もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

150215 衆参両院の「テロ非難決議」を非難する!「テロの本質」を真面目に語る政治家はいないのか!

 真面目に「テロの本質」を考えれば、その原因が、決して宗教の違いにあるのではなく、世界的に広がる富の偏在、極端な格差拡大、差別構造の継承、及びパレスチナ問題、それらによる<若者たちの絶望>にあることは、実は誰もがわかっていることだろう! それを「世界には凶悪なテロリストが大勢いて、こいつらを叩き潰せばテロが無くなる」なんて話に無理やりすり替えている。誰も、「テロの本質が、日本・世界の社会構造が抱える富の偏在・格差の拡大及びパレスチナ問題の<野放し状態>にこそある」という本質を語らないし、見させようとしない。そして、凶悪なテロリストへの恐怖ばかりを煽りたてている。これはまさにオーウェルの「一九八四年」の世界と同じだ。今回の国会の「テロ非難決議」に社民党・共産党まで加わっていたのには、あきれ果てた。「誰も本質を見ようとしない。」「武力で世界中の<絶望した若者たち>を封じ込めるべきではないし、不可能だ!」

秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから

※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

辺見庸さんのブログから

・権力をあまりに人格的にとらえるのはどうかとおもう。口にするのもおぞましいドブの目をしたあの男を、ヒステリックに名指しでののしれば、反権力的そぶりになるとかんがえるのは、ドブの目をしたあの男とあまり変わらない、低い知性のあらわれである。権力の空間は、じつのところ、非人格的なのだ。だからてごわい。中心はドブの目をしたあの男=安倍晋三であるかにみえて、そうではない。ドブの目をしたあの男はひとつの(倒錯的な)社会心理学的な表象ではありえても、それを斃せば事態が革命的に変化するようなシロモノではない。権力には固定的な中心はなく、かくじつに「われわれ」をふくむ周縁があるだけだ。ドブの目をしたあの男は、陋劣な知性とふるまいで「われわれ」をいらだたせ、怒らせるとともに、「われわれ」をして社会心理学的に(かれを)蔑視せしめ、またそのことにより、「われわれ」が「われわれ」であることに無意識に満足もさせているのかもしれない。ところで、「われわれ」の内面には、濃淡の差こそあれ、ドブの目をしたあの男の貧寒とした影が棲んでいるのだ。戦争は、むろん、そう遠くない。そう切実にかんじられるかどうか。いざ戦争がはじまったら、反戦運動が愛国運動化する公算が大である。そう切実に予感できるかどうか。研ぎすまされた感性がいる。せむしの侏儒との「ふるいつきあい」がベンヤミンのなにかを決定した。そう直観できたアレントほどするどくはなくても、研ぎすまされた感性がいる。けふコビトがきた。ミスドにいった。(2015/11/11)

180129 「リテラ」が取り上げてくれた!:野中広務師が語っていたアベ・アソウ政権への怒り!

2018年01月30日 01時31分30秒 | 時代の記憶
1月29日(月):   『野中広務 差別と権力』(講談社文庫)   
リテラ野中広務が語っていた安倍政権への怒り!「安倍首相は東條英機と変わらない」「麻生太郎の差別発言は絶対許さん」  2018.01.29
  元衆院議員の野中広務氏が26日、92歳で逝去した。野中氏といえば、小渕、森内閣で官房長官や自民党幹事長などを歴任、その情報収集力や剛腕ぶりから“影の総理”“キングメーカー”とまで称された政治家だ。そのため野党や各界からもその死を惜しむ声が寄せられている。しかし肝心の自民党は元重鎮の死にもかかわらず、ほとんど誰もコメントを発していない。
  普通なら真っ先に弔意を表わす立場であるはずの安倍首相や菅義偉官房長官もなにか、きちんと弔意を表した形跡はまったくない。
  この明らかな無視の理由はやはり、野中氏が後年、安倍首相と安倍政権、自民党主流派にとって、煙たい存在だったからだろう。
  その利権や恫喝的な政治手法への批判が絶えなかった野中氏だが、一方で徹底した護憲の姿勢を貫き、第二次安倍政権以降は、安倍首相のうちだす歴史修正主義や平和主義を脅かす政策を徹底的に批判してきた。
  たとえば、安倍政権が集団的自衛権容認を閣議決定した2014年、朝日新聞(7月18日)のインタビューで、野中氏は「内閣の解釈で憲法の基本を変えるなんて本末転倒でしょう。絶対にやってはいけない」として、憲法9条堅持と、戦争反対、そして安倍政権がもたらした“害悪”をこう切り捨てている。
「憲法を常に見直す態度は変えてはならない。ただ、すべての条文を同じように扱うべきではない。9条があり、武力行使をしてこなかったから、戦後70年近く平和でおれた。9条は変えてはならないと思う」
「戦争がどれだけ深い傷痕を国内外に残したか、もっと謙虚にあの時代を検証してほしい。『戦後レジームからの脱却』いうてね、歴史を消してしまうようなやり方は間違っている。それは国際社会への復帰につながった東京裁判も否定する。だから安倍さんはA級戦犯が祀られている靖国神社に参るんですよ」
「自衛隊は戦争にいかない前提で入隊した人たちが多いから、実際に行けといわれたら辞める人も多いはず。その次に何がおきるか。国防軍ですよ。いずれ必ず徴兵制がやってくる


■「安倍首相の姿を見ると死んでも死にきれない」と歴史修正主義を批判
  こうした危機感の背景には、1925年生まれの野中氏自身戦争体験があった。戦争の悲惨さを痛感し、その記憶を語り継ぐ重要性を訴えてきた野中氏にとって、先の戦争を肯定し、戦前戦中の再現を狙っている安倍首相の姿勢が我慢できなかったのだろう。
  実際、『時事放談』(TBS)2015年2月15日放送では、安倍首相の施政方針演説について、東条英機の類似性まで指摘していた。
「私にしたら私が中学生のころ、昭和16年に東条英機首相が、大政翼賛会の国会で施政方針演説をやっている、あのラジオ放送を耳にしたときの感じと、まったくかわらないんじゃないかという心配を、私は感じました」
「(安倍首相は)重要な部分には触れないで、非常に勇ましいような感じで発言をされますと、国民はついそういう発言に十分な理解ができないまま、支持率に結びついたんじゃないかと考えております」

  また、2015年5月24日のやはり『時事放談』に出演した際には、党首討論での安倍首相の発言について「志位さんは過去の戦争のいかに愚かであったかという責任を国民の前でお尋ねになりましたが、安倍総理は具体的に答えようとせず、しかもポツダム宣言すら読んだことのないような」印象だったと批判。「わずかでもあの戦争に参加したことのある経験のある私があの姿を見ておって、死んでも死に切れない気持ち」とまで発言していたのだ。
  さらに、野中氏はもうひとつ、安倍政権の差別問題に対する姿勢にも激しい怒りを抱いていた。野中氏が自ら被差別出身であることを公言し、“差別をなくすことが私の政治生命であり使命”との旨をことあるごとに語ってきたのは有名な話だが、安倍政権はまったく逆。むしろ、在日差別や被差別への差別を煽ってきたからだ。
  しかも、野中氏は安倍政権の中枢人物から直接、差別発言を受けたことがあった。
  2001年の総裁選前、出馬を狙っていた安倍首相の盟友、麻生太郎財務相が所属派閥である大勇会の会合で、やはり出馬の動きのあった野中氏に対して、野中のような出身者を日本の総理にはできないわなあと発言したことが明らかになったのだ。

■「野中のような出身者を総理にできない」と発言した麻生に野中は…
  この麻生氏の差別発言は会合に出席した複数の議員から野中氏自身の耳に入り、激怒した野中氏が直接、麻生氏に詰め寄るという事件も起きている。
  野中氏の実像を追ったルポ『野中広務 差別と権力』(魚住昭著 講談社)によれば、事件が起きたのは、麻生の差別発言から約2年が経った2003年9月11日の自由民主党総務会。この総務会に出席した野中氏がいきなり立ち上がり、当時、政調会長としてこの会合に参加していた麻生氏に向かってこう怒鳴ったという。
 「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大勇会の会合で『野中のような出身者を日本の総理にはできないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんかできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
  しかし、これはけっして、野中氏の被害妄想でも思い込みでもなかった。実際、2009年になって、米紙ニューヨークタイムズ(1月16日)がアメリカ史上初のアフリカ系大統領であるオバマ大統領が誕生した米国と対比する形で、日本の差別問題を特集したのだが、そこに当時、首相だった麻生氏による野中氏への差別発言の一部始四十を掲載している。しかも、NYタイムズ記事には、会合の出席者である亀井久興衆院議員(当時)が実名で登場し、実際に麻生氏が差別発言をしたことを証言していた。
  ところが、それでも日本の新聞やテレビは、一切報道しようとしなかった。理由はマスコミが当時、総理だった麻生氏に遠慮したこと、そして差別問題に触れることを恐れたためだった。

  しかし、野中氏本人はその後も、講演などでこの麻生の差別発言のことを度々取り上げ、徹底的に批判し続けた。麻生氏については、ヒトラー発言に代表されるように、その後も度々舌禍事件を起こしており、そうした安倍政権に通底する “差別”や“弱者”に対する不認識、いや逆にそれを増長させるような姿勢も野中氏が最後まで声をあげ続けた要因だろう。
  そして、こうしたまさに安倍政権の本質をつく野中氏の発言に、安倍首相も麻生財務相も一言も反論できず、沈黙を守るしかなかった。野中氏の死に際して、今まさに大人気ない対応をとっているのも、それだけ安倍首相らが野中氏のことを恐れてきた裏返しだろう。
  野中氏の政治手法には批判すべき点もたくさんもあったが、しかし、この政治状況をみていると、野中氏にもっと鋭い安倍批判を続けてもらいたかった、と思わずにはいられない。     (編集部)

180127 118万PV超:

2018年01月29日 01時08分00秒 | 閲覧数 記録
1月27日(土):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2303日。  

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180128 あえて再掲:161223 安倍政治の淵源は2001年のナチス麻生による野中広務氏への部落差別発言だ!

2018年01月28日 10時50分01秒 | 時代の記憶
1月28日(日):

野中広務師の逝去に当たり、“必ず出てくるべきはずの話”が、不思議なぐらいどこの新聞・マスコミからも出てこないので、あえて再掲する。これは秘密でも何でもない。当時、日本の週刊誌(文春・新潮など)でも大きく取り上げられ(だから俺も知っている!)、アメリカの新聞(NYTだったか?)でも日本の恥ずべき人権問題として取り上げられているし、単行本も出版されている(例えば、魚住昭「野中広務 差別と権力」(講談社:2004))大変有名な話だ。しかし今、全く目にも、耳にもすることが無いのは異様だとしか言えない。日本の新聞・マスコミのアベ・アソウ政権への忖度と、野党も含めて日本の諸政党の日本の人権問題の原点とも言える差別問題への及び腰と無関心が目に余る、としか言えない。逆に、この全く言及のないこと自体が<現在の日本の抱える問題>を表していると言えると思うので、以下の記事をあえて再掲する。

「161223 安倍政治の淵源は2001年のナチス麻生による野中広務氏への差別発言だ!」 2016年12月23日 14時50分06秒 | 徒然・雑感
(2016年)12月23日(金):  
  最近つくづく思うことがある。どうしてこんな日本になってしまったんだろう。そんな時、最初に必ず思い当たることがある。2001年の自民党で野中広務氏が総理総裁の座を目前にした時に、総裁選に立候補した麻生太郎が言い放った「あんな出身者を日本の総理にはできんわなあ」という言葉である。この言葉によって、野中総理総裁の芽は摘まれた。当時、タイムをはじめ欧米のマスコミでも日本の深刻な差別問題として大きく取り上げられた。我が目と耳を疑うニュースとして驚くとともに強い憤りを覚えたことをよく覚えている。その後、小泉純一郎が政権をとると野中氏は守旧派の大物として悪役に貶められ政界を引退した。公然と差別発言をした麻生太郎は総理大臣になった。

  野中広務という政治家は、ハンセン病患者差別問題や沖縄米軍基地問題、在日外国人の人権問題など弱者の痛みに誠意を尽くして懸命に目配りする一方、暴走しようとする保守政治の動きに対して、彼自身自民党の有力政治家のでありながら、敢えて「国会の大政翼賛会化」への警鐘を鳴らして議場を騒然とさせるなど、日本社会の歪みを正そうと思慮深く、かつ大胆に踏み込んだ発言・行動のできる政治家であった。野中氏は、戦後日本の最も良質な保守政治家であり、かつ幅広く多様な人材を持つ自民党の中の「社会民主主義」的立場を代表する政治家であった。

  その野中氏に対して、のちに「静かにナチスを見習うべし」発言をする麻生太郎が、耳を疑う露骨な「差別」発言を投げつけ、野中氏の総理総裁の芽を摘んでしまったことは、自民党の「社会民主主義」的流れ自体を摘み取り、多様性を失わせてしまう最大の契機になったと考える。

  その後、小泉、安倍、(福田)、麻生、そして現在の安倍という弱者を切り捨て、強者におもねる「新自由主義」一辺倒の自民党が出来上がった。自民党別動隊である民主党の半分?(松下政経塾系&日本会議系)やポピュリズムの橋本維新など、憲法破壊と好戦的姿勢、根拠のない見せ金経済策で大衆を釣ろうとする愚劣な政治勢力が日本を牛耳る流れを作ってしまった。

  そもそも野中広務氏が自民党の中心にいた時、公明党は野中氏との関係を重視して社会保障政策の実現に熱心に取り組んでいた。その公明党が、政権にしがみつくこと自体を自己目的化して、ついには安倍の集団的自衛権に賛成するという自己矛盾に陥ったのも野中氏が引退してしまったからである。どこまでもついていくのか下駄の雪。

  「差別はもうなくなったのに、まだ差別にこだわるのは、利権をあさる卑しい奴らだ!」と言う共産党系のインテリ・ヘイトスピーチの連中に対して、俺は言いたい。「確かに、差別は昔とは違う。世界が移民問題で動揺し、国内で外国人差別、障害者差別、格差社会、子どもの貧困が叫ばれ、マイノリティへの理解と配慮、多文化共生を求めるのが当たり前になった昨今、差別どころではないとインテリ・ヘイトスピーカーたちは言いたいのだろう。でも実際に差別が顕在化するのは、結婚や就職など人生の重要な選択・判断に関わる時であり、その影響力は今もって決して軽くない」

  それは個人のレベルだけではない。日本の政治でも、弱者救済・戦争抑制・憲法尊重の「社会民主主義」的流れから、弱者切り捨て、強者連合結成、戦争軽視、立憲主義軽視、民主主義軽視、見せ金による国民操作、マスコミの堕落、公明党の変節すべてまとめて「新自由主義」の流れが出来上がったのは、自民党における野中広務氏の小泉純一郎に対する敗北からである。そして、その流れを決定づけたのは、2001年の麻生太郎の「あんな出身者を日本の総理にはできないわなあ」という差別発言からである。「永田町ほど差別意識の強い世界はない」(魚住昭)のだ。そして、永田町の差別意識は、差別だけではない、女性差別もそうだ。女性の国会議員・大臣の異常な少なさもそうだ。

  差別への取り組みを「利権あさり」と軽々しく言ってしたり顔をするインテリのヘイトスピーカーたちは、今日の何兆円、何千億円と桁外れの原発利権・オリンピック利権などなどなどに群がり寄る「新自由主義のなれの果て」の安倍政治の淵源が、2001年のナチス麻生の差別発言にあったことを思い起こすべきだ。もし野中広務氏が、総理総裁になっていれば、その後政権は加藤紘一氏に禅譲されただろう。そして、古賀誠、野田聖子らがこれに続いただろう。世界的な「新自由主義」の潮流、「イラク戦争」他、強力な国内外の要因がさまざまに絡まり合うことを思えば、政権選択も一筋縄では行かなかっただろうが、少なくとも無能で学ばない、家柄だけの麻生太郎や安倍晋三が首相になってこれほど意味の解らない劣化した亡国政治を国民が目にするような惨状だけはなかっただろう。

  差別問題を「利権あさり」と笑うインテリ・ヘイトスピーカーは、今の安倍政治の惨状の原因・原点に差別も(「すべてだ」なんて言う気はない)存在していることを知るべきだろう。世の中は、あんたらが考えてるよりもずっと複雑なんだよ、ってこと。被差別者に対して悪者イメージを創作して叩いて見せるのは簡単だが、生きている人間への共感・配慮が抜け落ちてれば、結局、問題の本質を隠してしまうことにつながる。闘うべき敵に加担しているのと同じだ。それは右(保守)も左(革新)も関係ない。今、国民と天皇と国際社会の共通の敵であり、倒すべき敵は、安倍晋三政治とそれに加担するマスコミである。

  何やら、書き始めた時とは、予想しない終わり方になったが、まあ祝日の朝、目覚めて普段漠然と考えてることを思うままに書きなぐらせて頂きました。

  最後に、2004年10月28日に読んだ魚住昭「野中広務 差別と権力」(講談社:2004)の一節を少し書き出しておく。ちなみにに本書の帯文は、「差別の壁に挑み、頂点まで登りつめる寸前、なぜ「影の総理」は躓いたのか? / 権謀術数を駆使して政敵を叩き潰す恐ろしさと、弱者への限りなく優しい眼差し。本当の姿はどちらなのか?辣腕政治家の足跡を追った著者は、現代史の光と闇に到達した。」である。

二〇〇三年九月二十一日、野中は最後の自民党総務会に臨んだ。(略)
 堀内の目の前に座っていた野中が、
「総務会長!」
 と甲高い声を上げたのはそのときだった。
 立ち上がった野中は、
「総務会長、この発言は、私の最後の発言と肝に銘じて申し上げます」
 と断って、山崎拓の女性スキャンダルに触れた後で、政調会長の麻生のほうに顔を向けた。
「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大勇会の会合で『野中のような出身者を日本の総理にできないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんてできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
 野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった。
 解放同盟中央本部の幹部が語る。
「総務会の出席者に確認しましたが、野中さんがそういう発言をしたのは事実です。自民党のなかで長い間、差別の眼差しを受けてきた野中さんのたまりにたまった怒りが最後に爆発したのでしょう。野中さんがなぜ最有力候補と言われながら総裁選に出なかったのか。橋本派内部で根強い反対があったからとも聞きましたが、それは議員たちの差別意識と無縁ではないのではないか。そんなことを考えると、政界の差別の闇の深さに暗然とします」
 この国の歴史で被差別出身の事実を隠さずに政治活動を行い、権力の中枢にまでたどり着いた人間は野中しかいない。彼は「人間はなした仕事によって評価されるのだ。そういう道筋を俺がひこう」と心に誓いながら、誰も足を踏み入れたことのない険しい山道を登ってきた。ようやく頂上にたどり着こうとしたところで耳に飛び込んできた麻生の言葉は、彼の半世紀にわたる苦闘の意味を全否定するものだったに違いない。
  352~351ページ

だが、彼も小泉首相との権力闘争に敗れて引退を余儀なくされた。彼の引退は、差別性と平等性を内包しながら平和と繁栄を志向してきた戦後日本の終焉を象徴する出来事だった。新たな時代には平等と平和の四文字はない。それを思うと暗澹とする。  356ページ

180127 感慨…。うーん…。北大教授の源泉徴収票。支払総額973万6254円、手取り695万2828円。

2018年01月28日 00時11分34秒 | 考える資料
1月27日(土):  高い?安い?(本人のツイッターから)

お金のために働いている訳ではないとは言え…。うーん、赤裸々な資料である。何というか。感慨深いものがある。

日刊ゲンダイ47歳北大教授が“手取り700万円”告白…上場企業なら何位?  2018年1月27日
  北大法学部の吉田広志教授のツイートが、ネット上で話題だ。
  吉田氏はツイッターで自身の2017年の源泉徴収票(写真)を公開。支払総額は973万6254円、手取りは695万2828円と年収をぶっちゃけたうえで、「47歳国立大学教授の手取りは約700万円。高い?安い?こんなもん?」と問いかけた。
  これにネット住民が反応。「高い」「こんなもんだろ」「仕事ぶりがわからんから高いも安いもねえ」などとカンカンガクガクなのだが、文科省のまとめ(16年度)によると、1317人いる北大の教員の平均給与額は848万2000円(平均年齢47・6歳)だ。そのうち389人いる「教授」の平均は1020万円(53・3歳=最高額1483万6000円)となっている。
  ちなみに、東大教授の平均は1188万5000円(56・4歳=同1896万5000円)。
  「有名私立大の中には、1500万円とか2000万円を超える教授もいます」(文科省関係者)
  それと比べたら見劣りするが、「アラフォーなのに助教とか講師のままで、手取り500万円を切る身からしたら、吉田先生は十分うらやましいですよ」(北大関係者)なんて声も。
  そもそも、国税庁の調査(16年度)によると、民間の給与取得者の平均は421万円。国立大のセンセイ方は、やはり結構もらっている。
  東洋経済オンラインが昨年、上場企業(約3600社)を対象に独自に推計した「40歳年収『全国トップ500社』ランキング」によると、40歳の平均年収が1000万円を超えたのは35社。
  堂々のトップは「M&Aキャピタルパートナーズ」の2271万円で、タメ息すら出ないが、吉田氏とトントンなのが、38位「三菱総合研究所」「豊田通商」の971万円だ。年齢差があるので単純比較はできないが、まあ“47歳北大教授”の年収は、上場企業の上位数%に入るぐらいのレベルとみていい。
  ちなみに吉田氏は、原稿料などの副収入について、年100万円もいかないぐらいで「法学部教員としては平均」と明かしている。
  「そのうえ大学教授には長い夏休みもありますからねえ。安いとはいえません」(経済ジャーナリスト・長崎憲二氏)
  確かに。

180127 今年のセンター試験 日本史B 100点(55分)、世界史B84点(45分:6問×)

2018年01月27日 18時40分55秒 | 日記
1月27日(土):

忙しさに任せて棚上げ状態だった今年のセンター試験に挑戦した。結果は、見出しの通り。

まず感想から言うと、今年も新聞の活字の小ささに本当に苦しめられた。高齢の読者に対する配慮が無さ過ぎる。もう少し活字が大きければ、随分と楽に解答できたはずである。思考時間が、目を細めて凝らす時間に随分奪われた。

相変わらず日本史Bと世界史Bの問題の出し方は対照的だった。日本史はきちんとした道を時間をかけて歩き続ける感じで、思考と知識の有無が正確に測り取られていく感じだ。対して、世界史は凸凹だらけの荒れた地雷原の道を単純に駆け抜けていく感じ、運が良ければ走り抜けれるが、悪ければドカンと大怪我をする。センター試験の平均点は、日本史B63.92と世界史B70.18と相変わらず不当に日本史の得点が抑えられている印象である。

ただ改めて、世界史の問題の出され方を検討すると、近現代も含めて満点を取る覚悟で受験しなければ、受験生たちは最後まで地雷を踏んでサヨウナラ」の恐怖と背中合わせのままだろう。あまりにも問題がテーマごとに散らばり過ぎていて勉強の仕方が分からない。その点で言えば、日本史の問題は世界史よりもはるかに字数が多くて深い知識と理解を求められる(だから平均点は低くなる)が、あくまでも日本列島の上での問題、プラスアルファ国際問題、なので勉強した分だけ計画的に点数を取れる。思いがけない失敗をすることは考えにくいので、世界史よりも安心して受験ができる。

俺は昔、共通一次試験で、現役のときには日本史85点、世界史63点(ソ連の成立史という超マイナーな問題が出て、動転した)で轟沈してしまった。前年の世界史は90点くらいとれていたので、世界史の失敗が浪人の大きな要因と言える。一浪して世界史を倫理社会に変えて日本史93点、倫社98点だったが、血を吐くように頑張ったのに現役時の世界史が63点で、鼻歌交じりで取り組んだ倫社が98点だった体験は、俺に試験制度への恐怖と教科選択への不信感を強烈に植えつけた。今日、世界史Bのセンター試験をやってみて、相変わらず裏切られる怖差があるのは世界史の方だ、と思った。

今、日本史と世界史のどちらかを受験科目に選べと言われたら、どちらを取るだろう…。恐らく日本史を取るだろうが、世界史が宿命的に“地雷原”を突っ走るような問題しか作れないのは、非常に不幸なことだとも思うのだ。俺の中では、日本史、世界史は車の両輪であり、それに地理を加えるべきだとも思っている。そうでないと、現代社会についてまともな思考はできないはずなのだ。

また何か書ければ書きます。

PS.1月28日(日):日本史も世界史も「原始」はもはや出題できない段階にきている。とりあえず理由は二つ。一つは、近現代出題の増加。もう一つは、科学的分析とのコラボによったりして正直言って、現在は「原始・古代」分野に新しい発見・見解がどんどん広がって定説の揺らぎが増えているために、試験問題を作る制約が多くなっていること、であろう。例えば、日本史では、旧石器、縄文については定説の骨格部分が相当に動揺してきていて出題しにくくなっている。弥生もかなりやばい状況になってきている、という感じなのだ。

180127 野中広務師の【評伝】をアベの犬曽我豪に書かせた朝日新聞に絶望した。最大の冒瀆、無神経の極み。

2018年01月27日 16時01分55秒 | つぶやき
1月27日(土):

もう購読をいつ止めてもいいと思っているので今さら朝日新聞が何を書こうがどうでもいい。しかし、野中広務師の評伝を、不潔な“アベの犬”に書かせたことだけは許せない。読者への配慮の無さに憎しみすら覚える。その評伝の中身も気取ってさらりと書いてはいるが、戦争体験や差別など本質をすっ飛ばしていて、読者が「ああそう」と読み流すだけの無難で薄っぺらい内容だった。久しぶりに吐き気が止まらない。

1面と35面の記事があれば、それで十分だった。なぜ曽我の気取った【評伝】が必要だったのか。第一線の記者として署名記事が書きたかっただけだろう。アベと同じで、仕事を私物化して恥じない、読者を見下している、この感覚に呆れる。

180126 野中広務師の死を悼み、心からご冥福をお祈りいたします。 ※サイト内の<野中広務>師関連記事掲載。

2018年01月27日 03時00分35秒 | 日記
1月26日(金):    

※何か予感のようなものを感じていたが、こんなに早く逝かれるとは思はなかった。心から残念の極みである。当サイト内で<野中広務>師を検索して出てきたものを掲載してみました。私の野中広務師への思いをご理解いただければ幸甚です。

「171128 野中広務師の御快復と一日でも長い御長寿を祈る。この人を失いたくない。今の日本で一番大切な政治家。」 2017年11月29日 02時49分51秒 | つぶやき

「161223 安倍政治の淵源は2001年のナチス麻生による野中広務氏への差別発言だ!」  2016年12月23日 14時50分06秒 | 徒然・雑感

「160219 リテラ:「私が責任者ですから」安倍首相と東条英機は口癖まで同じだった! 野中広務師匠も証言」  2016年02月19日 22時32分15秒 | 時々刻々 考える資料

「150923 沖縄県民、頑張れ!沖縄の問題は、沖縄だけの問題ではない。日本の民主主義の根幹の問題だ!」  2015年09月23日 12時57分35秒 | 考える資料

「150802 SEALDsに連帯のエールを送る! 再掲「140612 集団的自衛権解釈改憲強行を前に、正しい証言の記憶」」  2015年08月02日 15時42分37秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「150701 内田樹師匠:言論の自由について再論(抜粋)。沖縄と野中弘務先生。」  2015年07月01日 21時09分14秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「150615 野中広務先生:ポツダム宣言を「つまびらかに読んでいない」首相の言動はあまりに軽く、危うい。」  2015年06月15日 19時12分56秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「150328 東京新聞【社説】沖縄戦70年 再び捨て石にはできぬ  ※沖縄県民断固支持。普天間の辺野古移設反対」  2015年03月28日 15時02分21秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「150218 野中広務師匠のお言葉:安倍の演説は大政翼賛会の東条演説と同じ。政府の沖縄差別は絶対許せない!」 2015年02月18日 21時00分16秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「3 100 田中宏「在日外国人―法の壁、心の溝 第三版」(岩波新書;2013)感想5 テキスト!」  2014年11月02日 12時25分07秒 | 一日一冊読書開始

「140706 野中広務氏の発言を拝聴・賛同!弱者への限りなく優しい眼差しの政治家。言葉に強い根っこがある!」 2014年07月07日 00時29分16秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「140612 集団的自衛権解釈改憲強行を前に、正しい証言の記憶を残しておく。本来の良識ある考え方の記録だ。」  2014年06月12日 21時40分30秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「140608 安倍自民に連立解消・解散総選挙の胆力は無い!公明党は集団的自衛権反対をつらぬけ!」  2014年06月08日 15時33分37秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」 

「3 078 野中広務・野村克也「憎まれ役」(文春文庫;2007) 感想5 再読の価値あり!」  2014年03月21日 02時00分33秒 | 一日一冊読書開始

「3 041 佐藤優「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」(新潮文庫;2005、2007) 感想5」  2013年12月22日 04時06分44秒 | 一日一冊読書開始

「131123 「強者に阿り、弱者を理解できないまま切り捨てる」政治。3032「世襲議員のからくり」感想に加筆。」  2013年11月23日 14時51分50秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「130801 歴史修正主義者の烙印は致命的。アホウ(麻生)財務相は辞めるしかない。安倍内閣も倒れろ!」  2013年08月01日 19時49分34秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」

「200冊目 山口二郎「政治のしくみがわかる本」(岩波ジュニア新書;2009) 評価3」  2012年04月17日 02時38分01秒 | 一日一冊読書開始

「192冊目 野中広務・辛淑玉「差別と日本人」(角川oneテーマ21;2009) 評価5」 2012年04月04日 04時41分20秒 | 一日一冊読書開始

「アーカイブ 評価5を中心に」  2012年02月06日 02時55分58秒 | 日記

「89冊目 佐高信「司馬遼太郎と藤沢周平 「歴史と人間」をどう読むか」(光文社知恵の森文庫;1999) 評価3」  2011年12月03日 04時48分34秒 | 一日一冊読書開始

180124 一年前:170124 <退位>学友ら、一代限りに懸念 「陛下の真意置き去り」(毎日新聞)

2018年01月24日 20時30分07秒 | 一年前
1月24日(水):
170124 <退位>学友ら、一代限りに懸念 「陛下の真意置き去り」(毎日新聞)

1月24日(火):毎日新聞:<退位>学友ら、一代限りに懸念 「陛下の真意置き去り」  1/24(火) 6:01配信 「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」に出席した安......


180124 再掲:161230 外交で「逃げ恥」は通じない! 一年前:151230 白井聡FB、斎藤美奈子:日韓合意は従米の歴史修正主義者安倍の恥知らずで身勝手な田舎芝居

2018年01月24日 17時02分28秒 | 一年前
1月24日(水):

161230 外交で「逃げ恥」は通じない! 一年前:151230 白井聡FB、斎藤美奈子:日韓合意は従米の歴史修正主義者安倍の恥知らずで身勝手な田舎芝居  2016年12月31日 01時27分20秒 | 徒然・雑感
(2016年)12月30日(金):      

  今日、プサンの日本総領事館前にも慰安婦像が設置されたそうだ。学ばない安倍のインチキ外交の馬脚がわずか一年で現れている。これほど速く破綻する外交もあまり聞いたことがない。というより、昨年の戦後70年首相談話も、最近の対ロシア(北方領土)、対アメリカ(真珠湾訪問)の件も含めて、安倍内閣はまともな外交が全くできていないのだ。理由は明らかだ。歴史修正主義団体「日本会議」の傀儡である安倍晋三には歴史に学ぼうという謙虚な姿勢が決定的に欠けているのだ。そのくせ”未来志向”という名の逃げ腰の言い訳で相手の心を捉えることなどできるわけがない。当たり前のことだ。きちんと目を合わせて謝りもせずに「そんなことはもう終わったことだから前を向いて歩いて行きましょう」なんて言動をとる奴が信用されるわけがないのだ。

  「幽霊の正体見たり枯れ尾花。」過去の歴史は、この幽霊みたいなものだ。誤魔化しをせずしっかりと見つめて、存在を認めてきちんと謝罪をすれば、相手はあなたを許そう。しかし、決して忘れることはない」という形で信頼を回復し、関係の再構築をしていくことになる。ユダヤのことわざにも、「歴史から逃げようとすればするほど、かえって歴史はどこまでも追いかけてくる」というのがある。ドイツのヴァイツゼッカー大統領は偉かった。外交で「逃げ恥」は通じないという簡単なことだ。

  過去の歴史問題を私の代で終わらせる」という軽率な安倍の口癖は、命題のたて方自体が根本的に間違っているのだから、正解にたどり着けるわけがないのだ。やってしまったことは絶対になかったことにはできない。犯してしまった過ちについては、謝罪をした上で歴史としてきちんと記憶する努力をやり続けるしかないのだ。その上でしっかりと胸を張って生きていけばよいのだしかし、そのためにはまず歴史に鑑みて自己省察、自己批判をする心の強さが必要だ。その心の強さ、覚悟が相手の国にびしっと伝わった時にこそ外交はうまく機能するのだ。金をばら撒けば、金を積めば何とかなるというものではない。しかもその金は社会保障費が削られ、子供の貧困が放置されている日本の国民から搾り取られた血税なのだ。本当に洒落にならない。意志薄弱で学ぶことから逃げて、本質的問題・課題と向き合い決断する覚悟のない安倍クソガキにまともな外交などできるわけはないのだ。これは、国内問題でも同じだ。特に、天皇の退位問題への取り組み方にも如実に表れている。しかも不幸なことにそれに本人が一番気がついていないのだ。向き合おうとしていないと言った方が適切かな。

 甘ったれで弱虫な世襲の愚か者を宰相に頂き、日本人であることが情けなくつらい時代だと思う。

151230 白井聡FB、斎藤美奈子:日韓合意は従米の歴史修正主義者安倍の恥知らずで身勝手な田舎芝居
12月30日(水):白井聡フェイスブック 12月29日 9:29http://ajwrc.org/jp/modules/bulletin/index.php…本件に関し、私は......


180122 一年前:170121(高橋源一郎の「歩きながら、考える」)皇居で手を振る、人権なき「象徴」

2018年01月22日 22時15分08秒 | 一年前
1月22日(月):
170121 (高橋源一郎の「歩きながら、考える」)皇居で手を振る、人権なき「象徴」

1月21日(土):朝日デジタル:(高橋源一郎の「歩きながら、考える」)皇居で手を振る、人権なき「象徴」                                     ......


180122 一年前:170122 自戒のために:(政治断簡)怖い強いコワい 政治部次長・高橋純子

2018年01月22日 22時13分53秒 | 一年前
1月22日(月):
170122 自戒のために:(政治断簡)怖い強いコワい 政治部次長・高橋純子

1月22日(日): 自戒のために。朝日デジタル:(政治断簡)怖い強いコワい 政治部次長・高橋純子 2017年1月22日05時00分  新年明けましていまさらおめでとうござい......


180120 孫崎享 外交評論家:口約束の「日韓合意」見直しを拒否する安倍政権の非常識 日本外交と政治の正体

2018年01月21日 03時01分58秒 | 時々刻々 考える資料
1月20日(日):  

日刊ゲンダイ 孫崎享 外交評論家:口約束の「日韓合意」見直しを拒否する安倍政権の非常識 日本外交と政治の正体 2018年1月19日  
  読売新聞社が世論調査を実施し、慰安婦問題を巡る2015年12月の「日韓合意」について、韓国政府からの追加要求には応じないとする日本政府の方針を「支持する」と答えた人が83%に上った、と報じた。私にとっては全くの驚きである。
  日本政府の方針を「支持する」と回答した人のどれくらいが、「追加要求」の内容を知っているのだろうか。具体的な内容を知らずに「追加要求」という言葉が独り歩きしているのではないだろうか。
  韓国側が公表した新方針は次の通りだ。
①日本政府が拠出した「和解・癒やし財団」への基金10億円は韓国政府の予算で充当する。
②韓国政府は合意に関して日本政府に再交渉は求めない。
③ただ、日本側が自ら、国際的な普遍基準によって真実をありのまま認め、被害者の名誉と尊厳の回復と心の傷の癒やしに向けた努力を続けてくれることを期待する。
  日本国民は、この韓国の新方針のどの部分が遺憾だと感じているのか。
  安倍首相は「合意は国と国との約束で、これを守ることは国際的かつ普遍的な原則だ。韓国側が一方的にさらなる措置を求めることは、全く受け入れられない」と言っている。しかし、この発言は国際的常識からいえば正当性はない。
  前提として民主主義国家とは何かを考える必要がある。民主主義とは政府が国民の意思を反映し、実施することである。大統領選挙や国会選挙で政権が代われば、当然主要政策は変更される。米国のトランプ大統領は大統領就任後、TPP合意からの離脱を宣言した。そしてさらに、北米自由貿易協定からの離脱も検討している。ところが、関係国が「過去の合意を守らない」とトランプを非難しているのかといえば、していない。

  国際的な約束には、順守の重いものから順に「条約」「署名文書の作成」「口頭約束」がある。「日韓合意」は公式文書の作成は行わず、両外務大臣が記者会見を開いて発表するという形式で行った「口頭約束」に過ぎない。この程度の合意について、「合意は国と国との約束。順守は国際的かつ普遍的な原則。韓国側が一方的にさらなる措置を求めることは、全く受理できない」という認識は国際的な常識から大きく逸脱している。
  そもそも韓国国民の重大関心である慰安婦問題を、日本の一政権が「最終的、不可逆的合意」ができると考えているのが間違いなのだ。

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公式文書すらない日韓合意、韓国の見直しを非難する安倍首相のほうが異常で非常識 孫崎享(Business Journal)

180120 一年前:170118 卓説:(インタビュー)退位のルール 元最高裁判事、東北大学名誉教授・藤田宙靖さん

2018年01月20日 15時33分34秒 | 時代の記憶
1月20日(土):
170118 卓説:(インタビュー)退位のルール 元最高裁判事、東北大学名誉教授・藤田宙靖さん

1月18日(水):朝日デジタル:(インタビュー)退位のルール 元最高裁判事、東北大学名誉教授・藤田宙靖さん            2017年1月18日05時00分  天皇陛下の......


180119 117万PV超:※前原詐欺師が残留する「希望の党」は分党しても、結局<第二自民党>だ!信用も支持もされない!消え去るのみ。

2018年01月20日 13時51分17秒 | 閲覧数 記録
1月19日(金):  記録ですm(_ _)m。ブログの開設から2295日。  

アクセス:閲覧 1,025PV/訪問者 220IP

トータル:閲覧 1,170,676PV/訪問者 309,448IP

ランキング:4,355位 / 2,801,317ブログ中   週別 3,146位

前原詐欺師が残留する「希望の党」は分党しても、結局<第二自民党>だ!信用も支持もされない! 消え去るのみ。ついでに前原の腰巾着の泉健太も前原とはっきりと手を切れ!手を切れないなら、維新か自民に行け!(行けるものならな…)

朝日デジタル(社説)トランプ1年 危ぶまれる米国の理念  2018年1月20日05時00分
  失望の連続だった。米大統領としての資質に欠ける疑いが深まる一方である。トランプ氏がきょうで就任1年を迎えた。
  大統領選をめぐるロシア関連疑惑、側近や高官の解任など、政権は揺れ続けた。米国内に不安が広がり、世界の目に映る米国の姿も色あせてきた。
  露呈したトランプ氏の思慮の浅さは目にあまる。
  核のボタンを手にしたと誇る北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)氏に対し、「私のはずっと大きくパワフルだ」と応じる。これほど軽率に核戦争を口にする米軍最高司令官の存在は危険というほかない。
  人種や宗教をめぐる差別意識は相変わらずだ。イスラム教徒への差別をあおる動画をツイッターで拡散したほか、中米やアフリカの国々を「肥だめ」と呼んだ疑惑が浮上した。
  「力による平和」をとなえるトランプ氏は、米国の力の源泉を見誤っている。軍事と経済がすべてではない。自由と平等を重んじる寛容な多元主義という理念こそが、世界での指導的な地位を裏打ちしてきた。
  中国やロシアなど、台頭する各地の国々は軒並み、独裁や排他的な強権統治を強めている。その潮流のせき止め役になるべき米国が逆に、自らの理念を損ねていくのは嘆かわしい。
  この間は、米国の統治システム全体の健全さが試されてきたともいえる。一部の移民・難民に扉を閉ざそうとした大統領令に対し、司法がただちにブレーキをかけたのは救いだった。
  しかし本来、政権を常に監視し、外交政策でも安全弁となるべき議会の存在感は薄い。都合の悪い報道を「フェイク」と切り捨て、司法の独立や報道の自由などの原則を侮蔑する大統領をいさめる議員は少ない。
  上下両院の多数派を握る与党共和党の責任は重い。トランプ氏の支持率は全体では3割台だが、共和党支持者に限れば、まだ7割ある。その現実を前に口をつぐむなら、米議会も狭量な保身政治のそしりを免れまい。
  11月には上院の3分の1と下院の全議席を改選する中間選挙がある。今の政治で傷つけられているものは何か、議員と有権者全体で考えてもらいたい。
  一方、この異色な大統領との個人的な関係がめだつ外国首脳といえば、安倍首相である。
  気候変動対策に背を向けるなど国際社会にとって米政権のリスクが高まる中、ひたすら蜜月関係を強調するのは異様だ。
  国際秩序の行方が危ぶまれるからこそ西欧の首脳と同様、トランプ氏に率直に苦言を呈す。その責任が安倍首相にある。

*アベには<責任>はあっても、肝心の知識・教養、責任感、堪え性、共感力に裏付けられた<責任の自覚>が無い。そもそもトランプよりもずっと低レベルで卑怯・愚劣なアベにこの社説は何を無いものねだりをしているのか。アベ政権を正面から批判できないでいて、<建て前論>のむなしさ

150329 タガ外せば歯止め失う 長谷部恭男・早稲田大学教授/「未来志向」は現実逃避 杉田敦・法政大学教授

 杉田 先日ドイツのメルケル首相が来日しました。戦後ドイツも様々な問題を抱えていますが、過去への反省と謝罪という「建前」を大切にし続けることで、国際的に発言力を強めてきた経緯がある。「建前」がソフトパワーにつながることを安倍さんたちは理解しているのでしょうか。  / /長谷部 そもそも談話が扱っているのは、学問的な歴史の問題ではなく、人々の情念が絡まる記憶の問題です。記念碑や記念館、映画に結実するもので、証拠の有無や正確性をいくら詰めても、決着はつかない。厳密な歴史のレベルで、仮に日本側が中国や韓国の主張に反証できたとしても、問題はむしろこじれる。相手を論破して済む話ではないから、お互いがなんとか折り合いのつく範囲内に収めようと政治的な判断をした。それが河野談話です。  / /杉田 談話の方向性や近隣との外交について「未来志向」という言い方がよくされますが、意図はどうあれ、それが過去の軽視という「見かけ」をもってしまえば、負の効果は計り知れない。安倍さんたちは、未来を向いて過去を振り払えば、政治的な自由度が高まると思っているのかもしれません。しかし政治の存在意義は様々な制約を踏まえつつ、何とか解を見いだしていくところにあります。政治的な閉塞(へいそく)感が強まる中で、自らに課せられているタガを外そうという動きが出てくる。しかし、それで万事うまくいくというのは、一種の現実逃避では。  / /長谷部 合理的な自己拘束という概念が吹っ飛んでしまっている印象です。縛られることによってより力を発揮できることがある。俳句は5・7・5と型が決まっているからこそ発想力が鍛えられる。しかし安倍さんたちは選挙に勝った自分たちは何にも縛られない、「建前」も法律も憲法解釈もすべて操作できると考えているようです。  / /杉田 俳句は好きな字数でよめばいいのだと。  / /長谷部 あらゆるタガをはずせば、短期的には楽になるかもしれません。しかし、次に政権が交代したとき、自分たちが時の政府を踏みとどまらせる歯止めもなくなる。外国の要求を、憲法の拘束があるからと断ることもできない。最後の最後、ここぞという時のよりどころが失われてしまう。その怖さを、安倍さんたちは自覚すべきです。 =敬称略(構成・高橋純子)朝日新聞『考論』

0015 オルテガ「大衆の反逆 (桑名一博訳;久野収解説)」(白水社イデー選書;1930)評価5

以下は、オルテガ所論の久野収による抜粋の抜粋である:///  オルテガによれば、政治のなかで「共存」への意志を最強力に表明し、実行していく政治スタイルこそ、自由主義的デモクラシーである。共存は、強い多数者が弱い少数者に喜んで提供する自己主張、他者説得の権利である。敵、それも最も弱い敵とさえ、積極的に共存するという、ゆるがない決意である。/その意味で、人類の自然的傾向に逆行する深いパラドックス(逆説)であるから、共存を決意した人類が、困難に面してこの決意を投げ出すほうへ後退したとしても、それは大きな悲劇ではあっても、大きな不思議とするには当たらない。/「敵と共存し、反対者と共に政治をおこなう」という意志と制度に背を向ける国家と国民が、ますます多くなっていく1930年代、オルテガは、「均質」化された「大衆」人間の直接行動こそが、あらゆる支配権力をして、反対派を圧迫させ、消滅させていく動力になるのだという。なぜなら、「大衆」人間は、自分たちと異類の非大衆人間との共存を全然望んでいないからである。略。///  「大衆」人間は、自分たちの生存の容易さ、豊かさ,無限界さを疑わない実感をもち、自己肯定と自己満足の結果として、他人に耳を貸さず、自分の意見を疑わず、自閉的となって、他人の存在そのものを考慮しなくなってしまう。そして彼と彼の同類しかいないかのように振舞ってしまう。/彼らは、配慮も、内省も、手続きも、遠慮もなしに、「直接行動」の方式に従って、自分たちの低俗な画一的意見をだれかれの区別なく、押しつけて、しかも押しつけの自覚さえもっていない。/彼らは、未開人―未開人は宗教、タブー、伝統、習慣といった社会的法廷の従順な信者である―ではなく、まさに文明の洗礼を受けた野蛮人である。文明の生み出した余裕、すなわち、贅沢、快適、安全、便益の側面だけの継承者であり、正常な生存の様式から見れば、奇形としかいいようのないライフスタイルを営んでいる新人類である。略。///  「自分がしたいことをするためにこの世に生まれあわせて来た」とする傾向、だから「したいことは何でもできる」とする信仰は、自由主義の自由の裏面、義務と責任を免除してもらう自由にほかならない。/われわれは自由主義の生みだした、この「大衆」人間的自由、自己中心的自由に対し、他者と共存する義務と責任をもった自由を保全しなければならないが、一筋縄でいかないのは、この仕事である。(160626:イギリスEU離脱について思うところ=もみ=)