知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

菅首相辞任へ。

2021年09月04日 | 国家論
首相、失策重ねたコロナ経済対策 支持率下げる
9/3(金) 18:20配信 産経新聞より引用

発足からわずか1年間で退陣が決まった菅義偉(すが・よしひで)政権は、
昨年後半以降の新型コロナウイルスの急速な再拡大に振り回され、失策を重ねた。
度重なる緊急事態宣言でサービス業などに営業自粛を強いながら、
支援策は必要な人々の手元に届かず、国民と隔たりが広がっていく。
最近は飲食店が政府の酒類提供禁止要請に耳を貸さなくなり、コロナ対策は実効性を失っていた。

******
個人的には、失策というよりは、
 説明が下手だったということ
と、
 支持層を固められなかったということ
が、致命的だったと思います。

小池百合子や安倍前首相は、
 スピーチが上手い
ため、
 資質はともあれ、岩盤支持層がいました。

世論調査で指示が低下しても、選挙になると、
 勝ってしまう。

小泉進次郎議員も能力的には厳しいものの、
 一定の支持を得ているのはスピーチや外見などの雰囲気。

菅首相は、
 ワクチン接種
 オリンピックの無観客開催
などの点では、
 評価されても良い
と思いますが、
 効果のない緊急事態宣言の乱発
 国会での棒読み答弁
など、
 メディアに叩かれやすい
ため、
 イメージが悪くなっていった。

その上、
 横浜市長選
 解散の示唆
 二階切り、及び内閣改造
などで
 打つ手を間違えてしまった
ことで、
 内閣改造のめどが立たず諦めざるをえなくなった
という流れです。

詰め将棋の読みのように、
 一手間違えると、形勢が有利であっても一気に崩れる。

ことの始まりは、横浜市長選でした。
応援せずに、裏方でサポートし、
 前職に禅譲により手を引かせる
とか、
 県連をまとめ、選挙違反にならないように気をつけながら
 自民党組織を徹底的に利用し、関係者や家族の動員をかける
など、
 強権的に活動すれば、林文子の票で勝てた可能性が高かった
と思います。

現に、林票が入れば、52万票を超え、2万票あまり山中氏を上回っていた。

敗戦理由は、引退を考えていた林氏の立候補を止められなかったこと。
その理由は、IRの賛成を訴えていた林氏に対し、菅首相が冷たくあしらい、
 上手く懐柔できなかった
ため。

当初は楽に勝てると思っていたとのことであり、読み間違えた。

解散の示唆は、根回しする前に発表し、安倍前首相などの反対に遭い、頓挫。
二階切りは、岸田氏の先制攻撃に、自分も・・・と思い言いだしたものの、
 それにより、後任人事を用意しなければならなくなったものの、支持率が20%代では巻き添えになる
ので、
 みんなに断られて、自滅。

個人的な見方としては、
安倍、麻生、二階の支持を得て、自民党総裁選を乗り越え、
 国民の支持が少ないため、30議席くらい落として、それでも公明合わせて安定多数
という流れで、落ち着くと思っていました。

最後の数手を打ち間違えなければ、
 議席を落としても、辞任レベルではないと開き直って、続けていた
と思います。

ただ、立憲民主党や共産党にとっては、菅総理の方が戦いやすかったはずなので、
 枝野が激怒していました。

 あれだけやめろといいながら、
 やめたら、なんでやめるんだと激怒している。
というコメントがあり、確かに、と笑ってしまいました。

総裁選を盛り上げ、メディアが報道しまくり、
 その流れで、衆議院選挙に持ち込む。

これで、ある意味、衆議院選挙の政策論争を、自民党のみ行えるという流れになるため、
 衆議院選挙に有利になる
わけです。

どうせ、国民の半数程度は選挙に行かないので、
 真面目に国政を考えている人に焦点を絞って、政策をアピールすれば良い
ということになります。

また、
 国民の敵である二階を幹事長の座から追いやることができ、リーダーが若返る
というだけで、
 自民党に対する国民の支持は上がる。

このあたりをうまくできれば、
 議席は落とすでしょうが、菅総理の下の選挙よりも、傷は浅くてすむ。

自民党、特に当落線上にいる議員にはよかったのかもしれないです。

任期満了での退任だと、安倍首相の時のように、同情票が自民党に入るので、
 立憲民主党や共産党は攻撃しにくくなる。
日本人は、判官贔屓で、負けを認めた人をさらに、ぶったたく人は少ない。

ちなみに、韓国では、
 溺れる犬は棒で叩け
ということわざがあるように、
 弱ったとき、チャンスだから打ちのめせ
といわれています。

国民性が出ていますね。
韓国ドラマは好きなので見ているのですが(韓国人のリサーチには最適です)、
 さすがにこの言葉が出てきたときは、ネットで意味を検索しました。

ちなみに、日本には、
 水に落ちた犬は打つな
という反対のことわざがあるようです。


いずれにせよ、政権が若返って、規制改革など問題を解決しつつ、
 多くの国民が幸せに暮らせる国
になればいいなと思っています。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« パラリンピック開幕。 | トップ | コロナ対策の失敗は戦略家が... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国家論」カテゴリの最新記事