2022年6月、東京都杉並区長選挙に立候補、現職区長を僅差で破り当選した岸本聡子さんとは、どういう人なのか?
そんな興味から手にとった。
「ヨーロッパの移民」とし20年。「自分のことは自分で決める」を貫いて「生きてみた」という。
地球の規模で環境、人権を考え、民主主義を創る市民の運動の中にいた著者が、日本に帰ってきて草の根の市民運動の人たちの要請に応えた。
「自分と意見を異にする人たちの声を聞き、対話の輪を広げていくよき進行役でありたい。そして自分の統合性とビジョンを失うことなく、自分の人生の新しい章を書いていこう。」(エピローグより)
コモンとは、「人々の共有財産」であって、その「人々」とは、「私たち」であって、けして誰か特定の人達の儲けの道具にしてはならないもの。
たとえば水。たとえば空気。そして教育や医療、保育や介護。
共有財産を守り、活かし、豊かにするためには、住民の自治の力。民主主義の成熟が求められる。
著者;岸本聡子
発行者;晶文社