8月23日(水):
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副題「できる子が幼少期「これだけはしていた」こと」
191ページ 所要時間 3:00 蔵書
著者57歳(1957生まれ)。教育環境設定コンサルタント。
2度目。ちょうど2年前に買って読んだ本だ。すでにハリネズミのように付箋をして、ページ毎に線を引いた状態で本棚に立ててあった本書を再度手に取り、さらにたくさんの付箋を加え、線を引きまくって、味わいながら読んだ。感想は前回とほぼ同じだが、今回は内容に対してより強く共感を覚えるようになったと言える。感想も4から5に引き上げた。
人間の運命は、まさに”運”次第である。本好きの親の子に生まれれば、それはラッキーだと言える。だからと言って、それで高い学力・教養と高い学歴・地位を得て、成功者になったとしても「自分は偉い!」と考えるのは勘違いだろう。たまたまそういう親の元に生まれてラッキーだった!というだけのことだ。でも一方で、その良き出合いや環境の下で精一杯の努力を果たしたという部分は評価されてもよい。まあ、何事においても、謙虚さを忘れず、自分の努力に対して分をわきまえた自己評価ぐらいまではしてもいいだろう。あとは感謝するということ。
まあ、俺の場合も、振り返れば、確かに小学校から本だけはよく読んでいたと思う。きっかけは、亡くなった母による「アンクルトムの小屋」(ストウ夫人)の読み聞かせ、小学校の恩師の「二年間の休暇」(ジュール・ベルヌ)の読み聞かせであり、何よりも俺が本を読むのを喜んでくれた母親の存在が大きかった。そして、小学校の時から大学まで、そして今も何故か?俺が一番心の落ち着く場所が学校の図書館と本屋さんだったことだろう。今は、もっぱらブックオフをはじめとする古本屋とアマゾンの1円~50円程度の古本検索が心休まる場所だ。
正直言って、初老期を迎えた俺にとって、周りのほとんどは語るに足りない教養のない馬鹿ばかりである。ごく一部、優秀で是非教えを請い、語り合いたいと思える少数の人たちもいるが、彼らは何がそんなに忙しいのか分からないが、回転車の中を走り続けるネズミのように忙しそうに走り回っている様子で声をかけられない。
今、この国では脇目も振らずに”改革?”に取り組んでいる人が偉くて、自分たちを無理やり働かせている背後の存在に対して疑問を持つことはNGとされている。何となく第一線から外れてしまって、外からそれを眺めている人間(俺?)から見れば、「この国(日本)は、絶対におかしい、狂っている」と見えてしまうのだ。やれやれ。
「5 001 松永暢史「将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!」(すばる舎:2014) 感想4」 2015年09月02日 00時52分37秒 | 一日一冊読書開始
9月1日(火):
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副題「できる子が幼少期「これだけはしていた」こと」
191ページ 所要時間 2:30 蔵書(定価購入)
著者57歳(1957生まれ)。教育環境設定コンサルタント。
受験で「そんなに実力がないはず?」なのに難しい学校に意外とすんなり合格してしまう子によくあるパターンで「実は大変な読書家でした」というのがある。経験的に漠然とだが知っていた事実にしっかりと裏付けとお墨付きを与え、さらに踏み込んで本読みの習慣付けは早ければ早いほど良い。善は急げ、レッツラゴー!という内容だ。
内容は至って単純明快で、外連味がない。子供を読書家にするための育て方、方法論が真正面から取り上げられている。テーマに対してまっすぐに思考・工夫が展開されている。少しだけひねったアイデアはどれも「確かにそうだ」「これぐらいならやれそうだ」と思えるものばかりである。素読の勧めは少し刺激的だった。
子供に「いろいろと習い事をさせなければいけない」と強迫的に精神状態に陥って焦っている親たちに「まあ、とりあえず本だけはきちんと読ませておきましょう。それだけでも十分ですよ」と安心感を与えてくれる。なにか薬の葛根湯のような内容の本なのだ。大きな活字と相俟って印象は悪くない。俺が買ったのは第10刷だが、よく売れていることは納得がいく。好著と言える。ただ、さすがにこの程度の本に感想5をつっけるのもちょっと沽券にかかわる(?)ので感想4にした。
目次:
第1章 「読書量」で子どもの学力は決まります! :英語を習う?塾に行く?―それよりは「本」です/1日5分の読み聞かせで勉強ができる子に!?/本が子供の学力を伸ばしてくれる理由/10歳まで二どれだけの「読書量」を積んだか/読書週間があるだけで、頭ひとつ抜き出ます
第2章 10歳まで徹底的にしてあげたい「読み聞かせ」 :読み聞かせは最初かつ最重要な読書経験/「一音一音ハッキリ読み」で子どもがじっと耳を澄ます/勉強しなくても国語が得意になるしくみ/効果絶大。これが読み聞かせのコツ/「一音一音ハッキリ読み」の発見に至ったきっかけ/「音が良い」絵本を選ぶことも大切/音の楽しさで子どもが本好きに/お気に入りを「めっちゃ読み」してあげよう/本に興味を示さない子は紙芝居から入る/一気に紹介!「音の良い」オススメ絵本
第3章 本を読まずにはいられない「環境」をつくる :読書は習慣。習慣づけは親の役目です/一日の中で「本を読む時間」を決める/本を惜しまずどんどん買おう/図書館で本をごそっと借りてくる/この誘導作戦で、本を読まずにいられなくなる!
第4章 自分からどんどん読書する子になる方法 :自分で本を読めるようになるには段階がある/子どもに「本を読んでもらう」のもアリ/頭が良くなる本は「文学」と「知識本」の二本立て/本で興味を持った世界を実際に体験させよう
他に、
オススメ本紹介
表紙裏:
お金もかからず、家で簡単にできる。「何かさせなきゃ」と焦ったら、まずは1冊読み聞かせてください。 *なかなかの名文句である!(もみ)
内容紹介:
東大生の多くが幼少期、絵本の読み聞かせをたくさんしてもらっていた――。読解力は学力の基盤であり、それを培うのが読書。地頭が作られる10歳くらいまでに、どれだけの本を読んだか。読んでもらったか。幼少期の読書体験がその後の学力に大きく影響を及ぼす。
効果的な読み聞かせの方法、どういう本が良いのか、どうしたら子どもが本好きになるのか。また、本を読むことがどれだけ国語力ひいては学力全体を伸ばすことになるのか……。「受験のプロ」として、読書の大切さをおりにふれ力説する著者が、具体的に解説します。〈読むだけで頭が良くなる〉厳選本145冊も紹介!