私の日帰り散策

写真でつづる山歩き、ドライブなどの日誌です。
最近は ギャラリー巡りをしています。

十二神将像

2012-04-17 17:21:25 | 日記
 4月17日(火)  天気:晴れ・曇り  室温:23.4℃

 きょうも 徒然なるままに 日暮らし テレビを見ていると 4時から BSプレミアムで ”極上 美の饗宴”
放送していました。 4月11日の再放送です。 番組欄には 奈良の都 超かっこいい仏像秘密 とあり
ますが・・・。 要は 奈良 新薬師寺の本堂にある ”国宝・十二神将立像” の紹介です。
 新薬師寺の ”新” は 新しいという意味ではなく あらたかな という意味だそうです。 加古川の鶴林
寺で 十二神将像を 見たことがあり 感動しましたが こちらの像は 塑像で 怒りの表情の迫力が 違
います。 天平の頃は 疫病が流行したり 天皇の後継者争いなどあり 災い多い世の中で 仏像には
平穏な世を願う 人々の切実な思いが 込められていたようです。


 聖武天皇が 建立した新薬師寺の 十二神将は 円陣を組み 本尊の薬師如来を 悪魔から守
っているのです。 24時間を 2時間交代で 守るとか 十二支の干支に 対応している という話は
ありませんでした。


 武器を持ち 戦いのポーズをとり 12体の個性が 分けられた 怒りの群像です。 伐折羅(ばざ
ら)像は 激しい怒りの表情で 髪を逆立て 刀を左下段に構え 今にも 動き出しそうな 緊張感を
持っています。 安底羅(あんてら)像は 鍛えられた顔つきで 格闘家の雰囲気。 摩虎羅(まこら)
像は 自然体のポーズです。


 十二神将像は 木の骨組(心木)に 粘土で肉付けして造られた 塑像で 特殊な作り方です。
東大寺の四天皇も 木の骨組の塑造ですが 十二神将は 木組が 釘で止められており 動かす
ことができ 躍動感を出すため 理想のポーズが 採られています。 12体、それぞれのポーズ
を 生み出すためにも 心木の骨組は 適しているらしい。



 X線写真をもとに 彫刻家が 実際に 伐折羅像を造ります。 粘土は 荒土、中土、仕上げ土の
三層に分けられ 荒土には ワラと もみ殻が混ぜられ 収縮による ひび割れを防ぎ 中土には
もみ殻だけ混ぜ 柔らかく 張り付け 仕上げ土は コウゾを混ぜ 滑りを良くし 表面を整え 顔の
リアルな質感を出します。 出来上がりは さすがに 彫刻家です。 素人目には 本物と見分け
がつきません。


 漫画・北斗の拳の原 哲夫が 十二神将を見て スケッチしていましたが 怒りの表情について
目の周りの表現が 巧みで 額の縦ジワと 眉間の肉付きを 挙げていました。 漫画にも 縦ジワ
を 描くそうで 額の肉が 目に垂れることで 怒りの表情が 現われると 言っています。


 現在 像の表面に 僅かに残っている色を参考に CGで 極彩色の色彩が 再現されました。
昔は 虹の色から 青、緑、赤、紫の四色が 基本だったそうですが 伐折羅像だけが 顔が青い
のは なぜ? 青は 悪を意味する色で 青い顔の伐折羅を 恐れて 悪が 逃げ出す?
災いが 入ってこないよう 天平の色彩にも 人々の願いが 込められていたようです。


 新薬師寺の十二神将の名称は 国指定と 一部 異なるようですが
伐折羅(ばさら)、頞你羅(あにら)、波夷羅(はいら)、毘羯羅(びきゃら)、摩虎羅(まこら)、
宮毘羅(くびら)、招杜羅(しょうとら)、真達羅(しんたら)、珊底羅(さんてら)、迷企羅(めきら)、
安底羅(あんてら)、因達羅(いんだら)大将 だそうです。
 太子町の斑鳩寺にも 十二神将(重文)が あるらしい・・。 ぜひ 見てみたい。

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2 コメント

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十二神将の隠れファンです (お茶屋)
2013-01-27 07:46:42
十二神将について調べ始めたばかりで、こちらがヒットしました。不幸にして番組を見ていないですが。つい先日
二年ぶりに新薬師寺に行ってまいりました。十二の立像に会いにいくのが目的でした。今回は、はなさんのナレーションのビデオもしっかり見てまいりました。
極彩色とかまるで舞踊のようなポーズと、怖さよりヒョウキンな彼らに魅せられています。
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十二神将 (YS11)
2013-01-27 13:10:45
お茶屋さん コメントありがとうございます。
十二神将 すっかり 忘れていました。
昨年 秋に 加古川の鶴林寺へいって 十二神将を 再度 見たのですが・・・
やはり 本物の仏像を 間近で見ると 感激しますね。
鶴林寺の釈迦三尊、四天王は 良かったですよ。
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