知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

磨き方。

2012年05月09日 | スキルアップ
机を磨くときには、
 縦で拭き、次に横で拭く
など、効果的なやり方があります。

昔は、小学校のおじいさん先生が掃除の時間に教えてくれたものです。

 ガラスは、こうやって磨くとよい。
など。

最近の先生は、自分も分からないので、教えることは少ないかもしれない。
掃除を外注に出している学校もあるくらいですから。

ただ、磨き方は、掃除の基本なので、
 自分で本などで学ぶ
とよいと思います。

寺などが、修行の一環として、朝の掃除を取り入れていることから分かるように、
 掃除は精神の修練の修行
になります。


実は、
 モノを磨くのも人を磨くのも基本は同じ
です。

部下ができた時に、どう磨くか。
これも、効果的な方法があります。

ただ、厄介なのは、
 モノは材質が分かりやすい
のに対し、
 人は性質が分かりにくい
ということです。

机の磨き方とガラスの磨き方。
 机は紅茶の残りかすで磨くと味わいが出る。
 ガラスクリーナーや新聞紙を使ったほうが、ガラスはきれいになる。

ガラスというモノの材質が分かりやすいので、
 効果的な磨き方
を選択することはさほど難しいことではありません。

ところが、人は、その人が、どういう人か分かりにくい。

ただ、
 モノと同じように、材質に応じて磨き方を変えないと、うまく磨くことができない
わけです。

机を磨くように、ガラスを磨けば、 
 割れてしまう
ように、
体育会系で育った人を磨くように、繊細な人を磨けば、
 壊れてしまう
わけです。


そのため、
 上司としては、初めに部下を観察する
必要があります。

その部下がどういう性質なのかを見極める。
その上で、愛情を以って、
 できそうなことの少し上にハードルを設定し、
 うまくできたら、褒める。
 怠惰な面が出てきたら、叱る。

ここでは、憎まれたり、うっとうしがられても、
 必ず、叱る。

何も言わないのは、優しさではなく、無責任です。
叱られたり、指摘されれば、
 気がつく
ので、
 直す過程で、成長できる
わけですが、
 何も言われなければ、気がつくのが遅れたり、気がつけなくなり
 成長できないまま、人生を終えることになる
からです。

最近は、叱ってくれるほど、他人に関心や愛情を以って接する人がいなくなったので、
 成長の機会を失い、原石のまま人生を終えそうな人が増えている
わけです。

学校の先生も、モンスターペアレントの餌食になりたくないので、
 何も言わない。

親も、後でめんどくさいので、
 何も言わない。

社会にコミットするスキルが育たず、社会から排除される。
叱るということは、憎まれたり、うっとうしがられたりするわけですが、
 本人の成長を考えたら、必要なこと
です。


叱り方も、
 論理で行くのか、感情で行くのか
を、
 相手のタイプで判断する。

論理的な人間に、感情で言っても、
 また吠えている
と馬鹿にされるだけ。

感情的な人間に、理詰めで言っても、
 理解できずに、聞き流される
だけ。


この辺のバランスを、材質に応じて見究める。

ただ、非常にめんどくさい。

磨く作業は、めんどくさい。
これは、モノも人も同じ。

では、どうしたら、めんどくさいのに耐えられるのか?

最終的には、愛情に行きつくと思います。

このモノは貴重なものだから、きちんとメンテナンスして長く使えるようにしよう。
この人は、貴重な人だから、きちんと育てて、社会でうまくやっていけるようにしよう。


そして、
 モノを大事に磨き続けると、愛着がわいてくる
ように、
 人を大事に磨き続けると、愛着がわいてくる
はずです。

人を育てるのは、上司の仕事。

それで、うまく育って、最終的に
 あの人はほんと口うるさかったけど、
 いろいろ教わったなぁ
と思ってもらえたら、
 自分の役割を果たした
ということ。

(ちなみに、本人が成長していくと、何も指摘することがなくなるので、
本人も「最近言われなくなったなぁ」と成長を実感してうれしくなるわけです。)

そうやって、次の世代に引き継いで、自分の知や経験を伝えていくことが、
 自分の生きてきた意味
につながっていくことになります。
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