらない。ポドルスキーはこのごろどこにいるのかわからない。カソルラはドリブルから速い攻撃で前線へボールを送ったが、ジルーもポドルスキーもただ見送っているという場面があった。あれはチャンスだったのに。前の二人がタイミングよく飛び出してくれない、というイライラがあるかもしれない。

試合後、ヴェルメーレンのミスをヴェンゲル監督が指摘したらしいので、ちょっとびっくり。ヴェンゲル監督が選手のミスに言及するのをあまり見たことがないからね。ファンペルシを持って行かれたことでもあるし、悔しかったのだろう。でもまあ、2失点で終わったのは全員が守備に奮闘した証拠。次はチャンピオンズリーグの試合、アウェイのシャルケ戦。ゴールシーンを見られるだろうか。