もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

150215 衆参両院の「テロ非難決議」を非難する!「テロの本質」を真面目に語る政治家はいないのか!

 真面目に「テロの本質」を考えれば、その原因が、決して宗教の違いにあるのではなく、世界的に広がる富の偏在、極端な格差拡大、差別構造の継承、及びパレスチナ問題、それらによる<若者たちの絶望>にあることは、実は誰もがわかっていることだろう! それを「世界には凶悪なテロリストが大勢いて、こいつらを叩き潰せばテロが無くなる」なんて話に無理やりすり替えている。誰も、「テロの本質が、日本・世界の社会構造が抱える富の偏在・格差の拡大及びパレスチナ問題の<野放し状態>にこそある」という本質を語らないし、見させようとしない。そして、凶悪なテロリストへの恐怖ばかりを煽りたてている。これはまさにオーウェルの「一九八四年」の世界と同じだ。今回の国会の「テロ非難決議」に社民党・共産党まで加わっていたのには、あきれ果てた。「誰も本質を見ようとしない。」「武力で世界中の<絶望した若者たち>を封じ込めるべきではないし、不可能だ!」

秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから

※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

辺見庸さんのブログから

・権力をあまりに人格的にとらえるのはどうかとおもう。口にするのもおぞましいドブの目をしたあの男を、ヒステリックに名指しでののしれば、反権力的そぶりになるとかんがえるのは、ドブの目をしたあの男とあまり変わらない、低い知性のあらわれである。権力の空間は、じつのところ、非人格的なのだ。だからてごわい。中心はドブの目をしたあの男=安倍晋三であるかにみえて、そうではない。ドブの目をしたあの男はひとつの(倒錯的な)社会心理学的な表象ではありえても、それを斃せば事態が革命的に変化するようなシロモノではない。権力には固定的な中心はなく、かくじつに「われわれ」をふくむ周縁があるだけだ。ドブの目をしたあの男は、陋劣な知性とふるまいで「われわれ」をいらだたせ、怒らせるとともに、「われわれ」をして社会心理学的に(かれを)蔑視せしめ、またそのことにより、「われわれ」が「われわれ」であることに無意識に満足もさせているのかもしれない。ところで、「われわれ」の内面には、濃淡の差こそあれ、ドブの目をしたあの男の貧寒とした影が棲んでいるのだ。戦争は、むろん、そう遠くない。そう切実にかんじられるかどうか。いざ戦争がはじまったら、反戦運動が愛国運動化する公算が大である。そう切実に予感できるかどうか。研ぎすまされた感性がいる。せむしの侏儒との「ふるいつきあい」がベンヤミンのなにかを決定した。そう直観できたアレントほどするどくはなくても、研ぎすまされた感性がいる。けふコビトがきた。ミスドにいった。(2015/11/11)

3 063 石井光太(文)、櫻井敦子(絵)「おかえり、またあえたね」(東京書籍;2011) 感想3

2014年01月31日 23時30分50秒 | 一日一冊読書開始
1月31日(金):  

159ページ  所要時間 0:55     図書館

著者33歳(1977生まれ)。

本書は、「3 052 石井光太「世界最貧民の目線 絶対貧困」(光文社;2009)感想5」の中の、ストリートチルドレンの項目を子ども用の絵本に翻案したもの。副題は、「ストリートチルドレン・トトのものがたり」である。

戦争に行って戻らない父、その父を捜しに行って戻らない母。幼いトトは、妹のニコと祖母と一緒にスラムで暮らす。病気がはやり、妹のニコが死ぬ。祖母は、「ニコは、また生まれてくる準備をしているんだから悲しまなくてよい」と話す。病気になった祖母は、教会に収容され、トトは大きな街に出て一人で生きる。同じ境遇の仲間の子どもたちとストリートチルドレンとして生き始めるが、金がない、食べ物がない、意地悪な大人によって仲間の一人が死ぬ。助けた女の子リンリンが仲間になる。象の絵が描き込まれているので、アフリカらしい。津波に襲われた町のがれきでマフィアによるストリートチルドレン狩りに遭い、トトはまた一人になる。難民キャンプで、別のマフィアに強盗殺人の手伝いをさせられて深く悩む。キャンプを離れ、町に戻って仲間と再会したが、リンリンはいない。良い職を求めて出国する仲間たちの船出を見送った後、リンリンを捜し出し、マフィアから助け出す。8年後、二人は結婚し、リンリンが妹のニコと同じところにほくろのある女の赤ん坊をを産む。トトは言う。「お帰り、また会えたね」

櫻井敦子の絵は小学校低学年ぐらいの子ども向けに描かれており、カラフルでとても優しい感じである。しかし、そこに描かれている現実は、途方もなく過酷である。章ごとに、<絶対貧困>をめぐる問題点が解説として書き出されていて、子どもが自分で考えることができるようになっている。この解説部分を読むのは、小学校高学年ぐらいの知識と考える力が必要だろう。

結局、子どもの絵本の形式をとっているが、<大人が付き添って読み聞かせてあげる絵本>である。「絶対貧困」を絵本にすることの妥当性はよくわからないが、石井光太の文章は、いつも通り丁寧で上手く、行き届いている。絵も本当にきれいだった。

*ストリートチルドレンが身を寄せ合って5人から10人ぐらいのグループを作るという指摘は、期せずして「はだしのゲン」の内容とも重なるものだった。

140124 閲覧が20万PVを超えました(839日目)☆瀬戸内寂聴さんも細川護煕氏を支持!原発再稼働反対!

2014年01月25日 07時32分04秒 | 閲覧数 記録
1月24日(金): ブログの開設から 839 日目(約2年4カ月)

本日、閲覧が20万PVを超えました。

一日:閲覧 234 PV  訪問者 115 IP

トータル:閲覧 200,191 PV  訪問者 81,658 IP

有難いことです。 

日刊ゲンダイHP掲載記事を載せる。小泉さんの言葉に俺は全く同感だ。
小泉は「今回の都知事選挙ほど、都知事が誰かによって国政を動かすことができる選挙はない」と断言。自民党の「原発問題は都知事選の争点になじまない」という牽制は、こう切り捨てた。
「都政の問題は原発だけではない。たしかにそうだ。防災の問題や医療福祉の問題、都市機能の問題、たくさんある。しかし、原発を除いて、他のさまざまな問題はね、誰が知事になっても、たいして違いはないですよ。一番大きな違いは、原発じゃないですか
 だから、原発の是非を争点に候補者を選ぶべきだというのである。(2014年1月24日 掲載)


立ち読みした「週刊現代」で瀬戸内寂聴さんも「(一番困難な)脱原発ができれば、他のことはどんなことでもできるはずだ! 要請があれば、91歳の私でも細川さんの応援演説に立つ!」と言われていた。


※前回:10万PV超のとき、以下のようでした。

120930 閲覧が100000PVを超えました(357日目)
                2012年10月01日 01時15分40秒 | 閲覧数 記録
9月30日(日): ブログの開設から 357 日目(約1年)
本日、閲覧が100000PVを超えました。
一日:閲覧 235 PV  訪問者 118 IP
トータル:閲覧 100084 PV  訪問者 35078 IP
有難いことです。でも、現在迷走中です。すみません。

3 062 半藤一利「昭和史 戦後篇 1945-1989」(平凡社ライブラリー;2006・2009)感想5

2014年01月24日 10時04分46秒 | 一日一冊読書開始
1月24日(金):

612ページ  所要時間3:45    ブックオフ450円

著者76歳・79歳(1930生まれ)。元「週刊文春」「文藝春秋」編集長。作家。

大変ぶ厚いので、とりあえず内容確認という意味で、1ページ15秒を目安に眺め読みをした。もちろんそれで読めるわけではないが、既に頭の中にある戦後史の知識と照らし合わせる感じで眺めると、なかなか面白く読めた。

本書は2006年刊行されたものに、新たに2009年「こぼればなし 昭和天皇・マッカーサー会談秘話」(39ページ分)を増補したもの。著者のスタンスは以下のとおり、

「本書では、GHQによる占領気のにほんが奔馬のごとく勢いよく、こまごまと語られている。戦後日本の基本的な骨組みが、その時代に形成されたと見るからである。その後、一応丁寧に語ったのは昭和四十七年(1972)までで、残りの昭和終焉への17年はさながら脱兎のごとくすっ飛び抜けた。本文でも申したとおり、その時代はまだきちんとした「歴史に」なっていない、略。わかったような顔をして得々ととは語れない「現代」である、と思うからである。略。/ゆっくり調べたり考えたりする余裕もなく、また寺子屋を開くこととなる。2005年1月25日に開講、前回と同じように毎回1時間半(ときに2時間超)しゃべりまくって、今年の1月11日に終講した。ちょうど1年間で、全17回の授業になった。戦前篇同様に授業はときに張り扇の講談調、ときに落語の人情噺調であった、略。準備不足の杜撰きわまりないおしゃべりが、きちんとして文章に書き起こされ、また前よりぶ厚い一冊となった(607~608ページ、あとがき)」

事実上、1945年~1972年の沖縄返還までの内容である。残り17年は、おまけの記述でほとんど役に立たない。ただ全体として、あまり正確さや深みは無いが、その時代を生きてきた人間の証言として当時の国内の気分や雰囲気を、清濁併せのむ談論風発的感じで滔々と語ってくれている。アカデミックな岩波新書「昭和史」(1959)などが、「人間不在の歴史」なのに対して、下世話ではあっても人間が息づいている歴史になっている。

ただ無いものねだりかもしれないが、労働組合運動の展開や、日本社会党と共産党の違い、永山則夫も、解放運動と同和対策事業、日韓基本条約に伴う国内の在日朝鮮人問題の変化など、いわゆる革新勢力、差別・人権問題などについては全く触れられていない。その意味では、本書は確かに、一般庶民の目線で戦後という過去を追憶(大事件と良かった思い出だけが残り、陰の部分は残らない)する内容であると言える。まあ、良くも悪くも「文藝春秋」的立場の目線で語られた歴史本版「オールウェーズ 三丁目の夕日」なのだと思う。

だからと言って、俺は本書の価値を否定しているわけではない。ふだんそばに置いておいて、折に触れて見直していきたいと思う。当り前だが、著者は左派・革新の立場の人間ではない。しかし、現在の著者によって「戦争への道を絶対に許さない」「憲法を大切にすべき」という発言が繰り返されるのを見ると、著者を左派・リベラルに見えてしまう。逆に言えば、著者をリベラルと感じさせてしまうぐらいに、現在の日本が右傾化し過ぎているということだ。この事実は、放置できない危険な状況である。悲惨な戦争の惨禍を知る老人が、その結果として得た「憲法を大切に!」「断じて戦争はいけない!」という言葉が社会で浮いてしまう日本は本当に危険な状態なのだ。

先日、瀬戸内寂聴さんが、「今の日本は、昭和17(1942)年と重なる」と言うのを聞いて、「ええっ! それやったらもう太平洋戦争始まってるやん!」と慌てたのが思い出される。しかし、小泉元総理が原発を「満州国」と捉えて、「脱原発」の難しさと実現の必要を、「満州国撤退」の必要になぞらえていたことからすれば、確かに日本は引き返しの利かない瀬戸際にある。既に国家存亡の戦いは始まっているのだ。

細川護煕(76歳)・小泉純一郎(72歳)両元総理の都知事選立候補・応援は、<義挙>であり、<反原発の最後のチャンス>であると我々は考えるべきだ。党利党略の共産党と私利私欲(己のメンツに拘るのも私利私欲だ!)の宇都宮の妨害を乗り越えて、安倍ファシズム自民党による<原発再稼働>を防ぐために、何としても細川都知事を実現すべきだ。そのためには何としても都知事選の投票率を60%以上にしなければいけない。

東京都民の皆さま、何とか万障お繰り合わせの上で都知事選の投票に行って、投票率を高くして下さいませ。衷心よりお願い申し上げます。m(_ _)m。

変な結論になってしまった…。

あと印象に残ったのは、

*1958年6月発足の第二次岸信介内閣について、「ともかくすごい高姿勢の内閣でした。426ページ」の記述があった。そして、勤評闘争、警職法問題、日米安保改定の記述を見ると、今の安倍晋三の政治は、岸信介のできの悪いコピーであるのがよく分かる。最大の違いは、岸の政策が自信の創造であるのに対して、安倍の政策が模倣であるので、新しい時代状況を踏まえて、未来を展望し、新たな創造によって切り開く能力を持たないことだ。安倍の頑ななまでの原発にしがみつく政策も、彼自身に創造能力が欠けている。要するに甘やかされて頭が悪いことの表れだ。

*追加された「こぼればなし 昭和天皇・マッカーサー会談秘話」は相当興味深い内容だった。戦後のGHQによる占領政策は、マッカーサーと昭和天皇の合作だった。特に沖縄に米軍基地を置くことを薦めたのは昭和天皇だったというのは、ビックリ仰天である。

3 061 児玉清「人生とは勇気 児玉清からあなたへラストメッセージ」(集英社;2012)感想3+

2014年01月19日 23時34分49秒 | 一日一冊読書開始
1月19日(日): ※<名護市長選>稲嶺氏再選 普天間移設先、地元のNO! 毎日新聞 1月19日(日)22時56分配信
            誇り高き沖縄の人びとに乾杯!

170ページ  所要時間 2:15    図書館

著者76歳(1934~2011;77歳)。俳優。司会者。
いつからか、10年ぐらい前からか? 著者が大変な読書家であること。俳優なのに洋書を原文で読むのを当然としていること、などを知り、憧れと親しみを持つようになっていた。読んだ小説の書評などでたまに出合うと、そつなく自然に書かれた文章に「この人は本物だな」と思わされていた。

本書は、著者が亡くなってから、やや未完だが出版された遺稿集である。以下内容を羅列的に書いていくと、

著者の普段からの心掛けや、戦時中に過ごした集団疎開でのいじめの思い出から、学習院大学独文科卒業の日に母を亡くし、大学院への進学をあきらめ、亡き母の声が聞こえて、俳優オーディションを受け、導かれるように合格。東宝ニューフェイス13期生となったが、居心地が悪くやめるつもりだったのが、年下の人気俳優に「この人は雑魚だから」と言われてかえって発奮した。その後、身に覚えのない噂をたてられ、役を干されそうになったが、そこでも発奮。やがて、テレビの揺籃期が始まり、止められるのを振り切りテレビドラマ界に飛び込みなんとか成功、クイズ番組アタック25の司会もはじめの10年ぐらいは放送作家から不器用さを詰られ続けたがやり方を変えず(変えられず)結局、この番組がテレビ界での児玉の背骨になった。50歳を目前にウツになりかけたが、そこで外国の原書を読む楽しさに目覚め、NHK・BS2の「週刊ブックレビュー」の司会も17年間務め続けることになった。本を読むことが著者の人生の大きな支えになっていた。著者にとって、言えない悲しみは、2002年68歳に長女を37歳の若さでガンで亡くしたことである。著者は、子どものときに“月”を祈りの対象として特別視するようになったが、娘の死を受けさらに祈ることを強く意識するようになった。著者は、ケンフォレットなど外国の多くの作家を推奨するが、日本の作家では藤沢周平の世界に特別な思いがあるようである。

著者は、俳優として一流だが、必ずしもトップではない。しかし、安定した存在感で歩み続けて来られた。その落ち着き、そのまなざしは、どこから来るのか。何によって著者は支えられていたのかを、本書を読むとよく分かった。やはり、趣味として本を読み続けることだったのだ。そして、心の中に“祈る思い”を持ち続けることだったのだ。俺も、あやかりたいと思った。

140119 日本史97点、世界史98点;ゴーマンかましてよかですか?世界史試験は自動車免許試験だ!

2014年01月19日 14時55分06秒 | 日記
1月19日(日): ※昨日のセンター試験を解いてみた。

日本史97点(1問完全ミス)、所要時間 0:53
世界史98点(1問バツ)  、所要時間 0:31

日本史の問題を解いた後に、世界史の問題を解くとそのみすぼらしさ、粗雑さに同じ歴史の問題とは到底思えないほどの巧拙の落差を覚えて驚かされる。


日本史の問題は、史料、写真、地図、グラフ、図表、手塚マンガまで駆使されてバラエティに富み、史料読解、図表理解など中途半端な知識を認めない工夫、各時代に閉じた知識ではなく時代を縦断した理解を問う問題が出されている。総じて、理解力、思考力を強く求める良問が出されている。

世界史の問題は、本文と問題分のつながりが極めて低く、粗さと雑で投げやりな作問姿勢ばかりが気になるものだった。日本史と同じ新聞1ページ分だと言っても、実際の文字量では、ぎっしり詰まった日本史に対して、世界史は隙間だらけなので比較にならないほど読む量は少ない。問題の出題の仕方も、知ってるか、知らないかの二者択一の単純思考問題ばかりで、理解力・思考力などほとんど求めていない。そのため、解答に要する時間は日本史の60%程度にならざるを得ない。

俺は、歴史全般が趣味だが、比重で言えば圧倒的に日本史が好きだ。世界史は日本史理解の補助程度に考えている。今回の試験も日本史では歯ごたえのある問題に時間を費やしつつ、53分で、1問だけ悔しいケアレスミスをして、97点だった。一方、その後に世界史の問題を解いてみると、あまりの粗雑でしどけない作問態度に呆れてしまった。知ってるか、知らないかだけなので、知らない問題については、歴史地理の常識を駆使して勘を働かせて、所要時間31分、答え合わせをしてみたら98点。よくできたのは嬉しいが、さすがにこんなに勘が当たる問題を作ったらダメでしょ! 世界史の問題を解いて、既視感に捉えられた。以前に受けた試験でこんな感じの試験は…。そして思い着いた! これって、自動車免許試験と同じレベルやんか! 1年ないし2年間、400ページの教科書を一生懸命に勉強してきて、こんな自動車免許試験のような当てもんの試験を出されたら高校生は怒るべきだろう! また、高校の世界史教育も荒廃するだろう! 世界史の先生方、ご苦労様です。イギョラ!

最後に、ゴーマンかましてよかですか!
世界史センター試験の問題は、自動車免許試験と同じである!作問者は、これを恥として、日本史試験の爪の垢でも煎じて飲んで反省しなさい!



追加:先に書いた日本史試験の感想を載せておきます。

140119 センター日本史97点、けったくそ悪い!1問完全ミス!図表の読み込みに注意!

センターの日本史を寝起きに解いた。所要時間53分。

通し番号28の「主要な租税収入の推移」を表から読みとる問題で、
X 租税収入に占める酒税の比率が、初めて地租を超えたのは、日露戦争後のことである。
を完全な表の読み落としをしてしまい、○にしてしまって、-3点になった。くそったれ!満点とれたのに!俺の馬鹿!

今年の日本史問題は、問題量が昨年の3分の2の減らされ、世界史との格差が是正されていた。おそらく、たくさんの批判が出ていたのだろう。

問題も全体的によく練られた良問ぞろいであった。明白に簡単な問題も存在するが、各時代を縦断的にとらえて問いかける問題が多く、時代毎に逐一、一問一答的に学習している学生の点数が伸び悩む様にできている。

時間配分を間違えると終盤焦る感じになるので、問いをまず読んでから、本文で必要な部分を確認するのが、時間の節約になると思う。図表や資料問題は、まったく恐れる必要のないレベルだが、冷静さを保ち、ケアレスミスをなくすよう心がけるべきだろう。

140118 細川候補へのネガティブキャンペーンが止まらない。安倍・桝添自民が勝てば、原発再稼働だ!

2014年01月19日 02時37分10秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
1月18日(土):

細川護煕氏へのネガティブキャンペーンの激しさが止まらない。しかし、この事実だけで、「反原発」「即時原発ゼロ」を主張する細川候補が<本物>であり、いかに貴重な存在なのかがわかる。本当に<原子力ムラ>と、その手先の安倍自民が、細川候補を恐れてあらゆる手を使って潰そうとしているのだ。

今回の東京都知事選で、桝添が当選すれば、原発再稼働、特定秘密保護法、集団的自衛権、憲法改正、沖縄普天間基地辺野古移設、福島原発被災者の棄民化、関東・東海・関西の震災防災の遅れ、大学入試制度の<人物本位>改悪などが止めようもなく進むだろう。

一方で、安倍首相は、全国幹事長会議で「今年は何と言っても経済最優先で行く」と述べている。この男は、札束さへ目の前にぶら下げておけば、支持率は維持され、国民をいくらでも言うとおりにできると思っている。国民と民主主義を馬鹿にして軽んじているのだ。

細川候補を当選させることは、日本人が誇りを取り戻す第一歩になるだろう。もし、桝添候補が当選すれば、残り2年半、安倍自民ファシズム政権を止めることは、もうできなくなるだろう。日本社会は取り返しのつかない傷をすでに負っているが、その傷を自分たちの手で治せない。即ち、戦争への道が大きく開かれるだろう。

安倍晋三という、こらえ性のない頭の悪い意志薄弱な男が、自分の信念を徹すと思い定めて、「(自分が)すっきりできる社会に日本を変えよう」と調子に乗っている。地獄への扉が見える思いがする。

1:「原発即ゼロ」なら五輪返上しかない…森元首相
読売新聞 1月18日(土)18時34分配信
 2020年東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会の会長に就任する森元首相は、18日のテレビ東京の番組で、小泉元首相が訴えている「原発即時ゼロ」について、「6年先の五輪のためにはもっと電気が必要だ。今から(原発)ゼロなら、五輪を返上するしかなくなる。世界に対して迷惑をかける」と批判した。


この記事には、あきれるしかない。先日、「五輪を人質に原発ゼロを主張するのは卑怯だ!」と訳のわからん発言を公共の場でしたばかりのこの男が、舌の根も乾かぬ内に「五輪を人質に原発ゼロに反対」している。この卑怯さと頭の悪さはどうしょうもない。自民党の中にも反原発の議員が大勢いることを考えても、これが質の悪い脅迫であることは明白だ。一体何のためで、誰のための五輪なのか? もともと「サメの脳みそ」と言われた男だが、これが五輪の顔になるのだ…。ため息をついていたら、以下の記事を発見した。

露骨な政治利用 森組織委会長と下村文科相が東京五輪のガン
日刊ゲンダイ 1月17日(金)10時26分配信
「森会長も下村文科相もオリンピズムというのを理解していないようですね。森会長は都知事選に立候補予定の細川元首相が原発を争点にすると聞くと『原発を人質にしている。卑怯だ』と発言したそうです。しかし、原発問題は昨年9月のIOC(国際オリンピック委員会)総会で安倍首相は原発問題、被災地復興を東京五輪とともに解決する姿勢を示していました。昨年11月に来日したIOCバッハ会長も地震対策を進めて欲しいと要望し、暗に原発問題への対応をきちんとするように促しています。人質というのであれば、むしろ森会長が都知事選と原発問題をからめて、東京五輪を政治利用しているようにさえ思える」
 最近の東京五輪の国内の動きにこう警鐘を鳴らすのは、元JOC(日本オリンピック委員会)職員でスポーツコンサルタントの春日良一氏だ。
 さらに春日氏はこう続ける。
「下村文科相も、東京五輪では過去最多のメダル獲得を目指したい、と言い出している。五輪憲章はメダルの国別ランキング表を作成することを禁じている。選手が自らの努力で得た栄誉は選手自身に帰するという根本的な思想からです。五輪精神は端的に言えばナショナリズム(国家主義)の否定なのです」
 実際、五輪組織委会長が都知事候補に“ケンカ”を売るなんて前代未聞。そもそも五輪は都市とその国のオリンピック委員会が開催するもの。国が前面に出るものではないはずだ。森発言は組織委会長ではなく“政治家”としての発言以外の何ものでもあるまい。
 年明けに下村文科相が打ち出した、パラリンピックを厚生労働省所管から、オリンピック同様に文科省所管に移す方針も、メダル獲得で選手の尻を叩くためだろう。
 ところが、本来あるべき姿に軌道修正すべきJOCは、政治家ベッタリ。竹田会長も影が薄くなっている。
「まさに五輪哲学なき五輪開催が演じられようとしている。新都知事には五輪精神に基づいた開催、都政を進めて欲しい。今回の都知事選の争点はむしろオリンピズムにしたらどうでしょうか。五輪開催都市とは本来そういうものです」(春日氏)
 このままでは都民不在、選手不在で政治家、土建業者、広告代理店が儲けるだけの東京五輪になる。


以下の労働組合の「連合」の記事にも驚かされた。

2:連合東京、舛添氏を支援 「細川氏の脱原発、合わない」
2014年1月18日22時45分 朝日デジタル
 連合東京は18日、東京都知事選で元厚生労働相の舛添要一氏(65)を支援する方針を決めた。連合東京は民主党の支持母体だが、元首相の細川護熙氏(76)を支援する民主党と異なる対応をとる。原発政策で細川氏と相いれないという。
 18日の臨時三役会で、20日に舛添氏と政策協定を結ぶことを確認した。非公開の会合後、東電労組出身の大野博会長は「会長一任を頂いた。連合は、自然エネルギーなどと組み合わせて徐々に原発を減らす考え。すぐに原発をなくす立場ではない」と述べた。
 連合東京は選挙応援の際には候補者と政策協定を結ぶが、今回は細川氏側から「政策協定を結べない」と伝えてきたという。一方、舛添氏は15日に連合東京を訪れ、支援を求めた。大野会長は「厚労相の経験もあり、労働行政に詳しい」と舛添氏について語った。
 民主党幹部は「やってくれたなあ」とショックを隠せない。党都連幹部は「せめて違うことはしないでくれ、と意思疎通を図っていたつもりだったが」と悔やむ。ただ、連合側から民主側には、こうしたねじれた対応は今回限りとの意向が伝えられているという。


連合東京の会長が、東電労組出身であることを掲載してる記事は朝日新聞以外には見当たらなかった。他紙が意図的に隠してるのか、マスコミの力量が問われるところだ。「こうしたねじれた対応は今回限りとの意向」というのは、原子力ムラが本当になりふり構わない行動に出ている証しだ。そして、これは「連合」という労組の自己否定以外の何ものでもない。今回の選択で「連合」は、労働組合運動に対する国民全体の信用を失ったと思う。

3 060 大平光代「今日を生きる」(中央公論新社;2009)感想3+

2014年01月19日 02時34分01秒 | 一日一冊読書開始
3 060 大平光代「今日を生きる」(中央公論新社;2009)感想3+

1月18日(土):

277ページ  所要時間 3:00    図書館

著者43歳(1965生まれ)。弁護士。

ボランティアで大阪市の助役を務めて、心身ともに擦り切れた著者が、2006年11歳年上で同じ弁護士の夫と結婚・娘の悠(はるか)ちゃんを出産。悠ちゃんはダウン症である。

第一章 娘とともに歩む
 妊娠中、あえて出生前診断を受けなかった。生まれてきた娘がダウン症であっても、夫婦ともに特にうろたえることなく、有難い命を授かった感謝した。一方で、娘のためにしてあげられることは何でもしてやりたいと試み始める。大平さんは専業主婦となり、家を郊外に引っ越し、夫は大阪市内の事務所まで片道2時間、遅くなるときは事務所近くのマンションに泊まるようになる。ひたすら前向きな子育ての奮闘を描く。
第二章 いじめでくるしんでいるあなたへ
 中学のイジメで自殺未遂。大人たちの無理解で元の学校へ戻されたが、いじめ再発。暴走族では「何をするかわからない」から覚醒剤を進められず疎外感。暴力団と付き合い、本気を認めてもらうために“観音様に蛇”の刺青を背中一面に彫る。組長の妻となり、離婚。北新地のクラブのホステスになっているときに、後の大平浩三郎に出会い、人間不信を脱するために、宅建主任、司法書士と資格試験に挑み続け、29歳で司法試験に一発合格。断絶していた父母と和解するが、父は大腸がんで死去、母はアルツハイマー病でグループホームに入所。
第三章 いま求められる規範意識とは
 大阪市助役就任の経緯と、その後の根も葉もない誹謗中傷の数々に傷つき呆れ果てる。2008年の秋葉原事件には、社会構造の問題を指摘する見方よりも、他人のせいにする犯人の甘えを強く批判する。背景には、弁護士として少年・若者の犯罪にかかわった経験がある。一線を越えるか、越えないかの分かれ目には目に見えない心物の存在への畏怖心が必要として親交の必要を説くが、それは特定の宗教を強制するものではない。「ほら、隣のおじさんがうるさいってにらんでいるからやめなさい」という叱り方は一番行けない。ばれなければ何をやってもよいのだという意識を植え付けてしまう。文科省の「心のノート」は効果がない。
第四章 生きるための知恵
 夫との関係のつむぎ方、夫の親族との付き合い方を説きながら、恵まれた出会いに感謝している。娘の悠ちゃんのために、「食」の大切さ、「住まい」へのこだわり、自然災害への備えなどが説かれる。そして、なぜか大平流「受験」必勝法が出てくるのでビックリした。参考書は科目ごとに2冊程度に絞り、わからなくても先に全体を一通り読み通してしまってから、細かな部分に入る。100%できる必要は全くない。7割程度できたら十分、あとは悪条件を想定してメンタルを鍛えて、下見により合格後のことを思い続ける。
終章 生まれてきてよかった
 ダウン症の娘はるかを生み、それまでの生き急いできた人生観を全部捨てて新しいスローを楽しむ人生に切り替える。「子どもは三歳までに一生分の親孝行をすると言われます。それほど、その時期の子供はかわいいわけです。うちの子は成長がゆっくりなので、10歳くらいまでかわいいのではないでしょうか。主人も「ひとよりもトクをしているよな」といつも言っています。略。ゆっくりした人生を歩めること自体が、悠が私たち両親に与えてくれたプレゼントだと思っています。274ページ」

読んでいて、大平さんを強い人だな、と思うが、もう一つ「本当に誠実で真っ当な考え方の人だな」と思った。社会的に、成功する人の全てではないとしても、多くの人たちは誠実でごまかしのない真っ当な価値観と実行力を持っているんだと再認識した。

以前、著者の「0098 大平光代「大平光代のくじけない生き方」(三笠書房;2012) 感想 3+」を読んだ時は、「訴えている内容は、<超通俗的>であるが、それを実際に実践し、幸福感を得ているところが、<脱通俗的>になっている。もはや、この書は、<宗教家の書>と考えるべきだ。大平さんは、子どもを産み育てながら、在家で出家しているのだと思う。」と非常に落ち着いた印象に思えたが、今回の内容は、結婚・出産・子育てが始まったばかりなので、かなり力んだ著者のポジティブシンキングが目立ったと思う。

以上。

140117 民主党、社民党は細川候補の足を引っ張るな。貴重な「反原発」の勝てる候補を擁護せよ!

2014年01月17日 20時00分38秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
1月17日(金):

小泉進次郎の「シングルイシュー(単一の争点)批判をする人は有権者のことを信じていない」という発言は、とても納得がいく。それに対して、読売新聞と産経新聞による細川候補に対する<揚げ足取り>のネガティブ・キャンペーンが度を越している! 「20年前の佐川急便献金問題について説明を!」なんて、細川氏は、総理辞任で責任を取っている。また、20年と言えば十二分に<時効>が成立している。彼は殺人を犯したわけではない。彼の立候補は勿論法律違反ではない。もし、このネガティブキャンペーンで、細川候補が潰されたら、「反原発」「即時原発ゼロ」で勝てる候補がいなくなる。国民から重要な選択肢を奪って、その責任を読売新聞・産経新聞はとれるのか。 

野田汚物前首相の<犯罪的原発再稼働実行>と反対デモへの「大きな音だね」を決して忘れることはできない。民主党は分をわきまえろ。野田汚物、前原詐欺師と一緒である限り誰も今の民主党を信用などできない。細川候補を応援する以上は「即時原発ゼロ」を党の方針にしたしたのだと自覚せよ。玉虫色の応援で細川候補の足を引っ張るな。まず、野田汚物・前原詐欺師と手を切って早く分裂しろ!

社民党は、つまらない党のメンツに拘って、自民党やマスコミのネガティブキャンペーンの尻馬に乗るな。宇都宮で勝てるのか!社民党はつまらない主張するのではなく、“絶対悪”である「原発」に反対し、かつ勝てる候補である細川護煕氏を擁護すべきだろう

今回の細川・小泉両元首相の反原発連合は、千載一遇の機会だ! これを潰して、「桝添が勝つ」ということは、原発再稼働・特定秘密保護法・集団的自衛権・憲法改正に勢いをつけ、この一年の安倍・石破自民のファシズム路線を全面的に肯定し、もはや食い止められなくなることを意味するのだ。普天間米軍基地の辺野古移設問題も一気に押し切られてしまうことになるだろう。しかし、細川候補が勝てば、「反原発」だけでなく、「辺野古移設」にもストップをかけられるのだ。

社民党は、ゆめゆめ原子力ムラから援助を受けているマスコミ(特に文春・新潮)や自民党のネガティブキャンペーンの尻馬に乗って、細川候補を潰してはけない。宇都宮候補は観念して早急に候補を降りろ。そして「即時原発ゼロ」を掲げる細川候補を応援しろ!

民主党内のリベラル派は、原発再稼働<実行犯>の野田汚物(こいつ、最近また要らんことを雄弁に詐欺師面でマスコミに出始めているが、俺はその度に、虫唾が走り、鳥肌が立つほどの嫌悪感と憎悪が蘇るのだ)、前原詐欺師と手を切ってから、勝手連でも何でもよいから細川候補を目立たないように応援しろ。細川氏を応援するということは「原発即時ゼロ」に主張を改めたと自覚せよ野田汚物と前原詐欺師のいる民主党は未来永劫俺は支持しない。というより信用できないのだ。民主党は早く分裂せよ!

共産党は、…、どうでもいい。勝手にしてくれ。

3 059 磯田道史「歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ」(中公新書;2012) 感想5

2014年01月17日 08時39分32秒 | 一日一冊読書開始
1月17日(金):

206ページ  所要時間 2:30   図書館(欲しいよ~!)

著者42歳(1970生まれ)。

近年、批判精神に富み、これほど力量のある歴史の語り部は少ないだろう。何よりも、古文書という一次資料を自由自在に読みこなす“古文書の達人”なのが強みである。さながら若き司馬遼太郎と呼んでもよいか、と思う。羨ましい!

読みながら、線を引き、覚えたいと思う鮮度の高い情報がたくさん且つ読みやすく提示されている。BS歴史観その他でも、著者の語りの上手さと内容の的確さは群を抜いている。為にするのでない、実のある内容の諧謔にしびれることが多い。俺は、著者が、BS歴史観やプロファイラーなどに出てくると必ず観る。最近では、保科正之、上杉鷹山が勉強になった。

さて、本書の内容については、
目次
第1章 忍者の実像を探る(忍者の履歴書;秘伝書に残された忍術 ほか)
第2章 歴史と出会う(「武士の家計簿」のその後;ちょんまげの意味 ほか)
第3章 先人に驚く(天皇土葬化のきっかけ;江戸の狆飼育 ほか)
第4章 震災の歴史に学ぶ(和本が落ちてきて;小早川秀秋の墓 ほか)
第5章 戦国の声を聞く(石川五右衛門の禁書を読む;五右衛門が獲ろうとしたもの ほか)

となっているが、いずれもユーモアにあふれ、好奇心を刺激する内容で面白かった!満足度100%である。

特に、第4章は、東日本大震災以来、地震活動期に入った日本列島に住むすべての人びとに周知徹底されるべき内容である。読んでいて、現在の我々が、地震や災害に対して如何に無知であるか、危ない状況にあるかが知らされて、そら恐ろしい気分になった。災害の歴史に対する無知が満ちている社会で表面的な議論がマスコミや政府によってなされている。「1000年に1度の津波による想定外」という言葉のウソが、歴史を振り返ればあっという間に顕在化するのに、そこが置き去りで上っ面の議論が行われている。

たとえば、福井県の原発再稼働のうわさが強くなっている。大飯原発の活断層も原発ムラの圧力で、活断層ではないことにされている。しかし、秀吉の時代に敦賀の辺一帯が津波によって壊滅的な被害にあっていることは、宣教師の手紙によっても明らかなのだ。恐ろしい無知がまかり通っている。「フロイスの地震記事を追う」139ページ

著者自身、国立の茨木大学准教授という地位を捨てて静岡文化芸術大学准教授となった理由が、「今後予測される東海道を襲う大地震に備えるためである」と述べている。

過去の古文書古記録を自由自在に読みこなせる人材の稀少さを指摘して、自らが東海道の中心に乗り込んで、災害古記録を渉猟して少しでも多くの知られざる地震や津波の事実を掘り起こして社会に警鐘を発するべきだという使命感に突き動かさたのだという。

140114 宇都宮候補は降板せよ!細川支持で一本化せよ!反原発の最後のチャンス!安倍を絶対倒せ!

2014年01月14日 22時44分11秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
1月14日(火):

桝添要一は安倍自民と結んだ時点で、絶対に勝たせていけない候補になった。桝添に騙されるな! 原発は五輪よりもはるかに大きなイシューだ! <脱原発・原発再稼働容認>と<反原発・即時原発ゼロ>は全く違う! <原発再稼働容認>か、<反原発・即時原発ゼロ>かで都知事を選ぶんです! 

細川・小泉連合に脅威を感じる勢力は、愚劣な共産党も含めて「都知事選は、ワン・イシューではダメです」と言って暗に反原発の細川氏をけん制するが、今回の都知事選は、強大な原子力ムラの圧力で絶対悪の原発がなし崩しで再稼働しようとしている現在の日本で、反原発、原発ゼロを実現できる最後のチャンスだ!

3.11以降、民主党「(デモを)大きな音だね」の野田汚物とナチス自民党安倍世襲愚か者の二人が、震災に学ばないで福島・沖縄の人びとを棄民にして原発再稼働を平気でやろうとしてきた。そんな愚劣な政治を見せつけられて、誇りを失い、日本に絶望しかけている国民にとって、今回の都知事選は日本の政治文化を本来あるべき正常化に向かわせることのできる最後のチャンスだ。今こそすべての原発再稼働に反対する力を細川・小泉連合に結集すべきだ!絶対悪である原発に反対することは、絶対に間違いない選択だ!

それにしても民主党海江田党首よ、「頼まれたらポスター貼らせてもらいますよ」は言わない方がましな惨めったらしくて虚しいコメントでしたね。そんなことよりも細川護煕氏を支援する以上「民主党は、反原発・原発ゼロに党の方針を変えることを表明したのだ」ということを忘れるな。その方針に、同意できない野田汚物や前原詐欺師は民主党を出ていけ。民主党は早く分裂しろ!

宇都宮候補は、曲げて「反原発・原発ゼロ実現のために」ここは潔く身を引いて、細川・小泉の反原発連合の支持に回るべきだ。個人的メンツに囚われず、大局を見るべきだ。二人の支持率の高い元総理が<反原発・原発ゼロ>連合を組んで、日本の間違った進路を正してくれるというのは奇跡に近いチャンスなのだ! そして、細川氏は熊本県知事・参議院議員・首相の経験者だ。決して原発ゼロのワンイシューしかできない人ではないことは明白だ。宇都宮候補は、自ら降板することによって、反原発勢力の圧倒的な勝利に貢献して、もって瞑すべしと思慮するべきだろう! 社民党も、愚劣な共産党は無視して、原発ゼロのために宇都宮候補を降板させ、反原発候補を一本化するために最大限の説得の努力をするべきだ。

今回、反原発の票が割れて、安倍・石破のナチス自民党と手を結んだ原発容認の桝添が勝ったとすれば、宇都宮候補と共産党、社民党は千載に罪を問われることになるだろう。その覚悟はあるか?!

宇都宮候補が、説得にのらず、小さなメンツに拘って都知事選を降板しないのであれば、それは本末転倒であり、もうただの<権力の亡者>に過ぎない。社民党は支持を撤回して、細川護煕候補支持に転じるべきだ。今さら小異に拘っても仕方ないだろう、1993年に社会党は細川氏を総理大臣として指示したのだし、原発再稼働反対、反原発を本気で実現するという大義の下では小異を捨てて大同につくべきだ! それができないで反原発票が割れて、千載一遇のチャンスを逃したら、社民党と宇都宮候補が国民を地獄に突き落としたことになる。俺は絶対に許さない!

とにかくこれは原発ゼロの最後のチャンスだ!これ以上日本を破滅に追い込む安倍・石破ナチス自民を勝たせてはいけないのだ!!!

3 058 重松清「ロング・ロング・アゴー(「再会」改題)」(新潮文庫;2009)感想4+

2014年01月14日 04時21分16秒 | 一日一冊読書開始
1月13日(月):

398ページ  所要時間 4:50     ブックオフ105円

著者46歳(1963生まれ)。 6編の短編集。

今回もほっとする感じの重松清ワールドである。誰もがそれなりのつらさからのがれることはできない。時には肩で息をしながら生きている。意味を求めてもわからないが、それでも生きることには意味があるはずだ。

いいものあげる:老舗デパート「ちどりや」の令嬢(鳥谷)美智子ちゃんはクラスメートに贈りものをして関係を築く女王様。新興デパート「シンフォニー」の攻勢で、「ちどりや」は倒産。一家は夜逃げ同然で他の町に引っ越すが、美智子ちゃんだけは堂々と侘しくクラスに別れを告げて去る。

ホラ吹きおじさん:親父の弟三郎おじさんは、親戚中の嫌われ者。親父とおじさんは、母を早く亡くし、継母に生んだ立派な健太という弟がいる。親父は、祖父や継母に頼らず大学を出て小学校の校長まで勤め上げるが、三郎叔父は継母にも甘えて迷惑をかけるどうしようもない人だ。親父は「勘当だ」と弟をののしりながら、金銭面他すべての尻拭いをしてやる。しかし、おやじのむすこのヒロシは叔父さんが好きだ。そんな、三郎叔父が63歳で臨終の入院を親父と俺が看取る。

永遠:染色体異常で生まれた弟ユウちゃんが、木工所社長の娘で同じ染色体異常のマナミちゃんと結婚する。小学校教師5年目の姉は、交友リスト最下位で常に忘れられる存在の弟ユウがどうしても結婚式に招きたい小学校のときの友だちシノケンを捜すために苦汁をなめながら八方手を尽くすが無駄骨に終わる。しかし、最後に奇跡が起こる。

チャーリー:息子が読むチャーリーブラウンに、遠い小学校5年生の痛い存在の自分を思い出す。世界が味方だった4年生までに対して、世界が敵対する5年生への変化を上手く乗り切れないでじたばたして、担任の男の教師からも嫌われた苦い経験を思い出す。KYな自分はイジメられたのか、そうとは言い切れないのではないか。

人生はブラの上を:幼なじみの「ムウちゃん」は、いじめられっ子だが、いじめられてるという意識を持たない笑顔の持ち主、いつもいじめはエスカレートしない。しかし、事業に失敗した父は癌で死去、母は男を作って「ムウちゃん」はひとりぼっち。不運続きでも笑顔の幼なじみから、久しぶりに病室の双子との写真の載った年賀状が来る。双子は明らかに重い障害を見てとれるが、アイカワラズ「ムウちゃん」は笑顔。「ラッキーでなくてもハッピーになれるか?」という話。

再開:東京の有名大学を出たが、不況で仕事にあぶれた瀬尾が故郷に32歳で戻って親戚の縁故で地元企業に拾ってもらう。20年ぶりの母校の小学校に工事に来た時、昔好きだった鳥谷美智子の思い出にとらえられる。ある夜、美智子が飼っていたのとそっくりな猫のニャンコに導かれて、過去の6年1組を思い出す。それは、瀬尾にある予感を与える。同級生の川島スズに会い、彼女が美智子の灯籠舟を流すのを見ながら享年28歳で交通事故死を知る。
*「なんかさ、俺、なにを間違えちゃったんだろうかな、って思って……」/「間違えてないよ」/「そうかな。じゃあ、やっぱり不況とか時代が悪いってことなのかな」/同級生でも上手くやってる奴はいるんだけどさ、と寂しいオチをつけようとしたら、川島さんは「間違えてるひとなんて、誰もいないと思うよ」と言った。「でも、間違えなくても、うまくいかないこととか、どうにもならないことって、あるよ」388ページ
*手が空いた川島さんは歩きながら紙バックをたたみ、「死んだひとのぶんもがんばって生きる、って嘘っぽいよね」と言った。「そんなのカッコよすぎるし、生きてるひとの勝手な理屈だと思う」/そうかもしれない。昼間の班長の話を思いだして「理屈もへったくれもなくて、生きるしかないよな」と言うと、「そうそう、子どもを育ててたら、それよーくわかるの」と川島さんは笑った。太くてたくましいお母さんの笑い方だった。/鳥谷さんは長くなかった人生の最後の最期の瞬間、もっと生きたかった、と思っただろうか。思っていてほしい。どんなに運が悪くて、悲しいことのほうがずっと多くても、生き甲斐のある人生を生きて、閉じたのだと、信じていたい。392ページ

もう寝ます。

3 057 酒井順子「負け犬の遠吠え」(講談社文庫;2003) 感想4

2014年01月13日 03時04分53秒 | 一日一冊読書開始
1月12日(日):

349ページ  所要時間 2:00     ブックオフ105円?

著者37歳(1966生まれ)。

何故か本棚にあった。いつ買ったのか覚えがない。定価で買ったとは思えないのでブックオフだと思うが、値札がない。10年ほど前にベストセラーになった本なので、1ページ15秒を目標にして、“縁結び”読書をした。

軽いタッチの本で、読み流しても大体の雰囲気はつかめるので最後まで読み流せた。「未婚、子ナシ、三十代以上の女性を負け犬とする」内容で、あらゆる角度から負け犬を論じる。イヤ汁とは、欲求不満とかあがきとか言い訳とか嫉妬といったものがドロドロに混ざった上で発酵することによって滴るものです。私はその臭いを嗅いで、“自分だけはこういう汁を垂れ流したくない……”などと思う。」132ページ。<イヤ汁>概念の発明は本書の大変大きな功績と言えるだろう。

いわば、声に出しては言えないが(言った人間が惨めになるか、憎まれるから…)、社会的に間違いなく存在する勝ち組・負け組意識のパンドラの箱のふたを勢いよく開けてしまった内容の本である。

はじめは、本書を読むこと自体に気恥ずかしさを覚えていた。しかし、35歳の著者が堰を切ったように、猛烈な勢いで本音という毒素を吐き散らす。バンバンとぶつけられてくる本音はなかなか精度が高くて読み進むうちに「うむ」「たしかに」「そうそう」とうならされる。身につまされる。面白くなった。

俺自身、今の職場で一番堂々として自信満々に生きているのは40歳前後の子育て中の主婦だと思い知らされている。無敵の彼女らは、表面的には困った様子や素振りをするが、実際には共働きで経済的にも恵まれた中で、「大変だ、大変だ!」と言いながら、その実、最愛の子どもたちのために生きている充実感に満ちている。そんな女性たちの中に間違って紛れ込みでもしようものなら、「私たちは充実してるのよ」オーラと、「うちの(かわいい)子がね、ああで、こうで…」ビームによってずたずたにされてしまう。

また、子どもの話題ならば、必ず許されて当然という意識によって、職場が子持ち主婦の井戸端会議場にでもなろうものなら地獄である。いたたまれなくなって、即退散しなければ、精神的消耗とストレスでぐったりである。他人の不幸は蜜の味だが、子どもの話題は無敵の幸福でそばにいると馬鹿馬鹿しいし、エネルギーを吸い取られるのだ。「人間が孤独になるのは、決して一人のときではなく、大勢の中で疎外されている時である」

男の俺でも「勝ち犬」の人も無げな幸せ言動に、懲り懲りとなるのだから、同じ女性であればどれほど「負け犬」意識を覚え、刷り込まれるのかと思うと少し恐ろしくなる。

著者は、まさに雄々しく立ち上がり「負け犬」宣言をして反撃に出たのだ。気持ちよいほど「負け犬」側の思いを語り、毒を吐き、「負け犬」の採るべき態度、考え方について考察を続ける。「負け犬」の「イヤ汁が出てる」というのは辛辣で鋭い表現だ。

隠すと暗くなるが、表に全部出してしまうと、それはそれなりに正当で立派な社会的代弁が行われた爽やかさにつながるのだろう。半分ぐらいまで、感想3+で行こうと思っていたが、後半になっても著者の勢いは衰えを見せず、正鵠を射て、ますます意気盛んになり、俺自身職場や周囲の様子を見る目が開かれていくのを覚えたので結局、感想4とした。機会があれば、今度はゆっくりと再読したいものだ。

本書を読み終わった時、不思議とからりと乾いた明るい気分が残った。ちょうどパンドラの箱に最後に残ったのが「希望」だけであったように!?  確かにベストセラーとして一世を風靡するだけの内容だったと思う。

気の利いた一節:「ええ、私は孤独ですけど。でも孤独って別に罪悪じゃありませんし、孤独だからこそ見えてくる者も、ありますしねフフ」/と、ほとんど泰然気味の、負け犬達。現代の兼好法師とは、負け犬達のことを言うのかもしれません。200ページ

3 056 司馬遼太郎「覇王の家」(新潮文庫;1973)感想 特5

2014年01月12日 07時00分07秒 | 一日一冊読書開始
1月12日(日): (※加筆・修正時刻pm8:00)

567ページ  所要時間 12:35   ブックオフ105円
  11日(土)5:40  300ページ
  12日(日)6:55  267ページ

著者50歳(1923~1996;72歳)。

職場の同僚から、「一番面白い司馬作品は『覇王の家』だ」と聞かされた。司馬作品は100冊以上読んでいるが、「街道をゆく」全巻など未読も含めると200冊ほど手元にある。もちろん本書も買ってあったので、「それほどすごいのなら読もう」と食指が動いて早速に読み始めた。未読の司馬作品を最初から読み通すのは久しぶりである。

本書の主人公は、徳川家康と三河武士たちである。人口に膾炙している話題である。

以前に、「215冊目 北島正元「日本の歴史 第16巻 江戸幕府」(小学館;1975) 評価5」(406ページ、所要時間3:05)を読んで、「松平氏の素性から始めて、「徳川家康の一代記」を非常にバランスよくまとめ切っている。その意味で、家康の目を通して戦国の終わりから江戸幕府成立までの過程がよく描かれている。読み終わって、<徳川家康の大河小説>を駆け足で読み通したような気分になれたのは収穫である。コンパクトにまとまった家康の資料としては一級品だと思う。」と書いている。

当初、「だいたいのことは知ってるから、飛ばせる部分はとばして読もう」と思っていた。しかし、読み始めると、わかっていたはずの司馬に対する印象を改めざるを得なくなった。「わかっていたはずなのに、わかっていなかった」のだ。やっぱり司馬はすごい。同じ歴史小説家であっても、司馬の力量の底知れなさ、奥深さには誰もかなわない。追随者気取りの馬鹿者は出ても、誰も司馬にはなれない。

読み始めると、先ず戸惑ったのが速く読めない。ひたすら緻密な内容が、延々と続く。だから、読み難いのかと言えば読みやすい。おもしろい。「こんな徳川家康や三河武士なんて知らなかった!」。徳川家康は英雄ではない。三河武士は絆は強いが固陋で閉鎖的な集団。司馬は彼らを決して誉めていない。欠陥の多い指導者・集団として描く。けれども天下はとれた。徳川氏の発祥から始まり、尾張・三河同盟時代、小牧・長久手の戦いを中心に家康の最期まで(豊臣政権・関ヶ原・大坂の陣は省略されている)が、緻密に興味深く書かれている。通り一遍の歴史知識なんて無いも同然! 本書でしか知れない無数の登場人物、圧倒される該博な知識と鋭い人物描写。速読は、すぐに諦めた。結局、読むのに2日(足掛け3日)懸った。

しかし、一方で、「本書を小説と呼んでよいのだろうか? 」天下人となる前の小牧・長久手の戦い直後までの家康の人生の出来事を取り上げて「三河衆」とは何者か、その棟梁たる徳川家康とはどんな人間かを、背景、来歴、心理、固陋な閉鎖性を分析して見せている。

セリフがきちんと存在するので小説と言える部分は確保されてはいる。しかし、登場人物は皆、ふつうの小説の登場人物よりも読者との距離が離れていて「俯瞰的な景色」「遠景」を見ているような印象を受ける。言いかえれば、セリフのやり取りを通して、読者が登場人物に自分を重ねるのではない。小説自体が、家康の時代の風景、特に三河武士と尾張衆、京侍らとの文化的・民族的?違いを分かりやすく浮き上がらせるための手段、表現方法になっていて、わかりやすい歴史書を読んでいる気がするのだ。

読みながら、似た司馬作品として「空海の風景」がずっと頭に浮かんでいた。できるだけ空海の姿を小さな遠景として事実を重ねていく表現によって、遠い過去の人びとの思いを客観的事実から間接的に浮かび上がらせ、人物・文化・真言密教の本質を表現しようという強い意図でかなり個性的な小説?になっていた。

ブログを書くために、司馬さんの執筆年齢を調べて、50歳と知った。それはやはりすごいはずである。最も充実した年齢の司馬さんって、やっぱり凄過ぎるとしか言えない!
1969年、46歳:「坂の上の雲」(~72年、49歳)
1971年、48歳:「世に棲む日日」「城塞」(~72年、49歳)
1972年、49歳:「花神」
1973年、50歳:「覇王の家」
1975年、52歳:「空海の風景」「翔ぶが如く」(~76年、53歳)

内容あれこれ:
人質時代と三河衆。織田・徳川同盟21年。三方ヶ原の戦い。正室築山殿と嫡男信康殺しの実際。武田勝頼の滅亡と北条の惰弱。本能寺の変と伊賀越え。中央を争わず甲斐・信濃を獲る。新興秀吉を理解できず軽視。三河衆の家康への異常な忠誠心の強さと固陋で窒息しそうな閉鎖性。三河衆と尾張衆の異民族的相違。小牧・長久手の戦いの真相(正直、俺は初めてこの戦いの経緯を真に理解した)。信長以外誰も成功しなかった「中入り」。三河衆の典型(安藤直次)、「三河兵一人に尾張兵三人」。本多平八郎の武勇と家康愛。薄氷でもあった秀吉軍の結束。対照的な三河衆の強固過ぎる結束。老大国北条の惰弱。柱石石川数正の特異性と秀吉方への逐電(閉鎖的三河武士たちにいびり出された)。小牧・長久手後の於義丸人質と独立継続の異常さ。家康の最期(福島正則への引導)。

小牧・長久手の戦い
 秀吉10万超:近畿・北陸・中国など24カ国・620余万石
 家康(信雄含め)2万:駿・遠・三・甲・信 140万石
 信雄:尾張・伊勢107万石
  cf.北条 285万石

※裏表紙:「徳川三百年―戦国時代の争乱を平らげ、長期政権<覇王の家>の礎を、隷属忍従と徹底した模倣のうちに築き上げていった徳川家康の、俗説の裏に隠された実像を探り、日本人の民族性の謎に迫る。信長や秀吉とは異なった家康の捉え難い性格を、三河武士団という忠誠心の異常に強い集団との関係で浮彫りにすし、時の覇者秀吉を実質上破った小牧・長久手の戦いを中心に覇者の条件を探る。」

◎満員御礼:本日アクセス=閲覧 439 PV 、訪問者 219 IP

140111 反原発に“野合”民主党の支持は不要だ。早く分裂しろ!都知事選、細川氏支持は“勝手連”が良い!

2014年01月11日 14時44分22秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
1月11日(土):以下の記事に、怒りを覚える!

細川氏出馬で小泉氏の動向が焦点 「揃って演説、大変だ」自民警戒
          2014.1.10 15:23 (2/2ページ)[東京都知事選]msn産経ニュース
 そうした中で、民主党都連は9日、細川氏を「最有力候補」(松原仁会長)と位置付けた。党内は舛添氏支援に傾きつつあったが、「脱原発」を掲げる細川氏支援に軌道修正した。細川氏擁立を模索していた海江田万里代表や、細川氏が率いた日本新党出身の国会議員が押し切った格好だ。
 細川氏の背中を押すことで「低迷する党の反転攻勢に出られる」(幹部)と分析する。小泉氏との連携が実現した場合は、小泉氏の人気にあやかることができる上、自民党を大きく揺さぶることもできるからだ。
 ただ、党都連内には「小泉氏とスポットライトを浴びたいだけで都政をやられても困る」「脱原発で景気が落ち込む」と否定的な見方もあり、一枚岩で対応することは難しそうだ。(村上智博、比護義則)


もう民主党をまともな一つの政党と考えている者は誰もいない。民主党の中にいて、いまだに「脱原発で景気が落ち込む」なんて馬鹿なことを言っている<原子力ムラの一味>は細川護煕を支持しなくていい! こういう記事を見るたびにどんどん民主党の野合に対する怒りのマグマが高まっていく。

 反原発に“野合”民主党の支持はいらない。インチキ野合集団は早く分裂しろ。分かり難いし、不要だ! 都知事選、細川護煕支持は“勝手連”が良い! 民主党は、まず反原発を踏み絵にして分裂してから、菅直人元総理らと一緒に“勝手連”で支持すればいい。 「脱原発で景気が落ち込む」と言う奴らは遠慮はいらないから、自民党と一緒に桝添えを支持しろ! ノープロブレムだし、そっちの方がわかりやすい。もしも細川護煕を支持するのなら反原発の旗幟を鮮明にせよ! どっちつかずの頬かむりだけは許さん。どっちつかずの奴も含めて、野合は許さない。

 安倍・石破のナチス自民党と同じぐらいに罪深くて悪い存在が、<民主党の野合状態>により「国民の選択権」が奪われていることだ! 観念的(笑)自民党に反対する国民が、野田佳彦や前原誠司ら第二自民党の現実的(笑)保守勢力を支持することはあり得ない。原発を再稼働させて集団的自衛権を認めたい連中は遠慮はいらない声高に主張し旗幟鮮明にすればよいのだ。その代わりに、労働組合系や市民派リベラル派は、反原発・反特定秘密保護法の市民運動や「生活の党」、社民党との連携をめざすべきだ。数は減っても、国民に確かな選択肢を提供して欲しいのだ!

150329 タガ外せば歯止め失う 長谷部恭男・早稲田大学教授/「未来志向」は現実逃避 杉田敦・法政大学教授

 杉田 先日ドイツのメルケル首相が来日しました。戦後ドイツも様々な問題を抱えていますが、過去への反省と謝罪という「建前」を大切にし続けることで、国際的に発言力を強めてきた経緯がある。「建前」がソフトパワーにつながることを安倍さんたちは理解しているのでしょうか。  / /長谷部 そもそも談話が扱っているのは、学問的な歴史の問題ではなく、人々の情念が絡まる記憶の問題です。記念碑や記念館、映画に結実するもので、証拠の有無や正確性をいくら詰めても、決着はつかない。厳密な歴史のレベルで、仮に日本側が中国や韓国の主張に反証できたとしても、問題はむしろこじれる。相手を論破して済む話ではないから、お互いがなんとか折り合いのつく範囲内に収めようと政治的な判断をした。それが河野談話です。  / /杉田 談話の方向性や近隣との外交について「未来志向」という言い方がよくされますが、意図はどうあれ、それが過去の軽視という「見かけ」をもってしまえば、負の効果は計り知れない。安倍さんたちは、未来を向いて過去を振り払えば、政治的な自由度が高まると思っているのかもしれません。しかし政治の存在意義は様々な制約を踏まえつつ、何とか解を見いだしていくところにあります。政治的な閉塞(へいそく)感が強まる中で、自らに課せられているタガを外そうという動きが出てくる。しかし、それで万事うまくいくというのは、一種の現実逃避では。  / /長谷部 合理的な自己拘束という概念が吹っ飛んでしまっている印象です。縛られることによってより力を発揮できることがある。俳句は5・7・5と型が決まっているからこそ発想力が鍛えられる。しかし安倍さんたちは選挙に勝った自分たちは何にも縛られない、「建前」も法律も憲法解釈もすべて操作できると考えているようです。  / /杉田 俳句は好きな字数でよめばいいのだと。  / /長谷部 あらゆるタガをはずせば、短期的には楽になるかもしれません。しかし、次に政権が交代したとき、自分たちが時の政府を踏みとどまらせる歯止めもなくなる。外国の要求を、憲法の拘束があるからと断ることもできない。最後の最後、ここぞという時のよりどころが失われてしまう。その怖さを、安倍さんたちは自覚すべきです。 =敬称略(構成・高橋純子)朝日新聞『考論』

0015 オルテガ「大衆の反逆 (桑名一博訳;久野収解説)」(白水社イデー選書;1930)評価5

以下は、オルテガ所論の久野収による抜粋の抜粋である:///  オルテガによれば、政治のなかで「共存」への意志を最強力に表明し、実行していく政治スタイルこそ、自由主義的デモクラシーである。共存は、強い多数者が弱い少数者に喜んで提供する自己主張、他者説得の権利である。敵、それも最も弱い敵とさえ、積極的に共存するという、ゆるがない決意である。/その意味で、人類の自然的傾向に逆行する深いパラドックス(逆説)であるから、共存を決意した人類が、困難に面してこの決意を投げ出すほうへ後退したとしても、それは大きな悲劇ではあっても、大きな不思議とするには当たらない。/「敵と共存し、反対者と共に政治をおこなう」という意志と制度に背を向ける国家と国民が、ますます多くなっていく1930年代、オルテガは、「均質」化された「大衆」人間の直接行動こそが、あらゆる支配権力をして、反対派を圧迫させ、消滅させていく動力になるのだという。なぜなら、「大衆」人間は、自分たちと異類の非大衆人間との共存を全然望んでいないからである。略。///  「大衆」人間は、自分たちの生存の容易さ、豊かさ,無限界さを疑わない実感をもち、自己肯定と自己満足の結果として、他人に耳を貸さず、自分の意見を疑わず、自閉的となって、他人の存在そのものを考慮しなくなってしまう。そして彼と彼の同類しかいないかのように振舞ってしまう。/彼らは、配慮も、内省も、手続きも、遠慮もなしに、「直接行動」の方式に従って、自分たちの低俗な画一的意見をだれかれの区別なく、押しつけて、しかも押しつけの自覚さえもっていない。/彼らは、未開人―未開人は宗教、タブー、伝統、習慣といった社会的法廷の従順な信者である―ではなく、まさに文明の洗礼を受けた野蛮人である。文明の生み出した余裕、すなわち、贅沢、快適、安全、便益の側面だけの継承者であり、正常な生存の様式から見れば、奇形としかいいようのないライフスタイルを営んでいる新人類である。略。///  「自分がしたいことをするためにこの世に生まれあわせて来た」とする傾向、だから「したいことは何でもできる」とする信仰は、自由主義の自由の裏面、義務と責任を免除してもらう自由にほかならない。/われわれは自由主義の生みだした、この「大衆」人間的自由、自己中心的自由に対し、他者と共存する義務と責任をもった自由を保全しなければならないが、一筋縄でいかないのは、この仕事である。(160626:イギリスEU離脱について思うところ=もみ=)