小川糸さんの本は、おいしい話がたくさん。
ちりばめられているエピソードは、そのまま詳細なレシピのようだったりする。
「食堂かたつむり」も「ライオンのおやつ」も・・・・。
その源泉がここにあったのかと思う。
連載小説を読むような気持ちで、何日もかけて少しずつ読む毎日は幸せだった。
「おいしいごはんは全て・・・・奇跡の出会い」と糸さんは言う。
自然が、人が、絶妙なタイミングで織りなす「奇跡」なのだと深く納得。
日本列島の北から南へ。
モンゴル、カナダ・・・糸さんは「美味しい旅」にどこまでも連れていってくれるのだが、「奇跡」は遠い遠い・・・ところにだけではなく、私の食卓にだってあることも気付かせてくれる。
「美味しいものは幸せ」だと思う。
著者;小川 糸
発行所;幻冬舎