もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

150215 衆参両院の「テロ非難決議」を非難する!「テロの本質」を真面目に語る政治家はいないのか!

 真面目に「テロの本質」を考えれば、その原因が、決して宗教の違いにあるのではなく、世界的に広がる富の偏在、極端な格差拡大、差別構造の継承、及びパレスチナ問題、それらによる<若者たちの絶望>にあることは、実は誰もがわかっていることだろう! それを「世界には凶悪なテロリストが大勢いて、こいつらを叩き潰せばテロが無くなる」なんて話に無理やりすり替えている。誰も、「テロの本質が、日本・世界の社会構造が抱える富の偏在・格差の拡大及びパレスチナ問題の<野放し状態>にこそある」という本質を語らないし、見させようとしない。そして、凶悪なテロリストへの恐怖ばかりを煽りたてている。これはまさにオーウェルの「一九八四年」の世界と同じだ。今回の国会の「テロ非難決議」に社民党・共産党まで加わっていたのには、あきれ果てた。「誰も本質を見ようとしない。」「武力で世界中の<絶望した若者たち>を封じ込めるべきではないし、不可能だ!」

秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから

※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

辺見庸さんのブログから

・権力をあまりに人格的にとらえるのはどうかとおもう。口にするのもおぞましいドブの目をしたあの男を、ヒステリックに名指しでののしれば、反権力的そぶりになるとかんがえるのは、ドブの目をしたあの男とあまり変わらない、低い知性のあらわれである。権力の空間は、じつのところ、非人格的なのだ。だからてごわい。中心はドブの目をしたあの男=安倍晋三であるかにみえて、そうではない。ドブの目をしたあの男はひとつの(倒錯的な)社会心理学的な表象ではありえても、それを斃せば事態が革命的に変化するようなシロモノではない。権力には固定的な中心はなく、かくじつに「われわれ」をふくむ周縁があるだけだ。ドブの目をしたあの男は、陋劣な知性とふるまいで「われわれ」をいらだたせ、怒らせるとともに、「われわれ」をして社会心理学的に(かれを)蔑視せしめ、またそのことにより、「われわれ」が「われわれ」であることに無意識に満足もさせているのかもしれない。ところで、「われわれ」の内面には、濃淡の差こそあれ、ドブの目をしたあの男の貧寒とした影が棲んでいるのだ。戦争は、むろん、そう遠くない。そう切実にかんじられるかどうか。いざ戦争がはじまったら、反戦運動が愛国運動化する公算が大である。そう切実に予感できるかどうか。研ぎすまされた感性がいる。せむしの侏儒との「ふるいつきあい」がベンヤミンのなにかを決定した。そう直観できたアレントほどするどくはなくても、研ぎすまされた感性がいる。けふコビトがきた。ミスドにいった。(2015/11/11)

180831 関東大震災「朝鮮人追悼文 今年も控える」小池都知事の正体、明日に注目!。歴史を直視できない日本人が増える。

2018年08月31日 22時35分47秒 | 時代の記憶
8月31日(金):    
東京新聞「朝鮮人追悼文 今年も控える」 小池都知事、市民団体再考要請へ  2018年8月2日 朝刊
 東京都の小池百合子知事=写真、潟沼義樹撮影=は一日、知事就任から二年の節目となる二日を前に本紙の単独インタビューに応じた。毎年九月に都内で営まれる関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者追悼式で、歴代知事が送ってきた追悼文の送付を昨年取りやめた問題で、今年も送付しないと明言した。追悼文送付を求めて署名を集めている市民団体は近く、小池氏に面会を要請して署名を手渡し、再考を訴えたいと希望している。
 小池氏は、都慰霊協会が主催する関東大震災の大法要で、「都知事として全ての犠牲者に哀悼の意を示している。個別の形での追悼文の送付は控える」と、昨年と同じ理由を説明。「慰霊の気持ちには変わりはない」とも付け加えた。
 都民らからは反発の声が上がる。追悼式を主催し、署名に取り組む市民団体の一つ、日朝協会都連合会の赤石英夫さん(77)は震災の犠牲者と、人の手で虐殺された死は違う。その事実を認めず、埋没させるのは負の歴史を反省せず、現代において民族排外主義やヘイトスピーチの容認にもつながる」と批判する。
 署名は約八千人と百三十近い団体から集まっている。「事実を忘却させず、二度と同じ過ちを繰り返させない」と訴える内容だ。
 朝鮮人虐殺を伝える劇を東京都世田谷区で上演中の劇団「燐光群(りんこうぐん)」の坂手洋二(さかてようじ)さん(56)は「五輪の国際協調の精神を尊ぶのなら、送付をやめるのは問題。加害者であった事実を葬り去り、歴史を捏造(ねつぞう)する動きに拍車をかける」と憂える。
 朝鮮人虐殺を扱う企画展を開催中の認定NPO法人高麗博物館(新宿区)の新井勝紘(かつひろ)館長(73)は「朝鮮人というだけで殺してしまった、その歴史の中での重みを知事は理解されてないのか」と残念がった。 (川田篤志、辻渕智之)

毎日新聞<関東大震災95年>伯父亡くした在日2世「向き合って」 8/31(金) 21:51配信
  関東大震災から1日で95年。震災直後には多くの朝鮮人が「井戸に毒を入れた」などというデマを信じた住民らに虐殺された。東京都の小池百合子知事は、今年も虐殺犠牲者の追悼文を出すのを拒んだ。戦後、自身も虐殺事件の影におびえた在日朝鮮人2世の女性は「歴史と向き合い、互いに認め合える社会を作ってほしい」と願う。【森健太郎】
  確か5歳の頃だった。大田区の主婦、金道任(キムドイム)さん(81)は、夜中に針仕事をする母から伯父の話を聞かされた。「震災直後に行方が分からなくなった。虐殺事件に巻き込まれたと思う」。母の寂しげな表情は忘れられない。
  群馬県で土木作業員をしていた伯父は震災直後、行方不明になった部下を捜しに上京した。混乱の中、朝鮮人が虐殺されたと伝え聞いた周囲が止めたが、日本語が流ちょうな伯父は「大丈夫」と言って家を出たという。33歳。妻と3人の子を残して失踪する理由はなかった。
  金さんは9月1日が近づくと、侍に日本刀で切りつけられる夢にうなされるようになった。終戦直後、家族で山梨に住んでいた時に「朝鮮半島で被害に遭って引き揚げてきた日本兵が報復しようとしている」とのうわさが流れ、「自分も殺されるのでは」と震えた。
  日本人に対する憎しみはない。関東大震災で日本人にかくまわれて虐殺をまぬがれた人がいることも知っている。「日本で生まれ育った。朝鮮人であることに誇りもあるが日本人も大好き」と言いつつ強調する。「どこの国の人間でも、歴史の中で犠牲になった人を追悼するのは残された者の務めです」
  在日コリアンらを中傷するヘイトスピーチやフェイクニュースが広まっていると聞くたびに「大震災のデマと同じ」と不安になる。大災害が相次ぎ「いつ、どこで『あの日』と同じことが起きてもおかしくない」と感じる。
  小池知事は1日に墨田区の公園で日朝協会などが主催する朝鮮人虐殺犠牲者の追悼式典に、歴代知事や就任1年目には送った追悼文を、昨年に続いて出さないと表明した。同日この公園で都慰霊協会が開く大法要の追悼文で「関東大震災の犠牲となった全ての方々に哀悼の意を表している」というのが理由だ。だが、政府も認める虐殺についての認識を記者に問われても「歴史家がひもとくこと」などと説明を避けてきた。
  金さんは「知事は歴史を直視しないだけでなく、むしろ否定しているように見える」と言う。
腰痛が激しく、今年は追悼式典に参列できそうにない。家で亡き伯父や犠牲者に思いを寄せるつもりだ。

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180831 「ここにいる」私たち 国文学研究資料館長、ロバート・キャンベルさん【インタビュー】 ※LGBT差別問題

2018年08月31日 21時42分15秒 | 時々刻々 考える資料
8月31日(金):   「日本で普通に暮らす多くの人たちがセクシュアリティーについて議論を深めてほしい。丁寧に、しかしスピード感をもって」 

朝日デジタル【インタビュー】「ここにいる」私たち 国文学研究資料館長、ロバート・キャンベルさん
                                  2018年8月31日05時00分

  テレビでもおなじみの日本文学研究者、ロバート・キャンベルさんが今月12日、自身が同性愛者であることをブログに綴(つづ)った。誰もが「ここにいるよ」と言える社会に――。ネット上には今、共感の声が響き合う。キャンベルさんが疑問を投げかけずにいられなかった日本社会の「空気」とは。

  ――ブログの文章は、性的少数者であるLGBTを念頭に「生産性」がない、とした杉田水脈(みお)衆院議員の雑誌寄稿への反論でした。
  「僕自身は、自分のセクシュアリティーのために日本で不利益を受けた自覚はありません。ただそれは、僕が早くからすべての人に公言したわけではなく、周囲に伝えた時点ではすでに安定した社会的な立場にあって、失うものは多くなかったという現実があります。僕よりはるかに若い人たちはどうだろう。杉田氏のような思考は、性的指向を伝えられずにいる日本の若者たちを苦しめてきました。反論するには僕自身の立場や属性を伝えなければならないと思ったのです」
  ――大きな反響を呼びました。
  「ブログの掲載直後は、主眼ではない『ゲイ公表』の方がメディアで強調され、嫌だなと感じました。でも僕のホームページやSNSを通して、性的少数者の人たちから、『勇気をもらった』『カミングアウトをやめようと思っていたけど考え直してみたい』という言葉が届いて、さらに障害者や女性であるがゆえに前に進まない状況にいる方々からも、たくさんのメッセージをもらった」
  ――予想外の反応でしたか。
  「僕はカミングアウトについて斜に構えていたのかもしれません。今の日本で、僕の性的指向というリアリティーを伝えること自体に力があることを知りました。公表することで、自分に対するまなざしが変化し、細胞がシャッフルされるようなことが起きると想像する人もいるかもしれない。でもその後で、僕は少しも変わったようには見えないでしょう? 当事者もそうでない人もこのことを実感することが、社会を変える力になると思います」
  「一方で、僕自身は関わりを持てる範囲が広がるんじゃないかなという予感はあるんです。以前は無意識に自分の中に、外からの衝撃を和らげる『生け垣』のようなものを作っていたかもしれない。その心の中の膜が1枚とれたような感じで、今後の出会いでは、色んな話をもう少し深くできそうだと感じます」
    ■     ■
  ――そもそも、自身の性的指向への気づきはどう訪れましたか。
  「たぶん異性愛者と変わらなくて、12歳から15歳ぐらいの間に深まっていったような記憶はあります。母には面と向かって話してはいませんが、知っていました。僕の性的指向について一度もネガティブな顔をしたことはなく、見守ってくれました。家族の話を聞くと、母は僕の子どもを見たいという気持ちはあったようです。でも僕にはそれを言わなかった」
  ――1985年に来日して30年以上になりますが、特に周囲には言わなかったのですか。
  「うそはつかないけれど言って回ることもしませんでした。当時は、先生や先輩たちに正面から言うことはやっぱりできなかった。偏見や押さえつけられたためというよりは、怜悧(れいり)な計算です。プラスとマイナスを考えていた気がします。このまま進めば想像もしなかった扉の向こうへ行けるかもしれない、でも言えば閉じてしまうかも。少しずつ伝えられるようになったのは30代半ば、なんとか研究者として歩めると思ってからです」
  ――ブログでは性的指向について、「生を貫く芯みたいなもの」と書きましたね。
  「杉田氏の『嗜好(しこう)』、衆院議員の谷川とむ氏の『趣味みたいなもの』という言葉。いずれも脱着可能なアクセサリーのように表現するのを聞いて、じゃあ反論するならばどう言おうと考え、浮かんだ言葉です」
  「性的指向は、感性や共感の仕方といった『資質』に関わるようなものだと思います。その人が他者とどのような交流をして、恵みや痛みを受け、思いやりを持ってきたかという堆積(たいせき)が資質となり、人格に行き渡るようなイメージを持っています。なので外形もそうであるように、この指向だからこういう人だ、と即断ができないわけです」
    ■     ■
  ――日本社会は、性的少数者に対して排除的でしょうか。
  「いいえ、必ずしもそうではない。日本ではLGBTの人たちを積極的に排除はしない。ただその代わりに言挙げさせず、触れることもしない、目の前に現れないでほしいという空気があると思います。今までうまくやってきたので現状維持でいいじゃないかという人もいますが、僕は違います。様々な情報や知識が常に流れる時代なのに、日本では性的指向や性自認については『泥(なず)んでいる』、つまりそこだけ池の水が流れていないようです」
  「自分がたどっているのと異なる轍(わだち)を見ようともしない人たちが多い。社会的なことに『自分事』として関心も持たない。そういう空気がいっそう日本で広がるのを僕はとても危惧しています」
  ――そうした危惧も、カミングアウトのきっかけですか。
  「一つは米国の状況がありました。トランプ政権の誕生以降、政治的な支持を集めるために事実に背を向け、仮想敵を作って対立をあおることが行われている。そして、日本でも、国会議員が自身の経験をもとにLGBTについて根拠のないことを発信し、ネット空間に一部の人たちの『特権を認めるな』といった言葉が乱反射した。誤った情報でたきつけ、苦労を強いられている人たちが傷つく。そんな構図は米国と重なります」
  「今回は特定の党の国会議員からの発信でしたが、LGBTの課題を保守か革新かという不毛な二項対立に吸収させるべきでないと僕は思います。東日本大震災の後、日本では原発や代替エネルギーの課題が党利党略に利用され、右か左かの非常に狭い議論に閉ざされた。日本はエネルギー政策で新しい技術や国際競争力にもっとつなげられたはずなのに、とても大事な機会を逸してしまいましただからセクシュアリティーの問題は、超党派で議論してほしいのです」
    ■     ■
  ――そうした議論で分断状況をほぐすことは、口で言うほど簡単ではない気がします。
  「僕はその点では少し楽観的です。日本は、米国のように宗教や政党によって分断が固まった現状とは違うと思うのです。僕が物心ついた1960年代は、米国では黒人差別解消を求める公民権運動がさかんな時代でした。国の成立の下に重い過ちがあった。その国で育った者として、解消できることは、社会が気づいた時に早く解消した方がいいと言いたい。日本では性的少数者が弾圧されてきた歴史はありませんが、フラットに受け入れてきた時期もない。現在もです。今が変えるタイミングではないでしょうか
  ――どう変えるべきでしょう。
  「少子高齢化に相次ぐ災害と、日本社会は課題が多く、今後間違いなく変質していきます。その足腰をしなやかにするためには、やはり誰もが豊かな選択肢を持ち、自分の可能性を実現できる社会にしなければいけない。僕が敬愛する戦後日本の同性愛者の著作家には社会からの抑圧や否定を文化的な力に変えてきた人もいますが、そうした人たちはごく一部です。当事者の中には、自分が社会に適合していないと思うと、どこか自分を引いてしまって社会との接点を希薄にしてしまう人たちが多くいます。こういう状況の人たちを見て見ぬふりをするのは、社会にとっても政治にとっても失点です」
  ――ブログで「ふつうに、『ここにいる』ことが言える社会になってほしい」とも書きましたね。
  「経済的に厳しい家庭に食べ物を支援する山梨のフードバンクを取材した際、近所に分からないように『フードバンク』という文字のない箱で食品を送る様子を見ました。日本では、つらくても、世間のまなざしやいじめ、家族のことを気にして声を上げられず、窮状が可視化されづらい現状があります。これは貧困だけでなく、性的少数者や障害者でも同じです」
  「例えば、同性間でもパートナーが病気になった時に家族として支えることを認められ、婚姻が可能になって税制や法律上の立場で不利益を被らないようにするなど、一人ひとりが壁にぶつからずに充実して生きることができれば、社会で発揮できるポテンシャルは全く違ってくるでしょう。そうした個々人の望む自己実現ができることこそ、僕は『生産性』だと思います。ひょっとして、杉田氏は子どもを産むことにこの言葉を使っているのかもしれませんが、子どもを生産物とする捉え方自体に、僕はぞっとする。『生産性』という言葉を取り返したいのです」
 (聞き手・藤田さつき、二階堂友紀)
    *
 1957年、米ニューヨーク生まれ。専門は江戸後期から明治時代の文学。東京大学名誉教授。昨年、日本人パートナーと米国で法的な婚姻関係を結んだ。
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7 111~7134 ほったゆみ原作・小畑健漫画「ヒカルの碁 全23巻」+「碁ジャス☆キャラクターズガイド」(JUMP COMICS:1999~2003)感想は勿論5! 

2018年08月31日 01時07分51秒 | 一日一冊読書開始
8月30日(木): ※梅沢由香里五段(日本棋院)監修                  

各巻195ページ前後    所要時間、各巻1:30~2:00    全23巻+1巻 所有

7月半ば~8月の一カ月半、暇があれば「ヒカルの碁 全23巻+1巻」を手にしていた。2017年の2月以来、1年半ぶりのマイブーム到来であった。改めて、よく練られた内容のストーリーであることを確認できた。群像劇としてもよくできていて、一つの大きな分野の世界が丸ごと提示されている。囲碁を知らない人たちに、囲碁の世界とその魅力を理解してもらう最も良い作品である。

*また、何か書ければ書きます。とりあえず、1年半前の記事を載せておきます。前回は、2巻で1冊にカウントしていたが、今回は1巻はそのまま1冊としてカウントしている。

6 022,6 023,6 024 ジャンプ・コミックス「ヒカルの碁1~6巻」(集英社:1999~2000)感想5
                        2017年02月02日 02時01分53秒 | 一日一冊読書開始
(2017年)2月1日(水):  ほったゆみ原作・漫画小畑健。  

1巻~6巻(漫画2巻を本1冊に換算する。) 所要時間6:00  アマゾンで全23巻+別巻1(2929円)  

職場で仕事がうまく行かない。徒労感ばかりを覚える。時代閉塞の状況、そんな時代だ。元気なくふさぎ込んで帰宅してみると、月曜の夜半にアマゾンで発注していた「ヒカルの碁」全23巻+別巻1セットが届いていた。現実逃避したい気分もあって、早速読み始めた。

俺は最盛期初段、現在3級程度の囲碁経験者である。下手の横好きという言葉もあるが、囲碁に対する憧れは殊の外強い人間である。俺にとって、とても懐かしい世界である。本作は、全23巻まで続き、アニメ放送もされたそうで、アマゾンのレビューの評価もすごく高かった。内容の充実ぶりは、十分に予測できていた。あとは相性の問題だと思っていた。

そして、実際に読み始めたら止まらなくなった。設定や内容の充実ぶりは、期待を大幅に超えていた。平安時代無念のうちに亡くなった天才棋士藤原佐為(さい)の霊が、江戸時代の碁聖本因坊秀策に憑依し、秀策の体を借りて史上最強水準にまで自らの棋力を高めた上で、さらに現代で囲碁と無縁の進藤ヒカル少年(小学校6年生)に何故か乗り移る。ヒカル少年と藤原佐為(秀策)の二人三脚が始まる。好敵手塔矢アキラが現れ、彼がヒカルを深奥なる囲碁の世界に導く。

発想のユニークさと妥当性・説得力とが両立出来ている。あまり知られていない囲碁の世界が知らない人間にも非常に分かりやすく紹介説明されている。ヒカル少年の棋力の急速な上昇ぶりも、囲碁における年少期の天才性の重要さを考えれば十二分に納得できる。物語りの展開が速くて、次々と出てくる展開が飽きさせないどころか、もっともっとという気分にさせられる。

実際に囲碁の打ち方を知らない人が読んでも全く問題なくストーリーの展開を楽しむことができるようになっている点、ヒカルの前に聳える塔矢アキラが実は進藤ヒカルという真の天才の才能を引き出す存在として途中で逆転する展開に既視感を覚えた。そう、以前に全巻買い揃えて読んだ「のだめカンタービレ」と同じなのだ。「のだめ」では音楽は聞こえてこないが、音楽の世界の深さ、広さがすごく伝わってきた。背景説明が非常に自然で充実しているのだ。また、千秋のお荷物だったはずの”のだめ”が実は真の天才であり、千秋は”のだめ”をヨーロッパの音楽の世界に誘い導くための存在だったと種明かしされる。この一致は、真似ではない! ある意味で、よくできた”物語の王道!”と言えると考える。

まだ、読み始めたばかりとも言えるが、残り17巻の展開が楽しみでならない。元々、自分のためというよりは、将来幼い息子の目に触れて、息子と囲碁との縁結びのきっかけになればと思って発注したコミックだが、俺自身だけで十分に楽しめて、元を取れた気分だ。家内もともに本書を読み、気に入ってくれたようである。最近では、なかなかヒットの買い物ができたと思っている。

6 025,6 026,6 027 ジャンプ・コミックス「ヒカルの碁7~12巻」(集英社:2000)感想5
                        2017年02月03日 03時34分35秒 | 一日一冊読書開始
(2017年)2月2日(木):  ほったゆみ原作・漫画小畑健。  

7巻~12巻(漫画2巻を本1冊に換算する。) 所要時間7:00  アマゾンで全23巻+別巻1(2929円)

 第1巻で予想していた通り、ヒカルの棋力が憑依している藤原佐為(さい)から自立・凌駕し始める。小手先ではない堂々たる幹のあるストーリー展開に夢中です。群像劇としてもよく練られている。飽きさせない。次はどうなるのかという思いに魅かれ続けている。明日も出勤しないといけないのに、寝不足は大敵だ。

 「囲碁って、こんなに奥行きが深くてドラマチックで、話題豊富な世界なんだ」と改めて思い出させてくれる。話題の提供の仕方も絶妙で大変良い。

6 028,6 029,6 030 ジャンプ・コミックス「ヒカルの碁13~18巻」(集英社:2001、2002)感想5
                           2017年02月04日 01時44分13秒 | 一日一冊読書開始
(2017年)2月3日(金):  ほったゆみ原作・漫画小畑健。    

13巻~18巻(漫画2巻を本1冊に換算する。) 所要時間6:00  アマゾンで全23巻+別巻1(2929円)

進藤ヒカルに憑依した藤原佐為(さい)は、saiとしてネット碁を通じて宿願の塔矢行洋名人との対戦を実現し、半目勝ちを収める。しかし、それはヒカルとの別れにつながる。自らの存在をヒカルという天才を育てるためだったと観念した佐為(さい)は成仏を遂げてヒカルの前から完全に消えてしまう。ヒカルは、遠く広島尾道因島まで佐為(さい)を探し求めるが会えない。失って初めて知る存在の大きさに打ちのめされたヒカルは自らの碁を放棄してしまう。大手合いで不戦敗が続く。前年のプロ試験に落ちた伊角が中国棋院での2か月に及ぶ修行から帰国し、今年のプロ試験に臨む前にヒカルとの手合いを求めてくる。数か月間、碁を捨てていたヒカルは、やむを得ずやった伊角との手合いの最中に、探し求めていた佐為(さい)が自分の囲碁の打ち手の中に存在することに気づき、一気に立ち直り大手合い復帰8連勝を飾り、塔矢アキラとの2年半ぶり、かつ実質初めての対戦を果たす。

汲めども尽きぬ泉のごとく、読んでも読んでも話の展開にぐいぐい引き付けられ続ける作品である。

6 031,6 032,6 033 ジャンプ・コミックス「ヒカルの碁19~23巻&碁ジャス☆キャラクターズガイド」(集英社:2002、2003)感想5
                              2017年02月04日 23時48分40秒 | 一日一冊読書開始
(2017年)2月4日(土):  ほったゆみ原作・漫画小畑健。      
                  
19巻~23巻+別巻「碁ジャス☆キャラクターズガイド」(漫画2巻を本1冊に換算する。) 所要時間7:00  アマゾンで全23巻+別巻1(2929円)

最強の初段として復帰を果たした進藤ヒカルの前に関西棋院の社(やしろ)清春が現れる。社とヒカルの対戦は社の右上5の5黒に、ヒカルの天元白、さらに右下5の5黒で始まり、風雲急を告げる。ヒカルは、若手No.1のライバル塔矢アキラ、関西棋院の社清春らとともに、18歳以下で各国3名ずつ出場する団体戦「日中韓Jr団体戦 北斗杯」の日本代表となる。国際戦での最強のチームは韓国、次いで中国、日本不利の状況のもと、韓国主将高永夏(コ・ヨンハ)の発言が日本の碁聖秀策を誹謗したと誤報される。秀策=藤原佐為(sai)を否定されたことに怒りを高ぶらせるヒカルの姿を目にして、高永夏は自己の発言の誤報を敢えて訂正しないどころか、肯定する。中国戦で見せた必死の闘いを評価され、日韓戦でヒカルは高永夏と激闘の末に反目負けを喫する。高に「なぜ碁を打つのか」と問われ、「遠い過去と遠い未来をつなげるために」とヒカルが答える。「俺たちは皆そうだろう」と応じる高。中国選手団長の楊海(ヤンハイ)が「そんなの今生きてるヤツ誰だってそうだろ。なぜ碁を打つのかも、なぜ生きているのかも一緒じゃないか」と語る。最後まで息もつかせず読者をひきつけ続け、未来に続く確かな余韻を残して第23巻で一応の完結をする。

前回も書いたことだが、最後までストーリーにゆるみがなかった。ぐいぐいと読者をひきつけ続け、余裕を残して物語りを終えた。これは著者の力量というよりも、創作以前に存在する囲碁の世界の豊かさ深さが圧倒的に影響しているのだと思う。作者は、囲碁の世界に十二分の敬意を払って、事実に基づいて丁寧にストーリーを展開させれば自ずと魅力的な物語りになる。国際戦に発展する中で、俄然面白さを維持する展開に、以前記した「のだめカンタービレ」を思い出した。あの作品も音楽の世界の豊かさ奥深さを読者に丁寧に紹介説明してくれることに成功していた。「ヒカルの碁」も同じである。

本書は現代日本の囲碁をめぐる群像の生きる様子を知る上で最も優れた情報源になっている。アニメの再放送が待たれる。AIが、トップ棋士に完勝する時期が目前に迫るが、たとえAIが人間を上回っても、人間の棋士の存在意義にあまり影響はないだろうし、子どもたちや大人が囲碁を学び、嗜むことによって良い影響が出ることも変わらないだろう。

別巻「碁ジャス☆キャラクターズガイド」には、本編の手合いの棋譜がすべて載っていた。本編のストーリー、セリフもすべて元になる棋譜に基づいて展開されていたのだ、とわかった。
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180830 一年前:6 099 中村哲「アフガニスタンの診療所から」(ちくまプリマーブックス:1993) 感想5

2018年08月30日 21時44分29秒 | 一年前
8月30日(木):
6 099 中村哲「アフガニスタンの診療所から」(ちくまプリマーブックス:1993) 感想5
8月30日(水):      202ページ     所要時間6:00      アマゾン260(3+257)円著者46歳(1946生まれ)。福岡市生まれ。九州大学医学部卒。......

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7 110 角田光代「八日目の蟬」(中公文庫:2007)感想4+

2018年08月30日 00時54分06秒 | 一日一冊読書開始
8月29日(水):            

376ページ     所要時間7:50    ブックオフ105円

著者40歳(1967生まれ)。神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年「幸福な遊戯」で第九回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で第一八回野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で第一三回坪田譲治文学賞、2003年『空中庭園』で第二回婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で第一三二回直木賞、07年『八日目の蝉』で第二回中央公論文芸賞を受賞

本作の主人公は二人。妻子ある男性との不倫で、自らの妊娠した子を堕胎させられた女が、生まれたばかりの男の赤ちゃんを連れ去り、逃避行を続けながら手塩にかけてその子を育てるが、4年後に逮捕される。親元に戻された赤ん坊が17年後、同じく妻子ある男性との不倫の子を宿すが、今度は自分の意志で男を捨てて妊娠を継続させて子どもを産む。その過程で、ずっと記憶から遠ざけ否定してきた自分を誘拐した女の状況を理解し、その女の思いに自らを重ね合わせ近づいていく。

前に読んだ本の中で、佐藤優が推奨し、4児の母である国会議員が「深い感銘を受け、そこかしこで号泣してしまった」と語っていた。期待にたがわず、著者の言葉に対する丁寧さ、誠実さを強く感じさせてくれる非常に上質な作品であった。透明感のある清潔な感じの文章で書かれた物語りである。俺は、間違いなく本書に対して好感を持っている。

感想を5に出来なかったのが、すごく後ろめたく感じている。感想4+にとどまった理由は、ひとえに「涙を流せなかった」という一点のみである。俺の感性が鈍っているのか、それとも俺が男であるためなのか。わからない。答えの一つは、池澤夏樹の解説の育児が快楽である」「相当に過激なフェミニズムの小説なのである」という言葉にあるだろう。

今、「すっごく小豆島に行ってみたい!」と思っている。

ちょっと時間も気力もなくなってきた。この作品は、間を開けて、後日再読してみたいと思う。

【内容紹介】逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。解説・池澤夏樹
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180829 一年前:6 097 水野勇一郎「労働法入門」(岩波新書:2011)感想4 ※テキスト

2018年08月29日 22時52分34秒 | 一年前
8月29日(水):
6 097 水野勇一郎「労働法入門」(岩波新書:2011)感想4 ※テキスト
8月28日(月):       250ページ    所要時間3:05     アマゾン550(293+257)円著者44歳(1967生まれ)。佐賀県生まれ。1990年東京大......

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180829 一年前:6 096 福岡伸一「せいめいのはなし」(新潮文庫:2012)感想4

2018年08月29日 22時50分43秒 | 一年前
8月29日(水):
6 096 福岡伸一「せいめいのはなし」(新潮文庫:2012)感想4
8月24日(木):  262ページ(104ページ)    所要時間6:10     図書館→アマゾン334(77+257)円著者53歳(1959生まれ)。東京生まれ。米ハー......

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180828 147万PV超:

2018年08月29日 22時48分21秒 | 閲覧数 記録
8月28日(火):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2516日。

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【人気記事】1  3 064 岡野雄一「ペコロスの母に会いに行く」(西日本新聞社;2012) 感想5
2  180607 変な気分。信を失い、もう詰んで終わっている政権が、外交や、高プロ法やIR(カジノ)法を始め、国の行方を決定する重要な取り決めを仕切り続けている。訳が分からない。
3  180321 昨夜観たBS-TBS「池上彰vs磯田道史」は対談の白眉だった。録画できたのは超ラッキー!
4  170322 中井貴一・小泉今日子ドラマ「最後から二番目の恋」(2012年)DVDを久しぶりに観た。最高!
5  3 027 重松清「星のかけら」(新潮文庫;2007) 感想3+
6  140424 昨日23日、NHK大河「太平記(6)」(1991)見終わり、コンプリート!
7  180828 逆立ちの国ニッポン ※大飯原発、高浜原発<避難訓練ニュース>のナンセンス。
8  180825 NHK教育で今晩放送されたアニメ映画「聲の形」(2016)を録画して観た。NHKの英断。感想5
9  150219 映画「風と共に去りぬ」(1939)感想5
10  4 093 田中優子「カムイ伝講義」(小学館:2008) 感想4+
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180828 逆立ちの国ニッポン ※大飯原発、高浜原発<避難訓練ニュース>のナンセンス。

2018年08月28日 18時43分24秒 | 徒然・雑感
8月28日(火):

最近のこの国の様子をぼんやり見ていると「オワッテルなあ・・・」としみじみ感じる。木の葉が沈んで、石が泳ぐ時代だ。物事の道理が完全に本末転倒で逆立ちをしている。それを強く指摘する者もいない。諦める以前に肝心なことを考えること自体を否定的に捉え、無関心の深い海に沈みこんでいる。

メディアは報道すべき一番大事なことを報道せず、全く盛り上がっていないし、関心も持たれていないスポーツのアジア大会を、二年後の誰も関心のない東京オリンピックの予行演習のつもりか、不必要に熱くなって報道しているが、俺の持つリモコンはそのチャンネルを素通りしていく。

先日、福井県で行われた大飯原発、高浜原発の事故を想定した<避難訓練>なるもののニュースを見た。傍目から見ても明らかにやる気のない住民がだらだらと歩いて、小学校などの緊急避難想定施設に集まってくる。映像からこいつら「こんなことしても何の意味もない」ってわかってるんだということがよく伝わってきた。

洪水や地震、台風に避難訓練は意味を持つ。なぜならば、災害後の復旧が可能だから極力被害を小さく抑える努力が肝心だからだ。しかし、原発事故に、復旧はあり得ない。福島第一原発事故の6年半後の現状を見ていれば明白だ。原発事故が一度でも起これば、放射能汚染によって非常に広範な地域にわたって廃墟となる。本当に安心のできる除染まで何百年かかるかわからない<帰還困難地域となった故郷>を待つことは現実にはできない。また、待つことができたとしても、<避難民>として「故郷に帰還すること」だけが目的の人生になり果てる。つまり、当たり前の状態に戻すことが人生の目標になるって、どうよ?

要するに、事故直後にだらだらと避難場所に避難して、ヨウ素剤の投与を受けて生きながらえても、それで被災した人々の人生は、大きく狂わされてしまうか、人生そのものが終わっているのだ。

さらに原発事故の被害を受けるのは、周辺数十キロの地域ではない。放射能汚染被害の観点から見た場合、その影響下にある被災地は周囲250キロである。原発事故当時、新聞に各原発を中心に半径250キロの円が描かれた地図が掲載されていた。手も足も出せず、全くアンダー・コントロール化できない原発事故で何が起こるかわからないのだ。

そして、大飯原発、高浜原発から西にわずか50キロほど離れて<近畿の水がめ>琵琶湖がある。本州を吹く風は偏西風だ。琵琶湖が放射能汚染被害を受ければ、いったいどれほどの被害が出るのか。最悪、近畿地方の中央部の水資源壊滅、そうでなくとも毎日琵琶湖の水の放射能を検査して「本日の琵琶湖水系河川の放射能は、どこそこが〇〇ミリシーベルト、どこそこが〇〇ミリシーベルト、またどこそこが〇〇ミリシーベルトで、飲料には適さないでしょう」などというニュースに日々おびえながら生きることになるのだ。

こんなの本末転倒としか言いようがない。確かに放射性廃棄物の最終処分場すら見当がついていない事実や一度でも事故が起これば取り返しがつかないという深刻な事実に目をつむって、今現在の目先の電気料金だけ見れば、「原発で電気料金が安くできている」と能天気に言えるかもしれない。しかし、原発が動いていなくても、ハード面・ソフト面両方で工夫すれば猛暑の夏を乗り切ることは出来る。多少の電気料金の値上げで原発以外の火力や自然エネルギーで十二分に電力は賄える。

なんでそんなにビクビクしながら原発の電気を使わなあかんねん!どあほ!

避難にすらなっていない避難訓練のニュースを見せられて、原発事故を想定してびくびく毎日を送らなければいけない理由が俺にはわからない。一度の事故で広大な国土を喪失し、膨大な数の国内避難民を生み出す原発に「どうしても頼らなければならない」理由があるなら教えてほしい。理由を説明できないならば原発を再稼働させるべきではない。少なくとも<原発の避難訓練>などという無意味なニュースを流す暇があったら、そこの根本的な矛盾を突くべきだ。まさに本末転倒だ。

自民党国会議員が、「LGBTは、子どもを産まないから非生産的だ」と言い切る。国民(市民)のために国家があるのか、国家のために国民(市民)がいるのか。答えは明白だろう、それとも俺が受けてきた教育が間違っているのか。LGBTの人々は、人間ではないのか。まさに本末転倒だ。

東京医科大学は、女性の医者は将来役に立たないからという理由で、裏で隠れて女子受験生を差別し減点していた。それに対する責任者の処分、平等な試験を当然と信じて落とされた女子受験生に対する謝罪及び補償金支払いの問題も寡聞にして聞こえてこない。これは明らかに女性差別であり、詐欺罪という犯罪である。本来であれば、東京医科大学という法人の死活にかかわる問題に発展するはずだ。それがなしのつぶてかよ!

女性の医者は将来役に立たないからという理由になってない理由を盾にするなら、女性の医者が活躍できない社会の有り様自体を変えていくべきであって、弥縫的に、しかも裏で隠れて減点するとは、まさに本末転倒だ。

あまりにも多すぎる私利私欲とウソの塊の総理大臣が、将棋で言えば「完全に詰んでいる」状態で、投了(辞職)を待つばかりなのが、恥知らずにも自民党総裁の三選を目指すと言ってはばからない。それを面と向かって批判する勢力もわずかしかいない。メディアはむしろその胡麻をする。まさに本末転倒だ。


(2018年)8月28日(火): ※再掲させていただきますm(_ _)m。

150214 腰抜けの朝日の社説。琵琶湖への言及なし。原発の地元は250km圏内だ!
                   2015年02月14日 10時22分49秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
2015年2月14日(土):

 今朝の朝日新聞の社説を読むと高浜原発再稼働がまるで議論のできる対象・段階であるが如き、話し合いで微調整すれば再稼働できるが如き印象で論じられている今だ終息の見通しの立たない福島原発事故以後、原発が絶対悪であり、関西の水がめ琵琶湖のそばにある若狭湾の原発銀座が再稼働することなど絶対にありえない。また福井地裁が示した「原発の地元が250km圏内」という判断にも、<棄民>化しつつある12万人の福島避難民の存在にも朝日新聞の社説は全く言及していない。これではまるで朝日新聞は少しだけ反対のポーズをとりながら、実際には負けを受け容れているとしか言えない。お話にならない恐るべき弱腰だ。

高浜原発の再稼働など、絶対にありえない!断固拒否する!
              福井地震(1948年(昭和23年)6月28日発生)    
関西電力高浜原発―再稼働前に地元を見直せ    2015年2月14日(土)付 朝日デジタル

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)について、原子力規制委員会が「新規制基準を満たしている」と正式に認めた。九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)に続いて2例目となる。
 今後の焦点は地元自治体の同意だ。その範囲に法的な定めはない。川内原発では鹿児島県知事の判断で、県と薩摩川内市に絞られた。安倍政権はこれを基本としており、今回も関電と福井県知事は福井県と高浜町のみを同意の対象にする方向だ。
 原発事故が広大な地域に被害を及ぼすことは、東京電力福島第一原発事故が示した現実だ。事故前と変わらぬ枠組みで原発を動かしていいはずがない。
 同意対象を県と立地の1自治体に限る方式を既成事実化するのではなく、再稼働の前に地元の範囲を定め直すことを改めて求めたい。
 高浜原発は、事故時に住民の即時避難が必要な5キロ圏に京都府舞鶴市が含まれる。国が避難計画策定を義務づけた30キロ圏内だと京都、滋賀両府県の8市町が入る。人口は12万人を超え、福井県側の約5万人を上回る。
 大飯(福井県)、玄海(佐賀県)、伊方(愛媛県)、島根(島根県)、志賀(石川県)。規制委の審査が進むこれらの原発も、近隣に他府県を含む。
 高浜原発での地元同意は、試金石となってこよう。

■立地の権限共有を
 地元同意の根拠は立地自治体が事業者と結ぶ安全協定だ。
 全国に原発が増えた70年代以降、トラブルも多発した。しかし情報は事業者と国に握られ、地元はしばしばかやの外に置かれた。住民の立場から安全を監視しようと、立地自治体は協定を結び、情報を求めてきた。
 福井県が各事業者と結んでいる協定には、事故後の再稼働の事前協議に加え、自治体が原発の運転停止を求めることができる条項もある。事故やトラブルのたび、事業者と粘り強い交渉を重ねて得てきた権限だ。
 一方で福島の事故後、周辺市町村の住民も事故に不安を抱き、「立地並み」の協定を望む声が各地の自治体から相次ぐ。
 関電はこの求めに否定的だ。京都府と協議中の新たな協定案でも、同意権は認めない方向だ。福井県知事も「立地自治体は責任を持ち、リスクを負ってきた経緯がある」と強調する。
 かかわりの薄い地域にカギを握られることには、警戒感もあるだろう。
 しかし周辺自治体が再稼働の判断に加わることは、より多くの目で安全性を広く監視していくことにつながる。安全性を独自にチェックし、不十分であれば再稼働にノーと言う。立地自治体が勝ち取ってきたこの成果を周辺自治体と共有することで、同意を得る地元の範囲を広げていきたい。

■避難と同意をセットで
 福井、京都、滋賀3府県と関係市町は、国の原子力災害対策指針にもとづき広域の避難計画をつくった。しかし計画通りに避難できるのか、細かな調整は緒に就いたばかりだ。
 福井で原発事故が起きれば、3府県の十数万人が主に関西方面へ避難する可能性がある。
 渋滞で混乱が生じる恐れもある。避難者用のバスの確保など、詰めるべき課題は多い。
 2府5県と4政令指定市でつくる関西広域連合は今年1月、広域避難の実効性確保などに、国が主体的に取り組むよう申し入れた。「実行されなければ、高浜の再稼働を容認できる環境にない」とくぎを刺している。
 住民の安全に責任を負う自治体からは、再稼働前の了解を得るのが筋だ。避難対象という側面から、当面は原子力災害対策指針が定めた30キロ圏を同意対象にすべきだ。そのうえで協定で位置づけている地元同意を、将来的には法に明記することを考えてもよい。それほど重いプロセスであることを、事業者側に認識させる意味もある。

■「地元」を結い直す
 12年の大飯原発再稼働の時には消費地・関西の首長らが一時反対を表明し、福井県が孤立感を深めたことがあった。電力を使う側の一方的な主張に、福井県では不信感が根強くある。
 対立を乗り越え、広い意味での「地元」の関係を結い直す取り組みが不可欠だ。
 国主導で、福井と関西各府県の知事、原発30キロ圏の首長に集まってもらい、新たな地元の範囲や権限について、合意形成を図ってはどうだろう。
 原発内のプールにたまった使用済み核燃料をどこで貯蔵するか。老朽原発を廃炉にする場合、経済の柱を失う地域をどう支えるか。立地地域と、電力消費地が手を携えて解決しなければならない課題は数多い。
 手間はかかる。だが、福島原発事故が残した宿題に向き合う時間を惜しむべきではない。
 原発をどうするかは、国民全体で決めていくべきテーマだ。福井と関西とで、それに向けた一歩を踏み出してほしい。


この朝日の弱腰は、犯罪的であり、<転向>すら臭わせるものだ。どこまで堕ちる朝日新聞?! 安倍の犬、曽我豪の署名コラムがまた出ていた。もうウンザリだ。権力の犬が、釈明もせず、何をほざくか。読まない権利を行使するが、その分新聞代を返せ!結局、こういう奴が、出世なんかして朝日の社長になったりするのか…。見たくない世の中の縮図を見せる朝日新聞。「これぞ想像を絶する美の極み!」
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180826 一年前:170826 実に嫌なニュース!小池都知事の朝鮮人虐殺・追悼文拒否は歴史修正主義者安倍晋三への秋波。恥ずべき正体見たり。

2018年08月26日 23時53分05秒 | 一年前
8月26日(日):
170826 実に嫌なニュース!小池都知事の朝鮮人虐殺・追悼文拒否は歴史修正主義者安倍晋三への秋波。恥ずべき正体見たり。
8月26日(土):朝日デジタル:小池氏「特別な形、控える」 関東大震災の朝鮮人追悼文   8/25(金) 23:50配信   小池百合子・東京都知事が、関東大震災の朝鮮人犠牲者......

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180825 NHK教育で今晩放送されたアニメ映画「聲の形」(2016)を録画して観た。NHKの英断。感想5

2018年08月26日 01時50分40秒 | 映画・映像
8月25日(土):    

酔っぱらいながら観るには不謹慎な<真面目な映画>だと途中から気が付いたが、すでに遅し。かなりいかれた状態で最後まで観終わった。

さすがにNHK教育で初めて放送するアニメ映画として、良い作品だった。いかれた頭であまり整理できないが、まず登場人物一人一人にしっかりとした人格がが与えられていて<群像劇>としてよくできていた。高校生一人一人の微妙な心の動きが丁寧に表現されているのが良い。次に、耳の聞こえない「障害」者問題を、当事者と家族の苦しみだけでなく、彼らを取り巻く人々の戸惑い、反感も敢えて赤裸々に踏み込んで表現している。単純な悪い差別者の存在を否定する。一方で、知ろうとしない無関心と知らない無知によって差別が生まれることを感じることができた。「手話」も自然に紹介されている。

「いじめ」「学校での人間関係の薄さ」「不登校」「アルバイト」などが自然に取り上げられている。主人公の男女の家が両方とも「母子家庭」に見えたのは偶然か。この映画が、30カ国前後の多くの国々で公開されているのは、日本アニメ及び日本の評価を高めることになると思う。
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180824 146万PV超:「8月24日のページごとの閲覧数50」 ※最近、ブログ来訪数のペースが速くて違和感。

2018年08月25日 22時43分57秒 | 閲覧数 記録
8月24日(金):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2512日。

アクセス:閲覧 2,551PV/訪問者 314IP

トータル:閲覧 1,461,343PV/訪問者 369,509IP

ランキング:4,028位 / 2,837,969ブログ中   週別 2,837位

☆gooブログのサービスで時々「アクセス解析」というのがあります。「8月24日のページごとの閲覧数50」です。
1 114冊目  高橋和巳「邪宗門(下)」(朝日文芸文庫;1966) 評価 特5 2012-01-04 03:22:09 30 PV
2 4 074 堀田あけみ「発達障害だって大丈夫 自閉症の子を育てる幸せ」(河出書房新社:2007)感想4+ 2015-05-04 18:29:50 23 PV
3 4 093 田中優子「カムイ伝講義」(小学館:2008) 感想4+ 2015-06-11 23:42:39 19 PV
4 7 002 杉浦日向子「百日紅(上)」(ちくま文庫:1996、実は1983~86)感想5 2017-09-04 00:31:34 19 PV
5 150219 映画「風と共に去りぬ」(1939)感想5 2015-02-20 02:32:31 18 PV
6 3 064 岡野雄一「ペコロスの母に会いに行く」(西日本新聞社;2012) 感想5 2014-02-05 01:29:06 17 PV
7 170728 ジョン・ローン主演、坂本龍一共演、BSシネマ「ラストエンペラー」(伊・英・中、1987)感想5 2017-07-28 23:54:17 17 PV
8 180321 昨夜観たBS-TBS「池上彰vs磯田道史」は対談の白眉だった。録画できたのは超ラッキー! 2018-03-21 12:08:40 16 PV
9 5 007 中沢啓治「はだしのゲン わたしの遺書」(朝日学生新聞社:2012)感想特5 不動の座標軸 2015-09-08 02:00:00 16 PV
10 トップページ 16 PV
11 160510 新屋英子さん、逝去。その死を悼み、ご冥福をお祈り申し上げますm(_ _)m。 2016-05-10 21:21:38 15 PV
12 150318 斎藤美奈子の東京新聞コラムにはまった!これは癖になる! 2015-03-19 02:39:30 14 PV
13 140424 昨日23日、NHK大河「太平記(6)」(1991)見終わり、コンプリート! 2014-04-25 00:08:56 14 PV
14 161122 野田聖子議員 2016-11-23 00:54:20 13 PV
15 170915 映画「奇跡の丘 Il Vangelo secondo Matteo」(伊・仏:1964)感想5 ※マタイによる福音書 2017-09-16 04:22:51 13 PV
16 6 031,6 032,6 033 ジャンプ・コミックス「ヒカルの碁19~23巻&碁ジャス☆キャラクターズガイド」(集英社:2002、2003)感想5 2017-02-04 23:48:40 13 PV
17 4 026 島本慈子「戦争で死ぬ、ということ」(岩波新書:2006) 感想特5 2014-11-25 01:57:30 12 PV
18 170322 中井貴一・小泉今日子ドラマ「最後から二番目の恋」(2012年)DVDを久しぶりに観た。最高! 2017-03-22 23:50:49 12 PV
19 151219 知のドラマ「下町ロケット」3と情のドラマ「コウノドリ」5。何度でも観れるのは情のドラマ。 2015-12-20 02:54:05 12 PV
20 カテゴリー毎の記事一覧(一日一冊読書開始) 12 PV
21 222冊目 北杜夫「どくとるマンボウ青春記」(中公文庫;1968) 評価5 2012-08-06 01:44:59 11 PV
22 4 060&4 061 伊藤理佐「やっちまったよ一戸建て!!①&②」(文春文庫+:2001) 感想 4 2015-03-16 04:27:43 11 PV
23 160825 土下座で当選した片山さつきは弱者に土下座を求める。口害殺人鬼!投票した日本人は無知無恥の恥知らずで同罪! 2016-08-25 01:44:16 11 PV
24 5 017 「揺らぐ世界 中学生からの大学講義4」(ちくまプリマー新書:2015)感想5 2015-10-04 02:30:08 10 PV
25 4 023 岡野雄一「ペコロスの母の玉手箱」(朝日新聞出版:2014) 感想5 2014-11-17 00:00:53 10 PV
26 150102サザンオールスターズのヒトラーちょび髭と「ピースとハイライト(平和と“極右?”)」は伝説になる! 2015-01-02 15:54:10 10 PV
27 160609 ドラマ「早子先生、結婚するって本当ですか?」の録画溜めを4話ほど一気観をした。感想4 2016-06-10 01:43:57 10 PV
28 161218 「真田丸」最終回、ちょっとお粗末な出来で残念でした。一年間楽しませて頂きました。 2016-12-18 22:15:47 9 PV
29 150926 SEALDs出演の「朝生テレビ」を観た。相変わらず不毛の番組だ。SEALDsを応援している! 2015-09-26 15:24:40 9 PV
30 171204 予告:NHK大河ドラマ「太平記」現在41話「後醍醐帝崩御」。最高!特5 完璧な大河ドラマ! 2017-12-05 02:28:01 8 PV
31 160223 映画「アラビアのロレンス 4Kレストア版」(1962:3:47)感想 特5 2016-02-24 02:20:52 8 PV
32 150125 安倍自民の反知性主義は、国際社会では通じない。格差と棄民を生み、戦争を招き寄せる。 2015-01-25 14:19:31 8 PV
33 141215 高倉健主演『鉄道員(ぽっぽや)』(1999年) 感想5 2014-12-15 18:40:54 8 PV
34 160918 高橋純子記者『政治断簡』:「追従笑い撲滅委員会」とアイヒマン曽我豪の対比は無残だ。 2016-09-18 11:04:36 8 PV
35 170623 キムタクが首相になるTVドラマ『CHANGE』(チェンジ;2008)感想5 ※現実との落差を味わう。 2017-06-24 02:52:40 8 PV
36 180215 寂聴 残された日々 32みんな先に逝く 「野中広務さん、今ごろ筑紫哲也さんと」 2018-02-15 11:15:36 8 PV
37 150307 (俺にとって)すごいブログ発見!『キングダム~1001人目の飛信隊~』ブログ、最高です! 2015-03-07 19:09:12 8 PV
38 150807 滋賀4区武藤貴也<落選運動>!民主主義ってなんだ!国家ってなんだ!バカを上に載せるな! 2015-08-08 00:49:04 8 PV
39 3 045 尾木直樹「「ケータイ時代」を生きるきみへ」(岩波ジュニア新書;2009) 感想3+(評価5) 2013-12-29 17:29:51 8 PV
40 160508 気が付けば一週間、是枝裕和監督「海街diary」DVDをずっと繰り返し観ている。感想5 2016-05-09 02:07:15 7 PV
41 180601 映画「深夜食堂」(2015)感想5 2018-06-02 04:16:03 7 PV
42 5 049 川井龍介「社会を生きるための教科書」(岩波ジュニア新書:2010)感想4+ 2016-02-03 23:20:26 7 PV
43 6 040 重松清「送り火」(2003:文春文庫) 感想5 2017-03-27 18:02:32 7 PV
44 170503(論壇時評)日本国憲法 改正されずにきた訳は 歴史社会学者・小熊英二 2017-05-03 19:00:38 7 PV
45 140906 批判覚悟! 安部改造内閣の出身大学に思う。低学歴で、頭悪過ぎないか? 2014-09-06 12:38:18 7 PV
46 170527 酔っ払いながらの「ブラタモリ 京都シリーズ」録画は面白い!至福の時!京都ガイド 梅林秀行さん、素敵! 2017-05-28 00:57:34 7 PV
47 0018 坂野潤治「大系日本の歴史13 近代日本の出発」(小学館;1989) 評価5 2012-12-02 19:56:13 7 PV
48 99冊目 吉村昭「海の史劇」(新潮文庫;1972)  評価5 2011-12-15 06:44:19 7 PV
49 180204 119万PV超:※言っちゃいけないのかもしれないが、安倍昭恵ほどのブス(醜女)を見たことが無い…。その夫も…。もっと真面目に政治をやれ! 
2018-02-05 21:46:21 7 PV
50 171003 小池・前原新党に不信感が深まる。希望「政策協定書」第6項で外国人地方参政権差別を強制。 2017-10-03 23:24:51 7 PV
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7 109 竹下龍之介 作・絵「天才えりちゃん金魚を食べた」(岩崎書店:1991)感想3

2018年08月22日 21時07分49秒 | 一日一冊読書開始
8月22日(水):   

116ページ       所要時間1:20(読み聞かせ)     古本市場86円

著者6歳(1984生まれ)。

6歳の男の子が、生後11ヵ月の妹を題材に書いた物語り。読み聞かせの絵本としては、内容的に十二分に成立している。早熟をほめることは勿論できるが、評価不能。3歳から日記をつけ始め、3歳6ヵ月で公文式の教室に入会とのこと。

ウィキペディアによれば、映画化されている。著者は現在弁護士らしい。そこから観れば、就学前教育の成功例と言える。

【内容紹介】ぼくは竹下龍之介。ひかり幼稚園の年長組である。龍之介って名前、ぼくは気に入っている。芥川龍之介と同じだから。えりちゃんは、やっと生まれた妹だから、かわいくてたまらない。くるくるの天然パーマで、4本しかない歯で、なんでもつかんで食べる。クレヨン、紙、セロテープ、なんでも食べる…。6歳の童話作家誕生。話題の龍之介くんがおくる内8回福島正実記念SF童話大賞受賞作。
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180820 145万PV超:言論人は(略)妙な両論併記になると、共感していた人たちも離れていく(平野啓一郎)。

2018年08月21日 23時24分40秒 | 閲覧数 記録
8月20日(月):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2508日。

アクセス:閲覧 3,082PV(何かあったの?)/訪問者 315IP

トータル:閲覧 1,450,718PV/訪問者 367,889IP

ランキング:4,236位 / 2,837,394ブログ中   週別 2,837位

朝日デジタル(180821朝刊):平野啓一郎「ネット言論を見つめる」(部分)
  
  1994年に大学に入り、本格的に小説を書き始めました。ほどなく文献を調べるのにインターネットが便利だと気がつきました。今では情報収集に不可欠です。感度の良い人をフォローすれば的確な情報を効率よく集められる。
  僕もツイッターで政治的意見を表明しています。小説は10万部でベストセラーの世界。日本の人口の0・1%が読んでくれたらベストセラーなのです。99・9%の人にそっぽ向かれても構わないんだと思うと気が楽です。
  読者には自分がうまく言えないことを説得力のあるかたちで言って欲しいという気持ちがある。新聞社はどういう読者に支えられているかをもっと意識すべきだと思います。
  関東大震災時の朝鮮人虐殺について、朝日新聞が「朝鮮人らが殺害される事件が起きたとされるという書き方をしましたが、僕も含めて歴史修正主義に反対の多くの人が反発しました。朝鮮人虐殺は歴史的事実だからです。僕が同様のツイートをすれば炎上するでしょう。僕の主張に普段、賛同している人は幻滅します。
  言論人はここぞという時には、その思想を明確に示さなければならない。そこで妙な両論併記になると、共感していた人たちも離れていく。

  モリカケ問題や災害対応、人権軽視発言など現政権は多くの問題を抱えていますが、何があっても不問に付し、批判の声に反発するのは、政治的支持者というより、首相個人の「ファン」でしょう。
  ネット時代のビジネスではファン・コミュニティーの形成が重視されつつありますが、ある意味現政権はそれに成功している。自民党ネットサポーターズクラブなど早くからの取り組みが功を奏しています。その活動の実態と責任の所在は曖昧にされていますが。
  リベラルメディアの自信喪失は、やや過剰な印象です。ネット上の炎上はごく一部の人に引き起こされるメカニズムが解明されてきましたが、過大評価してすぐに謝ったり、両論併記したりすることがありました。
  自分たちの主張を反省するのも大事ですが、技術的な拡散力の向上をもっと真剣に考えるべきでしょう。新聞社や出版社の人と話していると、ウェブ周りの話が何周も周回遅れだと感じることが多々あります。
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7 108 佐藤優、井戸まさえ「子どもの教養の育て方」(東洋経済新報社:2012)感想4

2018年08月21日 00時41分49秒 | 一日一冊読書開始
8月20日(月):      

280ページ      所要時間4:40      ブックオフ200円   

佐藤優52歳(1960生まれ)。作家、元外務省主任分析官。東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了。2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。2006年に『自壊する帝国』で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞受賞
井戸まさえ47歳(1965生まれ)。民主党衆議院議員(兵庫1区)。仙台市生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。松下政経塾9期生。東洋経済新報社勤務を経て経済ジャーナリスト、兵庫県議会議員を2期務め、2009年より現職。衆議院内閣・法務・消費者特別各委員会理事を歴任。5児の母。

本書は、対談本の形式をとっているが、基本的には5児の母である衆議院議員からの質問を佐藤優が受け答えるQ&Aの形で進行する。「この人、何でもやる人やなあ。もうちょっと仕事を選んだらいいのに…」と少しあきれ返りながらも、税込み1500円の本が、200円で目の前に置かれていたら買ってしまう。

読み始めると、話してることはわかるが、何かいまいち乗れない。ずっと感想3+を考えていたが、それなりの時間をかけて、付箋をしまくって最後まで目を通すと、やはり感想4以上を付けざるを得なくなった。言ってることすべてに首肯できるという訳ではないが、一般的<子育て論>においても佐藤優の知性・教養に一点の揺らぎも見られない。どんな卑近に見える問題であっても、佐藤優にかかれば、すべて奥深い知性・教養に裏打ちされた一家言が用意されている。

この人は、世間が見えすぎるほどに見えている。そして、自分の現代日本での座標位置も用心深く理解・把握している。発される言葉にそれを感じる。そう!著者は壮大な<常識人>でもあるのだ!。目にしたことを写真を撮るように、映像として理解し、記憶に焼き付けてしまえるという噂のある著者だが、その教養の深さには舌を巻くしかない。この人は、一体どんな勉強の仕方をしたのだろう、いや、そんな勉強時間はどこにあったのだろう。と、思ってしまう。

5児の母には、特に感想はない。強いて言えば、不愉快な印象は受けなかった程度である。本書を読んで角田光代「八日目の蟬」を読んでみたくなった。

【目次】第1部 対談「子どもの教養の育て方」(「頭のいい子」はどう育つ?-子どもを本好きにさせるには/「勉強のできる子」はどう育つ?-受験を賢く乗り切るには/「やさしい子」「しっかりした子」はどう育つ?-社会で生き抜く力を育てるには)/第2部 『八日目の蝉』で家族と子育てを語る(佐藤優、『八日目の蝉』で親子問題を語る/座談会「佐藤優×井戸まさえ×4人の女性たち」)

【内容情報】頭のいい子、勉強のできる子、やさしくしっかりした子はこうして育つ!佐藤優初の子育て教育本。
知の怪物vs.5児の母・政治家が語り尽くす「子どもの教養はこうして育てる! 」。「教養=読む力+書く力+話す力+聞く力」それぞれの具体的な鍛え方を徹底解説! /「佐藤さんのような教養人にどうすればなれるんですか?」この質問に丁寧に、具体的に答える1冊です。佐藤優初の子育て・教育本!
★「頭のいい子」はこうして育つ!  :・おすすめの絵本や児童書、偉人伝や伝記を具体的に紹介/・子どもを本好きにさせる秘訣、読む本をステップアップさせるコツは?/・本以外では百人一首・かるた・パズル、習い事では習字がおすすめ
★「勉強のできる子」はこうして育つ! :・中学受験でエスカレーター式の学校をすすめない理由は?/・高校選びは「偏差値+校風」を見て/・大学では「学問」か「技能」のいずれかを身につけさせる
★「やさしくしっかりした子」はこうして育つ!  :・お小遣いはお金教育の第一歩。必ずお小遣い帳をつけさせる/・ゲームは依存症の入り口になりかねない。親子にとって最初の試練がゲーム/・携帯やネットで子どもを野放しにしない。「監視」はしないが「監督」する責任は親にある
巻末の特別付録は「本書に登場する書籍リスト」に加えて、「佐藤さん、井戸さん教えてください! ――子育てにまつわる50の相談」付き。 :・家族で行くおすすめの水族館や動物園、美術館や博物館は?/・家族旅行で沖縄に行くなら、どこがおすすめ?/・受験勉強では塾か家庭教師、どちらがおすすめですか?/・子どもに勉強を教えていたら、ケンカになります。いい方法はありますか? など身近な50の質問に、2人が余すところなく答えます!
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150329 タガ外せば歯止め失う 長谷部恭男・早稲田大学教授/「未来志向」は現実逃避 杉田敦・法政大学教授

 杉田 先日ドイツのメルケル首相が来日しました。戦後ドイツも様々な問題を抱えていますが、過去への反省と謝罪という「建前」を大切にし続けることで、国際的に発言力を強めてきた経緯がある。「建前」がソフトパワーにつながることを安倍さんたちは理解しているのでしょうか。  / /長谷部 そもそも談話が扱っているのは、学問的な歴史の問題ではなく、人々の情念が絡まる記憶の問題です。記念碑や記念館、映画に結実するもので、証拠の有無や正確性をいくら詰めても、決着はつかない。厳密な歴史のレベルで、仮に日本側が中国や韓国の主張に反証できたとしても、問題はむしろこじれる。相手を論破して済む話ではないから、お互いがなんとか折り合いのつく範囲内に収めようと政治的な判断をした。それが河野談話です。  / /杉田 談話の方向性や近隣との外交について「未来志向」という言い方がよくされますが、意図はどうあれ、それが過去の軽視という「見かけ」をもってしまえば、負の効果は計り知れない。安倍さんたちは、未来を向いて過去を振り払えば、政治的な自由度が高まると思っているのかもしれません。しかし政治の存在意義は様々な制約を踏まえつつ、何とか解を見いだしていくところにあります。政治的な閉塞(へいそく)感が強まる中で、自らに課せられているタガを外そうという動きが出てくる。しかし、それで万事うまくいくというのは、一種の現実逃避では。  / /長谷部 合理的な自己拘束という概念が吹っ飛んでしまっている印象です。縛られることによってより力を発揮できることがある。俳句は5・7・5と型が決まっているからこそ発想力が鍛えられる。しかし安倍さんたちは選挙に勝った自分たちは何にも縛られない、「建前」も法律も憲法解釈もすべて操作できると考えているようです。  / /杉田 俳句は好きな字数でよめばいいのだと。  / /長谷部 あらゆるタガをはずせば、短期的には楽になるかもしれません。しかし、次に政権が交代したとき、自分たちが時の政府を踏みとどまらせる歯止めもなくなる。外国の要求を、憲法の拘束があるからと断ることもできない。最後の最後、ここぞという時のよりどころが失われてしまう。その怖さを、安倍さんたちは自覚すべきです。 =敬称略(構成・高橋純子)朝日新聞『考論』

0015 オルテガ「大衆の反逆 (桑名一博訳;久野収解説)」(白水社イデー選書;1930)評価5

以下は、オルテガ所論の久野収による抜粋の抜粋である:///  オルテガによれば、政治のなかで「共存」への意志を最強力に表明し、実行していく政治スタイルこそ、自由主義的デモクラシーである。共存は、強い多数者が弱い少数者に喜んで提供する自己主張、他者説得の権利である。敵、それも最も弱い敵とさえ、積極的に共存するという、ゆるがない決意である。/その意味で、人類の自然的傾向に逆行する深いパラドックス(逆説)であるから、共存を決意した人類が、困難に面してこの決意を投げ出すほうへ後退したとしても、それは大きな悲劇ではあっても、大きな不思議とするには当たらない。/「敵と共存し、反対者と共に政治をおこなう」という意志と制度に背を向ける国家と国民が、ますます多くなっていく1930年代、オルテガは、「均質」化された「大衆」人間の直接行動こそが、あらゆる支配権力をして、反対派を圧迫させ、消滅させていく動力になるのだという。なぜなら、「大衆」人間は、自分たちと異類の非大衆人間との共存を全然望んでいないからである。略。///  「大衆」人間は、自分たちの生存の容易さ、豊かさ,無限界さを疑わない実感をもち、自己肯定と自己満足の結果として、他人に耳を貸さず、自分の意見を疑わず、自閉的となって、他人の存在そのものを考慮しなくなってしまう。そして彼と彼の同類しかいないかのように振舞ってしまう。/彼らは、配慮も、内省も、手続きも、遠慮もなしに、「直接行動」の方式に従って、自分たちの低俗な画一的意見をだれかれの区別なく、押しつけて、しかも押しつけの自覚さえもっていない。/彼らは、未開人―未開人は宗教、タブー、伝統、習慣といった社会的法廷の従順な信者である―ではなく、まさに文明の洗礼を受けた野蛮人である。文明の生み出した余裕、すなわち、贅沢、快適、安全、便益の側面だけの継承者であり、正常な生存の様式から見れば、奇形としかいいようのないライフスタイルを営んでいる新人類である。略。///  「自分がしたいことをするためにこの世に生まれあわせて来た」とする傾向、だから「したいことは何でもできる」とする信仰は、自由主義の自由の裏面、義務と責任を免除してもらう自由にほかならない。/われわれは自由主義の生みだした、この「大衆」人間的自由、自己中心的自由に対し、他者と共存する義務と責任をもった自由を保全しなければならないが、一筋縄でいかないのは、この仕事である。(160626:イギリスEU離脱について思うところ=もみ=)