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Obama can't win but Romney can still lose

2012-06-24 21:25:33 | アメリカ政治
最近、何をやっても上手くいかないオバマである。

G20 ではプーチンに思いっきりシカトされているし、記者会見でも何だか分けの分からない声明とコメントを発表している。

"Fast and Furious" というオトリ捜査の不手際(オトリ用にメキシコギャングへ売った銃で国境警備捜査官が撃たれて死亡)では、司法長官がどこまで知っていたかという事が問題になっており、連邦下院の委員会での偽証が取りざたされており、収監されそうな状況である。当初、この件に関係無いと言っていたホワイトハウスだが、証拠書類提出を拒否できる "Excutive Privilage" 大統領権限)をオバマが発動させており、カバーアップの気配が漂っている。

失業率は相変わらず下がらず、既に不況入りしているという観測も出てきている。

シリアは段々大変になってきているし、エジプトもイスラム系の大統領が誕生し、更に混迷しそうである。

WSJ 毎週土曜日連載の Peggy Noonan の政治コラムは欠かさず読んでいるのだが、彼女が最近一貫して主張しているのは "Obama can't win but Romney can still lose"。オバマはダメだが、それだけじゃロムニーが勝てる訳ではないという事である。

ロムニーは勝てそうな雰囲気が出てきているだけに、キャンペーンはまとまり過ぎの感がある。オバマじゃダメというだけで勝てる気もするが、政策としてきちんと打ち出す必要がある。時々、鋭いスピーチがあったりするが、基本的にはキャンペーンスローガン以上の言葉が聞けないのは事実だ。

今週は、ObamaCare の最高裁判決が出る見通しである。既にホワイトハウス、民主党は違憲判決を前提とした対応策を練っているそうだ。違憲判決になった方が共和党の反オバマの勢いが弱まり、オバマ再選の可能性が高まるという妙ちくりんな論理まで真面目に議論されている。(リベラル利口バカの典型的な逆立ち論理)

一方で、民主党の内部からもオバマと距離を置く有力党員が出てきている。(既に何人かの州知事は、大統領候補を正式決定する民主党大会を欠席すると表明している)今後、裏切りや、暴露等が次々出てきて、その応対に忙しくなりそうだ。"Lame Duck" な雰囲気さえ漂っている。

現職大統領なので、先週の移民法に関する "Excutive Order" (大統領命令)のような、なり振り構わないヤケクソ戦法も飛び出すだろう。暫くは、内政的で集票だけを考えた歪んだ行政が行われそうだ。

諸外国がオバマ再選の可能性をどう考えるかも需要だ。プーチンなどはどちらにしてもオバマを舐めきっているが、中東などのならず者は、アメリカが何も出来ないと踏んで増長するかもしれない。

アメリカ大統領がフラフラしていると、アメリカばかりでなく、世界中が落ち着かない。


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