黒鉄重工

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ビクトリアの沿岸要塞跡地を見学する その8【2016/3/16】

2020-02-28 22:19:20 | 日常記
下部砲台の砲台部分に来ました。造りは先に見た上部砲台と同様です。ただしkちらには復元された大砲部分はありません。


その代わりですが、6インチ砲の砲台の模型がありました。
上部砲台で見た砲台の上にある天板は展示を見やすくするための足場だと思っていましたが、どうやら現役時からあったもののようです。敵の砲撃からの砲兵の保護のためでしょうね。


この模型はスグレモノでして、レバーを動かせば砲台がガションと上にせり出してくる機構が再現されています。


下からも見てみましょう。


こうです。
ちなみに砲弾の装填は大砲が下がった時にしかできないので、撃つ度に大砲を一度下ろさなければならないという手間がありました。



防御壁の端だけ、なにか空間がありますが、よくわからず。


大砲は復元されていませんが、その分砲台の基礎がよく分かるようになっています。この通り、砲台は旋回可能だったのです。これは上部砲台では気づかなかった点でした。
ちなみに、この6インチ砲の運用には10名の砲兵が必要でした。


退避壕的な・・・?


砲台の上に登ってみます。


上からの景色。東を向くとカナダ海軍のエスクイモルト基地が望めます。



ここは射撃指揮所。右のコンクリートの柱は、距離計を据えていた跡。
俯角距離計 (Depression range finder) というのを使っていたのですが、原理とかは割愛します(手抜き)



こういうふうに使ってました。距離計というと戦艦の測距儀みたいに左右の対物レンズがあるのかと思っていましたが、これは単眼だそうです。で、三角測量法で目標との距離を計測します。海面から距離計までの高さは潮の満ち引きの補正は入りますが基本的に一定なので、あとはこの距離計が出す俯角を出してやると、距離計から目標までの距離が分かるのだ、という具合のはず。


下部砲台を後にします。ここはさっき見た工事中の区画。


海岸沿いを歩くとエスクイモルト基地が見えます。割と小さめの基地ですけど、カナダ海軍の太平洋側の重要拠点です。



ここから見えている軍艦はHMCSレジャイナ (HMCS Regina) FFH-334というフリゲート艦です。駆逐艦よりも小型のフリゲートですがカナダ海軍の主力艦艇です。一時期は正規空母も持っていたカナダ海軍の戦力は現在はかなり縮小されているようです。
その右にいるにはBCフェリーのクイーン・オブ・カンバーランド (Queen of Cumberland) がドック入りしています。BCフェリーはビクトリアからバンクーバーへ出かける時に乗るフェリー会社ですが、この船はローカル航路担当のようです。
なんで軍港に民間フェリーがいるのかしらと思いましたが、このドックはシースパン社が運営する民間ドックなのだそうな。軍艦どころか大型クルーズ船も入渠できるような大型ドックを持っています。


カモですね。君ら海の上でも平気なのか。


今度は上空をハーバーエアの水上飛行機が通過していきました。DHC-3T (C-FIUZ) です。


要塞の石垣。この石垣の向こうはさっきの工事中の区画でしたので、見れませんでした。


ブイで作られた方位のあれ(語彙力)


世界各地の主要な港湾都市の方位と距離が示されています。YOKOHAMAは7,612km彼方にあります。
レースロックだけ知らない名前ですが、これはビクトリア沖にある灯台の建っている島だそうです。

というところで今日はここまで。




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