湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

自転車通勤のもうひとつの効用

2008年04月25日 | 日常生活
 運動不足解消、環境対策、健康増進、節約などなど自転車通勤の効用は多々あるけれど、痴漢冤罪事件回避というのもそのひとつだよなぁと、周防正行監督の『それでもボクはやってない』を観終えて思った。

 最近はもっぱら本ばかりで、ほとんど映画は観ていなかったのだけれども、先日久し振りにレンタル屋さんに寄って、伊坂幸太郎原作の『アヒルと鴨のコインロッカー』を借りて観てみたら、久々の映画という新鮮さもあってかこれがすごく面白かった。そして映画楽しいじゃん、とあらためて思った。そんなわけで、その余韻が残っているうちにと、録画はしたもののほったらかしにしてあった『それでもボクはやってない』を昨夜ようやく見たのだった。そして冒頭のような感想を得たのだった。自転車はやはりすばらしい乗り物だ、すばらしい交通手段だ!とあらためて思ったのだった。えっと、これは男性にとってだけでなく、女性にとっても言えますよね。電車内で痴漢にあう機会を回避できるわけだから。

 とまぁ、『それでもボクはやってない』を観て僕はこんなふうに思ったわけだけれども、もうひとつ思ったのが部屋のなかのいかがわしいものはきちんと処分しておいたほうがいいなということだった。いくら無実だろうが誤認だろうが逮捕されれば家宅捜査は受ける。映画でもしっかり容疑者の部屋が家宅捜査を受けて、痴漢物のDVDとセーラー服の女の子が登場するアダルト雑誌が押収され、裁判ではそれが容疑者の性向を裏付けるものとして検察側から提示されていた。もちろんそれは犯行の証拠とはならないが、なにがしかの印象を裁判官ならびに傍聴者たちに与えることになる。そしてなにより容疑者自身が、ただでさえつらい状況にいるにもかかわらず、余計な辱めを受け、無用な屈辱を味わうのだ。そういったことを考えると、部屋のなかやパソコンのなかに恥ずかしいものを置いておいたらいけないなと・・・。ボクだってたまには電車に乗ったりするわけだし、そんなとき運悪く痴漢に間違われたりしないとも言い切れないわけだし。あるいはモノによっては、即座に別件で逮捕なんてことになりかねないわけだし。あっ、でもボクはそんな心配する必要ないか。恥ずかしいものなんて何ひとつないから。あははは・・・

 昔、長期ツーリング中に家に電話したときのこと。しばらく何の連絡もしていなかったので、さぞかし心配しているに違いないと思ったにもかかわらず、どうも母親の対応が冷たい。「無事だよ」と言っても、「あ、そう」みたいな感じ。なんか嫌な感じだなぁと思っていたら、電話を切る直前に「あんたの部屋掃除しておいたから。全部捨てておいたから」と母親が言った。「あ、そう」と今度はボクが言う番だった。あのときはわからなかったけれども、いまになってみるとあれはきっとなにかの事件にボクが巻き込まれて、無実の罪で家宅捜査を受けたりしたときのことを考えたからなのだろうと思う。当時はもちろんそんなことはわからなかったので、「帰ったら楽しみにしてたのに」と禁欲生活をずっと続けていただけに結構がっかりしたのだった。がははは。