黒鉄重工

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ゴールドストリームでサーモンラン見物 後編【2015/11/09】

2017-12-24 22:01:47 | 日常記

サーモンランのメイン会場から川沿いに下流へ向けて延びる遊歩道を歩いていくとビジターセンター、つまり観光案内所が見えてきます。
山道や川沿いを歩いてきてすっかり冷えてきちゃっているので、中に入って暖を取りましょう。



館内にはこの辺の自然や野生動物、それと開拓の歴史などが展示されています。中でもこの時期は鮭の遡上に関する展示が多いです。
この白板は今年になってゴールドストリーム川で遡上した鮭の匹数。ご丁寧に種類ごとに数えています。しんどいなこれ・・・。たぶん、川のある地点を遡上して通過した鮭の数を観察して数えているのだと思います。
この川に来る鮭はチャムサーモン(シロザケ)、コーホーサーモン(ギンザケ)、チヌークサーモン(マスノスケ)の3種類だそうですが、ほとんど全てがチャムなんですね。
それにしても数え始めて6日で1万匹超えの鮭が遡上していったってウッソだろお前?



ここ数年の戻ってきた鮭の匹数。
チャムはおおよそ4万匹強です。4万ってマジですの・・・。コーホーは1,000~2,000匹で、チャムに比べると誤差みたいな数字です。N/Aはデータなしです。
チャムは2013年だけ2万匹だけと例年の半分ほどしか遡上していません。何か数が減った原因があるんでしょう。2~4年に1回の周期で2万匹の年が今後も出てくるんでしょうね。



1953年から観測している遡上した鮭の匹数のグラフ。
1970年代中頃までは5,000~10,000匹前後で推移しています。現在の1~2割ほどの数しかいませんでした。それで、何がきっかけになったのかは分かりませんが、1973~1976年にかけて川底の産卵床の環境改善が行われました。効果は1978年から現れ始め、匹数は3万匹まで増えました。
以降、増加傾向に転じて2001年には観測史上最大の6万匹を数えました。こうして見ると遡上数がおおよそ一定の周期で山と谷を繰り返していますね。



ワシの剥製。左はハクトウワシで、右は分からぬ・・・。



フクロウとハクトウワシの剥製。
フクロウは茶色いからたぶん助手か何かでしょう。



ロッジの外に出て下流側を見る。ここら辺はもう河口で汽水域でしょうかね。この先、湾とガルフ諸島、ジョージア海峡を抜けてようやく太平洋の大海原へ出ていき、そして逆の順序で帰ってくるのです。ただただ長い旅路だ。
このあたりは保護区域になっていて、人間の立ち入りは制限されています。



再び川岸に戻って鮭の観察。これは水中に潜っているカモメ。
生きている鮭には手を出さないはずなので、これってもしかしてイクラを食っているのでは・・・?



鮭の死体を食べるカモメ。今まさに食物連鎖の瞬間を、自然の一部を眺めているのだ。やはり内臓から食べるのだろうか?



ここにいるカモメはよく鳴きます。興奮しているのかしら。



鮭。



1年に1回、秋になると特定の魚が川を埋めるほど大量に押し寄せて産卵をしていって最後は死んでいくっていう光景は、やはりわけが分からんというかどういう摂理なんだと。神秘的ですらあると思います。







これを投稿している頃には2017年のシーズンは終わっていますが、来年にでも別にビクトリアでなくても、バンクーバーでも日本でも行ってみると良いと思います。何かしら心が動かされるでしょう。私は無性に鮭が食いたくなりました。




最後にチャリと記念撮影。



さて帰りますよ。また自転車と一緒に山道をハイキングというのも難なので、帰りは普通の道路をサイクリングして帰りましょう。
一番早くてコースが楽なのはトランスカナダハイウェイ1号線の経路ですが、自動車が高速で往来する道路なので素人サイクリストにはキビシイ。なので、ちょうどゴールドストリーム川を越える橋から続く道を通ります。そこを走っていけば上の地図のようにちょっと遠回りですがランフォードまで行くことが出来ます。



ちなみに車通りは皆無の道です。何で進んだかと言えばそこに道があってその先町まで抜けられるからとしか言えない。



余談ですが、路肩に停まっているスクールバスが来た時と違うバスになっていました。第62学区(スーク)のバスです。
このバスはBlue Bird "All American"というバス。ブルーバードが現在製造しているT3系で、現代らしい丸っこいフロントとリアが特徴。でも側窓は昔ながらの2段アルミサッシなのがギャップ萌え。
実はこの日初めて撮影できたバスです。今まで何度か見かけたことはあったのですが、念願かなってようやく記録できました。



道を進んで数分でこの経路を選んだことを後悔しました。
上り坂の勾配がエグいのです。Googleさんによれば標高差約160mを約2kmで登りきるので、平均勾配は8%。本当にエグい角度だ。漕いで登るのはムリなんで結局自転車を押して歩きました。これじゃ行きと変わらんやん。
それでもたまに民家が建っていて、こんなところによく住むな・・・とか思ってました。



ハイランズ Highlands という地区内というか町内に入りました。名前通り、全体的に山がちなところです。



ここを過ぎると峠を越え、下り勾配に変わりました。こうなってしまえば占めたもので、私のチャリは位置エネルギー車に早変わり。フォース(重力)の加護を受けたチャリはみるみるうちに加速していき、秋晴れの空のもとをさっそうと駆け抜けるのです。超気持ちよかった。
信号も無いのでA&Wまで突っ走っていき、そこで昼飯にしました。マッシュルームバーガーとやらを食べた記憶が何故か残っています。こっちのマッシュルームはデカくて美味いのだ。日本のマッシュルームも真似しなさい。



その後はランフォードの近くのバス停まで自転車を漕いで、バスに乗り換えて帰りました。
夕飯はもちろん鮭ですよね。スーパーで買った切り身を家で塩焼きにして食べました。大自然の恵みに感謝(>人<)

今日はこんな感じでした。おしまいです。