もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

150215 衆参両院の「テロ非難決議」を非難する!「テロの本質」を真面目に語る政治家はいないのか!

 真面目に「テロの本質」を考えれば、その原因が、決して宗教の違いにあるのではなく、世界的に広がる富の偏在、極端な格差拡大、差別構造の継承、及びパレスチナ問題、それらによる<若者たちの絶望>にあることは、実は誰もがわかっていることだろう! それを「世界には凶悪なテロリストが大勢いて、こいつらを叩き潰せばテロが無くなる」なんて話に無理やりすり替えている。誰も、「テロの本質が、日本・世界の社会構造が抱える富の偏在・格差の拡大及びパレスチナ問題の<野放し状態>にこそある」という本質を語らないし、見させようとしない。そして、凶悪なテロリストへの恐怖ばかりを煽りたてている。これはまさにオーウェルの「一九八四年」の世界と同じだ。今回の国会の「テロ非難決議」に社民党・共産党まで加わっていたのには、あきれ果てた。「誰も本質を見ようとしない。」「武力で世界中の<絶望した若者たち>を封じ込めるべきではないし、不可能だ!」

秋原葉月さん「Afternoon Cafe」ブログから

※(1)「もちろん、普通の人間は戦争を望まない。しかし、国民を戦争に参加させるのは、つねに簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張する以外には、何もする必要がない。この方法はどんな国でも有効だ」byヘルマン・ゲーリング ※(2)いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないから。格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。

辺見庸さんのブログから

・権力をあまりに人格的にとらえるのはどうかとおもう。口にするのもおぞましいドブの目をしたあの男を、ヒステリックに名指しでののしれば、反権力的そぶりになるとかんがえるのは、ドブの目をしたあの男とあまり変わらない、低い知性のあらわれである。権力の空間は、じつのところ、非人格的なのだ。だからてごわい。中心はドブの目をしたあの男=安倍晋三であるかにみえて、そうではない。ドブの目をしたあの男はひとつの(倒錯的な)社会心理学的な表象ではありえても、それを斃せば事態が革命的に変化するようなシロモノではない。権力には固定的な中心はなく、かくじつに「われわれ」をふくむ周縁があるだけだ。ドブの目をしたあの男は、陋劣な知性とふるまいで「われわれ」をいらだたせ、怒らせるとともに、「われわれ」をして社会心理学的に(かれを)蔑視せしめ、またそのことにより、「われわれ」が「われわれ」であることに無意識に満足もさせているのかもしれない。ところで、「われわれ」の内面には、濃淡の差こそあれ、ドブの目をしたあの男の貧寒とした影が棲んでいるのだ。戦争は、むろん、そう遠くない。そう切実にかんじられるかどうか。いざ戦争がはじまったら、反戦運動が愛国運動化する公算が大である。そう切実に予感できるかどうか。研ぎすまされた感性がいる。せむしの侏儒との「ふるいつきあい」がベンヤミンのなにかを決定した。そう直観できたアレントほどするどくはなくても、研ぎすまされた感性がいる。けふコビトがきた。ミスドにいった。(2015/11/11)

150809 SEALDsに連帯のエール!拡散希望!:朝日「声」欄 元予科練の加藤敦美さん(86)の投稿を掲載

2015年08月10日 03時33分16秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月9日(日):  
学生デモ 特攻の無念重ね涙  無職 加藤敦美(京都府 86) 朝日新聞「声」欄(7月18日付け)
  安保法案が衆院を通過し、耐えられない思いでいる。だが、学生さんたちが反対のデモを始めたと知った時、特攻隊を目指す元予科練(海軍飛行予科練習生)だった私は、うれしくて涙を流した。体の芯から燃える熱で、涙が湯になるようだった。オーイ、特攻で死んでいった先輩、同輩たち。「今こそ俺たちは生き返ったぞ」とむせび泣きしながら叫んだ。
  山口県・防府の通信学校で、特攻機が敵艦に突っ込んでいく時の「突入信号音」を傍受し何度も聞いた。先輩予科練の最後の叫び。人間魚雷の「回天」特攻隊員となった予科練もいた。私もいずれ死ぬ覚悟だった。
  天皇を神とする軍国で、貧しい思考力しかないままに、死ねと命じられて爆弾もろとも敵艦に突っ込んでいった特攻隊員たち。人生には心からの笑いがあり、友情と恋があふれていることすら知らず、五体爆裂し肉片となって恨み死にした。16歳、18歳、20歳……。
  若かった我々が、生まれ変わってデモ隊となって立ち並んでいるように感じた。学生さんたちに心から感謝する。今のあなた方のようにこそ、我々は生きていたかったのだ。


日刊ゲンダイの記事を見て、新聞の山から投書を発掘、コピペではなく打ち直させて頂きました。この投書を拡散することが、SEALDsの学生たちを応援することにつながるよう願っています。
 昨年の夏から秋にかけて、大岡昇平の「レイテ戦記(上)(中)(下)」と「野火」を読んで、俺は人生観が変わるほど影響を受けた。
3 130 大岡昇平「レイテ戦記(上)」(中公文庫;1971) 感想5 2014/8/31 一日一冊読書開始 」
4 001 大岡昇平「レイテ戦記(中)」(中公文庫;1971) 感想5 2014-09-11 00:59:52 一日一冊読書開始 」
4 012 大岡昇平「野火」(新潮文庫;1951)感想 特5 2014-10-17 01:16:29 一日一冊読書開始 」
4 026 島本慈子「戦争で死ぬ、ということ」(岩波新書:2006) 感想特5 2014-11-25 01:57:30 一日一冊読書開始 」
4 028 大岡昇平「レイテ戦記(下)」(中公文庫;1971、補遺1984)感想5 2014-12-01 02:05:55 一日一冊読書開始 」
の記事もお読み頂ければ幸甚ですm(_ _)m。少し読み返すと、良いこと書いてますよ。
「3 130 大岡昇平「レイテ戦記(上)」(中公文庫;1971) 感想5」の抜き出し記事を少し紹介。
・「武蔵」沈没に際して:空から降ってくる人間の四肢、壁に張り付いた肉片、階段から滝のように流れ落ちる血、艦底における出口のない死、などなど、地上戦闘では見られない悲惨な情景が生まれる。海戦は提督や士官の回想録とは違った次元の、残酷な事実に充ちていることを忘れてはならない。「まわりには人影はなかった。僕は血のりに足をとられながら、自分の配置のほうへはうように駆けだした。足の裏のぐにゃりとした感触は、散らばっている肉のかけらだ。甲板だけじゃない。それはまわりの構造物の鉄板にもツブテのようにはりついて、ぽたぽた赤いしたたりをたらしているのだ。めくれあがった甲板のきわに、焼けただれた顔の片がわを、まるで甲板に頬ずりするようにうつむけて、若いへいたいが二人全裸で倒れていた。一人はズボンの片方だけ足に残していたが、いずれもどっからか爆風で吹き飛ばされてきたものらしい。皮膚はまともにうけた爆風で、ちょうどひと皮むいた蛙の肌のように、くるりとむけて、うっすらと血を滲ませている。とっつきの銃座のまわりにも何人かころがっていたが、一人はひっくりかえった銃身の下敷きになって、上向きにねじった首を銃身がジリジリ焼いていた。そこから少しさきへ行くと、応急員のマークをつけたまだいかにも子供っぽい丸顔の少年が、何かぶよぶよしたものをひきずるながら、横むきになってもがいている。歯を食いしばっている顔は、死相をだして土色だ。みると腹わたを引きずっているのだ。うす桃色の妙に水っぽいてらてらした色だった。少年は、わなわなふるえる両手で、それを一生懸命裂けた下腹へ押しこめようとしていたのだ。が、突然喉をぜえぜえ鳴らして、もつれた縄のような腸(はらわた)の上に前のめりに倒れたまま、ぐったりと動かなくなった。彼は息をひきとるまで、赤く焼けただれた指先でその腸をまさぐっていた。痙攣が走った。僕はそれを横目にみながらかけだした」(渡辺清「海ゆかば水漬く屍」)191~192ページ

・すべて大東亜戦について、旧軍人の書いた戦史及び回想は、このように作為を加えられたものであることを忘れてはならない。それは旧軍人の恥を隠し、個人的プライドを傷つけないように配慮された歴史である。さらに戦後25年、現代日本の軍国主義への傾斜によって、味つけされている。歴史は単に過去の事実の記述に止まらず、常に現在の反映なのである。257ページ

・特攻という手段が、操縦士に与える精神的苦痛は我々の想像を絶している。自分の命を捧げれば、祖国を救うことが出来ると信じられればまだしもだが、沖縄戦の段階では、それが信じられなくなっていた。そして実際特攻士は正しかった。/口では必勝の信念を唱えながら、この段階では、日本の勝利を信じている職業軍人は一人もいなかった。ただ一勝を博してから、和平交渉に入るという、戦略の仮面をかぶった面子の意識に「動かされていただけであった。しかも悠久の大義の美名の下に、若者に無益な死を強いたところに、神風特攻の最も醜悪な部分があると思われる。/しかしこれらの障害にも拘らず、出撃数フィリピンで400以上、沖縄1900以上の中で、命中フィリピンで111、沖縄で133、ほかにほぼ同数の至近突入があったことは、我々の誇りでなければならない。/想像を絶する精神的苦痛と動揺を乗り越えて目標に達した人間が、われわれの中にいたのである。これは当時の指導者の愚劣と腐敗とはなんの関係もないことである。今日では全く消滅してしまった強い意志が、あの荒廃の中から生まれる余地があったことが、われわれの希望でなければならない。285ページ

・初の特攻隊の部隊名の由来:「敷島の大和心を人問はば朝日に匂う山桜花」(本居宣長) 288ページ

・戦闘において、あれほど頑強だった日本兵が、一度捕虜になってしまうと、比島人と同じ阿諛を示すのも、米兵を驚かせた事の一つだった。彼らは例外なく米兵を親切で紳士的だといい、軍部を憎んでいたといった。略。/「とても同じ日本兵とは思えない」という感想に対し、情報部将校が答えた。「日本軍の訓練は厳しく、階級の差別はひどい。兵隊は奴隷みたいなもんだ。一度義務から解放されると、彼等が極端から極端に移るのは当然なのだ。われわれの軍隊とは違うんだ」341~342ページ


閑話休題、頑張れ!SEALDs!
日刊ゲンダイ反安倍のうねり SEALDsが動かした! 決定的なのは想像力の差 彼らは利己的だから戦争反対なのか  2015年8月8日
  “安倍チルドレン”の武藤貴也衆院議員(滋賀4区)がシールズをツイッターで、「『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」と批判したが、本当なのだろうか。
  明治大学大学院の千葉泰真さん(写真)は先月31日、都内で開かれた安保法制反対集会で、「敗戦によって悲しみの底に投げ出された日本人だから持てる『二度と戦争をしない』と誓った不戦の感性がある」と切り出し、7月23日付の朝日新聞に掲載された、元予科練の加藤敦美さん(86)の投稿を朗読した。
  「安保法案が衆院を通過し、耐えられない思いでいる。だが、学生さんたちが反対のデモを始めたと知った時、特攻隊を目指す元予科練(海軍飛行予科練習生)だった私は、うれしくて涙を流した。体の芯から燃える熱で、涙が湯になるようだった。『オーイ、特攻で死んでいった先輩、同輩たち。今こそ俺たちは生き返ったぞ』とむせび泣きながら叫んだ」「人生には心からの笑いがあり、友情と恋があふれ咲いていることすら知らず、五体爆裂し、肉片となって恨み死にした。16歳、18歳、20歳――。若かった我々が、生まれ変わってデモ隊となって立ち並んでいるように感じた。学生さんたちに心から感謝する。今のあなた方のようにこそ、我々は生きていたかったのだ」
  千葉さんはこう続けた。
 「この記事を読んだ後、僕は国会前に立つ時、いつも、かつての戦争に短い生涯を散らした先人たちが近くにいて、『がんばれ』と背中を押していてくれるような気がするのです。もう一度、言いたいと思います。大きな理想を掲げて培った、この類いまれなる感性を軽薄に投げ捨てるということは、あの悲惨な戦争で犠牲になったあまたの先人たちに対し、あまりに冒涜的なのではないでしょうか」
  こう安倍首相を一刀両断にした千葉さんは、シールズと首相との決定的違いについて、こう断じた。
 「戦争という全ての人権を否定する、人類の行いで最も愚かな行為に対する想像力が、また、その結果生じる死への想像力が圧倒的に欠如しています」
  シールズの若者たちは利己的考えではなく、元特攻隊員ら戦争体験者の思いに耳を傾け、想像力を働かせながら戦争の本質を見抜いた上で、安保法制に反対しているのだ。
  *「7月23日付」は、「7月18日付」(衆院本会議強行採決の翌々日)の勘違い?
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150809 SEALDs奥田愛基さんスピーチ(前編)「利己的個人主義」発言(後編)単純におれは現実を変えたい。

2015年08月10日 01時06分22秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月9日(日):

IWJ Independent Web Journal自民党議員の「利己的個人主義」発言で「戦争法案だとバレた」SEALDs奥田愛基さんスピーチ(前編) ~「安保法制反対」国会前抗議で  2015.08.07 
 「戦争をしたくないっていうのが『利己的な発言』であると本当に思うんだったら、そう言ってくださいよ。言ってみてくださいよ、国民に」——。
 猛暑のなか、2015年8月7日に10回目をむかえた安保法制反対の国会前抗議。主催するSEALDsの奥田愛基さんは抗議の冒頭、自民党・武藤貴也衆議院議員が「『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義」とSEALDsを名指しで批判したことに触れ、「これは自民党として許容される発言なのか」と問いかけた。
記事目次
・「戦争に行きたくないのが利己的な発言だなんて、まるで戦争中、戦前の発想」
・戦後の民主主義・立憲主義を否定する武藤議員は「お辞めになられたほうがいい」
・「国会の前でこうやって声をあげることが民主主義なんだよ!」
【奥田さんのスピーチ全編動画】

「『利己的』発言で戦争法案だとバレた」SEALDs奥田愛基さんスピーチ(前編)
■「戦争に行きたくないのが利己的な発言だなんて、まるで戦争中、戦前の発想」
 「これ自民党はちゃんと説明してほしい。これ自民党として許容される発言なのか。自民党として戦争に行きたくない、戦争をしたくないっていうのが『利己的な発言』であると本当に思うんだったら、そう言ってくださいよ。言ってみてくださいよ、国民に。
 そしてもし、おかしいと思っているのなら、きちんと謝罪をした方がいいんじゃないでしょうかね。戦争に行きたくないのが利己的な発言だなんて、まるで戦争中、戦前の発想じゃないですか。
 だいたい『戦争法案じゃない』とか、『戦争をしなくなる法案です』とか言っておきながら、そんなこと言ったら、『(やっぱり)戦争法案だ』ってバレるじゃないですかね。バレるっていうか、そういう法案なんですけど。そういうふうに自爆したってことなんで、思い切って『戦争法案廃案』と声出していきたいと思います」
 奥田さんは、武藤議員の発言をはじめ自民党議員から、またネット上などで「就活できなくなるぞ」「どこかの政治政党がバックに付いてるんだろ」などと誹謗中傷が巻き起こっていることで、毎日のように取材が来ていることを明かした。
 「毎回思ってるんですけど、記者の方が『どう思われますか?』って言われるんですね。毎回聞き返しますよ、『どう思います?』って」
■戦後の民主主義・立憲主義を否定する武藤議員は「お辞めになられたほうがいい」
 武藤議員は、7月23日の自身のブログで、日本国憲法の「三大原理」である「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義」について、「私はこの三つとも日本精神を破壊するものであり、大きな問題を孕んだ思想」だとし、「基本的人権の尊重」については「これが日本精神を破壊した『主犯』だと考えている」などと持論を展開している。
 奥田さんは、こうした武藤議員の戦後の民主主義、立憲主義を否定する姿勢について、「この3つの原理は国家の根幹なんですよ。3つの原理っていうのは。それを認めることができないなら国会議員をお辞めになられたほうがいいのではないでしょうか。それが嫌だったら、もうこの国で国会議員はできないと思います」と批判した。
■「国会の前でこうやって声をあげることが民主主義なんだよ!」
 「『学生が煽動して集まっている』って言い方されていますけど、冗談じゃない。馬鹿にするな。集めているのはお前らだ!
お前らがここまで国民を怒らせて、人々を怒らせて、毎週毎週ここに集めてるんだよ!

いい加減にしろよ。国会の中に民主主義が収まっているわけじゃないんだよ。国会の前でこうやって声をあげることが主権在民の意味なんだよ。それが民主主義なんだよ」
 奥田さんは国会に向かって声を張り上げてこう訴え、「憲法守れ!」「勝手に決めるな!」「国民なめんな!」のシュプレヒコールを響かせた。   (取材:原佑介・阿部洋地・遠田哲也、写真:原佑介、記事構成:佐々木隼也)

 日刊ゲンダイ 2015年8月9日
IWJ Independent Web Journal「単純におれは現実を変えたい。この法案を廃案にしたい」――SEALDs奥田愛基さん、「こんな日本で悔しい」と涙(後編)~「安保法制反対」国会前抗議で   2015.08.08
 「8月6日の新聞で『核兵器を日本は運ぶことが可能だ』って書かれている日本が悔しい」――。
 SEALDsの奥田愛基さんが2015年8月7日、安保関連法案に反対する国会前集会で悔し涙をにじませた。
 中谷元(げん)防衛大臣は5日の安保法案の国会で、他国軍への核兵器の運搬について、「全く想定していない。あり得ない」と強調しながらも、「法文上は排除していない」とし、核兵器も運搬が可能であることを認めた。
 翌6日の紙面には、「広島原爆投下から70年」の見出しの横に、「核兵器も輸送可能」の見出しが並んだ。同日、広島の平和記念式典でスピーチした安倍総理は、1994年以降、毎年言及されてきた「非核三原則」に触れず、会場からは大きな野次が飛んだ。
 「なんでおれたちの国ってこうなんですかね?
 奥田さんは声を荒らげる。
 「単純におれは現実を変えたい。この法案を廃案にしたい。次の世代の人たちが、こんなことに悩まなくても済むように、『核兵器は武器か、弾薬か』とか、国会で悩まなくて済むように、もっと声をあげていきたい」
 以下、奥田さんのスピーチ動画と発言を掲載する。
【奥田さんのスピーチ全編動画】
■奥田愛基さんスピーチ全文 
 「このあいだも『何が武器で弾薬か』っていう基準が実は議論されていなかったってことがよくわかりましたよね。
 手榴弾は武器ですか? 弾薬ですか? 『弾薬です』
 ミサイルは武器ですか? 弾薬ですか? 『弾薬です』
 え、じゃあもしかしたら核兵器はどうなんですか? 
 核兵器は『Nuclear weapon』ですが、武器じゃなくて『弾薬です』
 まともに議論してない。新3要件の歯止めがあるってずっと政府は言っていますよね。『3要件あるから大丈夫だ』って。このあいだ、法律の専門家の人とみんなで勉強会しながらこの法案どうなってるんだ、って話し合いました。
 新3要件の1個目についてはみんな議論しているんですけど、2個目、3個目は法案上、明文化されていない。これ国会で今すぐ議論してください。2個目、3個目の新3要件の要件が書かれてない。
 こんなめちゃくちゃな法案で、全然、自国が攻撃されていないのに戦争に行くんですか? 日本は。アメリカに『運べ』って言われたら核兵器運ぶんですか? 
 悔しいですよ。8月6日の新聞で、『核兵器を日本は運ぶことが可能だ』って書かれている日本が悔しい。式典で日本の首相が挨拶して、ブーイングされるような国に生きているのが悔しい。高校生とか大学生も、大人の方も戦争に反対したら『利己的だ』と言われて、しかも国会議員から言われるような国に生きているのが悔しい。
 これから長崎の式典もあるし、8月15日もくるし、そして安倍さんは談話を出すって言っているし…全然期待してないんですけど。なんでおれたちこんな生き方しているんですかね? なんでおれたちの国ってこうなんですかね? 
 負けてられないですよ!
 いいですよ、こんなの理屈は聞きたくない。ネット・ウヨクがどうだとか、そんなのおれは聞きたくない。自民党がどうだとか聞きたくない。単純におれは現実を変えたい。この法案を廃案にしたい。
 次の世代の人たちが、こんなことに悩まなくても済むように、『核兵器は武器か、弾薬か』とか、国会で悩まなくて済むように、もっと声をあげていきたい。
 最近、インタビューとかでも、『これ通ったあとが大事だよね』とか、そんな話ばっかりで、まぁそれも大事なんだけど、次の選挙に勝つっていうのもね。だけどさぁ、まだ通ってないんだよ。
 ふざけんじゃねぇぞ。怒ってるぞ。
 おれは諦めきれないし、絶対に国民主権とか基本的人権の尊重とか平和主義を守ったほうがいいと思っている。誰がどう言ったってそれはそうだとおれは信じている。
 8月15日の前の日、8月14日が今度の金曜日だけど、お盆の時期で人数も減ると思うけど、ちょっと実家帰らずに、今年は国会前にこようと思います。けど、実家帰って友だちと、今、大阪とか神戸とか色んな地元でやってるんで、そっちにもぜひ行ってください。
 憲法守れ!(憲法守れ!)」 (取材:原佑介・阿部洋地・遠田哲也、写真:原佑介、記事構成:原佑介)
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150808 記録です。1102PV、324IP。IP(訪問者数)300超は、過去に全く例がありませんm(_ _)m。

2015年08月09日 22時22分37秒 | 閲覧数 記録
8月8日(土): 1400日目。

1102 PV 、324 IP; 1862 位 / 2244132ブログ  IP(訪問者数)300超は、過去に全く例がありませんm(_ _)m。
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150809 4月の2+2問題:違憲の安保法案廃案、安倍退陣の闘いは既成事実化を許さない根源的な闘いだ。

2015年08月09日 14時25分26秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月9日(日):     野中広務先生

 今朝のTBS「時事放談」(ゲスト:半藤一利、野中広務先生)で、外務・防衛の閣僚による2+2(ツー・プラス・ツー)「日米安全保障協議委員会共同発表」の中で、国民の意思を全く無視して憲法違反の安保法案(集団的自衛権)を前提にする新たな「日米防衛協力のための指針 2015年4月27日」が決められてしまっている。「日米両政府の各々がアジア太平洋地域及びこれを越えた地域の平和及び安全のための国際的な活動に参加することを決定する」と、<及びこれを越えた地域>即ち、世界全域を自衛隊が活動することを国際的に公約してしまっている。にもかかわらず、マスコミも全く大きく取り上げて来なかったのは異常な事態である(半藤 談)、と聞いて驚いた。外務省HPを調べてみた。

日米安全保障協議委員会共同発表(岸田外務大臣/中谷防衛大臣/ケリー国務長官/カーター国防長官)
1.概観:2015年4月27日、ニューヨークにおいて、岸田文雄外務大臣、中谷元防衛大臣、ジョン・ケリー国務長官及びアシュトン・カーター国防長官は、日米安全保障協議委員会(SCC)を開催した。変化する安全保障環境に鑑み、閣僚は、日本の安全並びに国際の平和及び安全の維持に対する同盟のコミットメントを再確認した。閣僚は、見直し後の新たな「日米防衛協力のための指針」(以下「指針」という。)の了承及び発出を公表した。この指針は、日米両国の役割及び任務を更新し、21世紀において新たに発生している安全保障上の課題に対処するための、よりバランスのとれた、より実効的な同盟を促進するものである。閣僚は、様々な地域の及びグローバルな課題、二国間の安全保障及び防衛協力を多様な分野において強化するためのイニシアティブ、地域協力の強化の推進並びに在日米軍の再編の前進について議論した。

日米防衛協力のための指針 2015年4月27日
(略)
V.地域の及びグローバルな平和と安全のための協力
相互の関係を深める世界において、日米両国は、アジア太平洋地域及びこれを越えた地域の平和、安全、安定及び経済的な繁栄の基盤を提供するため、パートナーと協力しつつ、主導的役割を果たす。半世紀をはるかに上回る間、日米両国は、世界の様々な地域における課題に対して実効的な解決策を実行するため協力してきた。
日米両政府の各々がアジア太平洋地域及びこれを越えた地域の平和及び安全のための国際的な活動に参加することを決定する場合、自衛隊及び米軍を含む日米両政府は、適切なときは、次に示す活動等において、相互に及びパートナーと緊密に協力する。この協力はまた、日米両国の平和及び安全に寄与する。


 国民の全く預かり知らないところで、国民を無視した形で安倍政権によって日米間の既成事実がどんどん積み重ねられているのだ。今回の憲法違反の安保法案を廃案に追い込み、ファシスト安倍を辞めさせる闘いは、思っていた以上に根の深い意味のある闘いであることを再認識した。
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150808 田中龍作ジャーナル:【安保法案】母親たちが公明党にデモ/【滋賀報告】武藤議員の地元で落選運動

2015年08月08日 23時45分37秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月8日(土):

当たり前の反応が、現れている。健全な声がきちんと反映される日本であってほしい。

田中龍作ジャーナル【安保法案】「戦争に加担しないで」 母親たちが公明党にデモ
 「子供たちを戦争に行かせてはならない」と母親たちは懸命だった。=7日夕、公明党本部手前 写真:筆者=
 支持母体の創始者が戦中、治安維持法で捕えられ獄中死したのを忘れたのだろうか。自民党べったりの公明党は「戦争法案」の成立に手を貸す。
 「平和の党なのにどうして戦争するの?と伝えたい」。子を持つ母親たちが、今夕、公明党本部にサイレントデモをかけた。(主催:Mamademo)
 音を出さずに静かにアピールすれば警察も通してくれると思ったからだ。母親たちのデモは、しかし、公明党本部前から30mほど手前で警察にブロックされた。
 「通して下さい。歩くだけですから」と母親たちは懇願したが、警察は「ダメです。警備上の措置です」と封鎖を解かなかった。
 警察は国家権力を背景に母親たちの行く手を阻んだ。=7日夕、信濃町 写真:筆者=
 「公明党は(戦争法案に)加担しないで。平和の党の意味を思い出して・・・」公明党本部手前の路地から母親たちは訴えた。
 「こう見えても足が震えているんです」と打ち明ける母親もいた。
 1時間近く粘った甲斐があり、2人の母親が公明党本部ビルの正面に行くことを許可された。滞在時間はわずか2~3分だった。
 警察の厳重な警備に守られる“平和の党”の皮肉な姿だ。
 「知り合いの中には創価学会を辞め公明党支持も止めた人もいる」。主催者の一人は明かす。
 「学会員から『(公明党本部への)デモを是非やってくれ』とツイッターで励まされた」という。
 創価学会が音を立てて揺れ始めたら公明党とて持たない。戦争法案は廃案となるだろう。

田中龍作ジャーナル【滋賀報告】武藤議員の地元で落選運動 「戦場にはあなたが行け」
 地元だけなく愛媛や東京からの参加者もいた。礒崎陽介・首相補佐官の地元大分でも落選運動が起きるだろうか。=8日、近江八幡駅南口 写真:筆者=
 「武藤議員は北海道の人です。東近江の人ではありません。今すぐ辞職して北海道に帰って下さい」。
 JR近江八幡駅駅頭でマイクを握って呼びかけているのは、地元の女性有権者(40代)だ。
 国会前に集まり戦争反対を訴える若者たちのことを「利己的個人主義」と決めつけ、憲法3原則を否定するかのような持論をツイッターやブログで発信し続ける武藤貴也議員(自民)。
 世論の批判を浴び今や時の人ともなっている。武藤議員の選挙区(滋賀4区)では、とうとう落選運動が巻き起こった。
 きょうは市民10人余りが、地元有権者の行き交う駅に集まった。
 「武藤議員、あなたこそ戦場に行け」「憲法を否定する武藤議員は辞職を!許さへんで」・・・同議員を糾弾するプラカードが翻った。
 「武藤議員を国会議員に選んだのは、滋賀県民の不徳の致すところ。今後武藤議員のような人間を当選させてはならない」
 「武藤さん、あなたは国家が大切なんですか、それとも国民の命が大切なんですか?」
 ―こう声を張り上げたのは、滋賀2区の男性有権者(会社員・40代)だ。
 冒頭の女性有権者(滋賀4区)は「生活の基盤=平和なのにそれをぶち壊す。世間的には犯罪者と同じ」と顔を真っ赤にしながら話した。
 落選運動の現場には高校生1年生の姿もあった。バスケットボール部の練習を休んで参加した、という。
 「戦争は人間のすることではない。そんなに戦争がしたいならゲームでしろ」。彼は少年らしくストレートに怒りをぶつけた。
 駅からタクシーで10分ほど走った所にある武藤議員の地元事務所を訪ねた。
 事務所員によれば、「(ツイッター上での発言が問題になってから)電話がひっきりなし。北海道から九州まで全国からかかってくる」。
 「日本男児だ、よく言った」などの激励がある一方で「お前が戦争に行け」などという叱責もあるそうだ。
 盆踊りたけなわ。国会議員が地元に溶け込む最高の機会だ。武藤議員は、昨年は盆踊りに帰ってきたが、今年はまだ予定が決まっていないという。
 前出の地元事務所員は「(マスコミが押し寄せて)地元に迷惑をかけてもいけませんからねえ」と説明した。
 『安倍チルドレンとして総理のホンネを代弁しただけなのに・・・』武藤議員は内心悔しがっているのではないだろうか。
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150808 日本の現状。国会議事堂前の過剰警備 誰の為?ファシズム一党独裁と結ぶ警察の横暴は異常の極み。

2015年08月08日 23時08分03秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月8日(土):

これが日本の現状である。国会議事堂前の過剰警備 誰の為?ファシズム一党独裁と結ぶ警察の横暴は異常の極みであり、今の安倍政権は以上の極みだが、これを徹底的に非難・糾弾しなければならない。絶対に許さない!

東京新聞記事! 国会議事堂前の過剰警備 誰の為? 貴方の為だから? その貴方は誰? アホ政権与党です。
http://www.asyura2.com/15/senkyo190/msg/277.html
投稿者 知る大切さ 日時 2015 年 8 月 07 日 09:56:15: wlmZvu/t95VP.
 
  私も参加した7/31のシールズの国会議事堂前のデモの警備が東京新聞8月6日 こちら特報部に大きな記事ででてました。
  当日18時から22時ぐらいまでスピーチするその場所の真裏ライトがある辺りから彼(彼女)らと「アベはやめろ!」「憲法守れ!」「国民舐めんな」とコールしていました。
  さてそんなその場所でコールしたい方々に警察が準備してくれているスペースがあります。歩道の3/5ぐらいですね。長さは東西側が200mぐらい南北側が300mぐらい
  何人が入る推定か管轄署に尋ねても「警備の都合でお答えできません」ですって。やってくる人々の量に警察が用意しいるスペースは全くマッチングしていません。

  そこで警察は何をやっているか?
  まずは「素通りさせちゃうぞ作戦 」3/5のとどまれるスペースに誘導する事無く、なんと通過誘導してるんです!
  でもそでれも人が捌けなくなると今度は何するか? 「もう入れません参加希望者追い返し作戦」とっても狭い警察指定のスペースが埋まると、もう先に進めませんと押し寄せる人を規制します。
  なんなんですかねコレ?
  主権者である国民の基本的人権を最大限に擁護する必要がある警察が一体何やってんですかね?車道に目をやると、信号変わるたびに平均して4-5数台の車が通過します。夏祭りでは車道解放ができる警察ですが、民主的なデモには車道を解放でき無い?そこに合理的理由は?
  「誰の為の警備ですか?」 「アベ政権の為の警備です。」

  ←何を恐れる公明党!~ママたちが本部前で「サイレントデモ」(レイバーネット日本)2015/8/7
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150808 諸悪の根源は、橋下徹だ!次いで慎太郎、次いで野田と前原の民主党 下っ端安倍ガキと一緒に消えろ!

2015年08月08日 13時37分59秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月8日(土):

長いつぶやきです。 毎日、少しずつ滓のように頭の隅に溜まっていく漠然と言葉にならない言葉を何とか言葉にしてみました。言い尽くせるわけはないですが、ご笑覧ください。

 世襲でない政治家が力を発揮できない仕組みが日本にはある。世襲なしに政治家になった連中が選べる道は、政治家としての延命よりも支持者の声に耳を傾け、誠心誠意、少しでもなすべきことをなす努力をして、だめなら潔く足を洗うか、表舞台から退場して同志を支える側に回る。もう一つは、徹底的に内向きになって、国民よりも党の世襲実力者の考えを忖度して阿り、その世襲門閥勢力の末席に入れてもらい上昇を試みるが、その際自己の政治家としての信念・信条を完全に放棄することが求められるのは当然と割り切って活動を続ける政治屋となる。

 プラスの中にマイナスがあり、被害者が加害者でもある。民主主義の中にも弊害はある。その弊害が顕著に表れたのが、内田樹師匠の言う「選挙で選ばれれば、それが民意であり、選ばれた自分は何をしてもよい。気に食わないなら、国民は自分を自由に落選させればよいのだから」という株式会社のCEO気取りの政治屋が蔓延したことだろう。しかし、この言葉にもまだ嘘がある。いったん権力を握ったCEO気取りの政治屋は、その権力を国民のためにではなく、自分のために全力で使い始め、守りを固め、正しい議論を言いくるめ、血祭りにあげてつぶし始めるのだ。

 こういった風潮のきっかけとなる最も大きな戦犯は、大阪市長の橋下徹だ。大阪府民も大阪市民も横山ノック程度だったらシャレで済んだのだが。見ての通り橋下は思想的背骨のない弁護士・法律屋という最も悪質な政治屋だったのだ。こいつは「自分の言ってること、やってることの間違いを十分に分かった上で、はじめはそろりそろりと安全運転、そして意外にも自分の扇動的なスタンドプレイが大阪府市民に「新鮮な政治」と勘違いされているのを確認。ジリノフスキー慎太郎がそれを利用しようとするのを逆に利用して急速に成り上がる。

 この辺は、株の売買という虚業で儲けた金を大急ぎで実のある企業活動に転換しようとする成り上がり実業家の姿を彷彿とさせる。ただそれ自体は悪いことではない、いけないのはその成り上がりが世のため人のためではなく自分の私利私欲に走りながら、結果に対する責任意識は「俺を(落選させられるものなら)落選させて辞めさせればいい。それで責任はとれる。」と単純に考えていることだ。しかし、これはたちの悪い居直りに過ぎない。

 選良たる政治家には、自己を犠牲にしてでも国や社会の未来への責任、反映されにくい地方や弱者の声をすくい取る責任があるのだ。換言すれば、橋下タイプの政治屋には「ノブレス・オブリージュ」意識が決定的に欠けているのだ。欧米では、貴族の子弟こそが戦場で最も危険なところに身を置き、率先して戦死するのが当然という「ノブレス・オブリージュ」の常識がある。この理念は洋の東西を問わないはずだ。しかし、今の日本の政治家には決定的に(意識的に)忘れ去られている。異常だ。

 やがて、知能も知性も低いが門閥意識とコンプレックスだけは強烈でカタカナ大好き「最も政治家になってはいけない」資質を持つ世襲バカ安倍が橋下の模倣を始めることで政治は大きくゆがみ始める。ノブレスに生まれながら、イエスマンのお友達(?低レベルには低レベルの類しか寄らない)しか周りに置かない安倍にとって、橋下が示した「確信犯的利己主義政治屋」像は、「ノブレス・オブリージュ」の呪縛から解放してくれる恰好の免罪符を与えることになった。

 かくして頭の中身がカオス(混沌)のまま、祖父への妄執だけしかない安倍が走り始める。言い訳と救いを求めて安倍が橋下に接近すると、橋下は「安倍応援団」を自称して急速に安倍との関係を深めていく。橋下にとって、安倍のファシズム的政治思想は何の障害でもない。橋下にあるのは、虚業的自己の存在を、実態ある権力に変換することだけが目的であって、当然国民生活や日本の未来に何の関心もない。「大阪都構想」なんて全くの方便に過ぎない。それは府知事の松井某も、大阪維新の政治屋どもも何ら変わらない。老舗の自民党に入りたいが、家柄も学歴も知性も足りない烏合の衆だ。

 安倍との関係を深めた橋下は、政治屋としての確信を深めて、扇動的言動をエスカレートさせていく。橋下の野心の中には国民生活にも日本の未来にも何の関心もない。しかし、大阪の人々や日々の生活に追われ、政治を深く考えられない「大衆」は橋下に実行力のある政治家の虚像を重ね合わせてしまった。昨日より今日、今日より明日の生活が良くなる政治を求めるべきなのに、日々の暮らしのきつさの中で政治に「変化」だけを求めるようになる。古代ローマのように政治家に「パンと見世物」だけを求めるようになる。地道に地方や弱者に寄り添い、見栄えはしなくても必要な取り組みを重ねていく政治がバカにされて、サーカスのように非日常的な空中戦を見せる橋下に期待が集まるようになった。

 橋下の敵と味方を分ける善悪二元論的な単純化された政治が支持を集める中で、「自分がやってることがまともな政治ではない」という自覚すらも持たない、または「そんな自覚は持つ必要ない」と考える追随者が、安倍晋三をはじめとしてどんどん増殖していく。地道なまじめさをバカにする政治とも言えないあさましい風潮の中で、政治家として時流に乗るためには「政治信念」なんて持ってはいけない。大切なことはいかにして権力者に気に入ってもらえるかだ、と考える安直な政治屋が巷に溢れていく。滋賀4区の恥部武藤貴也なども結局そういうあさましい文脈の中から現れた申し子である。我々国民の最大の義務は、こういった政治屋どもの普段の言動をしっかりと覚えておいて忘れないで選挙の時にしっかりと<落選運動>を起こすことだ。国民を舐め切った政治屋どもに「国民舐めんな!」としっかりレッドカードを示して退場させることだ!

 以上の中には、表に現れないもう一つの主役が隠れている。それが、野田汚物と前原詐欺師、長島戦争屋を隠して抱え込んでいる民主党だ。今の民主党は、<第二自民党>にしか見えない。共産党の支持率が以前より格段に上がっていることが、国民の中に自民・公明以外の選択肢を求める多くの声の表れであることは明白なはずだ。共産党が単独で政権をとることは不可能だ。連立も無理だろう。今、自民党以外で政権を担えるのは、民主党を中心とした連立政権のみだ。自民党の<分断と切り捨ての政治>に対抗して、なぜ今民主党は鳩山政権成立の原動力になった人間に優しい<包摂の政治>の原点に立ち返らないのか。

 <包摂の政治>の旗を掲げ、信頼されるようにきちんと説明責任を果たせば、まず間違いなく民主党主体の政権が成立する。英断をもって、小沢一郎の生活の党、社民党としっかり連立を組めば、間違いなく政権はとれる。そのためにやるべきは、松下政経塾の野田、前原、長島らとしっかり話し合って円満に手を切ることだ。早く彼らに維新の党に行っていただくことだ。どうしても彼らと手を切れないのであれば、もう一度「生活の党」の小沢一郎代表に頭を下げて手を組むことだろう。それが最低限の条件だ。できなければ、結局国民は民主党を信用できない。政治は混迷し、日本と国民は地獄に落ちる。

 政権を取れるのに、国民の声に応えて、政権をとれる体制を作るために誰も汗をかこうとしないリーダーシップ不在の民主党の迷走こそが、現在安倍・麻生や橋下をはじめ滋賀4区の恥部武藤貴也など信じられないほどの政治的外道が跋扈している元凶と言って間違いはない。第二自民党から脱皮できないのであれば、民主党は早急に解党すべきだ。橋下徹安倍晋三民主党(第二自民)の悪魔のトライアングルの中で日本は沈没していくのだ。

追記:ここまで書いて、橋下徹と堀江貴文の言動の近似性が強く思い起こされた。要は「ノブレス・オブリージュ」の自覚なき成り上がり者であり、自分に甘く他人に厳しく、冷たい人間である。
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150807 滋賀4区武藤貴也<落選運動>!民主主義ってなんだ!国家ってなんだ!バカを上に載せるな!

2015年08月08日 00時49分04秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月7日(金):
 ←滋賀県民の恥部
 滋賀県に、戦争に反対する学生たちを利己主義というバカがいる。しかし、そのバカの生き方と、戦争に反対する学生たちの生き方を素朴に比較すればよい。戦争に反対することで学生たちが得られるのは、日本の将来に対して責任を果たさねばならないという已むに已まれぬ使命感を満たし、誇りある生き方を守ることだけだ。現状の生活や就職活動にはむしろマイナスに働くかもしれない恐怖とも健気に闘っている。

 一方で、学生たちを利己主義といい、滅私奉公を日本精神と叫ぶ馬鹿者は、わずか36年の人生で高卒後、5年間のバイト生活、大学4年間、大学院2年間。そして、1年間の嘉田知事を支持する地域政党のスタッフボランティア。これで30歳。そして6年前の2009年に周りの人間を裏切って30歳で自民党から出馬、落選。2012年総選挙で初当選し、現在2期目。落選期間の3年間、この若造は何をしてたのか。はっきりしてることは、まともな仕事はしていない。自民党に出入りして、ファシスト安倍・麻生に取り入ることばかりしていたはずだ。

 このバカの人生には滅私奉公のかけらもない。自己宣伝と計算づくの利己主義一色の日々ではないか! 今回の発言もその背景にあるこいつの考え方もすべて、外向けではなく自民党の中の、特に知性の低い安倍や麻生のグループ内で自分を宣伝し、存在感を示すためにはどうしたらよいのか、良いポジションを得るためにはどういう思想を持てば有利なのか、とにかく注目してもらいたいという打算によってのみ説明可能だ。

 立憲主義の重さ、違憲の戦争法案を認めないことは、自らの利益・損得を抜きにして、まともに学問すれば、当然の帰結として出てくる。このバカのように戦争に反対することを利己主義と呼び、現行憲法の価値を児戯に等しい屁理屈で否定をするのは、そこに何か目的がなければ不自然だ。

 そして、その目的こそが、33年間まともに働いた経験も無いこのバカが、棚ぼたで国会議員となれた僥倖を維持するために知性の低い安倍や麻生に認めてもらいたい、どんなことでも言うことを聞くし、どんなことでもやるという忠誠心を示すチャンスと考えて今回のような愚劣な発言をしたのだ。そこには国民・滋賀県民に対する配慮はまったく無い。すべてがボスに対する心象だけを考えた内向きの発言なのだ。

 まともに相手をするのもバカバカしいが、憲法を誹謗し、学生たちを利己主義と言うならば、この36年間まともに働いた経験も、国家にまともに納税した経験も無いこのバカたれの方こそが自分のことしか考えていない利己主義者であり、滅私奉公からもっとも遠い汚い奴だというべきだ。

 そもそも国家って何のためにあるのか。このバカたれをはじめ、自民党は自然権思想、社会契約説を否定して、封建時代の昔に日本を引き戻すつもりなのか。戦争が、国民の生命、財産、基本的人権を最も毀損するものだという歴史の経験を否定するつもりなのか。自民党が取り戻そうとする国家と俺や国民の多くが考える国家は全く違う。その全く違う国家像を整理することなく話がかみ合ってるかの如く演じられる国会の議論の空回りぶりは、目を覆いたくなる惨状だ。「お前らかみ合ってないぞ!って、だれか本当のことを言ってやれよ」「だから滋賀が選んだ恥知らずな若造が、自分も何か言えるかもって、天に向かって唾を吐くのだ」って叫びたくなる。
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150806 いまから10年、20年経って日本人の皆さんは気づくでしょう。「安倍総理が日本を滅ぼした」と。

2015年08月07日 01時13分41秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月6日(木):

週刊現代 現代ビジネス【独占インタビュー】投資の神様ジム・ロジャーズ「日経平均は3万円まで上がる。私も日本株を買い増したばかりだ。ただし…」 2015年08月05日(水)
  '87年のブラックマンデー、'90年代の日本のバブル崩壊も予見した伝説の投資家は、日本株は「買い」だと語った。だが、その口調に高揚感はない。彼の目には、日本の行く先がどう見えているのか。
■アベノミクスは「魅力的」
  私はいまも日本の株を所有していますし、買い続けています。7月の1~2週目にも買い増したばかりです。このまま行けば、日経平均株価は3万円まで上がる可能性があると私は考えています。アベノミクスは本当に魅力的な政策ですよ。そう、私たち投資家にとってはね。
  そう語るのは、ジム・ロジャーズ氏(72歳)だ。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並ぶ世界三大投資家の一人で、「投資の神様」と呼ばれるロジャーズ氏が、本誌の独占取材に答えた。世界の市場を見通してきた彼には、日本経済、そしてギリシャ危機をはじめとした世界経済はどう見えているのか。
(略)
■ハッピーなのは誰か
  それでは、日本経済の本当の評価をお話ししましょう。冒頭に述べた通り、私はいまも日本株を買い増しています。日経平均は3万円まで上がると述べましたが、それどころか、過去最高の4万円の大台に乗る可能性すらあると考えているのです。アベノミクスは、私のような投資家には最高の政策ですよ。
  安倍晋三総理がやっているのは、つまるところ紙幣を刷って刷って、金融緩和と財政出動を続けること。そのカネを得られた人はとてもハッピーです。とりわけ喜んでいるのは、ストックブローカー(株式仲買人)と、私たち投資家です。
  アベノミクスによる円安が、一体誰を幸せにしているのか考えたほうが良い。'13年以降の極端な円安誘導によって、円の価値はドルに対して半分になってしまいました。
  自らの通貨の価値を下げる政策は、かならずしっぺ返しを喰らいます。結局、一部の大企業や投資家に利益のあることをしているだけ。日本そのものは破滅に向かっているのです。
  財政出動を続ければ、いまでさえ1000兆円を超える日本の借金はどんどん膨らむ。紙幣価値は破壊され、多くの一般市民がインフレによる生活費の増大に苦しみ、さまざまな支払いが不可能になって、生活は困窮していく。ゆくゆくはギリシャのようになってしまうでしょう。
  いち投資家の立場を離れて言えば、安倍総理に一刻も早く退陣してもらうことが、日本が立ち直る最良の解決策です。しかし、安倍総理の様子を見る限り、そんなつもりはないでしょう。安倍総理が紙幣増刷を止め、バランスの取れた予算を組むこと。そして、人口減少・少子高齢化への解決策を打ち出すことを願うしかありませんね。
  日本のネガティブな課題で最も注視されるのが、人口減少問題です。この先、人口減少が進んでいけば、日本人の生活水準は落ちていく一方です。対策としては、二通りしかありません。子供を増やすか、移民を受け入れるかのどちらかです。
  しかし現在でも、衣料であれ食料品であれ、物価が上がって、結婚して子育てを考えるような経済的余裕がない若者が増えている。さらに日本人の移民受け入れに対する消極的な態度は、日本人の「外国人嫌い」を顕著に示しています。
 株価が上がり、それに舞い上がる人々がいる一方で、人口減少に歯止めがかからず、借金は膨らむばかり。日本の若い人に言えることがあるとすれば、「外国語を覚え、日本株を持って、国外に逃げ出したほうがいい」ということですね。
  いまから10年、20年経って日本人の皆さんは気づくでしょう。「安倍総理が日本を滅ぼした」と。
(取材/ジャーナリスト・飯塚真紀子)「週刊現代」2015年8月8日号より

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150805 反安倍のうねり SEALDsが動かした! 各地に“増殖中” 緩やかな連帯で全国に支部が広がっている

2015年08月05日 23時21分36秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月5日(水):
最近時間があると、「SEALDs 7.24国会前抗議行動 ほぼノーカット版 2:14:47」動画を観ながらブログを書いている。この中にはあるべき闘いのすべてが詰まっている。皆さん、憲法違反の安保法案廃案と米軍基地辺野古移設廃案、ファシスト安倍退陣まであと50日間、この動画を観続けて気合いを入れて全力で闘い抜きましょう!不肖もみも頑張ります。 ただ、読書量がさらに減っちゃうなあ…。
       
日刊ゲンダイ反安倍のうねり SEALDsが動かした! 各地に“増殖中” 緩やかな連帯で全国に支部が広がっている 2015年8月5日
 夏休みには地元で秘策も(C)日刊ゲンダイ
 「SEALDs(シールズ)」が各地に増殖している。7月29日、国会前で安保法制反対集会を続けるシールズに賛同する宮城県内の大学生が「SEALDs TOHOKU」を結成した。2日後には、都内で開かれたシールズと大学教授らの集会に参加。代表して東北大2年の斎藤雅史さん(19)がこう訴えた。
 「8月9日に学生デモパレードを行います。仙台では初めてです」「安倍政権は福島の原発事故の責任を負わず、復興予算のお金を減らしました。そんな安倍政権が国民の命に責任が持てるはずがありません。東北にいるとよく分かります」「(安保法制を)本当に止めます。最後まで声を上げます」
 東京以外では、すでに「SEALDs KANSAI」が発足。6月21日に京都でデモを行い、7月15日には大阪で街宣活動を行ったが、ここでの寺田ともかさん(21)のスピーチが好評で、動画が拡散されている。
 「安倍首相、二度と戦争をしないと誓ったこの国の憲法は、あなたの独裁を認めはしない。国民主権も、基本的人権の尊重も、平和主義も守れないようであれば、あなたはもはやこの国の総理大臣ではありません!」
 シールズの中心メンバーの牛田悦正さん(22)は、こう話す。
 「関西と東北以外に『SEALDs琉球』もありますが、SEALDsの前身の『SASPL(特定秘密保護法に反対する学生有志の会)』時代からの知り合いやSEALDsのデモ参加者から(“支部”設立の)申し出があれば、『それじゃ、お願いします』と言って出来ます。東京のSEALDsが本部のような機能を持ってはいますが、他よりも偉いわけではなく、フラットで連携する関係です。なおSEALDs自体にも代表者はいなくて、奥田愛基さんを含め15人くらいの中心メンバーがみんな『副代表』で、話し合って方針を決めます。緩やかな連帯が特徴で、だから広がっていったのかなと思います」
  トップダウンで動くピラミッド型組織と正反対であることが、シールズ拡大の原動力のようだ。国会前集会に通い続けている古賀茂明氏は、こんな夏休み向け作戦をシールズに提案した。
  「地方の友達が帰省する時に、スピーチが得意な東京のメンバーが一緒について行って各地で集会を開くのです。特に来年夏の参院選の改選議員の事務所前でやるといい」
 国会審議にも影響が出るはずである。(つづく)   ◇取材協力:ジャーナリスト横田一
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150804 お祭り状態継続中。初めて!瞬間最大風速2331PV、221IP。朝日新聞はアイヒマン曽我豪を切れ!

2015年08月05日 22時57分33秒 | 閲覧数 記録
8月4日(火):

瞬間最大風速2331PV、221IP。2,990位 / 2,241,421ブログ中。ちょっと何が起こってるのか?、訳がわかりません。

国会の審議で、肩をすくめて薄ら笑いを浮かべてびくびくしている内閣法制局長官 横畠 裕介 の姿は、すでに<人格崩壊状態>にあるとしか思えない。この男は、自分がいかに今歴史上のピエロになっているかを分かったうえで演じているのだというのを全身で表現しながら自己の真実を捻じ曲げてポストにしがみついているのが痛いほどわかる。それなら、辞めろよ!、素朴に思う。そんなにポストにしがみつくほどこの政権に価値があると思っていないんだろう!

今日(8月5日)の天声人語は良い内容だった。しかし、そのあとに続きの言葉が、俺の頭の中でつながった。

朝日デジタル天声人語 2015年8月5日(水)付
 未熟な若手議員の放言にすぎないのだろうか。そうは思えない。自民党の武藤貴也(たかや)衆院議員が、安保関連法案に反対する学生グループ「SEALDs(シールズ)」の主張について、「『だって戦争に行きたくないじゃん』という極端な利己的考え」と批判した。ツイッターへの投稿だ▼氏は続けて「利己的個人主義がここまで蔓延(まんえん)したのは戦後教育のせいだろう」と述べる。戦争を起こすな、憲法9条を守れという訴えが利己的とは、いかなる理屈なのか▼氏が3年前に書いたブログがある。いわく、滅私奉公のような徳の高い「日本精神」を破壊し、社会を荒廃させたのは日本国憲法である。中でも「主犯」は基本的人権の尊重だ。生存権すら制限された戦前と異なり、戦後日本には身勝手な「個人主義」が存在している――。あらゆる問題を今の憲法や戦後教育のせいにする。一部の政治家に見られる発想だ▼これは武藤氏一人のことではない。人権思想を疑う思考は自民党の改憲草案にも見て取れる。党の解説書は、「天賦人権説に基づく規定」を全面的に見直したとうたう▼個人主義を嫌がる点も通じる。人権の核心を示す現行13条は「すべて国民は、個人として尊重される」とするが、草案は個人を「人」と改めた。「個」を削り、別途「家(か)」族(ぞく)の尊重を盛り込む。戦前への郷愁がにじむ▼武藤氏ほど露骨ではないにしても、類似した志向性が自民党にはあることを忘れるわけにはいかない。そのような政権による安保法案であることも。

(以下、もみ)と偉そうにコラムを書く朝日新聞に、その愚か者のガキどもの中心である自民党安倍晋三の尻の穴を舐めて尻尾(しっぽ)を振りながら、周囲に威張り散らしている宦官去勢豚・アイヒマン曽我豪が編集委員としていることを忘れるわけにはいかない。そのような新聞によるもっともらしいコラムであることも。
 ←現代社会で最も醜い生き物。朝日新聞のアイヒマン(ダニ野郎) 曽我豪「僕ちんは大して悪いことをしていない、権力者とお鮨一緒に食べただけ…、だってなにか僕ちんが偉くなった気がするんだもん」朝日新聞購読者激減の立役者!「141220 安倍政権の鮨友だち、朝日新聞曽我豪編集委員の恥知らずなごま擦りヨイショ記事「ザ・コラム」」を読んで下さい。

※タイムスクープハンター名作選「駕籠かき突破口」が面白い。
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150803 記録です。1135PV、179IP。要は、違憲の安保法案廃案、ファシスト安倍退陣のお祭り騒ぎってことで!

2015年08月04日 22時37分03秒 | 閲覧数 記録
8月4日(火):
朝日デジタル(戦後70年)日本の誇るべき力 戦後日本を研究する米国の歴史家、ジョン・ダワーさん  2015年8月4日05時00分
 あの戦争が終わって70年、日本は立つべき場所を見失いかけているようにみえる。私たちは何を誇りにし、どのように過去を受け止めるべきなのか。国を愛するとは、どういうことなのか。名著「敗北を抱きしめて」で、敗戦直後の日本人の姿を活写した米国の歴史家の声に、耳をすませてみる。
 ――戦後70年を振り返り、日本が成したこと、評価できることは何だと考えますか。
 「以前、外務省の高官から『日本はソフトパワーを重視する』と聞かされたことがあります。日本車、和食、漫画やアニメ、ポップカルチャー。世界が賛美するものは確かに多い。しかし、例えばハローキティが外交上の力になるかといえば、違うでしょう。世界中が知っている日本の本当のソフトパワーは、現憲法下で反軍事的な政策を守り続けてきたことです」
 「1946年に日本国憲法の草案を作ったのは米国です。しかし、現在まで憲法が変えられなかったのは、日本人が反軍事の理念を尊重してきたからであり、決して米国の意向ではなかった。これは称賛に値するソフトパワーです。変えたいというのなら変えられたのだから、米国に押しつけられたと考えるのは間違っている。憲法は、日本をどんな国とも違う国にしました」
 ――その理念は、なぜ、どこから生じたのでしょうか。
 「日本のソフトパワー、反軍事の精神は、政府の主導ではなく、国民の側から生まれ育ったものです。敗戦直後は極めて苦しい時代でしたが、多くの理想主義と根源的な問いがありました。平和と民主主義という言葉は、疲れ果て、困窮した多くの日本人にとって、とても大きな意味を持った。これは、戦争に勝った米国が持ち得なかった経験です」
 「幅広い民衆による平和と民主主義への共感は、高度成長を経ても続きました。敗戦直後に加えて、もう一つの重要な時期は、60年代の市民運動の盛り上がりでしょう。反公害運動やベトナム反戦、沖縄返還など、この時期、日本国民は民主主義を自らの手につかみとり、声を上げなければならないと考えました。女性たちも発言を始め、戦後の歴史で大切な役割を果たしていきます」
 ――政治は何をしたでしょう。
 「私の最初の著書は吉田茂首相についてのものですが、彼の存在は大きかった。朝鮮戦争の頃、国務長官になるジョン・ダレスは、憲法改正を要求してきました。吉田首相は、こう言い返した。女性たちが必ず反対するから、改憲は不可能だ。女性に投票権を与えたのはあなた方ですよ、と」
 「その決断はたいへん賢明だったと思います。もし改憲に踏み込めば、米国はきっと日本に朝鮮半島への派兵を求めるだろうと彼は思った。終戦のわずか5年後に、日本人が海外に出て行って戦うようなことがあれば、国の破滅につながると考えたのです」
 「その決断の後、今にいたるまで憲法は変えられていません。結果、朝鮮半島やベトナムに部隊を送らずに済んだ。もし9条がなければ、イラクやアフガニスタンでも実戦に参加していたでしょう。米国の戦争に巻き込まれ、日本が海外派兵するような事態を憲法が防ぎました」
    ■     ■
 ――現政権が進める安保法制で、何が変わると思いますか。
 「日本のソフトパワーが試練にさらされています。集団的自衛権の行使に踏み込み、日本を『普通の国』にするというのが保守政治家らの考えですが、普通とは何を指すのか、私には分かりません。国際的な平和維持に貢献するといいつつ、念頭にあるのは米軍とのさらなる協力でしょう。米国は軍事政策が圧倒的な影響力を持っている特殊な国であり、核兵器も持っている。そんな国の軍隊と密接につながるのが、果たして普通なのでしょうか」
 ――戦後の日本外交は、米国との関係を軸にしてきました。
 「日本の外交防衛政策を知りたければ、東京でなくワシントンを見ろとよく言われます。環太平洋経済連携協定(TPP)への参加しかり、アジアインフラ投資銀行(AIIB)加盟についての判断しかり。核戦略を含め、米国の政策を何でも支持するのが日本政府です。その意味で、戦後日本の姿は、いわば『従属的独立』だと考えます。独立はしているものの、決して米国と対等ではない」
 「過去を振り返れば、安倍晋三首相がよく引き合いに出す、祖父の岸信介首相が思い浮かびます。岸首相は確かに有能な政治家ではありましたが、従属的な日米関係を固定化する土台を作った人だと私は考えています」
 「同様に、孫の安倍首相が進める安全保障政策や憲法改正によって、日本が対米自立を高めることはないと私は思います。逆に、ますます日本は米国に従属するようになる。その意味で、安倍首相をナショナリストと呼ぶことには矛盾を感じます」
 ――現在のアジア情勢を見れば、米軍とのさらなる協力が不可欠だという意見もあります。
 「尖閣諸島や南シナ海をめぐる中国の振る舞いに緊張が高まっている今、アジアにおける安全保障政策は確かに難題です。民主党の鳩山政権は『東アジア共同体』構想を唱えましたが、それに見合う力量はなく、米国によって完全につぶされました」
 「だからといって、米軍と一体化するのが最善とは思えません。冷戦後の米国は、世界のどんな地域でも米軍が優位に立ち続けるべきだと考えています。中国近海を含んだすべての沿岸海域を米国が管理するという考えです。これを米国は防衛と呼び、中国は挑発と見なす。米中のパワーゲームに日本が取り込まれています。ここから抜け出すのは難しいですが、日本のソフトパワーによって解決策を見いだすべきです」
    ■     ■
 ――対外的な強硬姿勢を支持する人も増えています。
 「ナショナリズムの隆盛は世界的な文脈で考えるべきで、日本だけの問題ではありません。今、世界のいたるところで排外主義的な思想がはびこり、右派政治の出現とつながっています。グローバル化による格差が緊張と不安定を生み、混乱と不安が広がる。そんな時、他国、他宗教、他集団と比べて、自分が属する国や集まりこそが優れており、絶対に正しいのだという考えは、心の平穏をもたらします。そしてソーシャルメディアが一部の声をさらに増殖して広める。これは、20年前にはなかった現象です」
 「北朝鮮や中国は脅威のように映りますが、本当に恐ろしいのはナショナリズムの連鎖です。国内の動きが他国を刺激し、さらに緊張を高める。日本にはぜひ、この熱を冷まして欲しいのです」
 ――では、日本のソフトパワーで何ができるでしょうか。
 「福島で原発事故が起き、さらに憲法がひねり潰されそうになっている今、過去のように国民から大きな声が上がるかどうかが問題でしょう。今の政策に国民は疑問を感じています。安倍首相は自らの信念を貫くために法治主義をゆがめ、解釈によって憲法違反に踏み込もうとしている。そこで、多くの国民が『ちょっと待って』と言い始めたように見えます」
 「繰り返しますが、戦後日本で私が最も称賛したいのは、下から湧き上がった動きです。国民は70年の長きにわたって、平和と民主主義の理念を守り続けてきた。このことこそ、日本人は誇るべきでしょう。一部の人たちは戦前や戦時の日本の誇りを重視し、歴史認識を変えようとしていますが、それは間違っている」
 「本当に偉大な国は、自分たちの過去も批判しなければなりません。日本も、そして米国も、戦争中に多くの恥ずべき行為をしており、それは自ら批判しなければならない。郷土を愛することを英語でパトリオティズムと言います。狭量で不寛容なナショナリズムとは異なり、これは正当な思いです。すべての国は称賛され、尊敬されるべきものを持っている。そして自国を愛するからこそ、人々は過去を反省し、変革を起こそうとするのです」
    *
 John Dower 38年生まれ。マサチューセッツ工科大学名誉教授。著作に「吉田茂とその時代」、ピュリツァー賞受賞の「敗北を抱きしめて」など。
 ■取材を終えて
 とても大切なものなのに、思いのほか、本人は気づいていない。外から言われて、かけがえのなさを知る。よくあることだ。敗戦後に日本が手にしたものこそ世界に誇りうる、という指摘にはっとした。そうか、自分たちの手元を見つめればいいんだ。
 戦後の日本人は立場を問わず、自らの国を愛することに不器用になっていたのだろう。反発したり、逆に突っ走ったり、どこかの国に依存したり。愛国という言葉に素直になれない。70年前、形容しがたいほど惨めで痛ましい敗戦を経験し、国家への信頼を一度、完全に失ったのだから、それも当然なのだが。
 戦後70年の夏は、この宿題に向き合う好機かもしれない。国家という抽象的なものではなく、戦後を生き抜いた一人ひとりの道程にこそ、よって立つ足場がある。 (ニューヨーク支局長・真鍋弘樹)
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150803 イラクで米兵17000人が手足など人体部分を切断 米国が最も見せたくない写真約60枚

2015年08月03日 23時41分08秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月3日(月):

戦争に反対することを「利己主義だ」と言いながら、まともに働いた経験も無く、納税もほとんどしてこないで政治屋にすり替わった滋賀4区の武藤貴也というずる賢い若造に是非この写真を見て感想を聞きたいものだ。

投稿者 どさんこイラクで米兵17000人が手足など人体部分を切断 米国が最も見せたくない写真約60枚 http://www.asyura2.com/0601/war79/msg/742.html  日時 2006 年 3 月 26 日 23:28:04: yhLXMcSQdrkJ2
イラクで米兵17000人が手足など人体部分を切断
米国が最も見せたくない写真約60枚 
3月24日のフランスのボルテール・ネット 「スペイン語版」
http://www.voltairenet.org/article136827.html
 齊藤力二朗氏の【アラビア・ニュース】より
戦争の被害者 傷痍軍人
悲惨な写真が多いです。覚悟してご覧ください。


※これはアメリカの帰還兵たちである。帰還しなかった兵たち。そして、はるかに多数にのぼるアメリカの攻撃を受け傷ついたイラク兵、イラクの民間人、子供たち、そして死んでいったイラク兵、イラクの民間人、子供たちのことを少しでも想像すれば気が遠くなる。 今、安倍晋三という愚か者が日本の歴史に復活させようとしている<戦争できる国>という暴力組織は、日本人に再びこの惨禍を繰り返させようとしているのだ。愚劣としか言いようがない…。
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150803 滋賀4区の恥、武藤貴也衆院議員。次回の総選挙で必ず落選させる!忘れないことが我々の闘いだ!

2015年08月03日 22時06分29秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月3日(月):
  安倍の尻を舐める無恥な若造、この顔と名前を忘れない!次の総選挙で必ず落とす!
 軽々しく憲法を貶めるほんとに汚らわしく腹立たしい馬鹿者だ。この期にこれだけの馬鹿なKY発言をして、ファシスト安倍からどんなおほめの言葉を欲しているのか。若いのにこんなに歪んだあほな政治屋がいるとは。まずお前が戦場に行け! 

 滋賀4区の武藤貴也衆院議員は<滋賀県の恥>だ! 滋賀県の人々は、天(憲法&SEALDs)に唾を吐きながら、安倍に尻尾を振るこの馬鹿者を選んだことを大変な恥と知るべきだ。次回の総選挙で必ず落選させる!落選運動を起こす。「忘れないこと」が我々の闘いだ!

日刊ゲンダイ自民・武藤貴也議員 「憲法が日本精神を破壊」の暴言で大炎上  2015年8月3日
 安倍チルドレンにまともな議員はいない(武藤貴也議員のHPから)
「マスコミを懲らしめろ」発言の自民党3国会議員といい、“安倍チルドレン”にはホント、ロクな人間がいない。自民党の武藤貴也衆院議員(36=滋賀4区)が、安保法案に反対するデモ活動を行っている学生たちの「SEALDs」を「極端な利己的考え」などとツイッターで批判し、大炎上している。
 問題の書き込みは7月30日。武藤議員は「SEALDs」のデモに対し、こうつぶやいたのだ。
〈彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく〉〈利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ〉
 呆れるほど、トンチンカンで低レベルな書き込みだが、仰天書き込みはこれだけじゃない。7月23日のブログでは〈日本国憲法によって破壊された日本人的価値観〉と題し、憲法の三大原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)を批判。〈戦後の日本はこの三大原理を疑うことなく『至高のもの』として崇めてきた。(略)私はこの三つとも日本精神を破壊するものであり、大きな問題を孕んだ思想だと考えている〉と持論を展開しているのだ。
 よく国会議員になれたものだ。どんな人物なのか。
北海道出身で、高校卒業後、5年間のアルバイト生活を経て東京外大に入学。京大大学院在籍中に滋賀県議会会派の地域政党の政策スタッフになり、政治に関わるようになった。この地域政党は当時の嘉田知事を支持し、自民党と対立していたのですが、09年の総選挙に自民党候補で出馬して周囲を呆れさせました。12年の総選挙で初当選し、現在2期目。ちなみに『マスコミ懲らしめ』発言が出た党文化芸術懇話会のメンバーにも名を連ねています」(政治ジャーナリスト)
 こんな連中ばかりだから、安保法案は廃案にしないとダメなのだ。


※こいつはアルバイト以外まともに就職した経験も無いまま政治屋になっている! まともに働いた経験も無いまま政治屋にすり替わったくせにいっちょ前のことを言うな!おまえ、これまでにどんだけ国に税金を納めてきたんや!ほとんど納めてへんのやろう!「利己主義 云々」って、偉そうに、なに眠たいこと言うてんねん、バカたれ!

リテラ安倍チルドレンが「『戦争に行きたくない』というのは自己中」とトンデモツイート!国のために戦えと?徴兵制はあり得ないはウソ?  2015.08.01. 
 礒崎陽輔首相補佐官の「法的安定性は関係ない」発言が問題視されるなか、またしても安倍チルドレンがとんでもないこと言い出した。
 それは、滋賀4区の衆議院議員・武藤貴也の30日のツイートだ。
〈SEALDsという学生集団が自由と民主主義のために行動すると言って、国会前でマイクを持ち演説をしてるが、彼ら彼女らの主張は「だって戦争に行きたくないじゃん」という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ。〉
「戦争に行きたくない」という主張はわがままの極みである──。武藤議員はそう怒っているのだ。裏を返せば「お国のために死ねることこそ美徳」と言っているに等しく、むしろ安保法制はやはり「戦争法案」だということを象徴するような発言ではないか。
 しかも、武藤議員は、このツイートの前にこんなことも述べている。
〈「NO WAR」とプラカードを掲げてる人に、他国が攻めてきたらどうするのか聞いてみたら「戦う」と言う。けれどそれはまさに自衛のための「WAR」だ。またその問いに「座して死を待てば良い」と答える人は宗教家になるべきで、その価値観は他人に押し付けるべきではない〉
「座して死を待つ」と「WAR=武力行使」以外にも戦い方はいくらでもあるし、他国に攻められて自衛するのならいまのままの憲法でいいわけで、それを無理矢理「戦争できる」ようにねじ曲げようとしているから多くの人がおかしいと声をあげている、その意味さえこの議員にはわかっていないらしい。そして「人を殺したくない」という平和憲法を生み出した重要な理念さえ、「他人に押しつけるな」と言い張っている。
 さらに、この武藤議員、〈戦争したくないなら国会周辺ではなく領海侵犯を繰り返す中国大使館前やミサイル実験を繰り返す北朝鮮朝鮮総連前で反戦の訴えをすべきだ〉とも主張している。外交努力こそ議員の務めなのに、国民にどうにかしろとまで言い出す始末なのだ。 
 もう呆れてものも言えないが、これが安倍政権の本質なのだ。実際、この武藤議員は憲法審査会の委員であり、例の「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのがいちばん」という言論弾圧発言が飛び出した「文化芸術懇話会」の結成にも絡んでいるメンバー。極右団体・日本会議の総会にも出席し、安倍晋三首相が会長を務める「神道政治連盟国会議員懇談会」にも所属する議員だ。
 安倍晋三首相自身は先月30日の委員会で「(徴兵制は)明確な憲法違反であり、導入はまったくありえない」「子どもたちが兵隊にとられるという徴兵制が敷かれることは、断じてない」と繰り返したが、誰がこの言葉を信じられるだろう。安倍首相の側近である礒崎氏や思想を同じくする子飼いの武藤議員は“法的安定性は無視しろ”“戦争に行きたくないと言うのは利己主義だ”と言っている。いまは安倍首相の思想を身に叩き込んだ安倍チルドレンたちを自民党はマスコミの前に出さないように押さえ込んでいるが、結局、こうして洩れてくる意見こそ、安倍首相の“本音”なのだ。
 こうなったら、安倍チルドレンたちはどんどんTwitterでその主張を展開してほしい。そうすれば、隠された安保法制の真の目的が暴露されていくのだから。 (水井多賀子)
コメント (3)
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150802 SEALDsに連帯のエール! 再掲「140522 チェーン・メール希望!略、福井地裁判決文を広めましょう」

2015年08月02日 15時58分08秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
8月2日(日):SEALDsに連帯のエールをお送る!
140522 チェーン・メール希望!大飯原発差止「控訴審」に勝つため、福井地裁判決文を広めましょうm(_ _)m
   5月23日<日刊ゲンダイ>:日刊ゲンダイさんは、いい記事を載せてくれる!

5月22日(木):         2014年05月22日 19時09分21秒 | <憲法の危機>は「戦後最大の危機」
                          2014年09月25日 00時53分21秒 | 考える資料

今朝の朝日新聞一面に「生存の権利と電気代 並べて議論できぬ」の見出しに驚き、昨日の大飯原発運転差止の福井地裁判決の記事と判決要旨を熟読した。原発再稼働を巡るニュース・報道に対してこれまでずっとわだかまっていた理不尽さに対する違和感を「やっぱりそうだよね」とすべてぬぐい去ってくれる内容の判決だった。「コスト論より<人格権>優先」という根っこの理念が非常にしっかりしているので、非常に格調高く、納得し腑に落ちる内容だった。「理の当然を、理の当然とできなかった」社会を明確に目覚めさせてくれる「コモンセンス(常識)」の内容だった。この福井地裁判決の内容を、本当に<常識>として社会で定着させることができれば、遅ればせながらだが、東日本大震災と福島原発事故の教訓に学び、よりよい社会の実現に向けて日本を立て直すことができるはずだ。ちなみに、2011.3.11震災・原発事故後、大飯原発3・4号機を再稼働したのは、「大きな音だね」の民主党野田汚物である。

「大飯原発3,4号機運転差止請求事件」に対する福井地裁の判決内容が<社会全体の常識>となるように「判決要旨」を<チェーン・メール>にして広げることで、関西電力、高裁、政府に圧力をかけましょうm(_ _)m。


大飯原発3、4号機運転差止請求事件判決要旨

主文

1  被告は、別紙原告目録1記載の各原告(大飯原発から250キロメートル圏内に居住する166名)に対する関係で、福井県大飯郡おおい町大島1字吉見1-1において、大飯発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。

2  別紙原告目録2記載の各原告(大飯原発から250キロメートル圏外に居住する23名)の請求をいずれも棄却する。

3  訴訟費用は、第2項の各原告について生じたものを同原告らの負担とし、その余を被告の負担とする。

理由

1 はじめに

 ひとたび深刻な事故が起これば多くの人の生命、身体やその生活基盤に重大な被害を及ぼす事業に関わる組織には、その被害の大きさ、程度に応じた安全性と高度の信頼性が求められて然るべきである。このことは、当然の社会的要請であるとともに、生存を基礎とする人格権が公法、私法を問わず、すべての法分野において、最高の価値を持つとされている以上、本件訴訟においてもよって立つべき解釈上の指針である。

 個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権であるということができる。人格権は憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、我が国の法制下においてはこれを超える価値を他に見出すことはできない。したがって、この人格権とりわけ生命を守り生活を維持するという人格権の根幹部分に対する具体的侵害のおそれがあるときは、人格権そのものに基づいて侵害行為の差止めを請求できることになる。人格権は各個人に由来するものであるが、その侵害形態が多数人の人格権を同時に侵害する性質を有するとき、その差止めの要請が強く働くのは理の当然である。

2 福島原発事故について

 福島原発事故においては、15万人もの住民が避難生活を余儀なくされ、この避難の過程で少なくとも入院患者等60名がその命を失っている。家族の離散という状況や劣悪な避難生活の中でこの人数を遥かに超える人が命を縮めたことは想像に難くない。さらに、原子力委員会委員長が福島第一原発から250キロメートル圏内に居住する住民に避難を勧告する可能性を検討したのであって、チェルノブイリ事故の場合の住民の避難区域も同様の規模に及んでいる。

 年間何ミリシーベルト以上の放射線がどの程度の健康被害を及ぼすかについてはさまざまな見解があり、どの見解に立つかによってあるべき避難区域の広さも変わってくることになるが、既に20年以上にわたりこの問題に直面し続けてきたウクライナ共和国、ベラルーシ共和国は、今なお広範囲にわたって避難区域を定めている。両共和国の政府とも住民の早期の帰還を図ろうと考え、住民においても帰還の強い願いを持つことにおいて我が国となんら変わりはないはずである。それにもかかわらず、両共和国が上記の対応をとらざるを得ないという事実は、放射性物質のもたらす健康被害について楽観的な見方をした上で避難区域は最小限のもので足りるとする見解の正当性に重大な疑問を投げかけるものである。上記250キロメートルという数字は緊急時に想定された数字にしかすぎないが、だからといってこの数字が直ちに過大であると判断することはできないというべきである。

3 本件原発に求められるべき安全性

(1)  原子力発電所に求められるべき安全性

 1、2に摘示したところによれば、原子力発電所に求められるべき安全性、信頼性は極めて高度なものでなければならず、万一の場合にも放射性物質の危険から国民を守るべく万全の措置がとられなければならない。

 原子力発電所は、電気の生産という社会的には重要な機能を営むものではあるが、原子力の利用は平和目的に限られているから(原子力基本法2条)、原子力発電所の稼動は法的には電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由(憲法22条1項)に属するものであって、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきものである。しかるところ、大きな自然災害や戦争以外で、この根源的な権利が極めて広汎に奪われるという事態を招く可能性があるのは原子力発電所の事故のほかは想定し難い。かような危険を抽象的にでもはらむ経済活動は、その存在自体が憲法上容認できないというのが極論にすぎるとしても、少なくともかような事態を招く具体的危険性が万が一でもあれば、その差止めが認められるのは当然である。このことは、土地所有権に基づく妨害排除請求権や妨害予防請求権においてすら、侵害の事実や侵害の具体的危険性が認められれば、侵害者の過失の有無や請求が認容されることによって受ける侵害者の不利益の大きさという侵害者側の事情を問うことなく請求が認められていることと対比しても明らかである。

 新しい技術が潜在的に有する危険性を許さないとすれば社会の発展はなくなるから、新しい技術の有する危険性の性質やもたらす被害の大きさが明確でない場合には、その技術の実施の差止めの可否を裁判所において判断することは困難を極める。しかし、技術の危険性の性質やそのもたらす被害の大きさが判明している場合には、技術の実施に当たっては危険の性質と被害の大きさに応じた安全性が求められることになるから、この安全性が保持されているかの判断をすればよいだけであり、危険性を一定程度容認しないと社会の発展が妨げられるのではないかといった葛藤が生じることはない。原子力発電技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは、福島原発事故を通じて十分に明らかになったといえる。本件訴訟においては、本件原発において、かような事態を招く具体的危険性が万が一でもあるのかが判断の対象とされるべきであり、福島原発事故の後において、この判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる。

(2)  原子炉規制法に基づく審査との関係

 (1)の理は、上記のように人格権の我が国の法制における地位や条理等によって導かれるものであって、原子炉規制法をはじめとする行政法規の在り方、内容によって左右されるものではない。したがって、改正原子炉規制法に基づく新規制基準が原子力発電所の安全性に関わる問題のうちいくつかを電力会社の自主的判断に委ねていたとしても、その事項についても裁判所の判断が及ぼされるべきであるし、新規制基準の対象となっている事項に関しても新規制基準への適合性や原子力規制委員会による新規制基準への適合性の審査の適否という観点からではなく、(1)の理に基づく裁判所の判断が及ぼされるべきこととなる。

4 原子力発電所の特性

 原子力発電技術は次のような特性を持つ。すなわち、原子力発電においてはそこで発出されるエネルギーは極めて膨大であるため、運転停止後においても電気と水で原子炉の冷却を継続しなければならず、その間に何時間か電源が失われるだけで事故につながり、いったん発生した事故は時の経過に従って拡大して行くという性質を持つ。このことは、他の技術の多くが運転の停止という単純な操作によって、その被害の拡大の要因の多くが除去されるのとは異なる原子力発電に内在する本質的な危険である。

 したがって、施設の損傷に結びつき得る地震が起きた場合、速やかに運転を停止し、運転停止後も電気を利用して水によって核燃料を冷却し続け、万が一に異常が発生したときも放射性物質が発電所敷地外部に漏れ出すことのないようにしなければならず、この止める、冷やす、閉じ込めるという要請はこの3つがそろって初めて原子力発電所の安全性が保たれることとなる。仮に、止めることに失敗するとわずかな地震による損傷や故障でも破滅的な事故を招く可能性がある。福島原発事故では、止めることには成功したが、冷やすことができなかったために放射性物質が外部に放出されることになった。また、我が国においては核燃料は、五重の壁に閉じ込められているという構造によって初めてその安全性が担保されているとされ、その中でも重要な壁が堅固な構造を持つ原子炉格納容器であるとされている。しかるに、本件原発には地震の際の冷やすという機能と閉じ込めるという構造において次のような欠陥がある

5 冷却機能の維持にっいて

(1) 1260ガルを超える地震について

 原子力発電所は地震による緊急停止後の冷却機能について外部からの交流電流によって水を循環させるという基本的なシステムをとっている。1260ガルを超える地震によってこのシステムは崩壊し、非常用設備ないし予備的手段による補完もほぼ不可能となり、メルトダウンに結びつく。この規模の地震が起きた場合には打つべき有効な手段がほとんどないことは被告において自認しているところである。

 しかるに、我が国の地震学会においてこのような規模の地震の発生を一度も予知できていないことは公知の事実である。地震は地下深くで起こる現象であるから、その発生の機序の分析は仮説や推測に依拠せざるを得ないのであって、仮説の立論や検証も実験という手法がとれない以上過去のデータに頼らざるを得ない。確かに地震は太古の昔から存在し、繰り返し発生している現象ではあるがその発生頻度は必ずしも高いものではない上に、正確な記録は近時のものに限られることからすると、頼るべき過去のデータは極めて限られたものにならざるをえない。したがって、大飯原発には1260ガルを超える地震は来ないとの確実な科学的根拠に基づく想定は本来的に不可能である。むしろ、①我が国において記録された既往最大の震度は岩手宮城内陸地震における4022ガルであり、1260ガルという数値はこれをはるかに下回るものであること、②岩手宮城内陸地震は大飯でも発生する可能性があるとされる内陸地殻内地震であること、③この地震が起きた東北地方と大飯原発の位置する北陸地方ないし隣接する近畿地方とでは地震の発生頻度において有意的な違いは認められず、若狭地方の既知の活断層に限っても陸海を問わず多数存在すること、④この既往最大という概念自体が、有史以来世界最大というものではなく近時の我が国において最大というものにすぎないことからすると、1260ガルを超える地震は大飯原発に到来する危険がある。

(2) 700ガルを超えるが1260ガルに至らない地震について

ア 被告の主張するイベントツリーについて

 被告は、700ガルを超える地震が到来した場合の事象を想定し、それに応じた対応策があると主張し、これらの事象と対策を記載したイベントツリーを策定し、これらに記載された対策を順次とっていけば、1260ガルを超える地震が来ない限り、炉心損傷には至らず、大事故に至ることはないと主張する。

 しかし、これらのイベントツリー記載の対策が真に有効な対策であるためには、第1に地震や津波のもたらす事故原因につながる事象を余すことなくとりあげること、第2にこれらの事象に対して技術的に有効な対策を講じること、第3にこれらの技術的に有効な対策を地震や津波の際に実施できるという3つがそろわなければならない。

イ イベントツリー記載の事象について

 深刻な事故においては発生した事象が新たな事象を招いたり、事象が重なって起きたりするものであるから、第1の事故原因につながる事象のすべてを取り上げること自体が極めて困難であるといえる。

ウ イベントツリー記載の対策の実効性について

 また、事象に対するイベントツリー記載の対策が技術的に有効な措置であるかどうかはさておくとしても、いったんことが起きれば、事態が深刻であればあるほど、それがもたらす混乱と焦燥の中で適切かつ迅速にこれらの措置をとることを原子力発電所の従業員に求めることはできない。特に、次の各事実に照らすとその困難性は一層明らかである。

 第1に地震はその性質上従業員が少なくなる夜間も昼間と同じ確率で起こる。突発的な危機的状況に直ちに対応できる人員がいかほどか、あるいは現場において指揮命令系統の中心となる所長が不在か否かは、実際上は、大きな意味を持つことは明らかである。

 第2に上記イベントツリーにおける対応策をとるためにはいかなる事象が起きているのかを把握できていることが前提になるが、この把握自体が極めて困難である。福島原発事故の原因について国会事故調査委員会は地震の解析にカを注ぎ、地震の到来時刻と津波の到来時刻の分析や従業員への聴取調査等を経て津波の到来前に外部電源の他にも地震によって事故と直結する損傷が生じていた疑いがある旨指摘しているものの、地震がいかなる箇所にどのような損傷をもたらしそれがいかなる事象をもたらしたかの確定には至っていない。一般的には事故が起きれば事故原因の解明、確定を行いその結果を踏まえて技術の安全性を高めていくという側面があるが、原子力発電技術においてはいったん大事故が起これば、その事故現場に立ち入ることができないため事故原因を確定できないままになってしまう可能性が極めて高く、福島原発事故においてもその原因を将来確定できるという保証はない。それと同様又はそれ以上に、原子力発電所における事故の進行中にいかなる箇所にどのような損傷が起きておりそれがいかなる事象をもたらしているのかを把握することは困難である。

 第3に、仮に、いかなる事象が起きているかを把握できたとしても、地震により外部電源が断たれると同時に多数箇所に損傷が生じるなど対処すべき事柄は極めて多いことが想定できるのに対し、全交流電源喪失から炉心損傷開始までの時間は5時間余であり、炉心損傷の開始からメルトダウンの開始に至るまでの時間も2時間もないなど残された時間は限られている。

 第4にとるべきとされる手段のうちいくつかはその性質上、緊急時にやむを得ずとる手段であって普段からの訓練や試運転にはなじまない。運転停止中の原子炉の冷却は外部電源が担い、非常事態に備えて水冷式非常用ディーゼル発電機のほか空冷式非常用発電装置、電源車が備えられているとされるが、たとえば空冷式非常用発電装置だけで実際に原子炉を冷却できるかどうかをテストするというようなことは危険すぎてできようはずがない。

 第5にとるべきとされる防御手段に係るシステム自体が地震によって破損されることも予想できる。大飯原発の何百メートルにも及ぶ非常用取水路が一部でも700ガルを超える地震によって破損されれば、非常用取水路にその機能を依存しているすべての水冷式の非常用ディーゼル発電機が稼動できなくなることが想定できるといえる。また、埋戻土部分において地震によって段差ができ、最終の冷却手段ともいうべき電源車を動かすことが不可能又は著しく困難となることも想定できる。上記に摘示したことを一例として地震によって複数の設備が同時にあるいは相前後して使えなくなったり故障したりすることは機械というものの性質上当然考えられることであって、防御のための設備が複数備えられていることは地震の際の安全性を大きく高めるものではないといえる。

 第6に実際に放射性物質が一部でも漏れればその場所には近寄ることさえできなくなる。

 第7に、大飯原発に通ずる道路は限られており施設外部からの支援も期待できない。

エ 基準地震動の信頼性について

 被告は、大飯原発の周辺の活断層の調査結果に基づき活断層の状況等を勘案した場合の地震学の理論上導かれるガル数の最大数値が700であり、そもそも、700ガルを超える地震が到来することはまず考えられないと主張する。しかし、この理論上の数値計算の正当性、正確性について論じるより、現に、全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が平成17年以後10年足らずの問に到来しているという事実を重視すべきは当然である。地震の想定に関しこのような誤りが重ねられてしまった理由については、今後学術的に解決すべきものであって、当裁判所が立ち入って判断する必要のない事柄である。これらの事例はいずれも地震という自然の前における人間の能力の限界を示すものというしかない。本件原発の地震想定が基本的には上記4つの原発におけるのと同様、過去における地震の記録と周辺の活断層の調査分析という手法に基づきなされたにもかかわらず、被告の本件原発の地震想定だけが信頼に値するという根拠は見い出せない。

オ 安全余裕について

 被告は本件5例の地震によって原発の安全上重要な施設に損傷が生じなかったことを前提に、原発の施設には安全余裕ないし安全裕度があり、たとえ基準地震動を超える地震が到来しても直ちに安全上重要な施設の損傷の危険性が生じることはないと主張している。

 弁論の全趣旨によると、一般的に設備の設計に当たって、様々な構造物の材質のばらつき、溶接や保守管理の良否等の不確定要素が絡むから、求められるべき基準をぎりぎり満たすのではなく同基準値の何倍かの余裕を持たせた設計がなされることが認められる。このように設計した場合でも、基準を超えれば設備の安全は確保できない。この基準を超える負荷がかかっても設備が損傷しないことも当然あるが、それは単に上記の不確定要素が比較的安定していたことを意味するにすぎないのであって、安全が確保されていたからではない。したがって、たとえ、過去において、原発施設が基準地震動を超える地震に耐えられたという事実が認められたとしても、同事実は、今後、基準地震動を超える地震が大飯原発に到来しても施設が損傷しないということをなんら根拠づけるものではない。

(3) 700ガルに至らない地震について

ア 施設損壊の危険

 本件原発においては基準地震動である700ガルを下回る地震によって外部電源が断たれ、かつ主給水ポンプが破損し主給水が断たれるおそれがあると認められる。

イ 施設損壊の影響

 外部電源は緊急停止後の冷却機能を保持するための第1の砦であり、外部電源が断たれれば非常用ディーゼル発電機に頼らざるを得なくなるのであり、その名が示すとおりこれが非常事態であることは明らかである。福島原発事故においても外部電源が健全であれば非常用ディーゼル発電機の津波による被害が事故に直結することはなかったと考えられる。主給水は冷却機能維持のための命綱であり、これが断たれた場合にはその名が示すとおり補助的な手段にすぎない補助給水設備に頼らざるを得ない。前記のとおり、原子炉の冷却機能は電気によって水を循環させることによって維持されるのであって、電気と水のいずれかが一定時間断たれれば大事故になるのは必至である。原子炉の緊急停止の際、この冷却機能の主たる役割を担うべき外部電源と主給水の双方がともに700ガルを下回る地震によっても同時に失われるおそれがある。そして、その場合には(2)で摘示したように実際にはとるのが困難であろう限られた手段が効を奏さない限り大事故となる。

ウ 補助給水設備の限界

 このことを、上記の補助給水設備についてみると次の点が指摘できる。緊急停止後において非常用ディーゼル発電機が正常に機能し、補助給水設備による蒸気発生器への給水が行われたとしても、①主蒸気逃がし弁による熱放出、②充てん系によるほう酸の添加、③余熱除去系による冷却のうち、いずれか一つに失敗しただけで、補助給水設備による蒸気発生器への給水ができないのと同様の事態に進展することが認められるのであって、補助給水設備の実効性は補助的手段にすぎないことに伴う不安定なものといわざるを得ない。また、上記事態の回避措置として、イベントツリーも用意されてはいるが、各手順のいずれか一つに失敗しただけでも、加速度的に深刻な事態に進展し、未経験の手作業による手順が増えていき、不確実性も増していく。事態の把握の困難性や時間的な制約のなかでその実現に困難が伴うことは(2)において摘示したとおりである。

エ 被告の主張について

 被告は、主給水ポンプは安全上重要な設備ではないから基準地震動に対する耐震安全性の確認は行われていないと主張するが、主給水ポンプの役割は主給水の供給にあり、主給水によって冷却機能を維持するのが原子炉の本来の姿であって、そのことは被告も認めているところである。安全確保の上で不可欠な役割を第1次的に担う設備はこれを安全上重要な設備であるとして、それにふさわしい耐震性を求めるのが健全な社会通念であると考えられる。このような設備を安全上重要な設備ではないとするのは理解に苦しむ主張であるといわざるを得ない。

(4) 小括

 日本列島は太平洋プレート、オホーツクプレート、ユーラシアプレート及びフィリピンプレートの4つのプレートの境目に位置しており、全世界の地震の1割が狭い我が国の国土で発生する。この地震大国日本において、基準地震動を超える地震が大飯原発に到来しないというのは根拠のない楽観的見通しにしかすぎない上、基準地震動に満たない地震によっても冷却機能喪失による重大な事故が生じ得るというのであれば、そこでの危険は、万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険と評価できる。このような施設のあり方は原子力発電所が有する前記の本質的な危険性についてあまりにも楽観的といわざるを得ない。

6 閉じ込めるという構造について(使用済み核燃料の危険性)

(1) 使用済み核燃料の現在の保管状況

 原子力発電所は、いったん内部で事故があったとしても放射性物質が原子力発電所敷地外部に出ることのないようにする必要があることから、その構造は堅固なものでなければならない。

 そのため、本件原発においても核燃料部分は堅固な構造をもつ原子炉格納容器の中に存する。他方、使用済み核燃料は本件原発においては原子炉格納容器の外の建屋内の使用済み核燃料プールと呼ばれる水槽内に置かれており、その本数は1000本を超えるが、使用済み核燃料プールから放射性物質が漏れたときこれが原子力発電所敷地外部に放出されることを防御する原子炉格納容器のような堅固な設備は存在しない。

(2) 使用済み核燃料の危険性

 福島原発事故においては、4号機の使用済み核燃料プールに納められた使用済み核燃料が危機的状況に陥り、この危険性ゆえに前記の避難計画が検討された。原子力委員会委員長が想定した被害想定のうち、最も重大な被害を及ぼすと想定されたのは使用済み核燃料プールからの放射能汚染であり、他の号機の使用済み核燃料プールからの汚染も考えると、強制移転を求めるべき地域が170キロメートル以遠にも生じる可能性や、住民が移転を希望する場合にこれを認めるべき地域が東京都のほぼ全域や横浜市の一部を含む250キロメートル以遠にも発生する可能性があり、これらの範囲は自然に任せておくならば、数十年は続くとされた。

(3) 被告の主張について

 被告は、使用済み核燃料は通常40度以下に保たれた水により冠水状態で貯蔵されているので冠水状態を保てばよいだけであるから堅固な施設で囲い込む必要はないとするが、以下のとおり失当である

ア 冷却水喪失事故について

 使用済み核燃料においても破損により冷却水が失われれば被告のいう冠水状態が保てなくなるのであり、その場合の危険性は原子炉格納容器の一次冷却水の配管破断の場合と大きな違いはない。福島原発事故において原子炉格納容器のような堅固な施設に囲まれていなかったにもかかわらず4号機の使用済み核燃料プールが建屋内の水素爆発に耐えて破断等による冷却水喪失に至らなかったこと、あるいは瓦礫がなだれ込むなどによって使用済み核燃料が大きな損傷を被ることがなかったことは誠に幸運と言うしかない。使用済み核燃料も原子炉格納容器の中の炉心部分と同様に外部からの不測の事態に対して堅固な施設によって防御を固められてこそ初めて万全の措置をとられているということができる。

イ 電源喪失事故について

 本件使用済み核燃料プールにおいては全交流電源喪失から3日を経ずして冠水状態が維持できなくなる。我が国の存続に関わるほどの被害を及ぼすにもかかわらず、全交流電源喪失から3日を経ずして危機的状態に陥いる。そのようなものが、堅固な設備によって閉じ込められていないままいわばむき出しに近い状態になっているのである。

(4) 小括

 使用済み核燃料は本件原発の稼動によって日々生み出されていくものであるところ、使用済み核燃料を閉じ込めておくための堅固な設備を設けるためには膨大な費用を要するということに加え、国民の安全が何よりも優先されるべきであるとの見識に立つのではなく、深刻な事故はめったに起きないだろうという見通しのもとにかような対応が成り立っているといわざるを得ない。

7 本件原発の現在の安全性

 以上にみたように、国民の生存を基礎とする人格権を放射性物質の危険から守るという観点からみると、本件原発に係る安全技術及び設備は、万全ではないのではないかという疑いが残るというにとどまらず、むしろ、確たる根拠のない楽観的な見通しのもとに初めて成り立ち得る脆弱なものであると認めざるを得ない

8 原告らのその余の主張について

 原告らは、地震が起きた場合において止めるという機能においても本件原発には欠陥があると主張する等さまざまな要因による危険性を主張している。しかし、これらの危険性の主張は選択的な主張と解されるので、その判断の必要はないし、環境権に基づく請求も選択的なものであるから同請求の可否についても判断する必要はない。

 原告らは、上記各諸点に加え、高レベル核廃棄物の処分先が決まっておらず、同廃棄物の危険性が極めて高い上、その危険性が消えるまでに数万年もの年月を要することからすると、この処分の問題が将来の世代に重いつけを負わせることを差止めの理由としている。幾世代にもわたる後の人々に対する我々世代の責任という道義的にはこれ以上ない重い問題について、現在の国民の法的権利に基づく差止訴訟を担当する裁判所に、この問題を判断する資格が与えられているかについては疑問があるが、7に説示したところによるとこの判断の必要もないこととなる。

9 被告のその余の主張について

 他方、被告は本件原発の稼動が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題等とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。

 また、被告は、原子力発電所の稼動がCO2排出削減に資するもので環境面で優れている旨主張するが、原子力発電所でひとたび深刻事故が起こった場合の環境汚染はすさまじいものであって、福島原発事故は我が国始まって以来最大の公害、環境汚染であることに照らすと、環境問題を原子力発電所の運転継続の根拠とすることは甚だしい筋違いである。

10 結論

 以上の次第であり、原告らのうち、大飯原発から250キロメートル圏内に居住する者(別紙原告目録1記載の各原告)は、本件原発の運転によって直接的にその人格権が侵害される具体的な危険があると認められるから、これらの原告らの請求を認容すべきである。

福井地方裁判所民事第2部

 裁判長裁判官 樋口英明

    裁判官 石田明彦

    裁判官 三宅由子


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