マイタのブログ

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すぎだま=さかばやし

2022年01月15日 | ブログ

  店内にぶら下がっている物体を見た人から「あれって蜂の巣?」と聞かれることがあります。つい先日も聞かれましたが、杉の葉でつくられた飾りでこの界隈では「杉玉(すぎだま)」、ところによっては「酒林(さかばやし)」と呼ばれるものです。昔は酒蔵で新酒が出来たことをお知らせするための目印として青々とした杉玉を軒に吊るす風習があったんですよ。これはかなり枯れた状態です。
































杉玉の起源は諸説ありますが、調べるにつれ日本びいきの私でも中国から渡ってきた文化らしいという説もあり得ない話ではないと思ってしまうのですよ。

そして当初は丸くなくて杉の葉を束ねただけのものだったとか… 古い資料の挿絵ではこのように描かれてます。これが一般的な姿だったとしたらそのままの形で伝わっていれば蜂の巣と間違われることはなかったでしょう。




それがいつから丸い形になったのか定かではありません。

そして明和元年(1764)に書かれた資料には

『昔は酒屋の軒に、杉の葉にて毬のごとくこしらへたる酒林といふ物あり』

とあります。『昔は…』ということはそのころ(徳川10代将軍・家治のころ)には「杉玉(酒林)」はあまり見られなくなったのでしょうね。枯れた杉の葉は燃えやすいので火災予防の意味で「軒になど吊るしておくな!」とお上から沙汰が出ていたとも考えられます。

そんなふうに「もしかしたらこうだったのかも・・・」なんて考えると楽しいですよね?想像するのは自由ですし、絶対違うとは誰にも断言できないはずですから。




お酒好きの人もそうじゃない人も、どこかで杉玉を見たときにそんな話をチラッと思い出してもらえたら嬉しいですわ。そしていろいろ想像してみてください。私どもにとって大切なお守りでもある杉玉について。



それでは皆さん今週もおつかれさまでした。

寒い環境でお仕事されたかたがた、燗酒で体の中からポカポカになってください。

お酒が苦手なかたはお風呂でゆっくり温まってくださいませ。

 



なんだかんだで私は今日も日本酒で乾杯!

コメント
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