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アデノウイルス感染症

2020-01-21 10:54:49 | Weblog
 小児科では、「アデノウイルス感染症」にしばしば出逢います。
 典型的には、乳幼児で、高熱が続き、眼球充血、鼻閉、口蓋扁桃に白苔、CRP強陽性、白血球増加など。
 ウイルスなので、抗生剤は、全く無効で、西洋医学では、対症療法しかないので、難儀します。食べなくなって、入院しても、高熱が続くことが多く(時に、1週間前後も)、医療側も、病名が解っているのにいい手段がなくて、イライラしている例が多いかと思われます。
 今、中国と日本の関係、あまり良くないですが、医療に国境はないと思いますので、そんな時、漢方薬の使用も、いいかと思うのですが・・・。

 私なりの治療ですが・・・→
 (平成28年**月12日の午前中に)3人、「アデノウイルス感染症」の子どもさんが来院しました。

1例目)男児、1歳1カ月。
 **月4日から38度以上の熱あり、高熱がしばしば続き、メイアクトやジスロマックなどを処方されるも、解熱せず、元気なく来院。咳嗽なし、鼻汁あり、(抗生剤のせいか)下痢あり。喉を見ると、口蓋扁桃が少し赤く、白苔が付いていて、前医でも、それを指摘されている。白球数19140、CRP3.44、血沈1時間52mm、好中球/リンパ球=56:36。アデノチェックで、はっきりと陽性。
 黄連解毒湯を注腸し、点滴200ml、座薬黄連解毒湯1g(勤務する病院で、特別に作成してもらいました)を処方、夜、1つだけ使用。
 13日、朝、明らかに元気になり、37度台に解熱、点滴130ml、小柴胡湯加桔梗石膏を2日分処方する。

2例目)男児、8カ月。
 **月10日から38度以上の熱あり、鼻汁と咳嗽あり、鼻閉強い。口蓋扁桃が赤く、白苔多い。アデノと診断して、黄連解毒湯を注腸し、座薬黄連解毒湯1gを処方、夜、1つだけ使用。
 **日、朝、嘘の様に、36度台となっている。小柴胡湯加桔梗石膏を2日分処方する。

3例目)男児、3歳7カ月。
 12月9日から38度以上の熱あり、鼻汁と咳嗽あり、口蓋扁桃が赤く、白苔多い。一般状態がさほど悪くないので、アデノと診断して、小柴胡湯加桔梗石膏を処方し、黄連解毒湯1gを3個を指示。
 13日解熱する。

 中医学の先生から、中医学を教わり、長いこと、アデノウイルスに、黄連解毒湯と小柴胡湯加桔梗石膏を使って、直ぐに解熱させてきています。
 「黄連解毒湯」、アデノウイルスだけでなく、手足が熱くて、顔が赤ら顔で、他の高熱の(熱証の)疾患にも使用して、いい結果を、その多くで得ています。

http://sousei65.blog.fc2.com/blog-category-21.html(←中医学)

*1例目(写真)は、翌々日に、解熱する。2例目(写真)と3例目(経過いいので、来院せず)は、翌日に解熱する。


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