そのような流れで「大黒正宗」醸造元の安福又四郎商店さんの蔵人宿舎に一晩お世話になり、明けて29日の午前中は安福社長と蔵の皆さまから手厚く持て成していただいたりして、貢献度の低い酒屋だけに心苦しいったら、もう・・・ とは言え せっかく寄せていただいたんですから、いろいろと学ばせてもらおうと、池田さんの案内で仕込蔵へ。
高木杜氏のお許しを得て麹室(こうじむろ)での作業を見学することに。
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「マイタさんもどうですか?」 と言っていただいたのですが遠慮いたしました。室に入る際に手を殺菌消毒してますけど、その後でこの通りカメラをいじってますので… 昔から「一 麹、二 酛(もと)、三 造り」 と言われるように、麹の品質は酒の出来に大きく影響するそうですからね。万が一のことがあっては大黒正宗ファンの方々に申し訳ないでは済みませんから。佐渡の金鶴醸造元・加藤酒造店さんでは麹室での作業を手伝わせていただいたりもしますけど、加藤さんのところは何度もお邪魔してキチンと教えていただいてからのことですし、杜氏さんの流派が違うことも考えたら軽率な行動は慎まねば・・・ 内心は触りたかったんですけども。
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ここまで見せていただいて室を出ました。
こちらは二日目の酛(もと)、蒸米と麹と水を混ぜたもので酒母(しゅぼ)とも言います。前出「一 麹、二 酛(もと)、三 造り」 の二番目に当る大事な存在。 文字通りこれが酒の「もと」になるんですよ。
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灘・伏見といえば大手の酒蔵がひしめき合う銘醸地。地酒ブーム以来、「大手の酒なんて・・・」と日本酒マニアの間では決して良い評価を得ることは無くなったようです。もちろんそのように扱われるようになったのは大手にも責任があるんですが、だからといって「灘・伏見の酒=悪い酒、地方の酒=良い酒」というわけではないのです。
まぁ そのへんの話は長くなりますので、いつがじっくりとやることにしますわ。
そんなこんなで安福さんのお蔵を後に、時間に追われながら次の目的地へ向かうのでした。(つづく)
参考文献 江田鎌治郎 著 「杜氏醸造要訣」
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