アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

カスティーリャ地方

2005年11月26日 | 秋のスペイン
6日目のツアー最終日は、スペイン最大の州、カスティーリャを観光しました。終日自由行動となっており、通常は首都マドリッドの観光に当てる日でした。私達はオプションで世界遺産古都アビラ、セゴビアの観光に参加することになりました。
カスティーリャの地名は長崎の銘菓カステラの語源となりました。江戸時代カステラをご馳走になった日本人が、食べ終わったとき、そのあまりの美味しさに感激し、カステラの屑を指差し菓子の名前を聞いたところ、皿の図案を尋ねられたと勘違いしたスペイン人が、「それはカスティーリャです」と答えました。それを日本人が菓子の名と思い込んでしまったのです。
アンダルシアのオリーブ、ラ・マンチャのブドーと打って変わり、カスティーリャの車窓風景は牧場の連続となりました。日本と異なり、スペインの農地は大地主に所有され、プランテーション的農業が行われているようです。バスの車窓から見る限り、緩やかな起伏のある土地に広大な農場が広がっています。この農業形態が植民地でのプランテーション農業の原型になったものと思われます。

カスティーリャは野生種に近いイベリコ豚の産地です。この豚の肥育の最終段階で、数日絶食させた後、セイヨウヒイラギカシのドングリを腹いっぱい与えることを数回繰り返すと、独特の芳香を放つ肉質になります。それが世界的に有名な最高級のイベリコ豚の生ハムとなるのです。バスが海抜を上げてゆくに従い、ドングリの親となる樫の森が現れてきました。この森にイベリコ豚を放しドングリを給餌するのでしょう。豚1頭当たり30本の樫が必要とのことです。

アビラで市場を覗いてみました。肉屋さんに豚の腿の生ハムが吊り下げられていました。あれがきっとかの有名なイベリコ豚の生ハムかと思いながら、ガイドに値段を聞いてもらいました。片足1本丸ごとがたったの5000円という驚くべき値段でした。しかし現在日本では肉の持込が禁止されており、買っていっても検疫で没収されてしまいます。涙を飲んで市場を出ました。
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