もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

150215 衆参両院の「テロ非難決議」を非難する!「テロの本質」を真面目に語る政治家はいないのか!

 真面目に「テロの本質」を考えれば、その原因が、決して宗教の違いにあるのではなく、世界的に広がる富の偏在、極端な格差拡大、差別構造の継承、及びパレスチナ問題、それらによる<若者たちの絶望>にあることは、実は誰もがわかっていることだろう! それを「世界には凶悪なテロリストが大勢いて、こいつらを叩き潰せばテロが無くなる」なんて話に無理やりすり替えている。誰も、「テロの本質が、日本・世界の社会構造が抱える富の偏在・格差の拡大及びパレスチナ問題の<野放し状態>にこそある」という本質を語らないし、見させようとしない。そして、凶悪なテロリストへの恐怖ばかりを煽りたてている。これはまさにオーウェルの「一九八四年」の世界と同じだ。今回の国会の「テロ非難決議」に社民党・共産党まで加わっていたのには、あきれ果てた。「誰も本質を見ようとしない。」「武力で世界中の<絶望した若者たち>を封じ込めるべきではないし、不可能だ!」

秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから

※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

辺見庸さんのブログから

・権力をあまりに人格的にとらえるのはどうかとおもう。口にするのもおぞましいドブの目をしたあの男を、ヒステリックに名指しでののしれば、反権力的そぶりになるとかんがえるのは、ドブの目をしたあの男とあまり変わらない、低い知性のあらわれである。権力の空間は、じつのところ、非人格的なのだ。だからてごわい。中心はドブの目をしたあの男=安倍晋三であるかにみえて、そうではない。ドブの目をしたあの男はひとつの(倒錯的な)社会心理学的な表象ではありえても、それを斃せば事態が革命的に変化するようなシロモノではない。権力には固定的な中心はなく、かくじつに「われわれ」をふくむ周縁があるだけだ。ドブの目をしたあの男は、陋劣な知性とふるまいで「われわれ」をいらだたせ、怒らせるとともに、「われわれ」をして社会心理学的に(かれを)蔑視せしめ、またそのことにより、「われわれ」が「われわれ」であることに無意識に満足もさせているのかもしれない。ところで、「われわれ」の内面には、濃淡の差こそあれ、ドブの目をしたあの男の貧寒とした影が棲んでいるのだ。戦争は、むろん、そう遠くない。そう切実にかんじられるかどうか。いざ戦争がはじまったら、反戦運動が愛国運動化する公算が大である。そう切実に予感できるかどうか。研ぎすまされた感性がいる。せむしの侏儒との「ふるいつきあい」がベンヤミンのなにかを決定した。そう直観できたアレントほどするどくはなくても、研ぎすまされた感性がいる。けふコビトがきた。ミスドにいった。(2015/11/11)

180327 一年前:6 040 重松清「送り火」(2003:文春文庫) 感想5

2018年03月28日 01時16分17秒 | 一年前
3月27日(火):
6 040 重松清「送り火」(2003:文春文庫) 感想5
3月27日(月):  415ページ    所要時間4:35     ブックオフ108円著者40歳(1963生まれ)。9編の短編集。富士山の見える「私鉄沿線」の物語りをか......


180325 125万PV超:

2018年03月26日 16時44分00秒 | 閲覧数 記録
3月25日(日):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2360日。  

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ランキング:3,001位 / 2,814,949ブログ中   週別 3,243位




180325 「3月27日の佐川さんの証人喚問を生中継する」ようにNHKふれあいセンター(0570 066 066)に電話した。「必ず上の者に伝える」とのこと。

2018年03月25日 11時16分52秒 | 日記
3月25日(日):  

今朝、菅野完さんのツイッターを見て愕然とした。

・森友問題とは隠蔽の連続なのだ。第一の隠蔽は、土地売却価格。第二の隠蔽は、籠池の身柄/第三の隠蔽は、公文書改竄/第四の隠蔽は、臨時国会不開催/第五の隠蔽は、解散総選挙/第六の隠蔽は、財務省への罪のなすりつけ/話が進めば進むほど、隠蔽の規模が大規模かつ悪質かつ幼稚になってる。   18:33 - 2018年3月24日

・ええええええええええええええええええええええええ/27日中継ないの?????????????????????/なにそれ。。。。。 https://twitter.com/yone2683/status/977479028109074432 …   18:48 - 2018年3月24日

・ほんまや。27日のラテ欄、第1試合「聖光学院」対「東海大相模」第2試合「国学院栃木」対「延岡学園 って選抜の中継になってる。/いや別に、ええのよ。選抜放映しても。/でもさ、NHK、地上波って総合とETVの2chだけじゃないでしょ。それぞれ2枠もってるのだから合計4枠あるやん。どっかで流せよ。   18:53 - 2018年3月24日

・抗議先(もし、よろしければTELを!)/NHkふれあいセンター 0570-066-066 050-3786-5000 電話番号は非通知で可です。非通知なら、特定されません。/【電話例】※脅迫的な暴言は控えてくださいね。/「何故、国政の重要な佐川証人喚問を公共放送なのに、地デジNHK-Gで中継放送しないのですか!!」   19:52 - 2018年3月24日


これを読んでいたたまれない気分になった。すぐにNHkふれあいセンター 0570-066-066に電話した。まず機械音声で「この電話は1分10円で課金される。電話のやりとりは録音される」旨の通知があり、その後に女性のオペレーターが丁寧に応対に出た。こちらも丁寧に「3月27日の佐川氏の証人喚問の国会中継をNHKでやらないといううわさを聞いたが、ありえないことだ。国会中継を絶対にするべき。NHKは、BSも含めれば最低でも4チャンネル。ラジオを含めればもっと多くのチャンネルを持つ。もし証人喚問の生中継が無ければ、現在きちんと支払っている受信料を納める意識に非常に大きな傷がつく。もうNHKは要らない。民放だけでよい、という意識に切り替わる。」と伝えた。しまった「ネット配信」も言うのを忘れていた!

電話の向こう側では、何かメモを走らせるような音が聞こえ、「必ず上の者に伝えます」との返事だったので「よろしくお願いします。失礼しました。」と電話を切った。

7 041 カズオ・イシグロ「わたしを離さないで 土屋政雄=訳」(ハヤカワepi文庫:2005)感想4+→5+

2018年03月25日 02時23分09秒 | 一日一冊読書開始
3月24日(土):    *この表紙のカセット写真は、本作品中における重要なアイテムになっている!

439(450)ページ中、現在361ページ  所要時間4:40     図書館

著者51歳(1954生まれ)。 2017年ノーベル文学賞受賞(63歳)

図書館の返却が迫っている。この週末に読むしかない。縁だけでも結ばせていただこうと、1ページ30秒を目安に読み始めた。実際には遅くなっているが、それでも俺としては速い方だ。細部を確認し、味わうわけにはいかないが、物語りの流れは大体理解できた。どちらかと言えば、読みやすい本である。

正確なのかは分からないが、翻訳の日本語が非常に慎ましやかで丁寧で優しい文章になっている。読んでいて心地よい感じである。読み続けていると、抑制的なシーンの背後に非常に大きな心の動き、やり取りが表現されていて、その細やかさに“はっ!?”とさせられ、「でもそうだよなあ。そんなことってあるよなあ…」と得心させられるシーンが随所に出てくる。これは著者の作品の特徴なのかもしれない。当たり前のことをきちんと捉えてわかりやすく表現できるってことは、実はもの凄いことなのかもしれない。

物語りは、全23章を、第一部「寄宿舎ヘールシャムの子ども時代」(10歳~13歳ぐらい?)。第二部「巣立つ前、若者たちのコテージ共同生活時代」(17~21歳ぐらい?)。第三部「使命遂行時代:介護人、提供者(複数回で終末)」(20代前半~30代前半)と割合分かりやすい構造で展開する。語り部は、主人公の一人で、介護人を11年超も務めてきたキャシー(女性31歳)を回想者として、親友のルース(女性)、トミー(男性)らとともに、<成長>と僅かに<成熟>の日々が精緻に細やかに波を立てながら語られていく。

感想4+は、ひとえに俺が時間をかけて味わえてない恨みの表現であって、“特5”は付かないが普通に感想5のつく作品だと思う。図書館の本は付箋も控えめになり、もちろん線を引くなど論外なので、やはり悔しさは残る。しかし、本書は、それなりの速度であっても、それなりに感情表現や物語りの流れの丁寧さを味わえる読みやすさと作品としての“品格”が備わっている。

昨年のノーベル文学賞受賞でカズオ・イシグロの代表作として話題になったことで、「臓器提供のクローン人間の子供たちの成長と30歳前後までという限られた人生を生きねばならない葛藤が描かれた作品」という大筋の概要はよく知られている。しかし、本作の中では、子どもたちは正式にあからさまに臓器提供するために存在するクローン人間だと教え込まれるシーンは出てこない。むしろ彼ら・彼女らを取り巻くヘールシャムの先生や職員の彼らに対する態度や視線から何となくいつの間にか、「自分たちが施設の外にいる<親>ともいうべきポシブルの細胞から生み出され、将来の役割は社会に必要とされる臓器“提供者”になることであり、幾度かの臓器提供の後に終末を迎えるべき存在である」ということを読み取っていく。介護者というのは、臓器提供者になる前に提供者の身のまわりの世話や、心の支えとなり、最後には同様の臓器提供者として生を終える存在(“段階”)である。

本書では、臓器提供者となる子どもたちや若者が、将来の夢・目標を持てないことに対する多少の不満は持ちつつも、自らが子どもを産む能力を奪われ(セックスはOK)、提供者として早すぎる終末を迎える存在であること自体に対する不満や反発は問題とされていない。むしろ自らの最期を30歳前後で線引きされた子どもたちがその中で精一杯生きる姿・様子・精神が抑制的だが丁寧に描き出されていく。

でも、クローン人間の提供者の子どもたちや若者と現実の人間との違いは、簡単な家庭(恋人同士)までしか認められないことを除けば、70年前後の人生か、30年前後の人生かの違いのみである。つまり、寿命を除けば、ほとんど違いが無い。著者がTV放送の「白熱教室」でも言っていた如く本書のテーマは、結局「人間」であり、短い人生という制限を設けることによって、その人間としての生のあり方がより濃密に描き出されているということになるのだろう。

と、ここまでは肯定的な評価ではあるが、失礼だが本作品だけだと「これでノーベル文学賞か…」という気も少しする。もっと味わって読むべきだし、他の作品もあと3冊ぐらいは読むべきなのだろう。

【内容紹介】自他共に認める優秀な介護人キャシー・Hは、提供者と呼ばれる人々を世話している。キャシーが生まれ育った施設ヘールシャムの仲間も提供者だ。共に青春 の日々を送り、かたい絆で結ばれた親友のルースとトミーも彼女が介護した。キャシーは病室のベッドに座り、あるいは病院へ車を走らせながら、施設での奇 妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に極端に力をいれた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの不思議な態度、そして、キャシーと愛する人々 がたどった数奇で皮肉な運命に……。彼女の回想はヘールシャムの驚くべき真実を明かしていく――英米で絶賛の嵐を巻き起こし、代表作『日の名残り』を凌駕する評されたイシグロ文学の最高到達点。解説/柴田元幸。

【出版社からのコメント】著者のどの作品をも超えた鬼気迫る凄みをこの小説は獲得している。現時点での、イシグロの最高傑作だと思うーー柴田元幸(本書解説より)
英米でベストセラーとなったカズオ・イシグロの最新長篇『わたしを離さないで』は、発売後ただちに《タイム》誌のオールタイムベスト100(1923~2005年発表の作品が対象)に選ばれる快挙を成し遂げただけでなく、《ニューヨーク・タイムズ》《パプリッシャーズ・ウィークリ ー》《シアトル・タイムズ》《グローブ・アンド・メール》の主要紙誌においても2005年のベストブックの一冊に選定された。また、ヤングアダルトの読 者に読ませたい成人図書に与えられるアレックス賞を受賞したほか、ブッカー賞、全米批評家協会賞、コモンウェルス賞、BBCブッククラブ賞の最終候補に もなるなど、2005年に発売された英語圏の小説でもっとも話題になった一冊だ。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。


※ここまで中途、450ページ中の361ページまで  所要時間4:40 感想4+  以下は読了後に記す。

以下、3月25日(日)夜半(26日am1:45)記す:

439(450)ページ中、362ページ~450ページ(第20章~第23章)を読了  所要時間6:40(4:40+2:00)  図書館

感想は、4+から5+に変わった。残りの80ページを読み上げて、そこにそれまで漠然と思い描いていた作品世界全体の構造が明瞭に明らかにされ、主人公たちの思いや使命完了にともなう行動・ふるまいを知ることができた。当然、読者である俺の思いも腑に落ちて、大きなけりが付いた、ということだ。

本当のカップルになるべきはキャシーとトミーであったのに、自分がそれを引き裂いてしまった、とルースは謝罪し、「本当に愛し合っていれば使命の執行を3、4年猶予してもらえる」からと、ヘールシャムの責任者マダムの住所を託されたキャシーとトミー。

ルースの使命終了(死)の1年後、キャシーが、3度目の提供を終えたトミーの介護人になることで二人は結ばれる。何度もセックスをし、日常を共にする中で本来結ばれていたはずの日々を取り戻そうとするが、それが手遅れであったことも思い知る。そして、もう一つの課題、愛し合うカップルとして“使命の猶予”を得るために、二人は既に閉鎖されたヘールシャムの責任者だったマダム(マリ・クロード)を訪ねる。

二人は、そこでヘールシャムのエミリー先生とも再開し、“使命の猶予”は全くのウソであることを知るだけでなく、ヘールシャムでの質の高い生活のあり方自体の<真相>を知らされることになる。すなわち、「臓器提供用に“試験管の中のえたいの知れない存在”から開発されたクローン人間の子どもたちや若者にも高い精神性や能力があることを示すことで彼らの置かれた劣悪な存在としての地位・環境を少しでも引き上げようとする“運動”の象徴がヘールシャムであったこと。その“運動”がクローン人間の存在を医療的に絶対必要としながら、一方で彼らの存在を強く忌避・恐怖する社会全体との如何にきわどい闘いであったか、そしてある事件をきっかけに、エミリー先生やマダムたちの“運動”は敗北し、ヘールシャムも閉鎖されたのだ」という<真相>を知らされることになる。

4度目の提供を前にしたトミーは、最期を見られたくないと、キャシーを介護人からはずす。トミーは使命を完了し、キャシーもまもなく提供者になる。閉鎖されたヘールシャムの記憶は、トミーとルースの記憶と同様、キャシーの頭の中にとどまり、誰に奪われることもない。

ヘールシャムの現状が噂になることもあります。ホテルになっている、学校だ、廃墟だ……。でも、わたしは、これだけ車で走り回っていても、自分で探そうと思ったことはありません。いまどうなっているにせよ、あまり見たいとも思いません。437ページ
主人公の一人であるキャシーの回想の中でこの一節を読んだ時、「ああ、ヘールシャムは著者であるカズオ・イシグロにとって、幼少期を送った日本の“長崎”と同じ位置づけなのだ」と感じた。ただそれだけの気付きだが、この作品にも“記憶”を大切にする著者の思いはあふれているのだ、と思った。

7 040 佐藤亮子「「灘→東大理III」3兄弟の母が教える中学受験勉強法」(KADOKAWA:2016)感想5

2018年03月23日 02時14分41秒 | 一日一冊読書開始
3月22日(木):  
255ページ     所要時間5:40      アマゾン1216円(866+350)

著者 年齢不明(55歳?1961生まれ?)。奈良県在住。主婦。津田塾大学卒業後、大分県内の私立高校で英語教師として2年間教壇に立つ。その後結婚し、長男、次男、三男、長女の順で3男1女を出産。長男、次男、三男の3兄弟が全員、名門私立の灘中・高等学校に進学。3人それぞれが体育系のクラブに所属し青春を謳歌。ガリ勉とは無縁の学生生活を送る。高校では塾に通いつつも、高3の夏からようやく本格的な受験勉強を始めた。その後、3人とも日本最難関として有名な東京大学理科3類(通称「東大理3」に合格。「灘&東大理3、3兄弟」という快挙を達成する。

長男が生まれた時、公文の推薦する絵本400冊を大人買い(50万円ぐらいか?)したり、中学受験に必要な塾代など200~250万円を4人の子どもに平等に使い、全く金に糸目をつけずに書籍・参考書・過去問などを買い与えるところなど、読んでいて「これはちょっと…」とあっけにとられる部分がたまに出てくる。何よりも片道1h40mをかけて私立の灘高校や洛南高校に子どもたちを皆6年間通わせるのは、数百万円ずつの学費とともに通学の交通費を考えれば気が遠くなる。それは弁護士の父親の経済力であり、この家庭が富裕層に属することを明白に示している。

だから、本書の内容を素直に受け止められないかといえば、全く逆である。確かに、著者の家庭は上位5~6%ぐらいの富裕層に属しているようだが、本書の中で示される著者の常識は非常にまともである。俺は全面的に共感できる著者自身「自分のようにやれ」とは言っていない。子どもたち一人一人の個性、環境、親の事情などをきちんと踏まえた上で、子どもたちとよく話し合って。それぞれの家庭でできる取り組みをしてもらえばよい。本書が、その実践例として参考になればよいと思います、というスタンスである。

斜に構えて本書をスルーするのはもったいない。損である。著者の人間性を信用して、その実践が確かに3男1女を東京大学理学部Ⅲに送り出した事実を認めれば、本書の内容は参考にすべき実践例、方法論の“宝の山”である、と言える。実際、本書の中に書かれていることは、裏技的なことはほとんど書かれていない。むしろわが子を思う母親の思いに支えられた泥臭い地道な努力・工夫の延々と続く積み重ねが記されている。

たまにハッとするような実践に裏付けられた“逆説的な真理”も記されているが、おおむね誰でも思いつくような工夫やけじめ、子供への共感・理解、配慮が紹介されている。それらはもちろん“中学受験”の参考にすごくなるのだが、本書の本当にすごいところは、それらの工夫を4人の子どもに対して足掛け10年間実践し、灘高校(男子校)・洛南高校(共学)への進学、その後東大理Ⅲ全員進学をさせてしまった。即ち、著者の実践の有効性が明確に証明されているところである。まぐれで4人は有り得ない。

であれば、中学受験させたい我が子がいる人々は、本書を手に取って読むほうがいいだろう。本書のような内容の類書は多いように見えるが、評論家ではなく実際の子育て中の母親の非常に具体的な実践・工夫、そして明白な結果に裏打ちされた本を探してみれば意外と存在しないことに気が付くはずである。

多少の金遣いの荒さは気になるが、俺は本書の内容をほぼ100%納得し、支持できる。著者のコモンセンスを俺は共有できる。孟母三遷、孟母断機を例に挙げるまでもなく、いつの時代も我が子の教育に頭を悩ますのがまともな親だとすれば、本書はある種の実践的親バカ福音の書であると言える。

【目次】(一部)●第1章 中学受験のメリット :受験の実態-中学受験のトラブルのほとんどは親が原因 /中学受験の適性-コツコツ型の子は、大学受験で勝負するのもあり /親と受験-「受験で親の生活も変わる」と覚悟する
第2章 塾の選び方、つきあい方 :入塾時期-塾は4年生から入るのがベスト /塾への通い始め-成績が上がるのには時間がかかる /親の役割-塾に丸投げでは合格しない
第3章 受験勉強の進め方と、親が行うべきこと :成績アップ-授業→宿題→テストを繰り返せば成績は上がる /勉強の必需品-コピー機、タイマー、カレンダーが大活躍 /佐藤式勉強法-成績は、5週間かけて5点ずつ上げていく /勉強の必需品-テキストの整理には100均のケースが便利
第4章 科目別 成績を上げる方法 :国語・長文読解-国語は親が音読すればイメージがつかめる /算数・ノート-ノートは100冊ストックして贅沢に使う /社会・参考書-日本史の流れは漫画で覚える
第5章 入試本番までの目標設定と時間割 :勉強の目標設定-理想は入試4日前に「思い残しゼロ」にすること /夏休みの過ごし方-夏休みの時間割は母親が作るべき /入試直前-募集要項・願書は2部用意する
第6章 志望校の決め方 :志望校の選び方-通学時間は1時間40分が限度 /志望校決定-本命を軸に3校プラスαで考える
第7章 能力を引き出す0歳から6歳までの子育て :佐藤ママの子育て-「1万冊の絵本読み聞かせ」が能力の基礎を作る /学習習慣-「気がついたら鉛筆を握っていた」くらいに学習習慣は早めにつける /早期の英語教育-英語より、計算と国語をすべき 
第8章 受験に勝つための小学校低学年の習慣 :勉強の環境-「リビングで学習、隣室で就寝」が勉強を日常にする /生活習慣-テレビを見る習慣をつけない
佐藤ママの中学受験Q&A :塾のクラスが落ち、泣いている子どもにどう接したらいいですか。 /母が仕事をしている場合のサポートはどうしたらいいでしょう。 /夕方まで遊んでいる子の学習習慣をどうつければいいですか?  ほか


【内容紹介】中学受験は母親力が9割! 子供を合格に導いて幸せな春を迎えるための本! 学習習慣をつけ、ベストな塾を選び、子供のやる気を引き出すのは母親の役割。中学受験では、本人以上に母親が主役にならなければいけません。3兄弟を灘中&東大へ導いた“奈良のゴッドマザー”が教える必勝法! 10万部著者の最新刊。0歳から12歳まで、子どもを伸ばすコツ満載です。

180322 一年前:170320 88万PV超:リージョンフリーDVDプレイヤー(3380円)買った!快調だけど、いつまでもつかな?

2018年03月22日 19時14分58秒 | 一年前
3月22日(木):
170320 88万PV超:リージョンフリーDVDプレイヤー(3380円)買った!快調だけど、いつまでもつかな?
3月20日(月):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から1990日。  アクセス:閲覧 667PV/訪問者 257IPトータル:閲覧 880,606PV/訪問者 24......


180321 昨夜観たBS-TBS「池上彰vs磯田道史」は対談の白眉だった。録画できたのは超ラッキー!

2018年03月21日 12時08分40秒 | 日記
3月21日(水):  

昨夜観たBS-TBS「池上彰vs磯田道史」は対談の白眉だった。二人とも俺が今最も信頼し、判断の指針とする知識人であるが、意外なことにこれが「初めまして」であった。録画できたのは超ラッキー!としか言いようがない。繰り返して観ていきたい。今後、二人の対談をもっと企画してほしいと思う。

実際、内容は、目から鱗が落ちる連続であった。特に、磯田道史(47歳)の凄味が際立っていた。「もともとこの人すごい人だと思ってたけれど、こんなにすごかったのか」とあきれさせられた。今の日本で、池上彰(68歳)さんを聞き手にして、池上さんをこうも本気で一方的に聞き入らせてしまう対談者というのはなかなかいないのではないか。井戸を掘るような専門家ならたくさんいるだろうが、井戸の深さに広々とした幅が加わって、広い視野で縦横無尽に語れる人は少ないだろう。「現代の司馬遼太郎」というあだ名には与しない。司馬さんは司馬さんだ。しかし、歴史の語り部として、磯田道史は今、最も聴き入らせてくれる語り部であると断言する。

今回の対談では、池上さんがこれ以上考えられない最上の聞き手にまわって、磯田氏に自由闊達に語らせることで、日本史に限らず世界史的観点も含めて、現代の複雑で見通せない状況を、歴史学の側から非常に風通しよく見通す視点を与えてくれたと思う。

・強制される詰め込み教育はいけないけれど、自分の意志で行う詰め込み教育には間違いなく大きな意義がある。ある量を超えるとそれが質に転換する瞬間が必ず訪れる。「量は質に転化する」というのが<弁証法>的考え方だというのを聞いた時、わが意を得たりと思った。これは、俺の読書観の原点である。6年半前、このブログを始めて、とにもかくにも続けてきたことで、それ以前の俺といまの俺とで物の見方、考え方、他人との語り方に変化を感じている。一日一冊は実現できなかったが、少なくとも783冊の本について何らかのまとめ、記録を残す意識をもって読んできたことで自分の思考の中に、それなりに太い根っこができているのを実感しているのだ。

・日本は世界的に「国民から見た政治家に対する尊敬・信用度」が最も低いグループに属する国である。今の日本の政治家はレベルが低すぎる。憲政の神様と呼ばれた尾崎行雄の遺言に選挙について「日本人は、もう利権や縁故による選挙から自由になるべきだ。あなたが本当にこれが政治の理想だという姿をまず心に思い描きなさい。そしてそれを実現してくれると思う人に投票して下さい。たとえ小さな政党であっても、それが世の中を本当に変えていくことにつながるのです」という言葉のなんと瑞々しいこと。そして、今も実現されていない。

・外交はコミュニケーション能力というよりは、取引材料の保有にこそある。高杉晋作の凧を踏み壊した大人の武士を泥をつかんで投げつける気迫で謝罪させた方法。

・先の戦争は、世界一の人口の中国と世界一の国力のアメリカと世界一の情報力をもつイギリスと世界一の国土を持つソ連というフルコースを相手に戦争をしたのであり、こんなのは外交でも何でもない。単なるスアサイド、自殺みたいなものです。愛国者と称する人たちが、本当に日本のことを愛しているなら、あんなでたらめな戦争を正義の戦争などと認めてはいけない。

先の戦争を行った日本には、思う通りにならなかった場合にどうするのかをしっかりと考えておく「反実仮想」能力が全くなかった。その点、豊臣秀吉の朝鮮出兵を計画した石田三成に対して、「この計画には思い通りに勝ち続けた場合の計画しか書かれていない。うまくいかなかった場合を考えていない」と批判した小早川隆景は偉かった。

・今の日本を経済大国というが、実は江戸時代こそ日本は世界的な経済大国だった。元禄時代、世界人口の20人に1人がこの狭い国土の日本人だった。ペリーが来航したときの日本とアメリカの経済力は実は、1対1.75ぐらいであり大した差ではなかった。江戸時代の1両が明治の1円になり、為替は1円=1ドルだった。さらに、江戸時代の世界の都市を比べると人口10倍の中国の首都北京の100万人をはるかに抜いて、この小さい島国の江戸が町人だけで100万人それに武士を加えて130万人で世界最大の都市だった。これは参勤交代の効用である。これによって江戸と地方を結ぶ街道筋の宿場も活性化するし、話し言葉の方言はきつくても、書き言葉としても文字は統一されているし、近代的な中央集権官僚制を受けいる器としてのひな形が出来上がっていた。さらに言えば、今の4分の1の人口の江戸時代の寺子屋の数は1万5000程度、今の日本の小学校の数が全国で1万6000程度。人口比から言えば、大変な多さである。江戸時代の初等教育・識字率(男女で4割程度)が如何に充実していたか。これが、明治の急速な近代国家化を推進する基盤となっていた。

・今2018年を「明治維新150年」を祝う声が上がっているが、私はむしろ江戸時代150回忌と言うべきだと思う。それほど日本の江戸時代はすごかった。よく西アジアの国々などが、日本の明治になってからの近代国家への変わり身のはやさを称して「日本を見習うべきだ」というが、あれは勘違いで政治的中央集権官僚制や教育の普及・識字率の高さなどすべて江戸時代に用意されていたものであってそれを抜きにしていくら明治の日本を真似ても急速な近代化は不可能だ。

・そもそもペリー来航時に、それほど国力の差が無かったにもかかわらず、あれほど大騒ぎになって近代化にかじを切った日本が、先の大戦ではすでに5倍以上の国力差がついていて、工業生産能力でははるかに及ばないほどの差がついている中でアメリカとの戦争に踏み込んだのは、全くもってでたらめであり、あんな戦争をしてしまった日本の指導者、日本外交のあり方を擁護してはいけない。

まだまだ書き足りないが、正直言ってきりがない。とにかく、昨夜の対談は俺にとっては近来まれに見る見ごたえのある対談であった!

7 039 親野智可等「7歳までに学力アップ!」(学研教育出版:2011)感想4

2018年03月20日 20時38分38秒 | 一日一冊読書開始
3月20日(火): 副題「勉強ができる1年生にしてあげよう」  

212ページ   所要時間3:30   ブックオフ760円

著者53歳(1958生まれ)。本名 杉山桂一。公立小学校で23年間教師を務めていた。教育評論家。

ほぼ一年ぶりに再読。前回の感想は「当たり前のことが書かれている。幼稚園児レベルの子育て中の親には良い本だと思う。それ以上の感想は特になし。」だった。

話の内容としては決して多くはない。大事なことは単純なのだ。それを繰り返し繰り返し念を押している感じだ。大人が子供にしてやれることは、少し深く考えればわかる。それを実践できるかどうかだ。一番大事なことは、子どもの<自己肯定感>と<他者信頼感>を伸ばすことであり、そのためには可能な限り子供を叱らない、子供をたくさんほめてあげる、子供に結果を求めすぎない、ということに尽きる。あとは、子供の生活を整えてあげること。

【目次】第1章 入学までに身につけたい学びの力とは(「ひらがなを教える」のではなく、「ひらがなで遊ばせる」という発想が大事/物を数える経験が算数の基礎力を育ててくれる/本が好きな子は、知的な面と情緒的な面でよくみがかれている ほか)/第2章 入学までに身につけたい友達力とは(友達力をつけるために、やってはいけないこと、やるべきこと/豊かな友達体験が子どもの友達力を育てる/友達がいない(少ない)子には4つのタイプがある ほか)/第3章 入学までに身につけたい生活習慣とは(こうすれば!基本的な生活習慣が身につけられる/毎日同じ時刻に寝れば、生活リズムが整う/工夫をすれば、毎朝気持ちよく起きられる ほか)/最後に 親の心構えとして一番大切なのは、「焦らない」ということ

【内容情報】頭のいい小学生は幼稚園・保育園のとき、家で何をしていたのか?小学校でグンと伸びる子にする、最強のメソッドとは?自信をもって入学できる子にしてあげるには?ムリなく自然に勉強ができる子にするには?勉強メルマガNo.1親野智可等先生の最強メソッド。ひらがなの学習や計算などを小学校入学前から無理なく、自然に身につける方法を親と子どもの生活習慣を通してアドバイスする。友達関係や言葉遣い、着替えなど、スムーズに小学校生活を送り、学力を向上させるための具体的な内容がふんだんに盛り込まれている。

180318 一年前:6 039 佐藤勝彦「眠れなくなる宇宙のはなし(増補改訂版)」(宝島社:2016)感想4+

2018年03月19日 01時04分57秒 | 一年前
3月18日(日):
6 039 佐藤勝彦「眠れなくなる宇宙のはなし(増補改訂版)」(宝島社:2016)感想4+
3月18日(土):  著者71歳(1945生まれ)。宇宙物理学者。285ページ     所要時間2:55    図書館→アマゾンで古本1円(+送料257円)で注文。本当......


180317 124万PV超:「前原詐欺師を排除すること!」これが“合流”をめざす「希望の党」と「民進党」に対する<唯一の注文条件>である!

2018年03月18日 13時46分13秒 | 閲覧数 記録
3月17日(土):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2352日。  

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もみさん「前原詐欺師を排除すること!」これが“合流”をめざす「希望の党」と「民進党」に対する<唯一の注文条件>である!

頽勢挽回のために、「希望の党」と「民進党」が“合流”を目指しているそうだ。政権交代を目指す野党の大同団結にとって、民進・希望の“合流”による「旧民進党」の復活は悪い話ではないと思う。しかし、唯一の条件は、「その中に前原詐欺師を入れるな!」ということだ。これは、小さくない、非常に重要な観点だ!。

「希望の党」が信用されない最大の要因は、国民を騙して平然としている前原詐欺師や細野某、長島戦争屋といった<アベ自民党別動隊>がいるからだ。特に、前原詐欺師の存在は致命的だ。昨年秋の総選挙で野党共闘の足を引っ張り、旧民進党を解体して国民の期待を根底から裏切り、アベ自民にあり得ない大勝利を提供した張本人だ。あれほどの背信行為を行っていながら、この男は反省も無く、小池百合子すら去った「希望の党」に恬として素知らぬ顔で居座っている。前原詐欺師がいる限り「希望の党」が政党として信用されることは絶対にない。

その「希望の党」と「民進党」が前原を残したまま“合流”しようというのは、理念も反省も無い数だけを求める野合集団のレッテルを貼られる覚悟をすることだ。来年の参議院選挙で大敗し、立憲民主党に吸収されて消滅してしまうだろう(本当は、その方が良いのだが…)。俺は前原詐欺師が所属する政党には絶対投票しない。

本当は「野田汚物も取り除け!」とかいろいろ注文したいことはあるが、この際他は何も求めない。ただ一つだけ「希望の党」と「民進党」の“合流”に要求をする。「前原詐欺師だけは排除すること!」この男が所属する勢力が何を言っても信用できない。そしてこれは今の自民党・公明党の政治に苦しむ国民の多くに共通する要求条件だろう。 

国民の期待を裏切った前原詐欺師を取り除けば、小沢一郎、枝野幸男の指導力のもとで「共産党」まで含めた<野党共闘>の大同団結が一気に進む。アベ・アソウ・スガ・アキエ・コウメイのインチキ政治を倒し、<政権交代>が実現し、アベらの私利私欲まみれの政治的犯罪を断罪することができる。今まさに倒壊寸前にまで陥っている日本の官僚制、戦後民主主義政治をなんとか立て直し、正常化する道が開けるのだ。

そのためには、新しい野党共闘勢力の中に断固として前原詐欺師を入れてはならないのだ!前原詐欺師さえ取り除いてくれれば、俺の住む選挙区には「社民党」も「立憲民主党」の候補もいないので「希望の党」の候補に投票する。前原詐欺師が残れば、俺は「共産党」の候補に投票する。投票の基準は明確だ!。

最後に、話は変わるが、そろそろ公明党は、平和・生活の党として自民党と手を切ったらどうだ。大阪維新の会(もう日本じゃない)と希望の党にいる<自民党アベ別動隊>の前原・細野・長島らが一緒になって自民党と合同すればいい。それでスッキリする。今の政治を分かりにくくしているのはこの連中だ。

共産党は野党の<大同団結>という難しい選択にかじを切ったのだから支持できるが、前原詐欺師や大阪維新の連中が国民を混乱させ、国民の選択権を奪い、自民党を甘やかせ、アベのような歴代最低の愚劣で幼稚な私利私欲まみれの政権を長期にわたって野放しにしてきたのだ。

再掲「170815 前原詐欺師は、安倍晋三以上に<日本政治の癌>である!民進党と自民党の違いをわからなくしている!」
                    2017年08月15日 16時51分10秒 | 時代の記憶
(2017年)8月15日(火):  

ステイツマンの河野洋平氏は自民党の政治家である。河野氏に比べて、民進党の前原詐欺師の方がはるかに”右翼・憲法軽視、好戦的・新自由主義的”であり、民進党ではなく自民党に所属しているべきなのは誰の目にも明らかだろう。代表選挙に負ける前原グループが枝野民進党に残留すれば、俺たち有権者は民進党を信用できない。野党共闘に否定的な前原詐欺師グループが残留する民進党には投票ができない。

民進党は、枝野と前原が「経済政策で同調、すり合わせ」なんて下らない”まやかし”で誤魔化さず、安倍ファシズム政権によって荒廃した立憲主義の再建を高く掲げ、社会保障重視>、<護憲>、<日米安保堅持>、<沖縄重視>、<反戦平和外交>、<反核・反原発>、<多文化共生>、<中韓アジア外交重視>を明確に示して闘えばよいのだ。

一見矛盾した政策内容を含むが、それを調節して何とかやり繰りして維持するのが政治家の役割だ。純化路線ばかり叫ぶのであれば政治家は要らない。枝野民進党は、
前原詐欺師グループと妥協せずに分党して、野党共闘による政権奪取の意志をしっかり覚悟を決めて示せば、先日の都議会議員選挙と同じように、一時的に減った議席よりもはるかにあまりある議席を獲得できるだろう。要は、覚悟を決めることである!

好戦的で新自由主義的な前原グループを切り捨てて、小沢一郎氏に三顧の礼を尽くして野党共闘するしか枝野民進党には道はないのだ!さもなければ、前原詐欺師のいる民進党と、安倍よりもずっと知的で穏健そうに見える岸田自公政権とを見比べれば、俺も含めて6割近い無党派層の票が路頭に迷うのは間違いない。河野洋平の流れを汲む岸田が総理大臣を務める自公政権の方がリベラルなイメージを持ってしまうのだ。前原グループを切らなければ、岸田自公との差別化ができない。違いを示せなければ政権政党の方が勝つに決まっているのだ。

結果、岸田自公政権が勝ち、背後にいる従米ファシズム勢力がさらに強化され、政治への容喙を強め日本は破滅する。前原詐欺師は、ある意味、安倍晋三ファシズム政権の最大の協力者にして、安倍晋三以上に<日本政治の癌>であると言える。代表選に負ければ、前原グループは潔く細野のように民進党を出ていけ。民進党は一時的にダメージを受けるかもしれないが、リベラルとしての政党のかたちが明確になることでかえってあまりある大きな勢力に発展できるだろう。

但し、決断できず日和見して、代表選後に前原グループと未練がましく同居すれば、間違いなく枝野民進党に未来はない。岸田自公政権に必ず国政選挙で負ける。憲法が改変される。そしてそれは民進党をはじめとする野党の敗北ではなく、戦後民主主義の敗北であり、日本国民(外国籍市民を含む)にとっても致命的敗北になるのだ。 俺は、若い時に世話になった在日コリアンのおばさんを公衆の面前で切って捨てた前原詐欺師の恥知らずなふるまいを絶対に忘れていない。

7 038 佐藤亮子「「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方」(角川書店:2014)感想5

2018年03月15日 01時21分55秒 | 一日一冊読書開始
3月14日(水):  

288ページ      所要時間5:20      古本市場750円+税

著者 年齢不明(53歳?1961生まれ?)。  奈良県在住。主婦。津田塾大学卒業後、大分県内の私立高校で英語教師として2年間教壇に立つ。その後結婚し、長男、次男、三男、長女の順で3男1女を出産。長男・次男・三男の3兄弟が全員、名門私立の灘中・高等学校に進学。3人それぞれが体育系のクラブに所属し青春を謳歌、ガリ勉とは無縁の学生生活を送る。高校では塾に通いつつも、高3の夏からようやく本格的な受験勉強を始めた。その後、3人とも日本最難関として有名な東京大学理科Ⅲ類(通称「東大理Ⅲ」)に合格。「灘&東大理Ⅲ3兄弟」という快挙を達成する。その秀才を育てる子育てノウハウや家庭の教育方針などがメディアにも注目され、「女性自身」(光文社)「週刊朝日」(朝日新聞出版)などでインタビュー記事が掲載される。また、親御さん向けの講演なども行ったこともある。今、最も注目されるお母さんの一人。

普段からパラパラと目を通していた本を気合を込めて一気読み、付箋と線引きをしまくってみた。内容的には2年半前に読んだ、本書の翌年に書かれた「5 003 佐藤亮子「受験は母親が9割 灘→東大理Ⅲに3兄弟が合格!」(朝日新聞出版:2015)感想4」と重なる部分が多いが、より粗削りな分だけ著者の熱意と真意が書き込まれている気がした。俺は著者の考え方・方法論のほぼすべてを信用にたるものとして支持できる。

本書の評価は、斜に構えればいくらでも下げることができるかもしれないが、そんなことをしても何の意味もない。本書の評価は非常に有効で実践的な事例として行われるべきである。俺は、素直に面白かったし、すごく参考になった。観念的な教育論も大切かもしれないが、一方で底辺・困難校の事例に注目するとともに、一方で本書のような上層の事例も見ておかないと教育の全体像は見えてこないだろう。

また、本書を読めば、単純に上層の事例としてではなく、教育における家庭の経済力・教育力が如何に大きな影響を持つのかを知ることができる。肯定・否定は別にしてこれを<現実>として押さえておくことは大事だ。
(※3月16日(金)追記:今週の週刊新潮の記事によれば「私立及び国立中高一貫校を受験するために必要な勉強は全く同じだ。サピックスや日能研や四谷大塚といった中学受験進学塾に小3の2月から通い、約3年間で準備する。特に小5の後半くらいからは、最難関校を目指す場合、受験勉強は過酷になりやすい。3年間の塾代の総額は200万~250万円になる。(おおたとしまさ)」)

著者に対して俺の評価は肯定的である。人間の「自立」に対する考え方など、相当な読書家でもある著者の人間や社会を見る目は哲学としても相当確かなものである(読めばわかる)。本書は、いま子育てをしていて、わが子の受験を何とか応援したいと考えている保護者にとっては大変参考になる内容を持つと言える。ただ言うまでもないことだが、「この道しかない!」訳ではない。本書の内容すべてをやらなければならないということではない。

あくまでも、できることを選んで実行する。共感できる部分を通して、子育ての考え方を深めるきっかけとする、と言うことである。鵜呑みがダメなのは当たり前であり、著者自身の子どもたちや読者へのスタンスも一人一人の個性や立場、状況を尊重して柔軟に、丁寧に対応するための参考にしてほしいというものである。

著者の真意は【おわりに】で記されている。要は、一番の前提として<子どもたちがかわいくて仕方がないお母さん>なのだ。
・わたしがこの本でお伝えしたかったのは、「子育ては楽しい!」と言うことです。略。私はとにかく子どもが楽しそうにしている顔を見るのが大好きでした。だから、そうなるような勉強法をたくさん考えたのです。二人三脚で勉強する時間は私自身とても楽しかったですし、子どもたちも「勉強はつらい」と思うことなくいられたのではないでしょうか。/せっかくできる、「お母さん」という経験。こんなに貴い仕事はありません。二度と訪れない子供との時間、背中ではなく顔を見せ、しっかりと寄り添って下さい。287ページ

【内容紹介】難関中&医学部。息子3人が「灘→東大理III」に合格! 「奈良のゴッドマザー」とも呼ばれる著者の幼児期の育て方から大学受験まで、すべてのノウハウを公開した、子育て本の決定版! 「子どもの可能性を広げたい」「勉強ができる子にしたい」お母さん・お父さん、必見の一冊です!

【本書の特徴】◎全12章、110の子育て法を収録。どれかひとつからでも始められます /◎生活編、勉強編に分け、日々の生活習慣から具体的な勉強法までを網羅 /◎参考書リストや、分かりにくい所の図解など、見やすく読みやすい /◎勉強編は「幼少期」「小学校」「中学受験」「中学・高校」「大学受験」と、お子さんの時期によって章分けしているので、わかりやすい /◎3兄弟の誰が実践したかをアイコンで表示

【目次より一部抜粋】Part1 生活編
第1章 お母さんの心得編 :・18歳までは子どもに関わるすべてが親の仕事 /・「ちょっと待ってね」はNGワード など
第2章 日常編 :・家の時計は20分早くする/ ・兄弟の年次にかかわらず絶対に公平にわける など
第3章 家庭のルール編 :・散らかすのは子ども、片付けはお母さん/ ・「お兄ちゃん」とは呼ばせない など
第4章 習い事編 :・何事もできるだけ早くプロに教わる/ ・習い事は親も一緒に始める など
第5章 家族編 :・子育ての責任を父母でシェアしない/ ・お父さんは子どもとお母さんにお茶を入れる など
Part2 勉強編
第6章 勉強の基本編 :・勉強の環境は整えなくていい/ ・参考書の整理は100円均一のボックス など
第7章 幼少教育編 :・何よりも読み・書き・そろばんから始める/ ・幼少期の勉強のキモは「先取り」にあり など
第8章 小学校編 :・算数のノートは「1ページ1問」/・集中力のない子には15分単位で科目を変える など
第9章 中学受験編 :・筆圧を見直すことで点数は伸びる/ ・不安を吹き飛ばす「佐藤家特製過去問」 など
第10章 中学・高校編 :・18歳まで子どもの勉強や進路に関わり続ける/ ・母がテスト期間のスケジュールを立てる など
第11章 科目別勉強法編 :・「英検」を英語の副教材として活用する/ ・歴史の導入はマンガに頼る など
第12章 大学受験編 :・「浪人してもいいよ」とは言わない/ ・3回間違えた問題は壁と天井に貼る など


5 003 佐藤亮子「受験は母親が9割 灘→東大理Ⅲに3兄弟が合格!」(朝日新聞出版:2015)感想4
                 2015年09月03日 22時50分58秒 | 一日一冊読書開始
(2015年)9月3日(木):   副題「〝プロママ〟のスーパーメソッド」  
             

255ページ    所要時間 4:05    蔵書(定価購入)

著者年齢不明(54歳?1961生まれ?)。どうして女性は歳を隠すのだろう? 津田塾大学卒業。郷里の大分で2年間、高校の英語教師を勤めた後、東大卒弁護士の夫と結婚、奈良県に住み、専業主婦として3男1女の子育てに取り組む。

専業主婦をしながら、必要な教育資金には全く糸目をつけないで済まされる裕福な家計、夫婦そろって高学歴、そして何よりも教育の「母親」限定など嫌味な目で見れば、いくらでも揚げ足はとれる。しかし、子供の「教育環境整備」の実践記録事例として、「母親」「父親」の別なく、有効な工夫や方法を参考にさせてもらおうと素直に思って読めば、なかなかの好著だと言える。現代の<孟母三遷の本だと思えばよい。

当然のことだが、はじめから東大理Ⅲに入れるための教育方法を目指したのではなく、我が子らの能力を精一杯伸ばしてやりたいという親の思いからの「教育環境整備」の試行錯誤の結果として息子3人が東大理Ⅲに進学したということ。それでも、まぐれで3人全員が東大理Ⅲに進学できるなどありえない(娘は高校生)。

紹介されてる「教育環境整備」方法は、若干の金遣いの荒さを除けば、読者が真似できるかは別にして、有効かつ説得力のある内容ばかりである。母親が子供にそそぐ愛情を前提に見れば、もっともな方法ばかりである。著者のすごさは、誰もがその気になれば思い付ける工夫・方法を実際の家族の中で貫徹・継続した事実にこそあるのだろうと思う。

人間は結局<環境の動物>である。もっとも近い肉親の親から全力で勉強の環境整備を受けた子供たちと貧困や親からのネグレクトを受けて生きるのがやっとの大勢の子供たちの格差を思えば、つくづくこの世は不公平だなと思う。しかも、政治屋に牛耳られた政府は解決に動くどころか、むしろ格差の助長に励んでいるのだ。戦後70年の日本社会がここでも音を立てて崩壊しつつあるのだ。

目次1 : 第1章 中学も高校も大学も、子どもを合格に導くのは、母であるあなたです!(私の原点―私が「受験を極めよう」と決心した理由/ 私の母親道―母親業の道は深い。やるべきことは無限にある ほか) / 第2章 子どもに身につけさせたい勉強のコツと姿勢、そして母がすべきこと(環境づくり―リビングに勉強机を置いて、生活の一部に勉強がある雰囲気を/ 息抜き対策―テレビ、ゲーム、漫画は「非日常」にしてメリハリを ほか) / 第3章 小学生時代の勉強のコツと中学受験対策(小学生の学習―基礎学力・難関中学に合格したいならやっぱり基礎学力が大事/ 小学生の学習・国語―お母さんの音読がとっても効果的 ほか) / 第4章 中学・高校時代の勉強のコツと東大受験対策(中学・高校・学校生活―中高一貫だから中学はのんびり。高校からギアを上げていく/ 中学・高校・参考書・問題集の選び方―参考書・問題集代はケチらない。母が選んで買ってくる ほか) / Q&A 佐藤ママに聞きたい!子どものこと、学校のこと、受験のこと(佐藤さんは教師の資格を持っているから子どもの指導ができたんじゃないですか?私は大学も出ていないし、勉強も苦手です。子どもを教える自信がありません。/ 中学受験を控え、塾に通い始めましたが、下のクラスで低迷しています。このまま通わせてもいいのでしょうか。また、志望校はいつ頃までに固めておく必要がありますか。 ほか)

180314 変!アベが「アキエが言ってない」と確認したって、超変!本当なら即、アキエの証人喚問に応じろ!

2018年03月14日 17時30分53秒 | 時代の記憶
3月14日(水):

前にアベは、「アキエは知らない。無関係。」本人に確認したって国会で断言していたのに、今回の公文書公開で“反対の事実”が出てきたのだ。それに対して、また「アキエが言ってない」と確認したって、法的には元々通らない話だったが、論理的にも破綻しているだろう!

泥棒に「泥棒してない」って確認したのに、“動かぬ証拠”が出てきた。それで、また泥棒に「泥棒してない」って確認した。これで世の中済まされるのなら、犯罪者はみんな自分で「やってない」と犯罪行為を否認しさえすればよいことになる。有り得ないことだ。それを平気で繰り返すこの国のバカ宰相の頭脳は完全に破綻している。ガキの使いじゃあるまいし、国民・市民・民主主義を愚弄するにもほどがある!

そこまで言うなら、なおさらさっさとアキエの証人喚問に応じればいいだろう。

時事通信改ざん、自身の指示否定=安倍首相、昭恵氏発言「ないと確認」―森友問題・参院委  3/14(水) 9:50配信
  参院予算委員会は14日午前、安倍晋三首相と関係閣僚が出席して集中審議を行った。
  学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省決裁文書の改ざんについて、首相は「私から文書の書き換えを指示したことは全くない」と全面的に否定した。麻生太郎副総理兼財務相も「指示したことはない」と改めて強調した。自民党の西田昌司氏への答弁。
  首相夫人の昭恵氏が学園側に「いい土地ですから、前に進めてください」と発言したと改ざん前文書に記載されていたことについて、首相は「妻に確認した。『そんなことは言っていない』ということだった」と説明した。
  首相は国有地売却に関し、「払い下げや学校の認可に私や妻や事務所は一切関わっていない」と重ねて主張。「書き換え前の文書を見ても明らかだ」と述べた。
  首相は改ざんについて「行政の長として責任を痛感している。国民におわびしたい」と改めて陳謝。麻生氏の進退に関しては「信頼回復に向け組織の立て直しに取り組んでほしい」と、続投させる考えを強調した。麻生氏は「国会に説明責任を果たせるよう最大限努力したい」と語った。

日刊ゲンダイ:小泉元首相キッパリ指摘 改ざんの発端は“昭恵夫人隠し” 2018年3月14日 
   小泉純一郎元首相(C)日刊ゲンダイ     
  “安倍降ろし”の先頭に立つ小泉進次郎氏に、“援軍”が現れた。父親の小泉純一郎元首相が安倍首相と麻生財務相を痛烈に批判したのだ。
  小泉元首相は13日、BSテレビの番組に出演。公文書改ざんを指示した佐川宣寿理財局長の国税庁長官就任について「国税庁長官になって記者会見を一度もしていない。ひどいなあと思っていた」と述べた上で、「安倍首相も麻生さんも“適材適所”と何度も言い切った。これには呆れたね。判断力がおかしくなっているんじゃないか。誰も適材適所と思わない」と切り捨てた。
  さらに、安倍首相が昨年2月、自身や昭恵夫人が国有地売却に関係していたなら首相も国会議員も辞めると述べたことが改ざんの発端となったとの見方を示した。「財務省は(昭恵夫人が)関係していると知っていたから、答弁に合わせるために改ざんを始めた。(財務省が)忖度したんだよ」と指摘した。

  まさしく、森友疑惑の核心を突いている。

180313 一年前:170313 安倍晋三は、天皇と国民に対する<謀反人>・<大逆賊>として必ず歴史に裁かれる!

2018年03月13日 20時05分10秒 | 一年前
3月13日(火):

170313 安倍晋三は、天皇と国民に対する<謀反人>・<大逆賊>として必ず歴史に裁かれる!
                         2017年03月13日 15時06分46秒 | 徒然・雑感
(2017年)3月13日(月):
毎日新聞<福島知事>安倍首相式辞に違和感 「原発事故」文言使わず  3/13(月) 11:19配信
  東京都内で11日にあった東日本大震災の政府主催の追悼式で安倍晋三首相が「原発事故」の文言を式辞で使わなかったことについて、福島県の内堀雅雄知事は13日の定例記者会見で、「県民感覚として違和感を覚える。原発事故、原子力災害という重い言葉、大事な言葉は欠かすことができない」と批判した。
  追悼式は震災翌年の2012年から毎年開かれ、昨年まで首相は式辞の中で原発事故について触れていた。
  会見で内堀知事は「世界でも例のない過酷な原発事故で甚大な被害を受けた。過去形ではなく現在進行形の災害だ」と指摘した。
  県によると、震災と東京電力福島第1原発事故で県内外へ避難している人は、現在も約8万人に上っている。【曽根田和久】


もうあるレベル以上の知性と考える余裕を持った”大人”は何となく気が付いているが、言葉にし切れなかったことが今回の件ではっきりしたと思う。

政治家の劣化が激しい。今の政治家は国民、いや地元民のことさえも見ていない。本当の国益、あるべき国の姿を考え、国民に語り掛ける能力がないし、その気持ちもない。囲碁で言えば、目先の利欲<地>にばかり走るのを得として、国の将来、国民の真の福利<厚み>を考え、生かすことを損だとしか見ていない。

福島原発事故以後の日本の政治を振り返れば、菅直人はとりあえず静岡県浜岡原発を止めたが、電力業界の激しい反発に合い、無能レッテルとゴシップで引きずりおろされた。その後の前原・野田のグループは、実利<地>を国益とはき違えて<現実>的対応を表明したが、まだマスコミが機能していたので、これも引き摺り下ろされ民主党から自民党に政権が移った。

次いで登場した自民党の安倍晋三は、電力業界をはじめとする原子力関連のあらゆる業界の利益代表として潤沢な資金的支えを受けつつ、日本会議をはじめとする戦前回帰・軍事力行使をめざすウルトラ保守勢力と深い紐帯で結びついている。そして彼の中身は驚くほどの空っぽである。もし信念があるとすれば、
「自分は権力を持って当然の家柄の人間だ。たとえ自民党の政治家であっても言うことを聞かない者は冷や飯を食わせる。自分に擦り寄って言うことを聞く者は近付けて役職を与える。自民党の多様性の大事さは?そんなもの知らないね。」
「権力を維持するためには、国民の福利ではなく、経済業界や日本会議の側の利益をを守ることが大事だ」
「手にした巨大な権力で官僚とマスコミの中に飼い犬(ポチ)を作り出し、従わない者を脅しあげて自らの手足にしてしまえば、国民の意識などいくらでも操縦可能だ。弱肉強食、格差拡大した上で、差別意識を助長して、目の前にわかりやすいニンジンとわかりやすい攻撃対象をぶら下げてやりさえすればいいのだ」
「ただし、アメリカ様の機嫌を損ねることだけは絶対にやってはいけない。アメリカ様の忠実なポチであることを常に発信すること。独自外交のポーズは許されるが必ずアメリカ様の意思を確認してその手のひらの上だけのポーズだとアメリカ様に伝えておくこと。もし誤ってアメリカ様の機嫌を損ねれば、尻の穴を舐めてでも忠誠心を示して見せることが一番大事だ。
アメリカ様の言うことだけは絶対に守ること。そのためであれば日本国民の税金も福利・社会保障もいくらでも費やせばよい。後は何とでもなる。説明する必要もない。


ここではっきりさせておきたいのは、安倍晋三には思想・哲学が全くない。それを恥としていない。戦後日本の政治家で最も学歴と知性、国民の声を聴く能力が低いのが安倍晋三だということだ。言うも愚かだが、高等小学校卒の田中角栄は別格だ。天才豊臣秀吉に学歴も家柄も必要はない。無知・無恥と言われる安倍晋三には、知性と決断力が致命的に欠けているのだ。

少し冷静に振り返ってみればわかる安倍晋三内閣で行われた政策で、真に新しい政策は有ったか?!国民に見せ金をばら撒くトリクルダウン経済政策は大企業を肥え太らせるのみだった。アメリカの思う通りに政策を遂行する。グローバル外交と称して世界中を回って金をばら撒くが、肝心要の中国・韓国など近隣諸国との関係は悪化の一途をたどっているだけ。ロシアにも軽くあしらわれた。結局その尻拭いは、甘言と恐怖感を弄して国民に負担と犠牲を強いるのみだ。北朝鮮のおもちゃの様な核武装で危機意識をあおるだけあおる。今、年金問題を叫んでいた多くの国民はどこに行ってしまったのだろう。日本国民は、多様性の価値を見失い、生活保護、障害者、外国人、派遣・契約など弱い者いじめに目を奪われた「愚民」にされてしまっている。

他に何か?!安倍政権のおかげで何か良くなったことってありますか?福島原発事故の解決の見通しは立ちましたか。日本中に散らばった避難民は、避難民の子どもたちは、きちんと安住できていますか。放射能差別・いじめ、耳にしたくもない弱い者いじめの横行に、安倍晋三は自身の肉声で何かコメントを出しましたか。沖縄の基地問題。地方選挙・国政選挙であれほど明確に強く示された沖縄県民の声・意志、沖縄県民の抵抗運動に対して、厳しい報道制限がされる中で漏れ伝わってきた「土人」「シナ人」の差別発言に対して安倍晋三は総理大臣として何か責任ある発言をしましたか。神奈川県の障害者施設で大量殺人をしでかした頭のおかしい若者が「安倍晋三へのシンパシー」表明した時、安倍晋三は国民に対してどれほどきちんとしたメッセージを伝えようとしたのか。社会で起こる様々な問題に対して時の権力者が示す言葉や姿勢は、須らく多くの国民の手本としてその深層心理に入り込んでいく。安倍の持つ差別意識、民主主義軽視、独裁・無責任志向、うそつき癖は、日本社会に確実に浸透していっているのだ。

何度も何度も繰り返して言うが、沖縄の人々は「日本国民」だ。憲法で人権を保障されている「日本国民」なのだ。福島原発事故の避難民もしかり。障害者もしかり。派遣社員も、契約社員も、貧困に苦しむ6人に1人の子どもたちも「日本国民」だ。そして、日本に住む永住外国人、今後どんどん増えていく外国からの移民・移住者たちは「人間」であり、「市民」である。彼らは「世界人権宣言」に基づく「基本的人権」を保障されねばならない。

これらすべては、日本の未来に関わる重要な問題だ。囲碁で言えば<厚み>である。この<厚み>こそが大切なのだが、そこには非常に高度な読みの力とセンスが必要だ。東大・京大・早慶出身の戦後の歴代総理大臣たちに比べ、安倍の成蹊大学のレベルは極めて低い。その低い成蹊大学で安倍を担当した主任教授が彼の無勉強ぶりと不認定評価を証言しているのだ。堪え性のない勉強嫌いなこのバカボンが、日本の教育に敵意をむき出しにしている倒錯した滑稽な図式。ポツダム宣言もまともに読まず、戦前の教育勅語や国家神道への回帰を教育に求めるのは、安倍晋三が近代日本史を体系的に勉強していない証拠だ。

目先の<地>にばかり走るのはへぼ碁の典型だ。真ん中にぽっかりと大きな敵の<厚み>が出来上がって手の施しようのないことになって、<地>エンドである。未来への布石を全く欠いた安倍政治が浮揚し続ける日本は、今まさに<投了(Resignation)>寸前にきているのだ。

知識も知性もない、恥も知らない、従米一辺倒なのに国際社会で威張りたがる、そのために自国民を犠牲にすることに何の痛痒も感じない安倍政権で、何か政治は変わりましたか?!厳しい改革への覚悟と判断を問われる根本的な未来につながるような政治は何ひとつ変わっていない。否、変えることができない。変えることから逃げ続けている。先送りし続けている。安倍晋三が政権に死が見続けることで、事態はどんどんどんどん悪くなっていくのみなのだ。

いくらマスコミ操作が、厳しいとはいえ、日本国民・市民よ!もう手遅れかもしれないが、そろそろ何も変わらず悪化していく日本の現状に気づいて、無知と不誠実さを最大の武器とするバカボン宰相を引きずりおろしませんか。

最後に、今朝の新聞を見て、安倍晋三だけではない、日本の政治家全体に対する意外だった新たな認識を書く。

産経新聞譲位条件、特例法に明記へ 衆参正副議長が政府に週内要請 3/13(月) 7:55配信
 天皇陛下の譲位をめぐる法整備に関し、衆参両院の正副議長が今週中にも「退位(譲位)の条件」を特例法に定めるよう政府に要請することが12日、分かった。譲位に際し「天皇の意思」の明確化などを求める民進党に配慮し、陛下の昨年8月の「お言葉」や譲位に至る事情を特例法に盛り込み、「意思」を事実上、要件化する。特例法の根拠規定は皇室典範の付則に明記。民進党も特例法を容認する方向だ。


安倍をはじめ日本の政治屋には、天皇に対する尊崇の念はない。南北朝期に「帝などどうしても必要と言うなら人でなくても、木か、金の人形を作って置いておけばよいだろう!」と放言した高師直という武将がいたが、今の国会の保守と呼ばれる政治屋集団の<人間としての皇室>に対する尊崇の念はそれほどに低いのだ。戦後日本の「象徴天皇制」を意味あらせるために数十年にわたって精進努力され続け、齢80歳を過ぎた今も国民とのきずなを大事に深めようとし、実際に本当に多くの国民を勇気づけられ続けている天皇ご自身が昨年8月、精一杯の思いを込めて表明した「お言葉」と天皇自身の「基本的人権」を踏みにじる決定を下そうとしているのだ。

国民の多くが、「お言葉」に表明された「天皇の意思」に対して賛同しているにもかかわらず、自民党・民進党の政治屋どもが「天皇の意思」に反する日本会議という「ウルトラ保守団体の意思」を選び取ろうとしている。民進党にも多くの日本会議所属議員がいる。このねじれ現象の異常さはあまりにもおぞましく、ひど過ぎる。今日の日を記憶しよう。そして最後に言っておこう。
安倍晋三は、天皇と国民に対する<謀反人>・<大逆賊>として必ず歴史に裁かれる!
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。(平家物語)

180312 古賀茂明「森友文書“改ざん”で白旗 霞が関崩壊を止めるには安倍総理退陣しかない」

2018年03月12日 19時34分30秒 | 時々刻々 考える資料
3月12日(月):  

俺は国民・市民に対して、息をするように平気で“見え透いたウソ”をつき、“茶番劇”を続けられるアベとアソウ何か空恐ろしい異様な生き物に見える。 奴らは明らかに人間として異常である。それが国の権力を握っているのはやはり異常すぎる状況だ。スガを追加!

AERA dot.古賀茂明「森友文書“改ざん”で白旗 霞が関崩壊を止めるには安倍総理退陣しかない」〈dot.〉   3/12(月) 7:00配信

※著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者...

  財務省はついに近畿財務局の森友学園問題の決裁文書“改ざん”を12日に認めるという。朝日新聞が書き換えた疑いがあるとスクープを報じたのは3月2日。それから1週間後の9日、近畿財務局の森友問題担当部局の職員が自殺したことが報じられた。亡くなったのは報道の2日前だったという。
  本件で、関係者が最も恐れていたことが現実のものとなった。
  同じ9日、佐川宣寿国税庁長官が辞任した。森友問題に関連した国会対応に丁寧さを欠き審議の混乱を招いたこと、行政文書の管理状況について様々な指摘を受けていること、今回取りざたされている文書の提出時の担当局長だったことの3つの責任を感じて辞職を申し出たという。
  辞職自体は遅すぎた感もあるが、佐川氏は前から辞職を申し出ていたという報道もある。おそらく、辞めたくても辞められなかったのだと思う。
  安倍総理も麻生財務相も口をそろえて、森友学園への土地売却には問題がないと強弁し続け、佐川氏の国税庁長官昇格人事を「適材適所」だと繰り返し答えている。最高権力者と自分の組織のトップが国会でそう言うのだから、佐川氏には辞める理由が見つからない。理由を職務以外で探せば、健康上の理由くらいだが、それでは、仕事ができないほど体が悪いということになり、しばらくは天下りができなくなる。
  それでも、当初は、そのうち世間も静かになるのではという微かな期待も持っていただろう。しかし、事態はどんどん悪化していく。これだけ長期にわたり世間の注目を浴び、「極悪人」であるかのような扱いを受ければ、家族に申し訳ないという気持ちにもなるだろう。さすがに「もういい加減、辞めさせてくれ」という気持ちになっていたのではないか。
  それに、これ以上居座ると心配なことが出てくる。過去の答弁が虚偽だったという動かぬ証拠が出てくれば、退職できても、退職金をもらえなかったり減額されたりするかもしれない(もちろん、退職後でもそういうリスクはあるが、その程度は事実上小さくなる)。
もちろん、本人に聞かない限りわからないが、普通の人ならそういう心理状態になるだろうという推測である。
  そんな苦境の中で近畿財務局職員自殺の一報が入った。佐川氏もさすがに、心理的に相当なダメージを受けたことだろう。これ以上職にとどまるのは無理だ。そう思って自ら辞職を申し出たのか、あるいは、安倍総理と麻生財務相が、改ざん問題で追い詰められて、このままだと佐川長官を国会に出さない訳にはいかなくなると懸念して、このタイミングで辞職させたのか。おそらく、後者の要素が強いのではないだろうか。
  辞職すれば、その時から民間人だ。国会に参考人として呼ばれても、拒否することができる。忙しいとか体調が悪いと言えば、何の問題もない。証人喚問されれば拒否はできないが、民間人を呼ぶにはハードルが高い。
  佐川氏は、司法当局に居所を登録しておけば、どこかに雲隠れしても問題にはならない。安倍総理も、これで佐川氏への追及をかわすことができたと安どしているかもしれない。

■“自殺”を誘発する権力者
  実は、森友問題を追っているマスコミ関係者の間では、佐川氏、あるいは、改ざん問題や国有地値下げの核心を知る職員が“自殺“するのではないかという懸念の声があった。不謹慎なようだが、飲み会などでは、よくその話が出るのだ。現に、過去の疑獄事件でもそうしたことはよくあった。心配されるのは、重要な人物の証言が得られなくなって、事件の真相が闇に葬られることだ。最悪のケースでは、自殺の連鎖が起きることもある。
  “自殺”というのは、文字通り自ら死を選ぶという場合と自殺に見せかけた他殺の場合がある。自ら死を選ぶ場合でも、権力者によって、そうするしかない状態に追い込まれてそれを選ぶという場合も多いだろう。
  いずれも権力者の犯す罪である。
  政治権力を握る者は、その権力を守るためには異常なまでに残酷なことをすることがある。それは歴史が証明している。もちろん、誰もがそういうことをするわけではない。「権力」に固執し、その「権力」を行使することに無上の喜びを感じるタイプの政治家がそういう罪を犯すのだ。
  今回の佐川氏の辞任と近畿財務局職員の自殺は、官僚による、同じ森友学園問題への対応である。一人は生きながら逃げる道を選び、もう一人は死の世界に逃避する道を選んだ。対照的ではあるが、共通することがある。
  それは、時の権力者を守るための犠牲になったということだ。
  一昨年くらいから、官僚が安倍政権を守るために、あるいは安倍総理の意向を忖度して不正を行うケースが頻発するようになった。大きな事件だけでも、南スーダンの日報隠ぺい問題、森友学園に続き加計学園問題、ペジー社のスパコン詐欺事件、厚労省の裁量労働データ捏造など、まるで官僚機構は悪の巣窟であるかのような印象さえ与える。この他にも表に出ない不適切な行政は数えきれないくらいあるのだろう。
  それくらい、今、日本の行政は腐敗しきっている。もはや「崩壊」という言葉を使いたいくらいだ。
  その原因は何か。
  安倍総理自身がどう考えているかにかかわらず、今、霞が関では、安倍首相に逆らうことは役人としての“死”を意味するかのように受け取られている。逆らえば、昇進がなくなり、左遷は当たり前、さらには、辞職してからも個人攻撃で社会的に葬られる恐れもある。逆に、安倍首相に気に入られれば、人事で破格の厚遇を受ける。
  霞が関の官僚のほとんどが違憲だと考えていた集団的自衛権を合憲だと考える官僚を法制局長官に置き換えた人事は、象徴的だった。あんな禁じ手を使われたら、官僚は、安倍首相に媚びようと必死になる。
  文科省で、退職後ではあるが、安倍政権の政策に異を唱えた前川喜平前文科次官の個人情報がリークされて御用新聞の読売がそれを記事にしたことも官僚たちを震え上がらせた。安倍首相が如何に容赦なく自分の敵を叩き潰すかを目の当たりにしたからだ。
  もちろん、これらは氷山の一角だ。
  こうした言動を日々見せつけられる官僚の目には、安倍総理は、尋常ならざる権力者と映る。
  一方、安倍総理が関心のない事項については、官僚は何でも好き勝手にやりたい放題が許されている。だから、触らぬ神に祟りなしで、安倍政権の悪政には一切異を唱えず、安倍総理の関心事には、条件反射的に最大限忠誠を尽くす。そして、トラブルを起こさず何事もなければ、官僚利権の天下り拡大などにせっせと励んで、事務次官の覚えをめでたくしようと考える役人が非常に増えてしまった。
  かくして、霞が関は、「崩壊の危機」に瀕しているのだ。

■「忖度の連鎖」で改ざんする官僚の性弱説
  今回の文書改ざん疑惑が事実であったとしたら、それは、近畿財務局が、一連の忖度行為の一環として自発的に行った結果だと考えても不自然ではない。
  一方、これだけの重大な不正を働くのはリスクが大きすぎると考えて本省の指示を仰いだ可能性も十分あるし、その前に本省の方から指示がなされたことも考えられる。さらには、官邸からの指示だった可能性も否定はできない。
  今後は、文書改ざんについて、誰の責任かという点が大きな議論になるだろう。しかし、改ざんについて本省の指示ないし承認があったかどうかは問題の本質ではない。ましてや、本省の関与が証明されなければ、現場の不祥事で終わりという考え方は採ってはいけない。
  なぜなら、この問題は、森友側へ破格の安値で土地売却を行ったことから始まったからだ。その時点では、安倍昭恵総理夫人の力が働いたのは明白だ(財務省の官僚は他省庁の役人より格上。ノンキャリはキャリアよりもはるか下の存在。年次も1年違えば虫けら同然と言われるほどの序列社会。その中で、経産省のノンキャリの課長補佐クラスの当時の昭恵夫人秘書・谷査恵子氏からの問い合わせに、財務省のキャリアの管理職が丁寧に文書で回答するのは異例中の異例。昭恵夫人案件だったからそれが可能になったことは霞が関の官僚100人に聞けばほぼ全員がそうだというはずだ)。
  そして、その後は、「忖度の連鎖」で、最後はこの改ざんという不正に行きついた。そう考えれば、改ざん行為はそれだけを独立の不祥事として扱うのではなく、森友疑惑の一環として位置付けるべきである。
  いずれにしても、ここまで書いたことでおわかりいただけると思うが、官僚は、自分たちの立場が危なくなると、意外と愚かな行動をとってしまうということだ。
  これは当たり前のことかもしれないが、官僚というのは、「聖人君子」でも「悪人」でもない。「普通の人」である。そして、「普通の人」について当てはまるのは、「性善説」でも「性悪説」でもなく、「性弱説」だと私は考えている。
  つまり、官僚も弱い人間だ。自分の地位や所属する組織の存立を脅かすような事件を前にすると、普段はまともな思考をする人でも、尋常ではない不正をする誘惑に勝てなくなる。その時は、良心も、賢明な判断力も、正義を貫く勇気も全て消え失せてしまうのだ。
  したがって、官僚の「弱さ」を利用すれば、権力者が、霞が関全体を「不正遂行マシン」として使うことも可能になる。逆に言えば、最高権力者は、そうしたことを生じさせないように自らを律し、逆に官僚の良いところを際立たせるような指揮をとらなければならない。
  そうしたことを念頭に置いたうえで、仮に、今回の事件がこのままうやむやにされて、安倍政権が続くとどうなるか考えていただきたい。
  官僚たちは、安倍政権の強大さをあらためて思い知るだろう。その結果、安倍総理の歓心を買うためにその意向を忖度して不正まで行う。さらに不正を正そうとすることは身を滅ぼすことになると考えて、見て見ぬふりをする。そして、総理が関心をもたない大部分の行政分野で、せっせと自分たちの利権拡大に励む。
  この国の行政は停滞ではなく後退し、腐敗はその極に達するであろう。
  それを避けるためにはどうすればよいのか。もはや、微修正で済む段階ではない。
  安倍総理が退陣して、正義と公正を実現する気概を持った新たなリーダーを選び直すこと。日本の行政機構を救うには、それしか選択肢がないのではないだろうか。

180311 123万PV超:【菅野完】安倍昭恵の名前を消して利得を得るのって、安倍晋三と安倍昭恵だけなのよね。

2018年03月12日 19時33分33秒 | 閲覧数 記録
3月11日(日):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2346日。  

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150329 タガ外せば歯止め失う 長谷部恭男・早稲田大学教授/「未来志向」は現実逃避 杉田敦・法政大学教授

 杉田 先日ドイツのメルケル首相が来日しました。戦後ドイツも様々な問題を抱えていますが、過去への反省と謝罪という「建前」を大切にし続けることで、国際的に発言力を強めてきた経緯がある。「建前」がソフトパワーにつながることを安倍さんたちは理解しているのでしょうか。  / /長谷部 そもそも談話が扱っているのは、学問的な歴史の問題ではなく、人々の情念が絡まる記憶の問題です。記念碑や記念館、映画に結実するもので、証拠の有無や正確性をいくら詰めても、決着はつかない。厳密な歴史のレベルで、仮に日本側が中国や韓国の主張に反証できたとしても、問題はむしろこじれる。相手を論破して済む話ではないから、お互いがなんとか折り合いのつく範囲内に収めようと政治的な判断をした。それが河野談話です。  / /杉田 談話の方向性や近隣との外交について「未来志向」という言い方がよくされますが、意図はどうあれ、それが過去の軽視という「見かけ」をもってしまえば、負の効果は計り知れない。安倍さんたちは、未来を向いて過去を振り払えば、政治的な自由度が高まると思っているのかもしれません。しかし政治の存在意義は様々な制約を踏まえつつ、何とか解を見いだしていくところにあります。政治的な閉塞(へいそく)感が強まる中で、自らに課せられているタガを外そうという動きが出てくる。しかし、それで万事うまくいくというのは、一種の現実逃避では。  / /長谷部 合理的な自己拘束という概念が吹っ飛んでしまっている印象です。縛られることによってより力を発揮できることがある。俳句は5・7・5と型が決まっているからこそ発想力が鍛えられる。しかし安倍さんたちは選挙に勝った自分たちは何にも縛られない、「建前」も法律も憲法解釈もすべて操作できると考えているようです。  / /杉田 俳句は好きな字数でよめばいいのだと。  / /長谷部 あらゆるタガをはずせば、短期的には楽になるかもしれません。しかし、次に政権が交代したとき、自分たちが時の政府を踏みとどまらせる歯止めもなくなる。外国の要求を、憲法の拘束があるからと断ることもできない。最後の最後、ここぞという時のよりどころが失われてしまう。その怖さを、安倍さんたちは自覚すべきです。 =敬称略(構成・高橋純子)朝日新聞『考論』

0015 オルテガ「大衆の反逆 (桑名一博訳;久野収解説)」(白水社イデー選書;1930)評価5

以下は、オルテガ所論の久野収による抜粋の抜粋である:///  オルテガによれば、政治のなかで「共存」への意志を最強力に表明し、実行していく政治スタイルこそ、自由主義的デモクラシーである。共存は、強い多数者が弱い少数者に喜んで提供する自己主張、他者説得の権利である。敵、それも最も弱い敵とさえ、積極的に共存するという、ゆるがない決意である。/その意味で、人類の自然的傾向に逆行する深いパラドックス(逆説)であるから、共存を決意した人類が、困難に面してこの決意を投げ出すほうへ後退したとしても、それは大きな悲劇ではあっても、大きな不思議とするには当たらない。/「敵と共存し、反対者と共に政治をおこなう」という意志と制度に背を向ける国家と国民が、ますます多くなっていく1930年代、オルテガは、「均質」化された「大衆」人間の直接行動こそが、あらゆる支配権力をして、反対派を圧迫させ、消滅させていく動力になるのだという。なぜなら、「大衆」人間は、自分たちと異類の非大衆人間との共存を全然望んでいないからである。略。///  「大衆」人間は、自分たちの生存の容易さ、豊かさ,無限界さを疑わない実感をもち、自己肯定と自己満足の結果として、他人に耳を貸さず、自分の意見を疑わず、自閉的となって、他人の存在そのものを考慮しなくなってしまう。そして彼と彼の同類しかいないかのように振舞ってしまう。/彼らは、配慮も、内省も、手続きも、遠慮もなしに、「直接行動」の方式に従って、自分たちの低俗な画一的意見をだれかれの区別なく、押しつけて、しかも押しつけの自覚さえもっていない。/彼らは、未開人―未開人は宗教、タブー、伝統、習慣といった社会的法廷の従順な信者である―ではなく、まさに文明の洗礼を受けた野蛮人である。文明の生み出した余裕、すなわち、贅沢、快適、安全、便益の側面だけの継承者であり、正常な生存の様式から見れば、奇形としかいいようのないライフスタイルを営んでいる新人類である。略。///  「自分がしたいことをするためにこの世に生まれあわせて来た」とする傾向、だから「したいことは何でもできる」とする信仰は、自由主義の自由の裏面、義務と責任を免除してもらう自由にほかならない。/われわれは自由主義の生みだした、この「大衆」人間的自由、自己中心的自由に対し、他者と共存する義務と責任をもった自由を保全しなければならないが、一筋縄でいかないのは、この仕事である。(160626:イギリスEU離脱について思うところ=もみ=)