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北米project 4 ~Is the order a warbird? その37【2016/03/04~10】

2018-03-25 20:46:24 | 海外旅行記

2016年3月5日(土)14時30分
プレーンズ・オブ・フェーム 外国機の格納庫

屋外展示の次は再び格納庫内の機体を見て行きます。あと3棟の格納庫が待ち構えているんですが、まずは外国機の格納庫 Foreign Hangar から行きましょう。



外国機ということで、アメリカ以外の国の飛行機が置かれています。特にドイツと日本の枢軸国の機体が多いです。特にここに保存されている彗星や雷電は日本のファンには有名です。
格納庫の中は、入り口は空いていますが奥はギッチギチに詰めて置かれていて、見にくい印象でした。



順番に見ていきましょうか。まずはフォッケウルフFw190(1939年・140機目)
ドイツ空軍の戦闘機ですね。
これはまっさらな状態から新しく建造したレプリカ機です。まあ動態機は多かれ少なかれレプリカみたいなもんですけども。
恐らく細かいところを見ていくと原型とは異なる部分があるんでしょうけど、それでもパッと見はFw190以外には見えず。こうしてイチから戦闘機を作り出す熱意には素直に頭が下がります。
エンジンはアメリカ製のP&W R2800を取り付けているので、ちゃんと飛べるんでしょうね。



ヤコブレフYak-3M(1943年・141機目)
ソ連の戦闘機ですね。初めて見たかな。第二次世界大戦後期のソ連の代表的戦闘機だそうです。
でも前にシアトルで見たYak-9より数字が若いのにずいぶん初飛行が遅いな・・・と思ったら、Yak-3はYak-9の後に出てきたなだそうな。なんじゃそりゃ・・・。この頃のソ連機は詳しくないのであんまよく分からん。

"高度3,000m以内なら"ドイツのBf110やFw190以上の性能だというのが自慢。つまり高高度性能は・・・お察しください。
これは端より低高度戦闘のみに注力して開発されたからとされてますが、単に良い過給器が開発できずに高高度性能を出せなかっただけなんじゃないのかしら・・・?
同じく高高度性能が良くはなかったドイツ機が相手だったのでなんとかなってたのかもしれませんが、アメリカとイギリスが相手だったら駄作になってたでしょうね。
あとは、エンジンと操縦席周り、主翼の桁だけジュラルミンで残りは木製で中々切り詰めているな、という機体でもあります。確かにコックピットより後ろにはリベット留めの痕が無いですね。

この個体はレプリカだ、という話もありますが公式な情報は出ておらずよく分かりませぬ。ただ、機体の経歴を追ってみると機体登録は1999年で、機体は1990年代にヤコブレフで再生産されたM型ということなので、大戦時から残っているものではないでしょうね。
博物館の説明板によればU型となってますがこれは生産されてないはずなので、再生産されたM型を基にPOFが独自にU型に改造したというところでしょうか?ちなみに再生産機のエンジンはアリソンV-1710だそうで、そうなるとPOFにとって整備はお手の物でしょうから、これも飛行可能です。
ロシアは大戦機をメーカー自ら再生産したりシベリアの大地に打ち捨てられた飛行機の残骸を飛行状態まで復元したり、妙に飛行機の再生に熱心なところが見受けられます。どういったことなのか気にはなってます。



ヤコブレフYak-18(1946年・142機目)
ソ連の練習機です。1947~2001年の長きに渡り生産され、生産数は約8,400機に上るとか何とか。こんだけ長期間、大量生産となると放出された機体が個人所有でブンブン飛んでそう。
Yak-18自体を見るのは実は2回目なんですが、1回目のやつは同じ機体と言うには無理があることで知られるYak-18Tですので、この原型のYak-18は実質今回が初めてです。



戦後に初飛行した機体ではあるんですが、胴体後部と主翼は鋼管羽布張りでして、主脚は収納は出来ますが脚が後ろに折れるだけで車輪の下半分が主翼からはみ出る、という初飛行より10年は前の設計か?な奴です。
ところで機体の国籍章は北朝鮮だと思うんですが、円の線が点線になってないと思うんですが・・・。それとも別の国なのかな?



ピラタスP-2-06(1945年・143機目)
これも初めて見た機体・・・どころか知りもしなかった機体なんですが、スイスの練習機だそうな。スイスも飛行機を造ってたんだ。
降着装置など一部部品はドイツのBf109のものを流用しているとか。スイス空軍で退役後は民間に放出されたそうで、これもそのひとつでしょうかね。



横須賀空技廠 桜花11型(4時間20分ぶり2機目・通算144機目)
見るたびになんだか複雑な気持ちになる桜花。そういえばここにも置いてあったなぁって。ただしこれはレプリカだそうです。
フラップや車輪が無いあたり帰還が端から考えられてないんだなぁとか(発進は発射台や爆撃機から行われる)、爆撃機に抱えられる時に垂直尾翼が干渉しないように高さを抑えられる双尾翼にしているとか、まだ気づくことありますね。



アンリオHD.1(1916年・145機目)
第一次世界大戦時のフランスの戦闘機です。これまた珍しいと言うか古い機体です。
アンリオの造り出した最初の戦闘機です。ただしフランス軍では採用されずイタリアやベルギーに輸出された模様。
アメリカ海軍も少数導入していて、これはどうもその時の生き残りだそうです。この時代の機体はレプリカの場合が多いのですが、本物とはすごいですね。



ソッピース パップ(1916年・146機目)
イギリスの複葉戦闘機です。イギリス空軍と海軍で使われていて、海軍の機体は初めて空母に着艦した機体として知られるんだそうな。
HD.1と違ってこっちはレプリカです。



セスナ182スカイレーン(1955年・147機目)
172スカイホークじゃないそうで。182の方が高出力で大型のエンジンを積んでいるので機体が大きめなんだとか。
セスナはアメリカなのにここに置かれているあたり、置き場所に困ってるんじゃないかと。



これも置き場所に困っただろうロールスロイス シルバークラウド(1955年)
見ての通り高級車ですね。年式によりI型とII型に別れるんですが、変更点はエンジンだけなので外観では分からないのです。
ピカピカに磨かれていて、そこはやはりアメリカだなと。公道も平気で走れるように整備されているんでしょうね。



航空博物館おなじみの飛行機模型の展示棚。これって寄贈されるものなんでしょうかね?ほとんどの人は流し目で見るだけでしょうけど、作った人にとっては嬉しいものでしょうね。

今日はここまで。


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