黒鉄重工

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北米project 4 ~Is the order a warbird? その17【2016/03/04~10】

2017-06-11 20:47:57 | 海外旅行記

前回に引き続きメトロリンクの列車の撮影。
インランド・エンパイア・オレンジ・カウンティ線 857レ オーシャンサイド行きです。
客車はロテム車*1(SCAX649)+ボンバルディア車*2+ロテム車*3+MPI MP36PH-3C形SCAX894号機。



ヒュンダイロテム・バイレベルカー。2010~2013年にかけて導入された新型客車です。制御客車57両、客車80両を購入して、前任だったボンバルディア製のバイレベルコーチ客車の大半を置き換えました。
事の発端は2005年1月に発生したグレンデール列車事故で、線路に放置された自動車とメトロリンクの列車が衝突、脱線しました。そこに停まっていたユニオンパシフィック鉄道の貨物列車とさらに対向のメトロリンクの列車とが衝突するという多重事故が発生。乗客11人が死亡する惨事になりました。
そこで安全性の高い車両を・・・ということでボンバルディア、川崎重工、そしてヒュンダイロテムが入札してロテムが受注を獲得しました。

そういう経緯があって、衝突時の安全性が高い車両に設計されています。制御客車(cab control car)の前面はまるでディーゼル機関車のようです。運転台は高い位置にあり、ボンネットは衝撃吸収構造になっています。アメリカの制御客車にしてはかなりイケてるデザインです。



中間客車SCAX251。
客室は1階、中2階、2階の3段構造。ボンバルディア車と同じになっています。ボンバルディア車と共通運用する以上、構造を両者で合わせておく必要はあるでしょうね。
一方車体は普通の箱型車体で外観は大きく異なります。外板はステンレス製。コルゲート無しなのは珍しいですね。
中間客車にも衝撃吸収構造が装備されています。日本のステンレス車のそれと似たようなものなんじゃないかなと思います。



駅に停車中。2階建て車両というのは定員増加の意味が大きいですが、同時に1階に乗降扉を設置することでプラットホームとの段差を無くす効果もあるんですね。
アメリカの鉄道はホームが低いですから、通常の平屋建ての客車だとデッキにあるステップ(もはや階段)をえっちらおっちらと登ることになるのですが、2階建てだと1階部分がうまい具合に低床車両にもなっているわけです。



ホームが低いので台車もよく観察できます。通勤客車にありがちな外側ディスクブレーキの台車。構造も簡素そうです。とはいえ空気ばねを装備しているのには少し驚き。



機関車のMP36形。通勤列車ではおなじみのやつ。塗装はアメリカにしては地味ね。



次の列車まで1時間位あるので、その間に朝ご飯を食べます。間に貨物列車が来るかもしれない・・・とは思いましたが、たぶん昼飯を食べる余裕は無さそうなので(そしてそれは当たった)、朝飯は食べておかねば。
駅から歩いて10分くらいのところにある(でもものぐさなぼくは車で行った)IHOP(アイホップ)というファミレスチェーン。メニューがだいたい朝食向けという珍しいファミレスでして、パンケーキが有名。
私はどんなメニューにしたか忘れましたが、パンケーキ、ハムのソテー、ハッシュドポテト、目玉焼き、コーヒーのセットにしました。コーヒーはお代わりできた、たしか。
ちなみに今旅行でこれが一番豪勢な朝食です・・・。後は落ちるだけ(泣)



アメリカで一度こういうコテコテのパンケーキを食べてみたかったんです。ジャムとホイップとカスタードなんてもう最高にジャンキーですね。素晴らしい。
このまま次の列車までだらだらとします。



再びウェストコロナ駅。91線 753レ ユニオン行きが来ました。
先頭SCAX671の客車4両にEMD F59PH形SCAX863号機でした。なぜか制御客車が後ろにも連結されていました。



ディーゼル機関車。
ひとつ前の客車が制御客車なのが分かると思います。

これで朝練は終了。引き上げます。
通勤鉄道は地域差が大きいので面白いです。また他のところも見てみたいですな。



戻り際に路線バスがいたので撮影。
リバーサイド・トランジット・エージェンシー Riverside Transit Agency の1系統リバーサイド大学行き。原色の赤と青がハデハデのバス。
車種はGilling "BRT Plus"(CNG車)です。流線型、連続窓、屋根カバーというバスをどこのメーカーも作っていますが、ここ最近の流行なんでしょうかね。

今日はここまで。次回から魔の航空博物館編です。


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