もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

150215 衆参両院の「テロ非難決議」を非難する!「テロの本質」を真面目に語る政治家はいないのか!

 真面目に「テロの本質」を考えれば、その原因が、決して宗教の違いにあるのではなく、世界的に広がる富の偏在、極端な格差拡大、差別構造の継承、及びパレスチナ問題、それらによる<若者たちの絶望>にあることは、実は誰もがわかっていることだろう! それを「世界には凶悪なテロリストが大勢いて、こいつらを叩き潰せばテロが無くなる」なんて話に無理やりすり替えている。誰も、「テロの本質が、日本・世界の社会構造が抱える富の偏在・格差の拡大及びパレスチナ問題の<野放し状態>にこそある」という本質を語らないし、見させようとしない。そして、凶悪なテロリストへの恐怖ばかりを煽りたてている。これはまさにオーウェルの「一九八四年」の世界と同じだ。今回の国会の「テロ非難決議」に社民党・共産党まで加わっていたのには、あきれ果てた。「誰も本質を見ようとしない。」「武力で世界中の<絶望した若者たち>を封じ込めるべきではないし、不可能だ!」

秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから

※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

辺見庸さんのブログから

・権力をあまりに人格的にとらえるのはどうかとおもう。口にするのもおぞましいドブの目をしたあの男を、ヒステリックに名指しでののしれば、反権力的そぶりになるとかんがえるのは、ドブの目をしたあの男とあまり変わらない、低い知性のあらわれである。権力の空間は、じつのところ、非人格的なのだ。だからてごわい。中心はドブの目をしたあの男=安倍晋三であるかにみえて、そうではない。ドブの目をしたあの男はひとつの(倒錯的な)社会心理学的な表象ではありえても、それを斃せば事態が革命的に変化するようなシロモノではない。権力には固定的な中心はなく、かくじつに「われわれ」をふくむ周縁があるだけだ。ドブの目をしたあの男は、陋劣な知性とふるまいで「われわれ」をいらだたせ、怒らせるとともに、「われわれ」をして社会心理学的に(かれを)蔑視せしめ、またそのことにより、「われわれ」が「われわれ」であることに無意識に満足もさせているのかもしれない。ところで、「われわれ」の内面には、濃淡の差こそあれ、ドブの目をしたあの男の貧寒とした影が棲んでいるのだ。戦争は、むろん、そう遠くない。そう切実にかんじられるかどうか。いざ戦争がはじまったら、反戦運動が愛国運動化する公算が大である。そう切実に予感できるかどうか。研ぎすまされた感性がいる。せむしの侏儒との「ふるいつきあい」がベンヤミンのなにかを決定した。そう直観できたアレントほどするどくはなくても、研ぎすまされた感性がいる。けふコビトがきた。ミスドにいった。(2015/11/11)

170331 AIとの対局で、敗着からの打ち直し「検討会」の試み。結構楽しい!

2017年03月31日 13時44分54秒 | 囲碁
3月31日(金):     
「天頂の囲碁」の「二段設定13路盤」に「互先(5目半コミ出し)」の黒番で挑んだ。読みに読んだ。合計60分近く読み続けた。

「読むのが楽しい。面白い!」と思えるような頭の調子が良い時には、このソフトと互先で本当に良い勝負ができるようになってきたと思う。

今回は、途中で一手だけ単純な読み間違いをして、6目半負け(それでも良い勝負になってる!)を喫したが、明白な読み間違いなので、打ち間違いを訂正したところから打ち直したら1目半勝ちになった。

これは明らかに「待った」である。人間同士の手合い・対局では絶対に許されないし、AI相手でもしょっちゅうはダメだが、「有意義な検討会」としての「敗着訂正の打ち直し」ができるのはパソコン・ソフト(AI)対局のよいところであると言えると改めて思った。

170330 一年前:160329 映画「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」(2011) 感想5

2017年03月31日 01時10分46秒 | 一年前
3月30日(木):
160329 映画「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」(2011) 感想5
3月29日(火):  映画「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」の録画を観た。俺は幼稚で観る目が無いのか…?めちゃめちゃ面白かった! 娯楽に徹していて痛快で見ごたえがあ......


170330 健康になるためのブログ様:【賛成】脳科学者・茂木健一郎氏「民進党は小沢・鳩山両氏を三顧の礼を持ってお迎えすべき」

2017年03月31日 00時11分38秒 | 時々刻々 考える資料
3月30日(木):  

俺は全く同意見である。茂木健一郎さんを観る目が変わった。まともな人は、やっぱり同じことを考えているのだ。

健康になるためのブログ【賛成】脳科学者・茂木健一郎氏「民進党は小沢・鳩山両氏を三顧の礼を持ってお迎えすべき」    2017/03/30
民進党への直言     2017年Mar30日 08:42
私は、すでに何度か表明しているように、政権交代可能な政治状況が望ましいと考えている。
自民党が特に好きでもきらいでもないし、民進党が特に好きでもきらいでもない。
政権交代の可能性がない(その緊張感がない)政治は、必ず腐敗する。
以下、民進党への直言と、その理由をシンプルに書く。
民進党は、党名を「民主党」に戻すべきである。そして、2009年の政権交代の最大の功労者である小沢一郎さん、鳩山由紀夫さんを三顧の礼を持ってお迎えすべきだ。これがやるべきことの結論。
その理由は、それが人間として真っ当な道だからだ。
民進党が党名を民主党に戻すには、技術的には小沢一郎さんの自由党と合併して党名を「民主党」にすれば良い。そして、鳩山由紀夫さんを顧問としてお迎えする(ご自身はもう選挙にはお出にならないだろうから)。
繰り返しになるが、私は政権交代のリアルな可能性、緊張感がある政治状況が一番のぞましいと考えている。そのような状況をつくりだせていない、という点で、民進党の罪は重い。


小沢・鳩山両氏に謝罪し党に戻ってもらい、菅・野田時代に何故大失敗したのかを公の場でハッキリさせる。この2点が民進党が生き残る・まともな政党になるためには必須でしょう。
民進党には素晴らしい議員はたくさんいますが、リーダーシップをとって党を導くような存在の人がいません。
まあ、無理だとは思いますが、頑張ってみて欲しいものです。

170330 小熊英二師匠:(論壇時評)思考実験 労働を買いたたかない国へ 

2017年03月30日 21時41分59秒 | 時々刻々 考える資料
3月30日(木):  

朝日新聞には完全に見切りをつけたが、外部の人が書いた記事は信頼できるものがある。今は、それだけを読んでいる

朝日デジタル(論壇時評)思考実験 労働を買いたたかない国へ 歴史社会学者・小熊英二
                             2017年3月30日05時00分
  3月20日、国連の幸福度調査ランキングが発表された。日本は155カ国中の51位で、先進国最低レベルだ〈1〉。
  確かに日本社会は問題が山積みだ。経済は停滞し、長時間労働は蔓延(まんえん)し、格差は激しく、少子化も著しい。
日本良くするため一つ制度を変えるなら 論壇委員の提案
  さてそこで今回は、思考実験をしてみたい。山積する問題を、まとめて解決する政策を考えてみた。
  その政策とは、時間給の最低賃金を、正社員の給与水準以上にすることだ。なお派遣や委託その他の、いわゆる「非正規」の働き方への対価も同じように引き上げる。
  ただしこれは、「貧困層の救済」が目的ではない。日本社会を縛っている固定観念を変えることが目的だ。
  「正社員より高いなんて」と思うかもしれない。だが仕事内容が同じなら、正社員の方が高い根拠はない。むしろ非正規は、社会保障や雇用安定の恩恵(コスト)がない場合が多いから、そのぶん高くていいという考え方をしてみよう。
  「非正規の方が高い国などない」という意見もあろう。しかし日本型の正社員そのものが独特なのだから、改善の仕方も独自の形で思考実験してみよう。
     *
  では、正社員より高いレベルの最低賃金とは、時給にしてどのくらいか。例えば時給2500円なら、1日8時間月22日働けば月収44万円になる。若年の正社員より高めで、賞与なしでも家族を扶養できる収入だ。もちろん、物価が上がれば金額も上げるようにする。
  では最低賃金を時給2500円にしたら、日本社会はどう変わるか。
  まず正規と非正規の格差は減少する。両者の違いは残るが、それは「安定しているが賃金と自由度の低い働き方」と「不安定だが賃金と自由度の高い働き方」の相違となる。
  次に「正社員の座」にしがみつく必要がなくなる。研修やスキルアップ、社会活動や地域振興のため、一時的に職を離れることが容易になる。転職や人材交流が活発化し、アイデアや意見の多様性が高まる。起業やイノベーションも起きやすくなり、政界やNPOに優秀な人材が入ってくるようになる。
  賃金が上がれば結婚もしやすくなる。男女ともに育児期の一時離職が容易になり、少子化の緩和が期待される。
  過度の長時間労働は減る。2014年に過労死した青年は、「正社員になれて良かった」と限界以上に働いていた〈2〉。「正社員の座」に固執する必要が減れば、こうした悲劇は減少する。また労賃が上がれば、経営者は無駄な労働を減らそうと努めるだろう。
  教育は実質的なものとなる。「××大学卒」の履歴を求めるのは、「正社員の座」を新卒で得ることが重要であるのが一因だ。それに固執する必要がなくなれば、大学名より教育内容の方が問われる度合いが上がるだろう。キャリアアップのために優秀な社会人が多数入ってくれば、大学教育も変わる。最低賃金が上がれば、「ブラックバイト」で奨学金返済に追われる程度も減る。
  これまでの格差是正政策は、財源問題と世論の分断によって後退することが多かった。例えば生活保護の給付水準は、財源論とバッシングを背景に、この4年弱で実質7%も引き下げられた〈3〉。
  だが最低賃金の引き上げに財源は不要である。賃上げで購買力と消費が増えればGDPも伸び、税収も増える。「福祉バラマキ」に批判的な人でも、労働賃金の引き上げなら受け入れやすい。
  もちろんマイナス面はある。まず失業率は「先進国並み」に上がる。省力化と技術革新が進むうえ、最低賃金を払えない企業は退場することになるからだ。とくに飲食や小売りなど、労働生産性が低く低賃金労働に依存している業種は、大幅な業態変更を迫られるだろう。
  しかし今野晴貴らによれば、低賃金労働に依存している業種は「ブラック企業」が多い〈4〉。労働効率の悪い企業を淘汰(とうた)するという意味では、この政策は一種の構造改革でもある。だが一方で起業や人材交流が進むから、飲食や小売りでも革新が起きるかもしれない。
     *
  以上は思考実験である。実施した場合は、過度のインフレや円安を招く懸念もある。当然の話だが、競争や分断がまったくない社会は存在しないだろう。
  だがこの思考実験からは、最低賃金を大幅に引き上げるだけでも、日本社会が大きく変わることがわかる。そしてそのことは、日本社会が労働を湯水のように安価に使い、人間の尊厳を軽んじていることが、停滞と閉塞(へいそく)感の根底にあることを示している。  「より良い生活」への欲求のないところに成長はない。かつては電化製品が欲しいという欲求でも経済は成長した。だが現代の先進国では、欲求はより高次元になっている。それは「正当に評価されたい」「人権を尊重してほしい」「自由な人生設計をしたい」といった欲求だ。それを「我慢しろ」「仕方ない」と押さえつけて、成長するだろうか。
  あえて言おう。フルタイムで働いても尊厳ある生活ができないレベルの対価で人間の労働が買われている状態は、人権侵害である。人間が尊重されない社会では、経済も成長しない。
  日本はこの25年、「黙々と我慢して働けば成長する」という過去の観念に縛られてきた。だがもはや、そうした固定観念の束縛から逃れるべきだ。
     *
〈1〉「世界幸福度ランキング2017発表、日本の順位は?」(ハフィントンポスト、3月21日、http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/21/world-happiness_n_15505470.html別ウインドウで開きます)
〈2〉編集部「ルポ 過労死に直面した遺族はどのようにして声を上げられるか」(POSSE34号、3月)
〈3〉本田良一「戦後最大の生活保護基準の引き下げはどう決定されたのか」(世界4月号)
〈4〉水野和夫・今野晴貴 対談「成長戦略は本当に必要か」(POSSE24号、14年9月)
     ◇
  おぐま・えいじ 1962年生まれ。慶応大学教授。近著『首相官邸の前で』。監督を務めた同名の記録映画のDVD付きで、脱原発運動の分析論文なども。現在、同映画の上映会で北京滞在中。

170329 天頂の囲碁 白二段に13路盤で互先(5目半コミ出し) 黒番中押し勝ち。完勝!白不調か?

2017年03月29日 20時29分10秒 | 囲碁
3月29日(水):  

勝てないときは全く歯が立たないが、勝てる時はあっけなく勝てる。どちらかと言えば、闘いつつ、用心して打つ抑制がうまく行く時に勝てるようだ。負ける時、白はやけくその手を打ってくる。そのやけくそをとがめられるかが大事だ。真に受けてたら話にならない。

6 040 重松清「送り火」(2003:文春文庫) 感想5

2017年03月27日 18時02分32秒 | 一日一冊読書開始
3月27日(月):  

415ページ    所要時間4:35     ブックオフ108円

著者40歳(1963生まれ)。

9編の短編集。富士山の見える「私鉄沿線」の物語りをかすかな結び目として織りなされている。あまり楽しいストーリーが書かれているわけではない。どちらかと言えば、パッとしない日常の「あるよなあ…」という思いを示し、展開させているものばかりだった。「楽しくない」ので感想4だなと思いながら眺め読みをしていたが、どの物語りも「深い感慨」を覚えさせてくれる。それを重ねて、最後まで行くと、結局「やっぱり感想5かな…」となってしまっているのだった。

【目次】フジミ荘奇譚/ハードラック・ウーマン/かげぜん/漂流記/よーそろ/シド・ヴィシャスから遠く離れて/送り火/家路/もういくつ寝ると

【内容情報】「昔の親は、家族の幸せを思うとき、何故か自分自身は勘定に入ってなかったんだよねえ…」。女手ひとつで娘を育てた母は言う。そんな母の苦労を知りつつ反発する娘が、かつて家族で行った遊園地で若かりし日の両親に出会う。大切なひとを思い、懸命に生きる人びとのありふれた風景。「親子」「夫婦」のせつない日常を描いた傑作短篇集。

仕事が忙しく、たまに時間ができても「読書モード」を外れた状態から復帰できない。生きていくためにも、「家族に対する責任を果たす」ためにも仕事は大事だ。でも、仕事自体を「生きがい」、「やりがい」とできる時期ではもはやなくなってきた。時代・世相もそうだし、俺自身の年齢段階もそうだ。歴史を振り返っても、ひとかどの仕事を成し遂げた多くの人々の寿命を俺はすでに追い越している。人生の終末を意識しながら生きる段階にきている。

「肩書き」で自分を偉いと錯覚している下らないゲスどもが幅を利かせている職場で、派遣・契約・バイトを尻目に俺自身も「正社員」として最低限の生活を保障されているので偉そうなことは言えない。ただ仕事に喜びを失いつつある中で、食い扶持を得るための仕事だけでは人生寂し過ぎる。大きな冒険もできない。ならば、優先順位をつけて生きようと思う。

1番、家族。2番、読書。3番、内緒!。4番、健康(心身両面)。5番、仕事。6番、歴史。7番、囲碁。8番、お金(これは冗談!)。 *俺にとって「仕事」なんて今さら大したことじゃない!ざまあみやがれ!

嫌いな言葉は、1番、友達。2番、コミュニケーション。3番、グローバル。これらは詐欺師が好む言葉だと俺は思っている。友達でも、外国人でも必要があったり、付き合いたければ勝手に付き合うし相手のことを理解しようと学ぶだけのことだ。殊更に言うな!

だいぶん話がそれたが、「読書モード」復活のリハビリテーションで最初に浮かんだのはやはり重松清だった。そして、その選択は正解だった。どんなに流し読みであっても読書にはそれなりの時間がかかる。長時間「読み切らせてしまう内容」と、「読後の満足感」がどうしても必要だ。読書を空しい経験にはしたくない。今回の作品集は十分に期待に応えてくれたと思う。

重松作品の特徴は、主人公を著者の年齢と重ね合わせることが多いことだろう。それだけに登場人物の過去と現在と将来への思いや思考がリアルに描き切れているのだ、と思わせる程の筆力が著者にはある。でも、実は、本短編集の中でも出てくるが奇想天外なファンタジーなのかホラーなのか、非現実的世界・存在者も縦横に現れてくるのだ。「重松清はモーツアルトのようだ」「重松清は蝉のようだ」苦しまずに物語が生まれてくる天性のストーリー・テラーだと思わせてくれる。勿論、苦闘してるんだろうが、結果が出てるのが凄い!

170325 天頂の囲碁 白二段に13路盤で互先(5目半コミ出し) 黒番中押し勝ち。圧勝!

2017年03月25日 22時45分04秒 | 囲碁
3月25日(土):        
夜なのに、10時過ぎてから約30分の試合で白二段に互先(コミ五目半)で中押し勝ちの圧勝をした。勝てる時はこんなものである。1月末~2月初めに全く偶然に「ヒカルの碁」のコミック&アニメDVDに出遭って以来、棋力が急速に回復してきた。さらに若い時より強くなってきている気までする。取り組み方によっては三段は実現できるし、五段を夢見ることもできるかもしれない。もっとも昼間には負けてるのでまだまだ「天頂の囲碁」ソフトの方が強いが…、大分差が縮まってきた気がする。

銀製囲碁15にも13路盤の白1級設定で、黒番7目勝ちした。銀製囲碁を打つのは超久しぶりだ。

170322 中井貴一・小泉今日子ドラマ「最後から二番目の恋」(2012年)DVDを久しぶりに観た。最高!

2017年03月22日 23時50分49秒 | 映画・映像
3月22日(水):    

久しぶりに中井貴一・小泉今日子主演のドラマ「最後から二番目の恋」(2012年)DVDを観た。新鮮だ!あれほど昔、繰り返し観たドラマなのに久しぶりに観ると最高に面白い!楽しい!やっぱりドラマは、配役もだが俳優の演技力が命だ!
中井貴一と小泉今日子の掛け合いは本当に最高だ。脇を固める俳優陣もすごくイケてる。このドラマは、ドラマ史に残る作品の一つだと言える!

170321 一年前:160321 在日コリアンの問題は日本の国内問題だ:朝日【社説】朝鮮学校補助 子どもらに責任はない

2017年03月22日 01時08分26秒 | 一年前
3月21日(火):
160321 在日コリアンの問題は日本の国内問題だ:朝日【社説】朝鮮学校補助 子どもらに責任はない
3月21日(月):  在日コリアンの問題は、結局「日本社会の一員であるマイノリティに対して(歴史的背景も踏まえて)日本社会がどうあるべきか。どのような社会を構築するか」という極め......

170320 88万PV超:リージョンフリーDVDプレイヤー(3380円)買った!快調だけど、いつまでもつかな?

2017年03月22日 01時06分39秒 | 閲覧数 記録
3月20日(月):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から1990日。  

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ランキング:4,023位 / 2,682,829 ?ブログ中  週別 6,454位
 
数日前、量販店員から「安価なリージョンフリーDVDプレイヤーは、通常の店頭では買えない。ネットでしか手に入らない」のを教えられた。その日の夜アマゾンで「リージョンフリー CICONIA DVDプレイヤー DVD-C02BK (3380円)」を買った。急行便で届いたDVDプレイヤーは、今のところ快調に動いている。リモコンも外見・機能ともに洗練されていて良い。ユーチューブでなくて、久しぶりにテレビの大画面で、逆輸入フランス版「ヒカルの碁」DVD(7500円)を堪能している!快感ですらある。でも、この状態がいつまでもつのかな…?。できれば半年以上は、壊れないでほしいものである。1年以上もてば、儲けものだ!と思う。回転音が非常に静かなのが気分的に救いである。安価なリージョンフリーDVDプレイヤーは、粗悪品がたくさん存在することと、回転するDVDの読み取り機能が壊れやすいことが最大の問題点である。今回がラッキーだったことを祈る。

170320 天頂の囲碁 白二段に13路盤で互先(5目半コミ出し)黒番半目勝ちした。

2017年03月20日 21時26分22秒 | 日記
3月20日(月):  

まだ、寝起きなどの頭が冴えている時しか勝負にならないが、とりあえず勝てるようになってきた。「ヒカルの碁」効果である。

170320 二年前:150319 日刊ゲンダイ:なぜ鳩山元首相だけが叩かれるのか 永田町の裏を読む/高野孟

2017年03月20日 20時55分01秒 | 一年前
3月20日(月): ※二年前の再掲ですm(_ _)m。安倍政権下の大手マスコミ、評論屋どもの薄っぺらさ、いい加減さを再確認できます。

2015年3月19日(木):             2015年03月19日 22時55分38秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

150313 鳩山元首相のクリミア訪問は、そんなに悪いことか。極右の「この道しかない」の方が絶対に危険だ。」を一緒に読んで下さい。

なぜ鳩山元首相だけが叩かれるのか 永田町の裏を読む/高野孟
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158174 2015年3月19日 日刊ゲンダイ

 鳩山由紀夫元首相のクリミア・モスクワ訪問に対する政府、与野党、マスコミ挙げてのバッシングは常軌を逸していた。「軽率」「迷惑」くらいならまだしも、「国賊」「日本人ではない」「パスポートを取り上げろ」などの言葉までが飛び交い、行く先々で待ち構えたメディアが「どう責任をとるんですか!」とマイクを突き付ける。自宅には連日、右翼の街宣車が押しかける。この騒ぎは、政府に対する一切の異論を許さない戦時下の統制社会の再来を思わせるものだった。
 とはいえ、鳩山に同行した私や新右翼団体「一水会」の木村三浩代表、それに昨夏クリミアを訪れて「ロシアの実効支配の下でクリミアは平穏」などと最近の週刊文春で2回続きのリポートを書いた池上彰などは、とくに名指しの攻撃に遭っているわけではない。やはり「元首相たるものが政府の方針に逆らう言動をするのはけしからん」というに尽きるのだろう。
 しかし、民主党政権の首相だった彼が自民党政権の言うとおりにしなければならないという法はないし、むしろ「元首相であって今は一民間人」であるからこそ、膠着しきった日露の外交関係改善の糸口を政府とは別の角度から探るという役割もあって、それはまたひとつの責任の果たし方なのではあるまいか。米大統領を辞めてからのカーターが、北朝鮮はじめ難しい国や地域を訪れて解きほぐし役を務めている例もある。
 総じて日本の外交は建前ばかりにしがみつく「一枚板」でしかない。建前はそうでも、一枚めくるとちゃんと裏パイプでの本音ベースの模索は続いていて、さらにもう一枚めくると最後の落としどころは密かに用意されているという具合に、どの国も二枚腰、三枚腰でやっているのが外交というものである。
 とりわけウクライナ危機とクリミア問題をめぐっては、日本では、米欧の立場から見た「ロシアが悪い」一本槍の情報しか流れていない。安倍晋三首相は、せっかくプーチン大統領と親交を積み上げて北方領土問題を打開するチャンスを手にしておきながら、極めて安易かつ軽率に米欧の対露経済制裁に馳せ参じてしまい、身動きがとれなくなっている。西側の言い分はそうとして、ではロシア側はどういう言い分で、現地の実情はどうなのかを探りに元首相が出かけて行くというのは十分、国益に沿ったことだと思うのだが、それが通じないのがこの国だ。
 なお、鳩山、木村、私ほかの共著「ウクライナ危機の実相と日露関係」(花伝社)が今週発売された。この問題に興味があれば、ぜひご一読いただきたい。(水曜掲載)
▽〈たかの・はじめ〉1944年生まれ。「インサイダー」「THE JOURNAL」などを主宰。「沖縄に海兵隊はいらない!」ほか著書多数。


※ついでに再掲しちゃいますm(_ _)m。
150313 鳩山元首相のクリミア訪問は、そんなに悪いことか。極右の「この道しかない」の方が絶対に危険だ。       
2015年03月13日 21時45分43秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

2015年3月13日(金): 
※沖縄を凌辱し、原発を再稼働し、特定秘密保護法、集団的自衛権により平和国家を破壊し、戦後70年の日本の平和を支え続けてきた憲法を凌辱・破壊し、弱肉強食の新自由主義による弱者切り捨て、完全な官制バブルのアベノミクスを維持するために国民の血と汗の結晶である公的年金に手を出して株価を買い支え続け、世界中を周って途上国に消費税分の天文学的金をバラまきながら、日本人の人質を故意に見殺しにし、一番肝心なアメリカ、中国、韓国、ロシアからは全く相手にされていない、しかも先日ドイツのメルケル首相と並んだ時の知的レベルの低すぎる姿を晒して日本人の多くを惨めな思いにさせたのが安倍晋三政権である。
こんな全く信用できない安倍政権やマスゴミからの非難の嵐が大きければ大きいほど、「実は正しい行動ではないか」と思えてくる。
  鳩山一郎(左)、鳩山由紀夫(中央)、鳩山邦夫(右) 
鳩山由紀夫元首相のクリミア訪問を、政府官民を挙げて非難しているが、これは「本当にそんなに常識を逸脱したこと」なのか。タイミングの悪さなどはあるかもしれないが、俺にはどうしてもそんなに非難されることだとは思えない。逆に、それを「右向け右」で全否定し、抹殺しようとする風潮が恐ろしい。

今、クリミア半島に日本の元首相が訪問すれば、どれほど大きな批判・誹謗中傷にさらされるのかは、安倍政府による妨害も含めて明白だった。我々がやるべきことは、産経・読売に踊らされて「売国奴」「国賊」「宇宙人」などと意味なくぎゃーぎゃー喚き散らすことではなかろう。自らを高みにおいて蔑んで冷笑するのはいちばん簡単だ。しかし、そうやって遠くない昔、日本は15年戦争(1931~1945)に突入したのではないか! むしろ「何故そこまでしてそれをする意味があったのか」について真摯に目を向けるべきなのだろう。何事に対しても、敵か味方か、善か悪か、白か黒かでしか判断できないようでは、複雑な国際社会を生きてはいけない。安倍首相がいくら単純な愚か者であっても、国民が調子を合わせて馬鹿になる必要はないのだ。
(3月14日追記:昨夜の報道ステーションで若い憲法学者の「(鳩山元総理は)まず国際法から学ばれては、と思います」賢しらな冷笑発言に、したり顔で頷く古舘伊知郎を見ていて、ゾッとした。本当に醜悪で恥ずかしい映像だった。この二人のしたり顔の冷笑が、日本中の数百万人の視聴者に届いて、その批判精神と思考力を奪い、鳩山元首相への誤解・偏見だけを強めたことの罪深さに気付かないのだ。古舘伊知郎は、ある意味、安倍政権と同罪だ。もうやめた方がいい。昨夜のクリミアでの鳩山元首相の横に評論家の高野孟さんが同行していた映像を見ても、鳩山元総理の行動が単なる独り善がりでなく、一定の意味があることは、分かる人間には分かるはずだろう!)

鳩山元首相を非難・中傷する世論は、ネトウヨ化した現政権によって非常に人為的に生み出されているのを感じるのだ。そもそもこの大合唱に加わっている人々は、クリミア戦争(1853~1856)の歴史を知った上で喚いているのか?オスマン=トルコ帝国の一部であったクリミア半島にロシア帝国が手を出したことに危機感をもった当時の帝国主義列強である英仏が参戦して悲惨な戦いを展開した事件だ。ナイチンゲールが活躍したのもこの時だ。

ロシア軍将校として参加したトルストイが、「セバストポリ物語」を著して、これを読んだロシア人にとってクリミア半島は、「ロシアの生命線」と意識されるようになった。(「4 053 池上彰・増田ユリヤ「世界史で読み解く現代ニュース」(ポプラ新書:2014年10月) 感想3」)

ロシア革命後のソビエト連邦時代にクリミア半島はソ連領となり、1955年同じ連邦内のウクライナに移管されるが、これは事実上同じことだった。

しかし、ソ連邦崩壊後、ウクライナの一部としてクリミア半島がロシアから切り離されたのは意味が違う。多数のロシア人が住むクリミア半島が、歴史的に見てロシアにとって軍事戦略上きわめて重要な場所であるのは間違いない。

今回の鳩山元首相のクリミア半島訪問を世界史の中で眺めれば、必ずしも全否定されるべきものではない。アメリカやEUの陣営への帰属意識の高い安倍政権がこれを非難することは自然なことだが、野党も含めて、新聞マスコミがこぞって、やっぱり「宇宙人」「ルーピー」「売国奴」「国賊」とレッテルを貼り、あたかも狂人のように全否定してもよい存在だと非難し、ヒステリックに鳩山元首相を社会的に抹殺しようとしている風景の方が明らかに異常だ。この国では、「自由な言論、自由な政治活動の保障こそが最も大切だ」という常識は無くなってしまったのか?

鳩山由紀夫元首相の祖父は1955年に自由民主党を作り、1956年に自らモスクワに行って日ソ共同宣言に調印、ソ連との国交回復し、日本の国連参加を実現した鳩山一郎首相である。<鳩山家>には、戦後のロシアと日本をつなぐ絆としての非常に重要な価値があるのだ。

その意味で、今回当然予想されるアメリカの不快感表明をおして、鳩山元首相がロシアの側に身をおいてクリミア半島併合に一定の理解を示す政治行動をとったことは、日本の外交の多様性・独自性を担保する上で非常に有効だったと言えると俺は思う。アメリカべったりの安倍政権は、日本外交のバランスをとってくれた元首相の民間外交に感謝こそすれ、これを吊るしあげるように非難するのは、自らの幼稚、拙劣さを棚に上げた、天に唾する行為だろう。国民が、安倍自民と読売・産経の尻馬に乗る必要はないのだ。

少なくとも「この道しかない」と政官民挙げて声高に叫び、少しでも「全体の和(そんなものがあるのか?)」を乱す存在を摘発し、レッテルを張って糾弾しようという寛容さを欠く雰囲気の中で自由な言論や政治活動が委縮・抑圧され、多様性を失ってしまい、余裕がなく息の詰まる日本の状況の方が異常であろう。

 目の前の現象だけ見て「アメリカ様に怒られる。どうしよう。」とパニックになる前に、もっと世界史の奥行きに目を向けて、立体的に国際社会を見るべきだろう。その上での、今回の鳩山元総理へのバッシングであれば、俺は何も言うまい。でも、世間でわあわあ騒ぎたててる連中(ネトウヨ)も、その尻馬に乗って、鳩山元首相に非難の目を向けている多くの人々の頭の中にもクリミア戦争やヤルタ会談他の世界史が全く入っていないことに注目すべきだろう。

成蹊大卒の幼稚園児の安倍ならともかく、鳩山元首相は、「1969年に東京大学工学部計数工学科を卒業後、スタンフォード大学の博士課程でオペレーションズ・リサーチを専攻しPh.D.を取得(1976年 博士論文はシステムの信頼性解析に関するもの)。」なのだ。それだけでも国際的な視野の広さはどちらにあるのか明らかだろう。

ちなみに鳩山元首相の息子の紀一郎氏は、現在東京大学工学部の助手を務め、モスクワ大学の客員講師を務めたり、モスクワでロシア語の著作を出したりしている。明らかに、<鳩山家>はロシアの事情に詳しく、日本にとって国際外交上非常に重要な選択肢のロシアン=ルートを保障する存在であると言えるのだと思う。

6 039 佐藤勝彦「眠れなくなる宇宙のはなし(増補改訂版)」(宝島社:2016)感想4+

2017年03月18日 13時22分06秒 | 一日一冊読書開始
3月18日(土):  

著者71歳(1945生まれ)。宇宙物理学者。

285ページ     所要時間2:55    図書館→アマゾンで古本1円(+送料257円)で注文。

本当に分かりやすくて読者に親切な本である。難しい数式はほとんど出てこない。「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」(井上ひさし)を実践した内容である。内容は、天文学(宇宙観・神学的世界観)の歴史現在の最先端の宇宙論までを過不足なく熱く語ってくれている。

思うに著者には、普通の人々の日常の生活に直接関わることのない宇宙物理学で、重要な学説・理論を証明するために必要な観測施設・設備を整えるためには途方もなく莫大な研究予算を必要とする。日本における研究を世界トップクラスで維持するためには、その莫大な研究予算に対する国民的同意・支持がどうしても必要だ。そのためには一人でも多くの国民に研究の内容と意義を理解してもらいたい。著者はこの分野の長老として自らその宣伝広報役を務めようという自覚があって本書を著したのかなと思う。

だからこそ俺は、本書を十分に楽しめた。読みやすかった。天文学・宇宙論の「テキストとして、また世界史の科学史分野の「タネ本として大いに推薦します。

【目次】第1夜 ひとはなぜ宇宙を想うのか/第2夜 神の手による宇宙の創造/第3夜 合理的な宇宙観の誕生/第4夜 天動説から地動説への大転換/第5夜 広大な銀河宇宙の世界へ/第6夜 ビッグバン宇宙論の登場/第7夜 新たな謎と革命的宇宙モデル/特別夜 宇宙が生まれた音を聴く~重力波のはなし~

【内容紹介】分かっているのはたった5%。古代インドの宇宙観から、最新・重力波の初観測まで
宇宙論の決定版ロングセラーが装いも新たに増補改訂版として刊行されます。古代インドの奇妙な宇宙観から、コペルニクスによる宇宙像の大転換、そして最新のブレーン宇宙論まで、人間が宇宙の真の姿をひもといてきた様子を物語のように描きます。長崎訓子さんの味わい深いイラストも必見です。さらに2016年に発表された「重力波初検出」の衝撃をどこよりもわかりやすく解説します。 宇宙論の権威、佐藤勝彦氏が再び贈る最高傑作!

150329 タガ外せば歯止め失う 長谷部恭男・早稲田大学教授/「未来志向」は現実逃避 杉田敦・法政大学教授

 杉田 先日ドイツのメルケル首相が来日しました。戦後ドイツも様々な問題を抱えていますが、過去への反省と謝罪という「建前」を大切にし続けることで、国際的に発言力を強めてきた経緯がある。「建前」がソフトパワーにつながることを安倍さんたちは理解しているのでしょうか。  / /長谷部 そもそも談話が扱っているのは、学問的な歴史の問題ではなく、人々の情念が絡まる記憶の問題です。記念碑や記念館、映画に結実するもので、証拠の有無や正確性をいくら詰めても、決着はつかない。厳密な歴史のレベルで、仮に日本側が中国や韓国の主張に反証できたとしても、問題はむしろこじれる。相手を論破して済む話ではないから、お互いがなんとか折り合いのつく範囲内に収めようと政治的な判断をした。それが河野談話です。  / /杉田 談話の方向性や近隣との外交について「未来志向」という言い方がよくされますが、意図はどうあれ、それが過去の軽視という「見かけ」をもってしまえば、負の効果は計り知れない。安倍さんたちは、未来を向いて過去を振り払えば、政治的な自由度が高まると思っているのかもしれません。しかし政治の存在意義は様々な制約を踏まえつつ、何とか解を見いだしていくところにあります。政治的な閉塞(へいそく)感が強まる中で、自らに課せられているタガを外そうという動きが出てくる。しかし、それで万事うまくいくというのは、一種の現実逃避では。  / /長谷部 合理的な自己拘束という概念が吹っ飛んでしまっている印象です。縛られることによってより力を発揮できることがある。俳句は5・7・5と型が決まっているからこそ発想力が鍛えられる。しかし安倍さんたちは選挙に勝った自分たちは何にも縛られない、「建前」も法律も憲法解釈もすべて操作できると考えているようです。  / /杉田 俳句は好きな字数でよめばいいのだと。  / /長谷部 あらゆるタガをはずせば、短期的には楽になるかもしれません。しかし、次に政権が交代したとき、自分たちが時の政府を踏みとどまらせる歯止めもなくなる。外国の要求を、憲法の拘束があるからと断ることもできない。最後の最後、ここぞという時のよりどころが失われてしまう。その怖さを、安倍さんたちは自覚すべきです。 =敬称略(構成・高橋純子)朝日新聞『考論』

0015 オルテガ「大衆の反逆 (桑名一博訳;久野収解説)」(白水社イデー選書;1930)評価5

以下は、オルテガ所論の久野収による抜粋の抜粋である:///  オルテガによれば、政治のなかで「共存」への意志を最強力に表明し、実行していく政治スタイルこそ、自由主義的デモクラシーである。共存は、強い多数者が弱い少数者に喜んで提供する自己主張、他者説得の権利である。敵、それも最も弱い敵とさえ、積極的に共存するという、ゆるがない決意である。/その意味で、人類の自然的傾向に逆行する深いパラドックス(逆説)であるから、共存を決意した人類が、困難に面してこの決意を投げ出すほうへ後退したとしても、それは大きな悲劇ではあっても、大きな不思議とするには当たらない。/「敵と共存し、反対者と共に政治をおこなう」という意志と制度に背を向ける国家と国民が、ますます多くなっていく1930年代、オルテガは、「均質」化された「大衆」人間の直接行動こそが、あらゆる支配権力をして、反対派を圧迫させ、消滅させていく動力になるのだという。なぜなら、「大衆」人間は、自分たちと異類の非大衆人間との共存を全然望んでいないからである。略。///  「大衆」人間は、自分たちの生存の容易さ、豊かさ,無限界さを疑わない実感をもち、自己肯定と自己満足の結果として、他人に耳を貸さず、自分の意見を疑わず、自閉的となって、他人の存在そのものを考慮しなくなってしまう。そして彼と彼の同類しかいないかのように振舞ってしまう。/彼らは、配慮も、内省も、手続きも、遠慮もなしに、「直接行動」の方式に従って、自分たちの低俗な画一的意見をだれかれの区別なく、押しつけて、しかも押しつけの自覚さえもっていない。/彼らは、未開人―未開人は宗教、タブー、伝統、習慣といった社会的法廷の従順な信者である―ではなく、まさに文明の洗礼を受けた野蛮人である。文明の生み出した余裕、すなわち、贅沢、快適、安全、便益の側面だけの継承者であり、正常な生存の様式から見れば、奇形としかいいようのないライフスタイルを営んでいる新人類である。略。///  「自分がしたいことをするためにこの世に生まれあわせて来た」とする傾向、だから「したいことは何でもできる」とする信仰は、自由主義の自由の裏面、義務と責任を免除してもらう自由にほかならない。/われわれは自由主義の生みだした、この「大衆」人間的自由、自己中心的自由に対し、他者と共存する義務と責任をもった自由を保全しなければならないが、一筋縄でいかないのは、この仕事である。(160626:イギリスEU離脱について思うところ=もみ=)