こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

命を守るべき国保が、命を脅かしている現実がある。

2013-06-17 23:03:28 | 社会保障
明日から市議会定例会が始まります。

一般質問の一番で、国保をテーマに質問します。

5月の終わりに「国保料の滞納で差し押さえの通知がきた」と相談があった。
自営業の夫、妻もその仕事を手伝いながら3人の子育てをしている5人世帯。
仕事が減って、2011年度に対し、2012年度の所得は3分の2に減った。
そういうなかでも必死で保険料を納めてきた。
過去の滞納分があるが、現年度保険料で精一杯。
「滞納分を一括で払うか、毎月の保険料に上乗せして2万円づつ払うか」というのが市の提案だったという。

「一括で払えるわけがない。かと言って、毎月の保険料でもしんどいのに2万円上乗せも無理。」途方にくれていた。
そして生命保険を差し押さえ。
10年前の滞納保険料に年利14・6%のサラ金並みの延滞金。

昨年の年間所得が激減したということは、ほとんど仕事のない月があったということ。
そのとき、「今月はどうしても約束した保険料は払えない。クルマを売って生活費にあてて、それでもこれが精一杯」と言って3千円納付した。
これを行政は「分納誓約をして守らなかった」という。
「守れなかった」のだ。

「一括納付か、2万円上乗せか? できない約束はできない」だから返事ができなかった。
これを行政は「納付相談に応じない」と言う。

大本には「最低生活費を割り混む収入に月額3万円以上」という生存権侵害とも言うべき保険料がある。
家族が多いほど負担が重いという過酷な仕組みがある。

相談者と一緒に窓口で話をし、気づいたら2時間たっていた。
最終的に「昨年度の収入減により、7月以降の保険料が減る。今年度の保険料が確定する7月初めにあらためて納付計画を」ということになった。
しかし、その時点ですでに「差し押さえ」は執行されていた。

市は国保の「赤字解消計画」を作った。「計画」を作らなくてもまもなく赤字は解消するだろう。
昨年度も1億7400万円の黒字。4年連続の単年度黒字。14億円以上の累積赤字は急速に解消に向かっている。
後期高齢者医療制度は、本質的な問題を抱えたものだが市の国保会計の収支にはプラスの影響となった。
必要なのは「赤字解消計画」ではなく「国保に社会保障の心を取り戻し、命を守る保障、国保再生計画」だ。

3月の予算委員会で国保特別会計の審査で質問は驚いたことに私だけだった。

30分間の質問時間の全てを使って、「命を守る国民健康保険事業の再生について」質問する。
「保険料払うために働いているみたい」とつぶやいた人たちの思いを胸に刻んで。

論点の整理にもう少し時間がかかります。

コメント (2)
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