YS Journal アメリカからの雑感

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Yips

2014-10-01 11:03:26 | ゴルフ
毎年恒例の SC Golf Trip に先週行って来た。(4日間で6ラウンド)

相変わらずバミューダ芝のグリーンに苦しんだのであるが、今年不調のチッピング・ピッチングの距離感を調整しているうち、知らず知らずにパティングに影響を及ぼしていた。

これまで強く意識した事は無かったのだが、パティングの距離感は常に腕と手で出していた。パティング自体の調子が良かったので、チッピング・ピッチング、特に短い距離もパッティングと同じように腕と手で出そう考えて失敗していたのだ。

練習しているうちにチッピング・ピッチングはボディターンが基本である事に改めて気が付き、随分と良くなった。(逆に言えば、チッピング・ピッチングに必要なパワーは非力な腕と手ではジェネレートする事が出来ず変な事をしていたのだ)

ゴルフスイングはドライバーからパターまで同じであると言う信念があり、新しいスイングを試すときは常にパターにも反映出来るかを考慮する。チッピング・ピッチングが良くなったので、今度はパティングにも応用しようとしたのが大きな間違いであった。

フルスイングのパワーはボディターンが生み出す。腕と手でもパワーを生み出しているが、方向性が主な役目である。パッティングでボディターンのパワーを使うと必要量に対して余りに強力なため、調整が難しくなる。

ボディターンのパワーを深く考えないままパティングのストロークに取り入れたため、ほぼ全てのパットが考えられない位オーバーをし始めた。一旦距離感が狂うとオーバーばかりでなくショートもランダムに発生し収拾不可能状態となった。

二日目に始まり、三日目午前中には悪化しそうな気配さえあった。一緒に回っているメンバーたちから Yips の大合唱が起こるので、「自分はパティングが上手い」との呪文を唱えながら、奈落の底に落ちないようにするのに苦労した。

地獄の淵の一歩手前でホットドッグを食べながら午後のラウンドに備えていた時、このトリップの前のパティングストロークに戻せば大丈夫なのではないかと思い付いた。今年のパティングは安定していたのだ。

パティングミスは右に押し出す事(引っ掛けるときはそれを意識しずぎたとき)が多いので、左肩を予めインパクト時の位置、ちょっと開き気味にして腕だけでストロークするようなセットアップにしていた。チッピング、ピッチングでボディターンを取り入れたために、意識、無意識にアドレスの肩がスクエアになりボディの動き(つまり巨大なパワー)を使うようになっていたのだ。

Yips の危機はあったが、チッピング・ピッチングとパティングは、ボディターンに関しては全く別物である事が自分の中で明確になったのは大きな収穫であった。

たった一日半であったが Yips の恐怖はリアルであった。5,6フィート(2-3メーター)のパットのスピードが全く分からなくなるのだ。Yips の人がロングパターで直るのはボディにアンカーする事でボディ自体のターンを殺して、腕の力だけでパティング出来るようになるからだ。

Yips の人は、左肩をオープン気味(フルスイングのインパクトの位置)に固定して腕だけ(練習では左手だけ)でストロークする事をお勧めする。不思議なもので、腕の振り幅と全く固定しているその先にある手の感覚で距離感が戻ってくる。

と言う訳で、最終日は76で回る事が出来、めでたしめでたしであった。(16ホールまで1オーバーだったので自己ベスト(75)更新の皮算用ですっかり緊張してしまい、結局ボギィ、ダボ、のトホホなフィニッシュ。しかし、悔しさより安堵感の方が遥かに強いラウンドであった)

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