「そんな酒、だれが買うんだよ。」と言われたのは約20年前。
毎年この時期に入荷する一升瓶で8,000円以上もする大吟醸、地酒ブーム以前は敬遠されたものです。そりゃーそうですよねぇ、私だって酒屋じゃなかったら同じふうに言ってたかもしれません。
でも、そんな頃から「正月に飲んでみようかな」とか、「普段飲んでる酒の最上級酒なら、きっと美味しいだろう」とご愛飲くださってる方々も居られまして、その方々にお渡しすると、毎年余分はほとんど無くなっちゃうんですよ、今でも入荷量が限られてますので。
ですから、新たに「予約したいんですけど」とか、「1本送ってもらえませんか」とのお問い合わせをいただいても、良いお返事が出来ずにご迷惑をおかけしております。不快な思いをされた方もいらっしゃるかと存じますが、もし予約を受けても その人の分がなかったら大変なことになりますので。
取り扱い店によって多少の違いはありますが、量産できないお酒だけにどこのお店でも「足りない」状態のようです。最高のお米を使って、これ以上は出来ないっていうくらいに手間をかけて造るんですから量産できないのもしょうがない、我々酒屋も蔵元さんに無理は言えません。
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そんなお酒がネットオークションに出品されてるのを見ると、悲しくなっちゃいますなぁ… そういう品物じゃないんだよ。