配達中の車内でラジオをよく聞きます。今日は映画監督の山田洋次さんのインタビューが流れてました。
仕事中で車の乗り降りを繰り返すため ところどころ聞き逃します。なのでもしかしたら勘違いして受け止めてしまっている部分があるかも知れませんが、自分なりに嚙み砕いて消化吸収しています。
山田洋次監督は若いころ、小津安二郎監督の映画を「(例えば)娘が嫁に行って悲しい…なんて、退屈でつまらない作品」と批判的に思っていたそうです。
が、いろんな映画を見て、自身も映画を撮って年齢を重ねていくうちに小津安二郎監督の映画の素晴らしさに気がついたそうです。小津作品には、若いときには分からない魅力があるんでしょうね。人によってはその良さを理解するために経験や時間が必要なのかも知れません。
そんな山田洋次さんの有名な作品「男はつらいよ」を、若いころの私は「退屈でつまらない映画だなぁ…」と思っていました。いつのころからか大好きになったんですけど、それがいつだったかは覚えていませんわ。きっといろいろ経験して寅さんの、いえあの映画全体から伝わってくる魅力がわかるようになったんでしょうね。
日本酒も本来そういう存在のような気がします。年を重ねるうちに何となく美味しいと感じるようになって、平凡で日常的なところに魅力を感じると言うか、ハッとするような驚きはないけど、ホッとする優しさがある・・・ と言うか。
お酒の本質はそうなんです。「日常のもの」です。
それでは本日も日本酒で乾杯!